徳島県の山あいの小さな町に
「未来のコミュニティ」として、世界から注目を集めている町があります。
それは、日本で初めてゼロ・ウェイスト宣言をした徳島県上勝町。
ゼロ・ウェイストとは、無駄・ごみ・浪費 をなくすという意味です。
日々の行いを徹底的に見直し、ごみを無くすために行った取り組みが、
町の人々の意識を変え、ものの使い方を変え、暮らしの価値観を変えていったのです。
この地を訪れて、見るもの、手にとるもの、感じるものがわたしたちの暮らしを、
より豊かにするための素敵なヒントになるかもしれません。
これからの暮らしのヒントは、山あいの小さな町にありました。
ゼロ・ウェイストの町、徳島県上勝町を歩く。
日本航空客室乗務員といっしょに、ゼロ・ウェイストの町上勝町を学んでみましょう。
上勝町は2030年のビジョンを明確に掲げ、質の高い教育や、
産業の育成、町民の健康など様々な面からSDGsに取り組んでいます。
ここでは、プロジェクトの中核にあるゼロ・ウェイストに関する
取り組み例をスポットと共に紹介します。
持続可能な地域づくりの工夫は驚きの連続です。
産業の育成、町民の健康など様々な面からSDGsに取り組んでいます。
ここでは、プロジェクトの中核にあるゼロ・ウェイストに関する
取り組み例をスポットと共に紹介します。
持続可能な地域づくりの工夫は驚きの連続です。
上勝町を知る
ごみをどうやって処理するのかではなく、
いかにごみを出さない暮らしをするのか。
上勝町の歴史から学ぶゼロ・ウェイスト精神。
いかにごみを出さない暮らしをするのか。
上勝町の歴史から学ぶゼロ・ウェイスト精神。
昔、ごみは野焼きで処理するのが当たり前の時代がありました。
上勝町も、1997年までは野焼きを行っていました。
その後焼却炉を導入するも、効率の悪さに気づき、
2001年には焼却炉を閉鎖、できるだけごみを減らしリサイクルを行うため35分別をはじめます。
そこが、ごみを処理するのではなくそもそもごみを出さないことへの気づきとなり、
2003年には日本初のゼロ・ウェイスト宣言を行うに至ります。
現在上勝町の町民が全員で行っているごみ処理方法のひとつひとつはとても単純なもの。
しかし、これらを毎日続けることが大切なのです。
毎日丁寧にごみと向き合うことで生活や意識も、無駄をなくすための工夫へ自然と向かっていき、
ゼロ・ウェイストの精神につながるのです。
上勝町のここがすごい!
高いリサイクル率
2020年までに焼却・埋め立てごみを
ゼロにするという目標を掲げ
2018年にリサイクル率80%を達成しました。
ゼロにするという目標を掲げ
2018年にリサイクル率80%を達成しました。
多岐にわたる資源分別
分別したごみを町民が自ら
ゼロ・ウェイストセンターに運びます。
2001年に35項目だった分別は、
現在なんと45項目。
さらに細かくなりました。
ゼロ・ウェイストセンターに運びます。
2001年に35項目だった分別は、
現在なんと45項目。
さらに細かくなりました。
家庭用生ごみ処理機の普及
上勝町のごみ処理所には
生ごみスペースはありません。
町民は全員、家庭用生ごみ処理機で
処理しています。
生ごみスペースはありません。
町民は全員、家庭用生ごみ処理機で
処理しています。
資源による町の収入
丁寧に分別することで、
ごみ処理費が安くなるだけでなく、
資源として高く売ることもできます。
収入は、丁寧なごみ処理の持続を支えます。
ごみ処理費が安くなるだけでなく、
資源として高く売ることもできます。
収入は、丁寧なごみ処理の持続を支えます。
上勝町の好循環
ゼロ・ウェイスト宣言を中心に様々な画期的な活動を続ける上勝町。
その精神や、活動はどんどん知れ渡り、
あらゆるところで共感を呼び、
上勝町に同志が集まってきます。
そして、集まった人たちが自分なりの
ゼロ・ウェイストに挑戦することで
新しい事業がはじまり、地域はどんどん活性化、
ゼロ・ウェイスト施策はますます進化していくのです。
その精神や、活動はどんどん知れ渡り、
あらゆるところで共感を呼び、
上勝町に同志が集まってきます。
そして、集まった人たちが自分なりの
ゼロ・ウェイストに挑戦することで
新しい事業がはじまり、地域はどんどん活性化、
ゼロ・ウェイスト施策はますます進化していくのです。
町を活性化させる新発想
- すべての人に健康と福祉を
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 陸の豊かさも守ろう
地域にあるもの
すべてを活かす。
無駄ゼロの
「葉っぱビジネス」
レストランや料亭にて、料理を美しく彩ってくれる、
季節の葉や花、山菜などの「つまもの」がどこから来ているか知っていますか?
これらは農業の一部であり、葉や花が美しい形や色になるよう
専用の品種として開発され、栽培され、出荷されたものなのです。
山あいにある上勝町には平地が少なく、さらに高齢化のため人手もなく、
町を支えられるような大規模な農業ができず困っていました。
そこを当時、農協職員だった横石社長が、山あいの地形・冷涼な気候が葉っぱビジネスに最適なこと、
高齢者や女性でも活躍できる農業であることを発見。いろどり事業としてスタートさせました。
季節の葉や花、山菜などの「つまもの」がどこから来ているか知っていますか?
これらは農業の一部であり、葉や花が美しい形や色になるよう
専用の品種として開発され、栽培され、出荷されたものなのです。
山あいにある上勝町には平地が少なく、さらに高齢化のため人手もなく、
町を支えられるような大規模な農業ができず困っていました。
そこを当時、農協職員だった横石社長が、山あいの地形・冷涼な気候が葉っぱビジネスに最適なこと、
高齢者や女性でも活躍できる農業であることを発見。いろどり事業としてスタートさせました。
INTERVIEW 01
株式会社いろどり代表取締役社長 横石 知二さん
いろどりの仕事を通して、お年寄りが元気に活躍すること、山をきれいにしていくことが持続可能な社会づくり(SDGs)につながっています。町民には理論を解くのではなく、今ここで行われていることがSDGsであることを伝え、理解してもらうことが重要だと思っています。
ゼロ・ウェイストを体感
ゼロ・ウェイストセンター
- 質の高い教育をみんなに
- 住み続けられる まちづくりを
- つくる責任 つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
上勝町のゼロ・ウェイスト宣言の中核にあり、
ゴミステーション、リユースショップ、ラボラトリーや交流ホール、体験型ホテルからなる、
町内外の人々で賑わう交流施設として2020年5月30日(ごみゼロの日)に新しくオープンしました。
町民の方は日々、ここに分別した家庭ごみを運んできます。
町外の方は、ごみ分別の様子を見学することでごみと向き合います。
企業や行政は、さらなる解決策をここで話し合います。
あらゆる人がゼロ・ウェイストについて考えるきっかけとなる場所です。
ゴミステーション、リユースショップ、ラボラトリーや交流ホール、体験型ホテルからなる、
町内外の人々で賑わう交流施設として2020年5月30日(ごみゼロの日)に新しくオープンしました。
町民の方は日々、ここに分別した家庭ごみを運んできます。
町外の方は、ごみ分別の様子を見学することでごみと向き合います。
企業や行政は、さらなる解決策をここで話し合います。
あらゆる人がゼロ・ウェイストについて考えるきっかけとなる場所です。
なぜそれを買うのか?
なぜそれを捨てるのか?
が出発点。
45分別の成果として、現在上勝町では80%を超えるリサイクル率を誇っています。
東京都のリサイクル率は2018年時点で19.9%(※環境省調べ)であることと比較しても
かなりの高水準であることが伺えます。しかし残りの20%の達成がなかなか難しい。
それは、どうしてもリサイクルできない製品やごみが現状あるからです。
東京都のリサイクル率は2018年時点で19.9%(※環境省調べ)であることと比較しても
かなりの高水準であることが伺えます。しかし残りの20%の達成がなかなか難しい。
それは、どうしてもリサイクルできない製品やごみが現状あるからです。
それらに対してゼロ・ウェイストセンターは、消費者に「なぜそれを買うのか?」、
生産者に対して「なぜそれをつくるのか?」と疑問をなげかけます。
分別やリユースショップを通して「買うこと」「捨てること」に消費者が向き合い、
生産者や企業が「つくること」「売ること」を話し合い、改善していくことで
真のゼロ・ウェイストが達成されるよう、人々に疑問をなげかける「?」型の建物なのです。
生産者に対して「なぜそれをつくるのか?」と疑問をなげかけます。
分別やリユースショップを通して「買うこと」「捨てること」に消費者が向き合い、
生産者や企業が「つくること」「売ること」を話し合い、改善していくことで
真のゼロ・ウェイストが達成されるよう、人々に疑問をなげかける「?」型の建物なのです。
株式会社いろどり代表取締役社長 横石 知二さん
上勝町ゼロ・ウェイストセンター”WHY”
住所:徳島県勝浦郡上勝町大字福原字下日浦7番地2
電話:080-2989-1533
受付時間:9:00~17:00
スタディーツアー:毎日15:30~16:00(繁忙期を除く)※要予約
電話:080-2989-1533
受付時間:9:00~17:00
スタディーツアー:毎日15:30~16:00(繁忙期を除く)※要予約
HOTEL WHY ホテル ワイ
- 質の高い教育をみんなに
- 住み続けられる まちづくりを
- つくる責任 つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
HOTEL WHYは、ごみ処理のスタディーツアーと、実際にごみゼロで宿泊することを
体験できる、ゼロ・ウェイスト体験型ホテルです。
石鹸やコーヒーは必要な分だけを自分で判断してフロントでもらいます。歯磨きや櫛などの
アメニティは自分のものを持参することが推奨されています。
無駄なパッケージングを防ぐため、地元のビールやクッキーを量り売りで購入するための
缶や水筒を貸し出してくれます。
自分たちで出したごみは、細かく分けて、翌日ゴミステーションにて実際に分別する体験をします。
また、朝食は再利用できる瓶やお弁当箱に入っており、ごみは最小限に抑えられています。
これらの体験を通して、ごみから日々の暮らしの中にある無駄について向き合い、
社会問題を自分ごととして捉えるきっかけを創出する宿泊施設です。
体験できる、ゼロ・ウェイスト体験型ホテルです。
石鹸やコーヒーは必要な分だけを自分で判断してフロントでもらいます。歯磨きや櫛などの
アメニティは自分のものを持参することが推奨されています。
無駄なパッケージングを防ぐため、地元のビールやクッキーを量り売りで購入するための
缶や水筒を貸し出してくれます。
自分たちで出したごみは、細かく分けて、翌日ゴミステーションにて実際に分別する体験をします。
また、朝食は再利用できる瓶やお弁当箱に入っており、ごみは最小限に抑えられています。
これらの体験を通して、ごみから日々の暮らしの中にある無駄について向き合い、
社会問題を自分ごととして捉えるきっかけを創出する宿泊施設です。
循環する町の一部に溶け込み、
実感を伴った暮らしの気づきを得る。
普段、何気なく捨てている1dayコンタクトレンズのごみ。本来は、上蓋の部分がアルミ素材で、下の部分がプラスチックでできているため、切り離して2つのごみとして処理しなければなりません。毎日使い捨てるマスク。マスクは衛生的にリサイクルが不可能なため、どうしても燃やさなければならないごみです。これらのごみのことを深く考えず、東京では燃えるごみとして捨てることができてしまいます。しかし、それらひとつひとつを拾い上げ、できるだけ再生させるために分別する。上勝町に1日溶け込むだけで発見はたくさんあります。ごみを出さない暮らしを意識すれば、小さな変化を自分で起こせます。例えば、コンタクト利用を減らすためにたまにメガネをかけたり、マスクは繰り返し利用できる布製のものに変えたりなど。一人ひとりが小さなことから変えていくことが大きな力を持つことをHOTEL WHYは教えてくれます。
HOTEL WHY
住所:徳島県勝浦郡上勝町大字福原字下日浦7番地2
電話:080-2989-1533
受付時間:9:00~17:00
チェックイン:15:00 ~ 17:00
電話:080-2989-1533
受付時間:9:00~17:00
チェックイン:15:00 ~ 17:00
町のごみ処理事情
ごみ収集車が来ない?
家庭で行う生ごみの処理方法。
上勝町では、全自動生ごみ処理機や、コンポストを使って、
すべての生ごみを家庭内で処理しています。
コンポストとは、堆肥をつくる箱のことです。
家庭からでる生ごみを、バクテリアが発酵・分解して、堆肥化してくれるのです。
かつての日本では当たり前に行われ、生ごみは畑の養分としてリサイクルされていたそうです。
すべての生ごみを家庭内で処理しています。
コンポストとは、堆肥をつくる箱のことです。
家庭からでる生ごみを、バクテリアが発酵・分解して、堆肥化してくれるのです。
かつての日本では当たり前に行われ、生ごみは畑の養分としてリサイクルされていたそうです。
町民全員が協力。
資源45分別の実践
子どもからお年寄りまですべての人々が、ごみ処理所に自らごみを持ち運び
丁寧に分別していきます。その数、45種類。たとえば、紙は紙でも、汚れている紙、
色のついている紙、コピー用紙など様々な種類に分けられるのです。
それらを全町民が協力して毎日欠かさず行うことで80%のリサイクル率は守られています。
それらを全町民が協力して毎日欠かさず行うことで80%のリサイクル率は守られています。
上勝町を知る
町を活性化させる新発想
- つくる責任 つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 陸の豊かさも守ろう
五感で味わう上勝町を
コンセプトにつくられた
無駄のない料理。
無駄のない調理をこころがけ、台所からゼロ・ウェイストに挑むcafe polestar。
どうしても出てしまう生ごみは次の作物をつくるための堆肥にします。
五感で味わう上勝町をコンセプトに、料理はすべて地元の食材でつくられています。
カフェメニューで味わえる柚香のタルトは上勝町の特産である晩茶と一緒にいただくと風味の相性が良くとても美味しいです。
平日の15時~17時の間を「空の間」と呼び、wi-fiのあるシェアスペースとして開放しています。
1杯100円のコーヒー以外は何もない、集中するにはもってこいの空間になっています。
どうしても出てしまう生ごみは次の作物をつくるための堆肥にします。
五感で味わう上勝町をコンセプトに、料理はすべて地元の食材でつくられています。
カフェメニューで味わえる柚香のタルトは上勝町の特産である晩茶と一緒にいただくと風味の相性が良くとても美味しいです。
平日の15時~17時の間を「空の間」と呼び、wi-fiのあるシェアスペースとして開放しています。
1杯100円のコーヒー以外は何もない、集中するにはもってこいの空間になっています。
cafe polestar
住所:徳島県勝浦郡上勝町大字福原字平間32番地1
電話:0885-46-0338
営業日時:木・金定休/
月・火・水10:00〜15:00(L.O 14:30)/
土・日10:00 〜17:00(L.O 16:30)
*ランチは11:00 〜14:00(売り切れ次第終了)
電話:0885-46-0338
営業日時:木・金定休/
月・火・水10:00〜15:00(L.O 14:30)/
土・日10:00 〜17:00(L.O 16:30)
*ランチは11:00 〜14:00(売り切れ次第終了)
町を活性化させる新発想
- つくる責任 つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 陸の豊かさも守ろう
農家にとっての廃棄対象を有効活用したゼロ・ウェイスト地ビール。
ゼロ・ウェイストに取り組む楽しさを体感してもらおうとはじまったクラフトビール製造施設。
おすすめの「LEUVEN WHITE」は、農家にとって廃棄対象となる搾汁後の柚香の皮を
有効活用しているゼロ・ウェイスト地ビールです。
その他にも、普段なら使われることのないゼロ・ウェイスト食物を、
利用用途によって入れるタイミングを変え、工夫を凝らし、地ビールづくりに活用しています。
マイボトルでその日のうちに飲むビールを必要な分だけ量り売りで、購入することができ、
ビールを作る過程でできた麦芽粕は、お菓子やグラノーラなどに再利用するなど、
ゼロ・ウェイストを楽しんで行うための工夫が随所に凝らされているお店です。
おすすめの「LEUVEN WHITE」は、農家にとって廃棄対象となる搾汁後の柚香の皮を
有効活用しているゼロ・ウェイスト地ビールです。
その他にも、普段なら使われることのないゼロ・ウェイスト食物を、
利用用途によって入れるタイミングを変え、工夫を凝らし、地ビールづくりに活用しています。
マイボトルでその日のうちに飲むビールを必要な分だけ量り売りで、購入することができ、
ビールを作る過程でできた麦芽粕は、お菓子やグラノーラなどに再利用するなど、
ゼロ・ウェイストを楽しんで行うための工夫が随所に凝らされているお店です。
RISE & WIN Brewing Co. BBQ & General Store
住所:徳島県勝浦郡上勝町大字正木字平間237-2
電話:0885-45-0688
営業日時:月・火定休/
水・木・金11:00~20:00(17:00以降予約制)/
土・日・祝日 10:00~20:00(18:00以降予約制)
電話:0885-45-0688
営業日時:月・火定休/
水・木・金11:00~20:00(17:00以降予約制)/
土・日・祝日 10:00~20:00(18:00以降予約制)
ゼロ・ウェイストプロダクト
KINOF キノフ
- つくる責任 つかう責任
- 気候変動に具体的な対策を
- 陸の豊かさも守ろう
町に潤沢にある木々と
水を活用して生まれた
ファブリック。
山あいにある上勝町は、四方を山に囲まれています。
山にはかつて、緑化政策で植えられた杉と澄んだ水が潤沢にあります。
そんな杉の間伐材を使った木の布を、タオルやスポンジなどの日用品にしたのがKINOFです。
自然素材でできた布は、洗う度にふんわりした質感に育ち、最後は自然に還ります。
パッケージもプラスチックは使わず、紙を使ったシンプルなものにすることで 無駄をなくした上勝町ならではのゼロ・ウェイストプロダクトとなっています。
山にはかつて、緑化政策で植えられた杉と澄んだ水が潤沢にあります。
そんな杉の間伐材を使った木の布を、タオルやスポンジなどの日用品にしたのがKINOFです。
自然素材でできた布は、洗う度にふんわりした質感に育ち、最後は自然に還ります。
パッケージもプラスチックは使わず、紙を使ったシンプルなものにすることで 無駄をなくした上勝町ならではのゼロ・ウェイストプロダクトとなっています。
KINOF
運営会社:株式会社いろどり
住所:徳島県勝浦郡上勝町福原字平間71-5
電話:0885-46-0166
住所:徳島県勝浦郡上勝町福原字平間71-5
電話:0885-46-0166
上勝町から学ぶ
pangaea パンゲア
- 質の高い教育をみんなに
- 産業と技術革新の基盤をつくろう
- 気候変動に具体的な対策を
- 陸の豊かさも守ろう
未来を担う子どもたち
だからこそ知ってほしい、
ゼロ・ウェイストから
学ぶ、物事の真理。
子ども向けのゼロキャンプから社員の研修旅行まで。
町外の人でも気軽に上勝町を訪れ、
町の取り組みから学ぶことができる教育旅行を提供している「pangaea」。
もともと宇宙飛行士を目指してNASAにてspace campを受けていた野々山さんだからこそ気づけた、
座学では学べない、フィールドだからこそ学べる物事への気づきを、旅行を通して教えてくれます。
町外の人でも気軽に上勝町を訪れ、
町の取り組みから学ぶことができる教育旅行を提供している「pangaea」。
もともと宇宙飛行士を目指してNASAにてspace campを受けていた野々山さんだからこそ気づけた、
座学では学べない、フィールドだからこそ学べる物事への気づきを、旅行を通して教えてくれます。
INTERVIEW 02
pangaea,LLC.最高経営責任者CEO 野々山 聡さん
教えるのは、課題解決、新価値の創造、そして第一原理の理解。
どうしたらお湯が湧くのか、なぜ火がつくのか、当たり前のことだけれど都会で育った子どもやおとなは意外とわかっていない。物事の根底にある原理をしっかりと理解することが、真の課題解決、新価値創造能力の育成につながると考えています。
どうしたらお湯が湧くのか、なぜ火がつくのか、当たり前のことだけれど都会で育った子どもやおとなは意外とわかっていない。物事の根底にある原理をしっかりと理解することが、真の課題解決、新価値創造能力の育成につながると考えています。
pangaea
住所:徳島県勝浦郡上勝町福原 字川北4
電話番号:アウトドア予約:0885-46-0345 /
ツアー予約:0885-46-0371
電話番号:アウトドア予約:0885-46-0345 /
ツアー予約:0885-46-0371
WHY NOT?上勝町で、これからの暮らしを考えよう。
日本航空として、今回の特集をきっかけに、あらゆる方にこの上勝町を訪れていただき何か感じとっていただきたいと考えてます。上勝町の暮らしを見つめると、SDGsを心がけた様々な取り組みは、町の隅々まで行き渡り、人々の生活にしっかりと馴染んでいることが伺えました。
企業や国の取り組みとして行うことも大切ですが、私たちが毎日欠かさず行う小さな取り組みの積み重ねがどれだけ効果的か、その重要性を理解できたように思います。
HOTEL WHYでは、滞在中に自分たちが出したゴミを45項目に分別するという実体験を通して、日頃どれだけのゴミを出しているのかを考えさせられました。
ゴミをどう処理するかではなく、ゴミを出さない生活を心がけることが、持続可能な社会づくりに対して私たち個人が貢献できることだと、上勝町の暮らしを見た今は実感を持って言えます。
ひとりひとりの小さな一歩が明日を変える大きな一歩になると信じて、みなさんも一緒に身近なことから始めてみませんか?
SDGsってなんだろう?
「SDGs(エスディージーズ)」は、“Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)”の略称。
2015年の国連サミットの中で定められた2030年までの15年間に達成されるべき17の目標のことです。
進むべき道を示したSDGsを元に、持続可能な社会づくりを国や企業など世界全体で取り組んでいこうという意図が込められています。そんな目標をまさに町の取り組みとして実践しているのが、上勝町なのです。
2015年の国連サミットの中で定められた2030年までの15年間に達成されるべき17の目標のことです。
進むべき道を示したSDGsを元に、持続可能な社会づくりを国や企業など世界全体で取り組んでいこうという意図が込められています。そんな目標をまさに町の取り組みとして実践しているのが、上勝町なのです。
株式会社いろどり代表取締役社長 横石 知二さん
いろどり事業のきっかけ
町の産業である温州みかん事業が厳しい局面にあり、上勝町の財政は困窮していました。その際、私は町長と組合長の念願により、はじめての町外からの助っ人として上勝町に赴いたのです。しかし、今までのやり方を変えましょうと訴えると、地元の方から猛反対を受けました。その時、町の課題として、所得が低く、古くからの慣習を守る頑なさがあると感じました。
所得の低さを改善し、町民からの信頼を得るべく、2年間中央市場に山のものをかき集めて売り歩く生活をしました。すると、少しずつ町民からの信頼を得ていくことができました。
その後、1981年に温州みかんが枯死し、町の産業が壊滅したことをきっかけに、みかんは植え直さずに、この町にあるものを産業にすることを提案しました。またもや、猛反対にあいましたが、私はそこから毎日、地域にあるものを産業として育てることを考え抜きました。そんなある日、寿司屋に行った際にお客さんが皿の上の葉っぱを眺めて「きれい」と談笑しているのを見て、これは商売になると思いついたのが「葉っぱビジネス」でした。
所得の低さを改善し、町民からの信頼を得るべく、2年間中央市場に山のものをかき集めて売り歩く生活をしました。すると、少しずつ町民からの信頼を得ていくことができました。
その後、1981年に温州みかんが枯死し、町の産業が壊滅したことをきっかけに、みかんは植え直さずに、この町にあるものを産業にすることを提案しました。またもや、猛反対にあいましたが、私はそこから毎日、地域にあるものを産業として育てることを考え抜きました。そんなある日、寿司屋に行った際にお客さんが皿の上の葉っぱを眺めて「きれい」と談笑しているのを見て、これは商売になると思いついたのが「葉っぱビジネス」でした。
葉っぱビジネスが
乗り越えてきた困難の数々
はじめは全く売れませんでした。さらには、落ちているものを拾って売ることは貧しい人間のすることだという認識があり、町民は猛反対。特に町のおじいちゃんたちは「そんなかっこ悪いことできるか!」と聞く耳を持ってくれません。そこで、4人のおばあちゃんをなんとか説得し、スタートさせることに成功しました。しかし、仕事をはじめたことに対して夫に叱られてしまうおばあちゃんもいて、なかなか思うように進まない日々が続きました。料理人のもとへ営業にいくのも大変なことでした。地元の有名な料亭に、葉っぱを使ってもらおうと必死に通いましたが、何度も断られ、怒られ、大変苦労しました。それでも、常に人を主役にすることを考え、この人はこうしたら喜んでくれるだろうとか、あの人にはこうしてみようとか、試行錯誤を重ねた結果、いまでは151軒、250人程がこの事業に携わり、とても楽しいと喜んでくれています。
いろどりが実践するSDGs
いろどりの仕事を通して、お年寄りが元気に活躍すること、山をきれいにしていくことが持続可能な社会づくり(SDGs)につながっています。町民には理論を解くのではなく、今ここで行われていることがSDGsであることを伝え、理解してもらうことが重要だと思っています。この町は生きています。こんな山奥ですが、廃れた場所もなくみんなが生き生きと過ごしている。そんな町の姿を持続させるためにも、これからも日々挑戦しつづけていきます。
pangaea,LLC.最高経営責任者CEO 野々山 聡さん
pangaeaはじまりのきっかけ
テレビで特集されていた、「いろどり」の成功事例を見て上勝町に興味を持ち、政府が主催するいろどりへのインターンシップに応募したのが初めて上勝町を訪れたきっかけです。その際、町長やいろどりの横石さんから、町に観光事業がないため、新しく事業をはじめてくれないかとの相談を受けました。やったことがなかったため一度考えさせてくださいと話を持ち帰りました。そこから1年後、様々な会社や人々の協力を得て、上勝町を活かしたサービスは何かと考えた結果、教育旅行のアイディアが生まれ、pangaeaの事業はスタートしました。
pangaeaの主なおしごと
ゼロ・ウェイストの実践は上勝町ならではのものであり、なかなか他には真似できないことです。上勝町に訪れた人々が、無駄をなくすことを知り、環境保全意識が向上し、自然の価値を知ってくれることが私達の異日常と教育をかけ合わせたプログラムの目的です。小学生が対象のゼロ・ウェイストを体感する2泊3日のゼロキャンプや、中学・高校の修学旅行を通して、無駄をなくすことをはじめとした上勝町から学べるあらゆることを伝えます。他にも、新規事業を立ち上げたい人を対象に1週間の「起業塾」を開催しました。ビジョンがある方々を集め、最後に発表してもらい、優勝者の事業を実際に町が支援してスタートさせるというプログラムです。
教育旅行を通して伝えたいこと
教えるのは、課題解決、新価値の創造、そして第一原理の理解。
どうしたらお湯が湧くのか、なぜ火がつくのか、当たり前のことだけれど都会で育った子どもやおとなは意外とわかっていない。物事の根底にある原理をしっかりと理解することが、真の課題解決、新価値創造能力の育成につながると考えています。第一原理は、自分で実践して発見することが大切です。何事も実践してみないと答えは出ません。
リサイクルできればいい、ゴミを減らせばいいということではなく、どの方法が一番エネルギーフリーなのか、本当に何がエコなのかを考える。ただ与えられたことや事実を受け止めるのではなく、課題の根底をしっかり捉え、解決に向けて行動することができる。
そういった力を身に着けていくことが未来を担う子どもたちにとって重要なのです。