JALフィロソフィの一つに「最高のバトンタッチ」という考え方があります。それは、お客さまに安全かつ快適な空の旅を提供するために、部門や職種を越えてスタッフ同士でバトンをつなぐように連携すること。JALグループの飛行機の安全と定時運航を支えるグランドハンドリング業務を担うJALグランドサービスにも、この意識が深く根付いています。さあ、飛行機が滑走路へと舞い降りました。再び離陸するまで、彼らが仕事を通じてバトンをつなぐ様子をご覧ください。
着陸とともに一斉に始まる、グランドハンドリングの仕事
春霞がぼんやりとかかる滑走路に、轟音とともに着陸する巨大な機影は、ゆったりと機首をターミナルへと向け、やがて定められたスポットで動きを止めました。機内から窓の外をご覧いただくと、地上でスタッフが迅速に動く様子や、見慣れない車両が行き交う姿が目に入ることでしょう。
機体誘導担当・桑野正義「機体が空港に到着したら、誘導の資格者が飛行機を誘導します。以前はヘラのようなパドルで人が誘導していましたが、現在これを使うのは霧や荒天時のほか、オープンスポットというターミナルから離れた場所への誘導のみ。おもにはVDGS(Visual Docking Guidance System)という、操縦席で視認するナビゲーションシステムを使用しています」
定められたエリアで駐機させると、安全を確認したスタッフは速やかに移動し、機体の下部で業務を行います。
搭降載担当・清水智敬「私たちの最初の仕事は、GPU(Ground Power Unit)という電源コードを機体に接続することです。これは、駐機中の航空機に電気を供給するためです。また航空機が風などで動かないように、チョークと呼ばれるオレンジ色の木の車輪止めをタイヤに付けます。そしてターミナルでは、お客さまが乗り降りするパッセンジャーボーディングブリッジという通路をドアハッチに接続します」
お客さまのみならず、お手荷物もお待たせしません
一方、機体側部の貨物ハッチに向けて、特殊な車両が近づいていきます。お客さまからお預かりしたお手荷物や、貨物の取り降ろしを行うのです。
清水「ハイリフトローダーという車両を使います。大型機の場合は機体の後部にバラ積み貨物室があり、ベルトローダーを使って直接荷物を降ろすことも多いんです」
すべての荷物を降ろし、お客さまを機外へとご案内します。お客さまがお預けしたお手荷物は、手荷物受取場のレーンに流れてきますが、その裏にも、やはりグランドハンドリングスタッフのバトンリレーが続いています。
旅客、手荷物担当・近谷 望「機内にお荷物忘れがないかを確認し、取り降ろしたお手荷物をお客さまへお返しする仕事から始まります。ソーティング(仕分け)担当の係員と無線連絡して、お運びするレーン番号を指示するのです。繁忙期には多忙を極めますが、極力お待たせしないことを心がけています」
グランドハンドリングのお仕事紹介動画(成田編)
グランドハンドリングのお仕事紹介動画(羽田編)
関連記事
A350導入の裏話や機内食のメニュー開発など、JALの仕事の舞台裏を紹介します。
掲載の内容は記事公開時点のもので、変更される場合があります。