日本の秋冬を代表する料理が鍋。多様な気候に富んだこの国には地方ごとにさまざまなご当地鍋があり、長年愛され続け今に至ります。この記事では、全国47都道府県それぞれの鍋料理の特色を解説するとともに、ご当地鍋を味わえるお店やホテルをご紹介。加えて、JALのふるさとアンバサダーや応援隊のコメントとともに、その鍋の魅力をお届けします。

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-※掲載の内容は、2026年2月時点のものです。サービス内容などは予告なしに変更となる場合があります。-
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北海道のグルメ事情
北国ならではの自然にあふれる北海道は、海鮮にラーメン、ジンギスカン、スープカレー、さらに酪農地ならではのスイーツなど、まさに食の宝庫。有名なご当地鍋には、サケのぶつ切りと野菜をメインに昆布ダシと味噌で味付けた「石狩鍋」があります。
こちらはサケで有名な石狩川の河口にある石狩市(当時は石狩町)で生まれた漁師飯がルーツとされていますが、本稿では料理として確立させた発祥のお店を紹介します。

鍋は地元産サケと昆布の豊かなうまみが効いたダシと、甘やかな白味噌がベースで、風味の決め手は山椒。メニューはほかに、サケやマスの珍味もおすすめです。要予約なので、ぜひお早めに連絡を(JALふるさとアンバサダー北海道支社・斉藤さん)
【石狩鍋】発祥の店が明治から続く味を伝える「金大亭」

石狩湾や石狩川の近くで、1880(明治13)年に創業した「元祖鮭鱒料理 割烹 金大亭」。日本遺産「北前船寄港地・船主集落」の構成文化財にもなっており、往時の雰囲気そのままに伝統的なおいしさを楽しめる老舗です。
「石狩鍋」は、「だいなべ」の名で親しまれていた地元の漁師飯を同店が観光客に提供したことでやがて「石狩鍋」と呼ばれるようになり、その後定着したのがはじまり。初代から続くレシピを守り、食材もなるべく石狩産を使って変わらない味を提供しています。

元祖鮭鱒料理 割烹 金大亭
| 住所 | : | 北海道石狩市新町1 |
|---|---|---|
| 電話 | : | 0133-62-3011 |
| 営業時間 | : | 11:00~18:00(要予約) |
| 定休日 | : | 不定休 |
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青森県のグルメ事情
有名な青森の特産品といえば、生産量日本一のリンゴに高級ブランドの大間マグロなどが筆頭。煮干しの効いた「津軽中華そば」に、「B-1グランプリ」での優勝記録もある「十和田バラ焼き」など、ご当地グルメも豊富です。
そして本稿で紹介するのは「せんべい汁」。南部せんべい(旧南部藩の領地だった青森県南東部から岩手県北部にかけての伝統食)を具材のメインにした、鶏ダシの醤油味が一般的ですが、県内でも地域によってタラや焼きサバの塩味仕立て、馬肉を使った味噌味などバリエーションは豊富です。

青森の郷土料理では、せんべい汁が一番好きです! せんべいと聞くと固いイメージを持つかもしれませんが、実はもちもち食感の南部せんべいがおいしさの秘訣です。鶏肉や野菜と一緒に鍋で煮込むことで、せんべいにダシが染みこみやさしい味わいが完成。このほっこりしたおいしさが寒い季節にぴったりで、多くの県民に愛されています(JALふるさとアンバサダー青森支店・佐藤さん)
【せんべい汁】津軽三味線が響く古民家風の店内で青森美食を堪能「津軽じょっぱり漁屋酒場 青森本町店」

青森が誇る夏の風物詩「ねぶた祭」のねぶたが入口上部で迎える「津軽じょっぱり漁屋酒場 青森本町店」は、郷土料理を中心とした居酒屋。貝焼き味噌、いちご煮といった伝統食に、バラ焼肉やつゆ焼きそばなどのソウルフードも豊富です。
そして秋冬の大人気メニューといえば「せんべい汁鍋」。鶏肉、根菜、キノコ、豆腐、糸こんにゃくなど具材も豊富で、それらの甘やかなダシを吸ったモチモチ食感のせんべいが絶品です。
また、津軽三味線の生演奏が毎日催されるのも同店の魅力。古民家風の内装で設えられたカウンター席ほか、おこもり感満点の個室もあって、様々なシーンで思いおもいの時間を楽しめます。

津軽じょっぱり漁屋酒場 青森本町店
| 住所 | : | 青森県青森市本町2-5-14 |
|---|---|---|
| 電話 | : | 017-722-3443 |
| 営業時間 | : | 16:45~24:00(L.O.23:30) |
| web | : | 津軽じょっぱり漁屋酒場 公式サイト |
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岩手県のグルメ事情
実は岩手、多彩な食文化をもつ県であることをご存知でしょうか。たとえば遠野はジンギスカンとホップで知られ、クラフトビールの熱気も高いまち。また、一関はジャズ喫茶の聖地であり、盛岡には「わんこそば」「冷麺」「じゃじゃ麺」のご当地三大麺料理が根付いています。
ご当地鍋は、東北を中心にドンコ(エゾイソアイナメ)の名で親しまれている深海魚をメインに味わう三陸の郷土料理「どんこ鍋」をピックアップ。提供店は、盛岡の海鮮ダイニングを紹介します。

ドンコはタラに似た味ですが、より脂が乗っていて肝も濃厚でおいしい!お店は、料理は和食ベースですが内装はビストロ風のお洒落空間です(JALふるさと応援隊・大村さん)
【どんこ鍋】三陸から届く冬だけの濃厚なご馳走「海ごはん しまか」

“本州最東端のまち”としても知られる、三陸の港町・宮古。その魚市場で競り落として直送する、鮮度自慢の海鮮居酒屋が「海ごはん しまか」です。毎日仕入れているからこそ、日によりラインナップが異なり、冬の時期になるとお目にかかれるのが「どんこ鍋」です。
ドンコの味わいは濃厚な肝と淡白な白身が特徴で、鍋は味噌仕立てで食べるのが一般的。同店ではたっぷりの野菜や豆腐とともに、脂乗りがよく、プリッとハリのいいドンコを思う存分堪能できます。
なお、どんこ鍋はwebから要予約、時価での提供となるので、訪れる際にはご注意を。

海ごはん しまか
| 住所 | : | 岩手県盛岡市中央通1-11-15 マルビル1、2F |
|---|---|---|
| 電話 | : | 019-652-9123 |
| 営業時間 | : | 11:00~14:00(料理L.O.14:00、ドリンクL.O. 14:00)/17:00~22:00(料理L.O.21:00、ドリンクL.O.21:30) |
| 定休日 | : | 日曜 |
| web | : | 海ごはん しまか 公式サイト |
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秋田県のグルメ事情
稲庭うどん、いぶりがっこ、横手焼きそばなど全国的に知られるご当地グルメが豊富な秋田。同県を代表する鍋といえば、きりたんぽ鍋としょっつる鍋が二大巨頭で、本稿では前者のきりたんぽ鍋を作れる、ユニークな施設を紹介します。

きりたんぽ鍋は日本三大地鶏のひとつ、比内地鶏も大切な食材。うまみが強くも優しいダシの味と、煮込んでもやわらかい食感は、やっぱり地鶏ならではです。地元ではセリを根っこまで入れてしっかり煮込むお店や家庭が多く、この香り高さがおいしさのポイント。ぜひ、本場のスタイルで味わってみてくださいね(JALふるさと応援隊・木村さん)
【きりたんぽ鍋】食べて学べる名店「ベニヤマきりたんぽ」

ご飯を細長いおはぎのようにした「きりたんぽ」。県北の大館市では2015年から毎年「本場大館きりたんぽグランプリ」が開催されていて、その初回と第2回大会で連覇を果たした作り手が「ベニヤマきりたんぽ工房」です。
ここでは手作り体験が実施されており、まずはきりたんぽを焼き上げる工程から。次はそこに地元名産の比内地鶏と野菜と特製スープを合わせて鍋に仕上げます。自分で作った鍋は、おいしさもひと味違うことでしょう。

ベニヤマきりたんぽ手づくり体験
| 住所 | : | 秋田県大館市御成町2-16-25 ベニヤマきりたんぽ工房内2F |
|---|---|---|
| 電話 | : | 0186-59-7773 |
| 営業時間 | : | 10:00~14:00(予約制) |
| 定休日 | : | 不定休 |
| web | : | ベニヤマきりたんぽ手づくり体験 公式サイト |
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宮城県のグルメ事情
塩竈、気仙沼、石巻と名漁港が多いうえ、仙台牛タン、白石温麺(しろいしうーめん)、ずんだ餅など肥沃な土地の恵みを生かしたご当地グルメも魅力の宮城県。そして秋冬のご馳走といえば、同県が生産量日本一を誇るセリを使った「せり鍋」です。
宮城県のセリ栽培は歴史が古く、なんと江戸時代初期からセリの栽培がはじまったとか。仙台初代藩主の伊達政宗公が、連歌の席でせりの句を詠んだという文献も。「せり鍋」は2000年代後半から人気となり、今や冬の仙台名物として有名になりました。

『根っこまで食べるの?』と驚く方も多いはず。宮城のせり鍋は、根・茎・葉を丸ごと味わうのが醍醐味。根と茎はシャキシャキとした食感が心地よく、葉はほろりとやわらかく香り立つ。東北の寒さに育まれた旨みがお肉のダシに溶け合います。火は通しすぎずに、サッと煮るのがコツ!日本酒との相性も抜群で、締めは雑炊や蕎麦で鍋のうまみを最後の一滴まで堪能してください。宮城の冬の旬を閉じ込めた逸品です(JALふるさとアンバサダー東北支社・佐藤さん)
【せり鍋】ほろ苦さと甘みが美味な仙台の名物鍋を味わえる「蔵の庄」

1987(昭和62)年に、仙台アーケードの出発点「ハピナ名掛丁(なかけちょう)商店街」で開業した「伊達のいろり焼 蔵の庄」。地場産の食材を炭火で焼き上げる「いろり焼き」が自慢で、冬は「仙台せり鍋」が大人気です。
鍋の肉は多くの店が鴨を使用するところ、ここでは鶏モモ肉を使用しているのが特徴。地元のセリをコク深い醤油ベースのスープにくぐらせて味わえば、ほろ苦さと滋味深い甘みを存分に楽しめます。

伊達のいろり焼 蔵の庄 総本店
| 住所 | : | 宮城県仙台市青葉区中央1-8-38 AKビル 4F |
|---|---|---|
| 電話 | : | 022-268-2488 |
| 営業時間 | : | 16:00~24:00(各L.O./いろり焼き22:30、料理23:00、ドリンク23:30) |
| web | : | 蔵の庄 公式サイト |
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山形県のグルメ事情
日本一のサクランボ産地であるほか、だだちゃ豆に米沢牛といった独自の食材の宝庫でもある山形。ラーメン県としても知られ、赤湯、酒田、米沢、長井といった各地の味わいに加え、「鳥中華」や「冷やしラーメン」の文化も特徴的です。
加えて、絶対外せない県民食といえば「日本一の芋煮会フェスティバル」でも有名な「芋煮」。里芋の収穫が本格化する秋口になると、河川敷に集まって芋煮を作って食べながら交流を深めるイベントも恒例です。

秋の風物詩『芋煮会』はもちろん、芋煮は家庭でも肌寒くなると必ず食卓にあがるほど大人気の郷土料理。私も毎年作って食べています! 牛肉と里芋、ネギ、こんにゃく、茸を醤油と砂糖ベースのシンプルな味付けで煮込むのが基本です。山形県産の里芋は、とろけるような口触りがおいしさのポイントですね。シメはカレー粉を入れてカレーうどんにするのが定番です(JALふるさと応援隊・宍戸さん)
【芋煮】地元食材で作る伝統的なおいしさがここに。「花膳」

JR「山形駅」から徒歩5分ほどの場所にある「山形名物 花膳」は、郷土料理を中心とした献立を楽しめる居酒屋。山形牛などの肉や野菜はすべて県産を使い、海産物も毎朝届く庄内の魚介をはじめ、鮮度にこだわった食材を仕入れるのがモットーです。
そして名物といえば「芋煮」。芋は地元の品種「悪戸いも」を使った、“ぬたっ”とした食感がおいしさの秘訣です。店内には、カウンター、テーブル席、掘りごたつと多様なシートが用意され、木目を基調とした温かみのある雰囲気が、どこか懐かしさを覚える空間を演出。グループ利用はもちろん、出張やひとり旅にも重宝する一軒です。

山形名物 花膳
| 住所 | : | 山形県山形市香澄町3-8-38 |
|---|---|---|
| 電話 | : | 023-633-7272 |
| 営業時間 | : | 17:00~23:00(L.O.22:30) |
| web | : | 花膳 公式サイト |
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福島県のグルメ事情
会津、中通り、浜通りと、3地域の異なる食文化が、喜多方ラーメン、いかにんじん、円盤餃子、白河ラーメン、ホッキ飯、なみえ焼そばなど個性豊かなご当地グルメを生み出した福島県。鍋は、浜通りのいわき市が誇る冬の幸、アンコウの肝を溶かした濃厚な「どぶ汁」をご紹介します。
漁師が船の上で、貴重な真水を使わずに調理したことがはじまりとされるこの料理。名称の由来は、現地で「すべて」という意味の「どぶ」説、または肝で濁った汁がお酒のどぶろくに見えるなど、諸説あります。

いわきが誇る『あんこうのどぶ汁』は2022年、文化庁主宰の『100年フード』に認定されました。市内には提供店も多く、『前濱食堂ヤマコ』は、いわき駅直結の『S-PAL いわき』内とアクセスも至便。冬の観光時には気軽にどうぞ!(JALふるさと応援隊・酒井さん)
【どぶ汁】魚屋直営だから味も価格も間違いなし。「前濱食堂ヤマコ」

1910(明治43)年、港町の石城郡四ツ倉(現在のいわき市四倉)で創業した水産企業「大川魚店」。同社が2023年、地元駅前の『S-PAL いわき店』開業を機に同時オープンしたのが、屋号「ヤマコ」の名を冠した「前濱食堂ヤマコ」です。
自慢は、市場で毎朝吟味する地魚と全国の旬な海鮮。冬はアンコウが最盛期で、この時季は濃厚なうまみを閉じこめた「どぶ汁定食」が名物です。味の決め手は、特製アン肝味噌の深いコクと、プルッとやわらかな身の弾力。蒸したアン肝付きのリッチな定食で、1人前から味わえるのも魅力です。

前濱食堂ヤマコ
| 住所 | : | 福島県いわき市平字田町1 S-PALいわき 1F |
|---|---|---|
| 電話 | : | 0246-88-8371 |
| 営業時間 | : | 11:00~15:00(L.O.14:30)、16:30~20:00(L.O.19:30) |
| 定休日 | : | 施設に準ずる |
| web | : | 大川魚店 公式サイト |
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