ニューヨークへの勇気のつばさ<後編>
家族が突然障がいを抱えることになるとその先の不安はもしかすると当事者と同じくらい大きいかもしれない。高校生の時、お母さまがご病気で車いす生活に入り、そばでずっとお母さまを支えてきた岸田奈美さん。足が不自由になり、人生を諦めていたお母さまを救ったのは娘の奈美さんの「お母さんを喜ばせたい」という想いだった。その想いは「旅」に繋がり、初めて車いすで沖縄旅をして以来、韓国、タイ、ミャンマー、ハワイと様々な国を旅行し、今回は13時間のフライトを経てニューヨークへ。母娘の新たなチャレンジを見ていると、旅には「生きていて良かった」と思わせる力があるのではないかと感じられる。文:岸田奈美