トーイングカーで、滑走路に向けて飛行機を誘導
一方、搭乗口ではお手荷物をお預けいただき、保安検査場を通過されたお客さまの機内へのご案内が始まります。お体の不自由なお客さま、お手伝いを必要としているお客さまの搭乗・降機をサポートするのもグランドハンドリングスタッフの重要な仕事です。
近谷「出発便では車椅子をご利用されるお客さまに対して、機内へのご案内を行います」
こうしてすべてのお客さまのご搭乗と貨物の搭載が終わり、機体のハッチが閉まると、間もなく離陸です。
桑野「パッセンジャーボーディングブリッジが外れたら、再び私たちの仕事です。機体外部に異常はないか、念入りに目視確認を行い、プッシュバックという業務に取り掛かります。これは機体の牽引で、トーイングカーという大型車両を接続し、飛行機を所定の位置へと引っ張っていくというものです」
トーイングカーは制限区域でもとりわけ大型の車両で、お客さまをお乗せした状態の飛行機を引っ張る重要な役割を担います。その運転には細心の注意が払われます。
桑野「機材によってサイズも違い、車種ごとに運転方法も変わり、資格も分かれているんです」
手を振り見送るスタッフは、離陸後にも新たなバトンが
機内のお客さまは、窓の景色がゆっくりと流れていくのをご覧になれます。そこには、横一列に並んだグランドハンドリングスタッフが手を振る姿があるはずです。バトンを渡し終え、達成感のあるひとときのセレモニー。
しかしまた休む間もなく、次のバトンが渡されます。今回ご紹介した仕事は、一部に過ぎません。彼らが所属するJALグランドサービスには約2,000人のグランドハンドリングスタッフが在籍し、32種、約5,500台に及ぶ使用機材があるのです。
快適な空の旅を約束する縁の下の力持ち。それぞれ違った職域があり、それぞれの責任を果たすことで、JALのサービスを支えています。今度のフライトでは、この一連のバトンリレーに思いを馳せてみてはいかがでしょうか?
グランドハンドリングのお仕事紹介動画(成田編)
グランドハンドリングのお仕事紹介動画(羽田編)
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