京都の天橋立、広島の宮島と並び、“日本三景”に数えられる宮城県の松島。松島湾に浮かぶ大小260もの島々が海と大地とのコントラストを生み、四季折々の表情とともに郷愁を誘います。
アクセスは、仙台空港から仙台駅を経由して、最寄りの松島海岸駅まで80~90分ほど。東北屈指の名勝といえるこの地でご紹介するのは、周辺散策に重宝する食べ歩きスポットです。駅から徒歩数分で回れるお店を、老舗から最新グルメまで9軒厳選。イチオシの逸品をご紹介します。
画像: 松島のおすすめ食べ歩き9店。カキや牛タンなど宮城のご当地グルメに舌鼓

※密集した場所での歩き食べはお控えください。マナーを守りながら観光やグルメを楽しみましょう。
※価格は税込み表記です。

宮城に来たなら堪能したい、ご当地グルメが満載!

地元名物のカキに牛タン、笹かまぼこと、ここ松島にも宮城のご当地グルメは満載。できたてが味わえるのもうれしい、とっておきの絶品をご紹介します。

カキフライの概念が変わる味の秘密は時間にあり「こうは」

本記事でご紹介する店舗の中で、最も松島海岸駅に近いのが「かき松島 こうは」。駅前のロータリーに2店舗を展開し、取材時は松島海岸駅前2号店にお邪魔しました。

画像1: カキフライの概念が変わる味の秘密は時間にあり「こうは」

ここは店名にもあるようにカキが名物で、人気メニューのひとつが「BIGなカキフライ」(2個704円)。その名の通り、驚きのボリュームと濃厚な味わいが魅力で、東京や名古屋の百貨店で開催された宮城物産展では7,000個を売り上げ大行列となった傑作です。

画像2: カキフライの概念が変わる味の秘密は時間にあり「こうは」

低温でじっくり揚げ、カキの旨みを凝縮させつつ、硬くならないように仕上げることがこだわりのひとつ。そのため約15分かかりますが、これまでのカキフライの概念を覆されるようなおいしさと出合えるはず。

画像3: カキフライの概念が変わる味の秘密は時間にあり「こうは」

推奨の食べ方は、まずはそのまま。次はカキ醤油やオリジナルの黒酢、地元産「伊達の旨塩」でどうぞ。素材本来の味を楽しめるよう、あえてタルタルソースを添えていないのも特徴です。ひと口食べればあふれ出すミルキーなコク、まろやかな甘みは感動もの。ちなみにこのメニューはテイクアウト可なので、店内の席が埋まっていてもぜひお立ち寄りを。

かき松島こうは 松島海岸駅前2号店

住所宮城県宮城郡松島町松島字浪打浜10-14
電話022-353-3588
営業時間11:30~16:00
定休日不定休
webhttps://www.kakikouha.com/

手焼き体験でできたてを味わえる「松島蒲鉾本舗」

宮城名物の笹かまぼこを、エンタメ感覚で楽しめる松島きっての人気店が、「松かま」の愛称で知られる「松島蒲鉾本舗」の総本店。海沿いを走る主要道路の国道45号沿いにあり、松島海岸駅からは徒歩8分程度の場所にあります。

画像1: 手焼き体験でできたてを味わえる「松島蒲鉾本舗」

店頭には焼いた笹かまぼこのオブジェが飾られ、「手焼き体験コーナー」の看板も。その先には囲炉裏のようなブースがあり、ここで笹かまぼこを好みの加減に焼くことができます。

画像2: 手焼き体験でできたてを味わえる「松島蒲鉾本舗」

「笹かまぼこ」は手焼き体験込みで300円。片面ずつ炙り、餅のように膨らんできたらひっくり返し、計6~7分焼いてほんのり焦げ目がついたら食べごろです。皮はハラリと薄くて香ばしく、中はふっくらプリッと心地よい弾力。噛むたびに豊かな旨みと優しい甘みが広がって、至福のおいしさです。

画像3: 手焼き体験でできたてを味わえる「松島蒲鉾本舗」

手ごろな価格とサイズで、味わいは繊細かつ軽やかな笹かまぼこ。ヘルシーでもあるので、罪悪感なく食べられるのも魅力です。ほかにも豆腐の揚かまぼこ「むう」(300円)や、お土産用のかまぼこなど多彩にそろっており、見どころ満載です。

松島蒲鉾本舗 総本店

住所宮城県宮城郡松島町松島町内120
電話022-354-4016
営業時間9:30~17:00
※冬季(12月~3月)は9:30~16:30
定休日なし
webhttps://www.matsukama.jp/

仙台味噌と牛タンのコロッケが独創的な「げんぞう」

松島のシンボル「松島五大堂」の入り口に店舗を構える茶屋のようなスポットが「げんぞう」。店舗の前にはパラソル付きのテーブルとイスが用意され、小休憩にも重宝します。

画像1: 仙台味噌と牛タンのコロッケが独創的な「げんぞう」

メニューには多彩な宮城名物が並びますが、ここならではのグルメといえるのが「牛タンコロッケ」(350円)。仙台味噌と牛タンを合わせた、甘じょっぱくムチッとした肉の食感が生み出す味わいは、独自のおいしさに仕上がっています。

画像2: 仙台味噌と牛タンのコロッケが独創的な「げんぞう」

特にポイントなのが、牛タンの仙台味噌あんをマッシュポテトとは混ぜずに閉じ込めていること。揚げたてサクサクな衣、ほくほくのマッシュポテト、その奥にあんという3層構造が、メリハリあるおいしさを演出しています。ソースやポン酢などの調味料もありますが、まずはダイレクトにガブッと頬張りましょう。

画像3: 仙台味噌と牛タンのコロッケが独創的な「げんぞう」

げんぞう

住所宮城県宮城郡松島町松島町内110 五大堂入口
電話022-354-0810
営業時間10:30~16:30
定休日不定休
webhttps://genzou-kaki.com/

カキ×米のせんべいが新しい「エムパントリー」

松島海岸駅から徒歩約10分、国道45号沿いにある宮城県の美食のセレクトショップが「M Pantry(エム・パントリー)」。瓦屋根のファサードとエメラルドグリーンの瀟洒(しょうしゃ)な外観が目印で、こぢんまりとした店舗ながらすぐに見つかるでしょう。

画像1: カキ×米のせんべいが新しい「エムパントリー」

店内には、ご主人自らが巡って発掘した、県内の海産物や郷土料理、お菓子やお酒などがずらりと並びます。オリジナルの食品も取りそろえており、代表的な逸品が「カキとコメと」(1枚300円)。こちらは地元のカキと宮城県産のひとめぼれ米粉をプレスしたクラフトせんべいで、店舗では焼きたてを味わうことができます。

画像2: カキ×米のせんべいが新しい「エムパントリー」

カキ特有の濃厚な旨みと、香ばしさがクセになる味わい。また、小麦粉ではなく米粉なのでパリパリ感が強く、新感覚のおいしさと出合えます。持ち帰り用にパッケージされたタイプや、お土産用のボックス入り、さらには手のひらサイズの「小さなカキとコメと」(1枚120円)もあり、用途に応じて選べるのもうれしいポイントです。

画像3: カキ×米のせんべいが新しい「エムパントリー」

M Pantry

住所宮城県宮城郡松島町松島字仙随10
電話022-349-5141
営業時間9:30~16:00
定休日水曜(不定休あり)
webhttps://kakitokometo.mpantry.jp/

名物のカキをワイルドな浜焼きで満喫「松島さかな市場」

松島海岸駅から徒歩10分強の場所にある、「みちのく伊達政宗歴史館」の隣。ここにそびえたつ、地元の海産物を豊富に扱うランドマーク的存在が「松島さかな市場」です。商品は1,500種以上も取り扱い、1階は市場、2階は食事席、3階はフリースペースのマリンデッキという巨大空間。また建物の前には焼きガキ食べ放題が人気の「焼がきハウス」があり、この名物は単品でも味わえます。

画像1: 名物のカキをワイルドな浜焼きで満喫「松島さかな市場」

単品の「焼がき(2個)」(500円)を注文。むっちりした弾力と、広がる甘みはさすが名産地。お好みでポン酢をかけ、味の変化を楽しみましょう。ペロッといける味わいで、これなら食べ放題で元が取れそうと思わせてくれるほどです。

画像2: 名物のカキをワイルドな浜焼きで満喫「松島さかな市場」

なお、食事として楽しむなら、焼きガキ5個にカキの混ぜご飯とカキ汁が付いた「松島焼きがきセット」(1,800円)も。さらにしっかり楽しむなら、食べ放題を満喫しましょう(大人3,300円~、小学生1,500円、幼児無料)。その制限時間は45分。カキ好きの方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

画像3: 名物のカキをワイルドな浜焼きで満喫「松島さかな市場」

松島さかな市場 焼がきハウス

住所宮城県宮城郡松島町松島普賢堂4-10
電話022-353-2318
営業時間平日 10:00~15:00
土・日曜、祝日 9:00~15:00
定休日施設に準ずる
webhttp://www.sakana-ichiba.co.jp/

ボリューム満点の牛タン串に舌鼓「松島 串や」

俳人・松尾芭蕉が泊まった「熱田屋」の跡地に建つ複合施設「松島離宮 海の駅」。この1階の路面に店を構えるのが「松島 串や」です。場所は遊覧船発着の桟橋入り口の向かい。国道45号沿いで、松島海岸駅からも徒歩約6分とアクセスも至便です。

店名にある通り、提供するのは串焼きを中心とした山海のご馳走。地元・三陸沖で採れた新鮮な魚介類が絶品なのはもちろんですが、注目は仙台名物の牛タンを贅沢に味わえる「牛タン串」です。

画像: 画像提供:(一社)松島観光協会

画像提供:(一社)松島観光協会

長めの串にたっぷりの牛タンが刺さったボリュームはインパクト十分。香ばしく焼かれ、塩胡椒でシンプルに味を付けることで素材の旨みを引き出しているのも特徴です。適度な厚みにカットされ、堂々とした弾力と噛めばあふれる肉汁にノックアウト必至。お好みで、七味唐辛子を振って味わいましょう。

松島 串や

住所宮城県宮城郡松島町松島字町内75-14 松島離宮 海の駅 1階
電話022-355-0090
営業時間10:00~17:00
定休日不定休

ご当地感を感じられる甘味にも注目

散策疲れの糖分チャージやおやつの時間に立ち寄りたくなるお店、といえばカフェではないでしょうか。そこで味わうスイーツは、格別なおいしさ。宮城・松島ならではの甘味処を紹介します。

ハイセンスで伊達じゃないおいしさ「政宗パフェ」

仙台藩の初代当主であり、東北を代表する戦国大名の伊達政宗は、「伊達男」のロールモデルといわれるほど美的感覚に優れていたとか。そんなカリスマ武将の名に恥じないセンスあふれるスイーツが、「伊達かふぇ」の名物「政宗パフェ」(950円)です。

画像1: ハイセンスで伊達じゃないおいしさ「政宗パフェ」

同店は「みちのく伊達政宗歴史館」の敷地内にあり、印象的な三日月前立ての黒兜をモチーフにしたエントランスが目印。オリジナルスイーツには「梵天丸あんみつ」(800円)や、「戦国プレート」(1,590円)もありますが、やはり一番人気は「政宗パフェ」。

画像2: ハイセンスで伊達じゃないおいしさ「政宗パフェ」

宮城名物のずんだを使ったわらび餅、バニラアイス、コーヒー大福、三日月型クッキー、もなか、チーズケーキなど凝った構成になっていますが、陶器のグラスの中にはさらなるサプライズが盛りだくさん。つぶあん、コーヒーゼリー、ほうじ茶アイス、コーンフレークなどが入っており、食べ進めると多彩な味わいに驚かされます。

画像3: ハイセンスで伊達じゃないおいしさ「政宗パフェ」

和と洋が調和する甘やかなハーモニーは、新たな海外交易に積極的だったといわれる伊達政宗の先見性に通じる点も。ただ奇をてらっただけではないおいしさは、まさに伊達ではありません。また、煎茶が付いてくるのもさりげない魅力。戦国ロマンに想いを巡らせつつ、まったりくつろぎの時間を過ごしてください。

伊達かふぇ

住所宮城県宮城郡松島町松島字普賢堂13-13
電話022-354-4131
営業時間9:00~16:30(パフェL.O.16:00)
定休日施設に準ずる
webhttps://www.date-masamune.jp/food.php

水分補給には松島らしいドリンクを

食べ歩きをテーマにお届けしていますが、ここからは松島ならではのドリンクもご紹介。街歩きをしながら飲むのにもおすすめです。

米どころの酒粕で元気をチャージ「85しぇいく」

前述した食のセレクトショップ「M Pantry」の向かいにある酒販店が「むとう屋 松島本店」。宮城の蔵元による日本酒ほか、宮城峡蒸溜所や安積蒸留所といった東北のウイスキーにワインなど、地元のさまざまなお酒を扱っています。

画像1: 米どころの酒粕で元気をチャージ「85しぇいく」

さらなる同店の特徴といえば、有料試飲などができるスタンディングバー「まるむの立ち飲み」を営業していること。入って奥側の一角にそのブースがあり、1杯300円から提供しています。

画像2: 米どころの酒粕で元気をチャージ「85しぇいく」

メニューには日本酒やワインといったお酒はもちろんノンアルコールタイプも充実しており、中でも珍しいのは地元の酒粕を使った自家製シェイク「酒屋の85しぇいく」(300円)。プレーンと季節品(この日はシークワーサー)があり、プレーンを注文しました。

画像3: 米どころの酒粕で元気をチャージ「85しぇいく」

味わいは、ミルキーなコクと甘さが前面に出て、酒粕がほんのり香るおいしさ。重くないすっきりとした後味で、ポテッとしたテクスチャーとひんやりしたタッチもたまりません。ほかにノンアルコールには「自家製甘酒」(200円)、スイーツに「塩ソフト」(300円)などもあるので、気軽に立ち寄ってみてください。

むとう屋 松島本店

住所宮城県宮城郡松島町松島普賢堂23
電話022-354-3155
営業時間9:00~18:00(「まるむの角打ち」は10:00~16:00)
定休日水曜
webhttps://www.e-mutouya.jp/

枝豆のコクとつぶ感が絶品な「ずんだ茶寮 ずんだシェイク」

宮城を代表するお菓子といえば、「仙台銘菓『萩の月』」ではないでしょうか。次に紹介する「菓匠三全」はそのメーカーであり、甘味のお土産を買うなら松島寺町小路店がおすすめです。場所は松島海岸駅から徒歩4分ほどと、好アクセス。店内には多彩な品々が並びますが、ここで見逃せないドリンクが「ずんだシェイク」(360円)です。

画像1: 枝豆のコクとつぶ感が絶品な「ずんだ茶寮 ずんだシェイク」

ほかにメニューは「ずんだシェイクLarge」(470円)と、期間限定の「ずんだシェイク わらび餅入り」(630円)がラインナップ。「ずんだシェイク」を味わってみると、まろやかな甘さの中に、枝豆のつぶ感やフレッシュなコクがアクセントに。豆乳のシェイクやラテのようなニュアンスもありますが、ずんだのほうが若々しい味わいに感じました。

画像2: 枝豆のコクとつぶ感が絶品な「ずんだ茶寮 ずんだシェイク」

店内にはスタンディングのテーブルが設けられているほか、店頭にもベンチが用意されているので、小休憩もできます。また、「萩の月」やずんだ餅などの銘菓を買えるほかに、同店は笹かまぼこで有名な「阿部蒲鉾店」の松島寺町店とつながっているのも特徴。松島旅のお土産は、帰りにここでまとめ買いするといいかもしれません。

菓匠三全 松島寺町小路店

住所宮城県宮城郡松島町松島字町内58
電話022-353-2501
営業時間9:00~18:00
定休日なし
webhttps://www.sanzen.co.jp/store/017/index.html

冒頭で述べたように松島といえば“日本三景”ですが、美しいロケーションだけでなく、町にはさまざまなグルメスポットが点在していることを実感。こうした美味も、松島が多くの人を惹き付ける理由なのでしょう。現地を訪れる際は、ぜひ本稿を参考に街歩きを楽しんでください。

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