コロナウイルスの感染状況が終息しないなか、JALはお客さまの安全を守り、安心感を覚えていただくための取り組みを継続しています。2020年10月からは、あらたにPCR検査サービスの提供を開始。また同年12月からは、海外渡航時におけるコロナウイルスのもしもに備える「JALコロナカバー」をご用意しました。
1万4,850円からどなたでもご利用いただける、JALのPCR検査サービス
多田「GoToトラベルキャンペーンが始まった当初から、旅行や出張には行きたいけれども、渡航先の方にうつしてしまうかもしれないと不安に思われるお客さまが多くいらっしゃいました。そこで、国内移動をされるお客さまに気軽にご利用いただける、JAL限定価格のPCR検査をご用意したいと考えたのです」
こう語るのが、Web販売部の多田直人です。当時、PCR検査は3万~4万円という価格帯が一般的でしたが、手ごろな価格でサービスを提供し始めた医療機関がありました。
多田「手ごろな価格でPCR検査サービスをご提供する、にしたんクリニックさまと協業でスタートしました。PCR検査は認可事業ですし、検査のプロセスもキチンとしています。安心してサービスをご利用いただけます」
JALのご利用の有無に関係なく、1万4,850円(税込)からご提供しています。また、国内フライトと宿泊がセットになったジャルパックのダイナミックパッケージをご利用の場合は、1万1,000円(税込)でご利用いただけます。
※現在実施中の施策について、詳細はJAL Webサイトをご確認ください。
旅とのセットプランや、海外渡航向けのプランもご用意
多田「JALのWebサイトからご購入いただけるダイナミックパッケージをお申込みいただくと、お客さまに届く予約完了メールに専用URLが記載されています。そこからお申し込みいただくと、すぐに検査キットが送られてきます。都内であれば最短2~3日で検査結果が出ます」
年末年始には、多くのお客さまにご利用いただきました。
多田「旅行に加え、帰省ニーズでかなりご活用いただいた印象です。またビジネスユースでは地方出張などでニーズが多いようです。さらに、海外渡航を予定されているお客さま向けにPCR検査が可能な医療機関のご紹介もしています。このような状況ですが、どうしても出国しなければいけない方は一定数いらっしゃいます」
現在、入国時にPCR検査の陰性証明書の提示が必要な国が大半を占めています。そこで、各国の規定に合わせた陰性証明書の発行が可能な医療機関をWebサイト内で複数ご紹介しています。
多田「入国条件や、陰性証明書の書式は国ごとに違います。日に日に変わっている状況から目を離さず、キャッチアップしながらサービスの質を高めていきたいですね」
コロナの“もしも”に備えた、「JALコロナカバー」
それでも、海外渡航には不安が伴うことでしょう。そこでJALは、“もしも”に備えるサービス「JALコロナカバー」を無償でご用意しました。国際線ご利用のすべてのお客さまに向け、渡航時に新型コロナウイルスの陽性判定が出たとき、医療・検査費・隔離等に必要な費用をサポートすると同時に、24時間ご相談いただける窓口もご利用いただけます。
山本「現在、ご搭乗いただくお客さまはどうしても渡航しなければならないご事情があり、渡航自体に大きな不安を抱えていらっしゃいます。機内や空港など、JALが直接カバーできる領域はこれまでさまざまな対策を講じてきました。さらに一歩踏み込んで、渡航先においても引き続き安全・安心をご提供できないか、昨年夏から秋にかけてさまざまな案を検討しました」
こう語るのが、グローバル販売部の山本知範です。同部の石田佳世が続けます。
「実際にお客さまにお話をうかがうと、渡航先でコロナに感染した場合、費用負担はどうなるのか、どこに問い合わせればいいのか、といった不安があることが分かりました。じゃあ、費用負担の軽減や問い合わせ窓口の設置をサービスとして提供できないか、ということでサービスの導入準備を進めることになりました」
一時帰国が盛り上がる年末年始に間に合わせるため、急ピッチで準備が進みました。
自動付帯・無償提供にしたほか、24時間窓口もご用意しました
「各国の感染者数や入国・検疫の条件が刻一刻と変わる不透明な環境下でしたが、このサービスの提携先であるアリアンツトラベルとも議論を重ねて、「まずはやってみよう」の精神で開始することにしました」
サービス加入のための手続きは必要なく、JALの国際線をご利用する全てのお客さまに無償で提供します。
山本「無償とすることについては、正直社内でもいろいろな意見が出ました。お客さまにご負担頂くことも検討したのですが、現在渡航せざるを得ないお客さまは通常時よりもより多くの渡航準備が必要であり、加入・購入手続き等でお手を煩わせるべきではないと考え、期間限定(2021年6月末まで)で全てのお客さまに無償で提供することとしました」
またお問い合わせ窓口は24時間対応です。
山本「居住国で感染した場合、医療機関の知識もお持ちでしょうし、ご家族やお知り合いの方のサポート等も期待できると思います。一方、渡航先で症状が出た場合、本当に不安で、すごくお困りになると思います。そのような緊急事態に、24時間相談できる窓口があることは大きな価値があると考えました。2020年12月23日から開設しましたが、すでに相当数のお電話をいただいています。しかし、このサービスをご存じなく、海外でお困りのお客さまがいらっしゃるかもしれません。しっかり周知していくことが求められると感じています」
コロナ禍で求められるサービスを、スピード感をもってご用意します
山本「航空会社は交通インフラとしての使命を担っているため、ものごとを保守的に考え過ぎ、お客さまが望んでいるサービスをタイムリーにできないケースもしばしばあります。しかし、コロナ禍の今だからこそ、これまでの常識にとらわれず、次々に新しいサービスを打ち出していきたいと思います」
多田「フライト以外の場面で、我々がどこまで踏み込んでいくのかは大きな課題です。ただ、お客さまの安全・安心につながるところでは、積極性が求められます。JALは、100点満点のサービスじゃないとリリースを躊躇してしまう傾向がありますが、通常時とは違う状況です。いち早くご提供できるなら、たとえ満点じゃなくても出した方がいい。そのスピード感こそが、今必要とされる姿勢だと思います」
JALでは、コロナ禍において、さまざまなサービスを提供していきたい考えです。しかし、いずれの取り組みも一日も早く“使わなくて済む”日が訪れることが望ましいのはいうまでもありません。JALをご利用いただく際には、ぜひ事前に公式Webサイトをチェックしてみてください。豊富なサービスで、ご搭乗の不安がきっとやわらぐはずです。
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※この記事は2021年10月13日に一部内容を更新しました
掲載の内容は記事公開時点のもので、変更される場合があります。