JALでは6月末現在、約5割を減便しながら国内線の運航を続けています。飛行機をご利用いただくお客さまに、少しでも安心と安全を提供することは、エアラインに課せられた大きな責任です。感染防止のための機内での取り組み(2020年6月30日時点)を、皆さまの疑問にお答えしながらご紹介します。

コロナ禍の影響が生活のさまざまなところに及ぶなか、飛行機のご利用にも不安が伴うことでしょう。JALでは2月の感染拡大以降、できることをすべて迅速に行う姿勢で対策を講じています。機内における取り組みについて、皆さまの疑問やご不安に、客室乗務員のサービス統括を行う高木治江と、機内清掃と消毒を行うJALグランドサービスの松本美希がお答えします。

Q.機内の空気は清潔に保たれていますか?
A.2~3分に一度、清浄フィルターを通してすべての空気が循環しています

画像1: Q.機内の空気は清潔に保たれていますか? A.2~3分に一度、清浄フィルターを通してすべての空気が循環しています

「飛行機のキャビン内はたえず換気を行っていて、2~3分ですべての空気が循環します。またJALの飛行機にはすべて高性能空気清浄フィルターが備わっており、常に清潔な外気を取り入れています。飛行機は、実はもっとも空気が清潔に保たれている交通機関なのです」(高木)

画像2: Q.機内の空気は清潔に保たれていますか? A.2~3分に一度、清浄フィルターを通してすべての空気が循環しています

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Q.乗降時の行列や混雑が心配です
A.一度の搭乗案内を制限するなど、行列防止策を講じています

画像: Q.乗降時の行列や混雑が心配です A.一度の搭乗案内を制限するなど、行列防止策を講じています

「ご搭乗時には、お客さまを10~20人の少人数ずつ改札機へご案内しています。こうすることで行列が避けられ、機内でも人の流れに滞留が起こりにくくなるのです。また降機時には、普段ですと行列ができがちです。そのため、『ソーシャルディスタンシングを保ちつつ、ゆっくりとお降り下さいますようお願いいたします』と機内でご案内しております」(高木)

Q.機内食や飲み物など、口に入れるものは安全ですか?
A.ご提供方法に工夫を施しています

画像: Q.機内食や飲み物など、口に入れるものは安全ですか? A.ご提供方法に工夫を施しています

「お飲み物は紙パック入り飲料のものなど、原則的に個包装のものをご提供しています。国内線ファーストクラスではお食事も提供しますが、お食事はフタをしたままお出しし、お客さまに取っていただく形式に変えました。また、パンはアルミホイルでくるまれた状態で温めてご提供しています。さらにグラスやコーヒーカップは使い捨てできるものにしたほか、お客さまにお配りするおしぼりは、布から個包装の紙のものに変えました。そして、沖縄線ではアイスクリームやビール、ノンアルコールビールの販売をしておりますが、現在これも中断しています」

Q.機内の毛布にウイルスが付着していないか不安です
A.一部ご提供を中断し、使い回しを行わないようにしています

画像: Q.機内の毛布にウイルスが付着していないか不安です A.一部ご提供を中断し、使い回しを行わないようにしています

現在、国内線ではリクエストに応じてお貸ししていた毛布や枕のご提供を中断しております。またファーストクラスは、お客さまのご搭乗ごとに毛布をすべて新しいものに入れ替えています。確実に個包装されたものをご提供し、使い終わったら必ずクリーニングを行っています。

Q.機内に除菌グッズはありますか?
A.共用の除菌スプレーのほか、除菌シートをご用意しています

画像: Q.機内に除菌グッズはありますか? A.共用の除菌スプレーのほか、除菌シートをご用意しています

「すべてのラバトリーには、必ず手指用の除菌スプレーを配備しています。また個包装の除菌シートもご搭乗時に自由にお取りいただけます」

Q.機内でマスクをしていない人がいないか、心配です
A.客室乗務員もお客さまも、マスクの着用を原則とさせていただいております

画像: Q.機内でマスクをしていない人がいないか、心配です A.客室乗務員もお客さまも、マスクの着用を原則とさせていただいております

「お客さまに対しては、体調や身体上の理由で問題がなければ、マスクの着用を強くお願いしております。もちろん客室乗務員も乗務中は必ずマスクを着用しています。加えて、飲み物をご提供する際などのために、客室乗務員は乗務の前にビニール製の手袋をピックアップできるようにしています。機内に搭乗するスタッフはすべて、乗務前に必ず体温を測っています」

Q. 感染防止対策のために変更されたサービスはありますか?
A. 客室乗務員との接点を減らすために、さまざまな取り組みを行っています

画像: Q. 感染防止対策のために変更されたサービスはありますか? A. 客室乗務員との接点を減らすために、さまざまな取り組みを行っています

「上記の施策に加えて、たとえばお手荷物は原則的にお客さまご自身で入れていただいております。QRコードを読み取っていただく都道府県スタンプも行っていましたが、こちらも一時中断しています。また旅の思い出作りにご好評いただいておりましたログブックのお預かりも中断し、リクエストをいただいた場合はご用意した紙をご提供するといった工夫を凝らしています。ご不便をおかけいたしますが、リスクを減らすために、客室乗務員との物理的な接点を減らしております」

※2020年11月1日より機内でのQRコード読み取りを再開いたしました。

詳細・最新情報は「JAL FLIGHT FUN !」ページをご参照ください。
https://www.jal.co.jp/jp/ja/k-tai/appli/flight_fun/index.html

Q.機内は消毒されていますか?
A.各空港で、その日のフライトを終えた機内を消毒しています

画像1: Q.機内は消毒されていますか? A.各空港で、その日のフライトを終えた機内を消毒しています

「基本的にお客さまが触れられる場所すべてを消毒しています。特にシートベルトや肘掛け、モニターやリモコン、テーブル、荷物の収納スペースのほか、客室乗務員の作業場であるギャレーも消毒を行っています」

画像2: Q.機内は消毒されていますか? A.各空港で、その日のフライトを終えた機内を消毒しています

「飛沫しやすいラバトリーは特に念入りに消毒を行っています。トイレットペーパーホルダーのフタやゴミ箱の開閉口など、お客さまが手を触れる場所を重点的に行います」(松本)

画像3: Q.機内は消毒されていますか? A.各空港で、その日のフライトを終えた機内を消毒しています

Q.どれだけ消毒していますか? 拭き残しなどがないか、不安です
A.機内清掃担当チームが清掃作業とともに、隅々まで念入りに消毒しています

画像1: Q.どれだけ消毒していますか? 拭き残しなどがないか、不安です A.機内清掃担当チームが清掃作業とともに、隅々まで念入りに消毒しています

「使うのは手袋とアルコールスプレーとタオルです。手袋とタオルは一機ごとに消毒を終えると使い捨てます。直接、拭き上げ箇所に噴射するとウイルスが舞ってしまうのでタオルにアルコールを吹きかけます。大きい機体であれば10名くらいのチームで1時間ほどかけて清掃作業とともに行います」

画像2: Q.どれだけ消毒していますか? 拭き残しなどがないか、不安です A.機内清掃担当チームが清掃作業とともに、隅々まで念入りに消毒しています

「減便のため平常時より作業スタッフは少ないのですが、その日のフライトを終えた飛行機が集まる夕方以降、羽田空港では常時2~4チームが分担して作業に当たっています。1チームは10人程度で、手掛けるのは1晩に8~10機ほどです。ときには3密回避のために機内に入る人数を制限し、交代で行っています」(松本)

世界一清潔なキャビンを目指して。感染防止対策は新しいサービスの一環

このように、機内では感染防止のためのさまざまな対策を講じています。しかし現場のスタッフは、普段と同じサービスをご提供できないことに対し、ジレンマも抱えています。

「JALは、フルサービスキャリアとして最高のサービスを目指してきました。おかげさまでイギリスの航空会社の格付け機関であるスカイトラックスの最高評価・5スターエアラインを得られるキャリアとなりましたが、確立したサービスを削っていかなければならないことは、全スタッフが身を切られるような思いです。これまで、お客さまとのコミュニケーションを楽しみながら行うサービスを重視してきました。しかし今は、接点を少なくする対策を取らざるを得ません」(高木)

とはいえ、安心と安全も大切なサービスです。

「安心と安全の観点では、これまで整備や保安面を強化していくことを重視していました。これからはそれらに加え、世界一清潔なキャビンを目指し、それを新しいサービスとして提供していくことが大切だと思います」(高木)

「コロナ禍においても飛行機をご利用されるお客さまは多くいらっしゃいます。そういった方々が少しでも安心していただけるように、そしてお客さまの大切な方々が少しでも安心していただけるようにすることが大切です。またたくさんの方々が笑顔でご利用いただくために、社員が一丸となって準備していく時間だと思います」(松本)

画像: 世界一清潔なキャビンを目指して。感染防止対策は新しいサービスの一環

このような対策は、新しい生活様式とともに定着させていきたいと考えています。お客さまには引き続きご不便をおかけしますが、JALをお選びいただいたお客さまにベストを尽くす姿勢は、この先も変わりません。安全と安心をご提供できるよう、この先もさまざまな対策を講じていきます。

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※2020年11月25日に一部内容を更新いたしました。

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