折からの寒波が上空に雪雲をもたらし、白い花びらが絶えることなく舞い散るような雪景色が広がる横手市の積雪は60cmほど。例年よりも少ない積雪量なのだそうですが、それでも東京など雪になじみの少ないエリアから足を運んだのであれば、白銀の世界に息を吞むことでしょう。“横手の雪”をテーマにした女子旅には、うってつけのコンディションといえます。
JR横手駅には、雪国ならではの感動を目当てにした参加者の方々が集います。高校生から社会人まで総勢6人。白い吐息越しに笑顔が見られます。
ご当地グルメ全国区!横手やきそばでお腹いっぱい
旅の始まりは「食い道楽横手駅前支店」で。横手グルメの定番、横手やきそば(670円)をいただきます。
その歴史は古く、戦後間もなく横手でお好み焼きの屋台を営んでいた男性が、鉄板で作る新メニューとして考案したものだとか。子どもたちのおやつとして人気を博し、やがてご当地グルメとして全国的な知名度を誇るようになりました。目玉焼きが豪快にのるビジュアルに惹かれますが、そのレシピにも特徴があります。
通常の焼きそばが蒸し麺を使うのに対し、横手やきそばはゆで麺。豚ひき肉とキャベツを合わせ、甘辛いソースで味付け。福神漬けを添えます。もちもちの太麺は、きっと初めての食感です。
食い道楽横手駅前支店
住所 | : | 秋田県横手市駅前町7-2 石川ビル1階 |
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電話 | : | 0182-33-1906 |
営業時間 | : | 11:00~13:30、17:00~22:00 |
定休日 | : | 日曜日、不定休月2回 |
真夏でも。かまくらの姿を、一年を通してご覧いただけます
横手といえば、かまくらが有名です。お腹を満たしたら、かまくらを通年で体験できる「かまくら館」を見学します。館内に巨大な冷凍庫を備え、そのなかに立つかまくらは毎年2月に作り直されます。身の丈よりもはるかに大きなかまくらは大迫力。なかに入って写真を撮ることもできます。
もともとかまくらとは水神様をまつるもので、約450年もの歴史があるのだそうです。子どもたちが「はいってたんせ(お入りください)」「おがんでたんせ(水神様をおがんでください)」といいながら、お餅や甘酒をふるまう愛らしい行事になりました。
かまくら館
住所 | : | 秋田県横手市中央町8-12 |
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電話 | : | 0182-33-7111 |
営業時間 | : | 9:00~17:00 |
定休日 | : | 12月29日~1月3日 |
入館料 | : | 高校生以上100円、中学生以下無料 |
web | : | https://www.yokotekamakura.com/watch/kamakurakan/ |
たいへんだけど楽しい!雪国の日常
ここからは、雪国ならではの発想や習慣にふれるアクティビティが続きます。「山内スカイスクール」は、廃校を利用したドローン学校。広大な施設で、今回は特別に雪国の生活を体験します。
横手では毎日のように繰り返される雪かき。地元のお父さんから丁寧なレクチャーを受けます。東京からの参加者にとっては新鮮そのもので、腰を入れながら慣れない手つきで作業をします。
作業の合間には、雪遊びに興じます。雪の小山に登るほか、ふかふかの新雪に飛び込む“雪パフ”に挑戦! ぼふっと鈍い音が響いた途端、雪原に笑い声がこだまします。
山内スカイスクール
住所 | : | 秋田県横手市山内土渕字鶴ヶ池17-2(旧山内中学校) |
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電話 | : | 0182-23-8666 |
web | : | https://sannai-skyschool.com |
雪国の“ひと休み”をつまみ食い。ほっこりおちゃっこタイム
日も傾いてきて、近くの料理屋「千代㐂久(ちよきく)」で“おちゃっこ”タイム。これは、農作業の合間にとるお茶の時間を指す秋田の方言です。
保存食として漬け物が発達した秋田だけに、いぶりがっこにワラビの一本漬けなど、珍しいお漬け物が目を引きます。いずれも絶妙な塩梅で美味。
温かいお皿も充実しています。ねっとりとした里芋のような“いものこ”に、1皿20個もの卵を使った卵焼きと盛りだくさん!
雪遊びのあと、体を温めながらお茶をいただくひとときは格別。自然と心も和み、会話も弾みます。
千代㐂久
住所 | : | 秋田県横手市山内土渕鶴ケ池21-3 |
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電話 | : | 0182-53-2033 ※要予約 |
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