秋の風物詩である紅葉狩り。ひと口に紅葉狩りといっても、ハイキングやドライブをしながらだったり、庭園を散歩しながらだったり。また、あえて早朝や夜の姿を見に行くなど多様な楽しみ方ができます。

本記事では全国にある紅葉の名所の中から、エリアごとにとっておきの紅葉スポット18カ所を厳選しました。少し遠出をしてみられる絶景スポットから、身近に潜む穴場まで、各スポットの見どころや見頃時期をマップ付きでご紹介。また、紅葉狩りの由来や楽しみ方も解説しています。ぜひ秋のお出かけの参考にしてみてください。

INDEX

見頃がわかる! 全国紅葉マップ

画像: 見頃がわかる! 全国紅葉マップ

北は北海道から南は大分まで、全国の紅葉名所18カ所を一覧でまとめました。標高の高い山沿いは早く、平地に近いほど見頃は遅くなります。9月下旬から12月に差し掛かるまで、紅葉は日本全国で長く楽しめるので、秋のお出かけの参考にしてみてください。

北海道・東北エリア(9月下旬~10月下旬)

北海道・東北エリアは、紅葉を楽しめる山の宝庫です。さらに、日本で最も早く紅葉が見られるエリアでもあり、場所によっては9月下旬ごろから紅葉狩りを楽しめます。

札幌中心部から1時間弱で行ける定山渓(北海道)

札幌市内にある定山渓は、札幌に住む人にはお馴染みの温泉街。国立公園に指定されるほどの豊かな自然に恵まれ、紅葉スポットとして特に全国的にも知名度の高い場所です。

色づく山に囲まれた場所に位置するため、温泉街をただ歩くだけでも紅葉を存分に楽しめます。

画像1: 札幌中心部から1時間弱で行ける定山渓(北海道)

例年、9月下旬から徐々に紅葉へと色づき、10月からは紅葉スポットを巡る「紅葉かっぱバス」の運行が始まります。地元ガイドによる案内付きなので、自分だけでは気づくことができない、新たな発見があるかもしれません。

画像2: 札幌中心部から1時間弱で行ける定山渓(北海道)

その他にも、札幌国際スキー場にあるゴンドラに乗りながら一望できる山々と石狩湾の絶景、豊平峡ダムと紅葉の雄大な光景、豊平川でカヌーを漕ぎながら見上げる景色など、さまざまな目線で紅葉を眺められるのが定山渓の魅力。

札幌中心部から1時間ほどで行けるため、札幌観光とあわせて訪れることができます。紅葉の時期はかなり肌寒くなるので、紅葉狩りついでに温泉に浸かり、身体を温めましょう。

定山渓

例年の見頃10月上旬~中旬
アクセス札幌駅から定山渓温泉直行バス「かっぱライナー号」で約60分
webhttps://jozankei.jp/

八幡平の絶景の中をドライブで疾走(岩手)

秋田県と岩手県の境にある八幡平(はちまんたい)。日本百名山のひとつに選ばれている、標高1,613mの山です。

画像1: 八幡平の絶景の中をドライブで疾走(岩手)

山頂付近は例年9月下旬から色づき始め、10月中旬には麓も見頃のピークを迎えます。

そんな八幡平で人気なのが、山中にある道路「八幡平アスピーテライン」での絶景ドライブです。秋は色とりどりの紅葉が訪れる人の目を楽しませてくれます。八幡平の頂上付近を通るため、標高によって表情の違う紅葉を見比べることができます。

画像2: 八幡平の絶景の中をドライブで疾走(岩手)

澄んだ空気とカラフルに色づく紅葉を見れば、リフレッシュできること間違いなし。

トレッキングコースも整備されており、麓にはキャンプ場があるので、アウトドア好きの方にもおすすめです。

八幡平

例年の見頃9月下旬~10月下旬
アクセス盛岡駅からバスで2時間
webhttps://www.hachimantai.or.jp/

冬だけでなく、秋も美しい蔵王(宮城)

宮城蔵王と聞くと、スキー場や樹氷など、冬のイメージを持っている人が多いのではないでしょうか。

ところが実は、冬だけではなく紅葉スポットとしても人気があります。蔵王連峰の山々は、9月下旬~10月上旬にかけて山頂付近が色づき、麓では10月上旬~10月下旬に紅葉の見頃を迎えます。

画像: 提供:白石市・蔵王町

提供:白石市・蔵王町

宮城蔵王で欠かせないスポットといえば、エメラルドグリーンの火山湖「御釜」。自然が作り出した独特な景観と紅葉をセットで楽しめます。

蔵王は車で山頂まで行けるため、体力に自信がない人でも山頂からの絶景を見られるのが特徴です。宮城県と山形県を結ぶ「蔵王エコーライン」を走れば、紅葉に囲まれながら一本道を駆け抜けられます。

画像: 蔵王エコーライン

蔵王エコーライン

画像: 不動滝

不動滝

「三階の滝」や「不動滝」などの紅葉スポットにも車でアクセスできるので、ドライブを楽しみつつ、場所によって表情を変える紅葉を満喫してください。

蔵王

例年の見頃9月下旬~10月下旬
御釜へのアクセス東北自動車道「村田IC」もしくは「白石IC」から車で約1時間
webhttps://www.zao-machi.com/

関東エリア(10月中旬~12月上旬)

関東には、都心から日帰りで行ける紅葉狩りの名所がたくさんあります。数ある選択肢の中から選りすぐりの4スポットをご紹介しましょう。

深紅に染まる絶景吊り橋・花貫渓谷(茨城)

茨城県北部の高萩市にある花貫渓谷(はなぬきけいこく)は、地元の人たちが知る紅葉の穴場スポット。都心から車で2時間程度でアクセスできるため、日帰りドライブにもうってつけです。NHKの朝の連続テレビ小説でロケ地として使われたことでも話題になりました。

画像1: 深紅に染まる絶景吊り橋・花貫渓谷(茨城)

一番の絶景ポイントは、渓谷にかかる「汐見滝吊り橋」。11月の中旬ごろになると橋の上には落葉が積もり、上を見ても下を見ても、赤く染まった紅葉が目に飛び込んできます。

吊り橋の周辺から川沿いに降りることもでき、深紅に染まる紅葉と吊り橋を見上げるというビュースポットも。あらゆる角度から鑑賞できます。

画像2: 深紅に染まる絶景吊り橋・花貫渓谷(茨城)

例年11月には「花貫渓谷紅葉まつり」が開催されます。夜になると見られるライトアップされた艶やかな姿も、記憶に残る美しさでしょう。通常は車がないと訪れるのが難しいスポットですが、お祭りの期間中はJR高萩駅から花貫渓谷へのシャトルバスが運行していますので、この機会に訪れてみてはいかがでしょうか。

花貫渓谷

例年の見頃11月中旬~下旬
アクセス常磐自動車道高萩ICから約20分
webhttps://www.ibarakiguide.jp/db-kanko/hananuki-keikoku.html

色とりどりの湖畔を楽しむ中禅寺湖(栃木)

観光地としても人気の日光は「日本三大紅葉名所」のひとつといわれています。

中でも必見のスポットが中禅寺湖です。

画像1: 色とりどりの湖畔を楽しむ中禅寺湖(栃木)

さまざまな種類の紅葉が湖を囲うように色づく中禅寺湖では遊覧船に乗って紅葉を眺めるのがおすすめ。遊覧船乗り場の「船の駅中禅寺」は駐車場から徒歩3分の近さにあり、途中の船着場への乗り降り自由なチケットもあるため湖周辺を歩いて散策することもできます。静かな湖面に映る色彩豊かな紅葉を眺めるのも、中禅寺湖ならではの楽しみ方。

画像2: 色とりどりの湖畔を楽しむ中禅寺湖(栃木)

中禅寺湖に向かう途中の「いろは坂」も、紅葉を楽しむ多くの人が訪れます。道中に立ち寄れる「明智平ロープウェイ展望台」からは、日本三大名瀑のひとつ「華厳の滝」と紅葉の共演を一望できます。

日光には温泉宿も点在しているので、紅葉狩りでアクティブに過ごしたあとは、宿で温泉と食事を満喫しながらリラックスした時間を過ごすのも良いでしょう。

中禅寺湖(日光)

例年の見頃10月中旬~11月中旬
アクセスJR日光駅、東武日光駅より東武バスで約50分「中禅寺温泉」下車
webhttp://www.nikko-kankou.org/spot/12/

尾瀬に広がる黄金の絨毯は圧巻(群馬)

群馬、福島、栃木、新潟の4県にまたがる「尾瀬国立公園」は、日本百景に選ばれている
本州最大の湿原です。

雄大な自然が広がる尾瀬で紅葉を見るなら、尾瀬ヶ原の草紅葉は見逃せません。

木々が色を変えるよりも少し早く、9月中旬~下旬に湿原一帯がきつね色に染まります。山々が燃えるように色づく紅葉とはまた違った美しさで、まるで黄金の絨毯が一面に広がっているかのようです。

約4時間のハイキングコースがあり、山の緑と草紅葉の黄金のコントラストの中、木道で整備されたコースを歩いて澄んだ秋の空気と自然の雄大さを体感するのが醍醐味。コースにはベンチや山小屋があるので、休みながら歩いてみてください。

画像2: 提供:尾瀬保護財団

提供:尾瀬保護財団

ちなみに、山々の紅葉の見頃は10月中旬。10月に入ると草紅葉の色は薄くなっていきますが、タイミングが合えば草紅葉と山々の紅葉を一緒に眺めながらハイキングできます。自然が織りなす秋色のグラデーションを楽しみましょう。

尾瀬ヶ原

例年の見頃9月中旬~10月中旬
アクセス関越自動車道「沼田IC」で下車後「尾瀬戸倉」へ。さらに一般道で「鳩待峠」へ向かう
webhttps://www.env.go.jp/park/oze/

定番スポット高尾山のベストシーズン(東京)

高尾山は、都心から電車で1時間ほどで行ける標高599mの山です。一年中気軽に登山が楽しめますが、紅葉の時期の11月ごろは見どころがたくさんあります。

高尾山の魅力は、麓にある清滝駅から山頂まで、絶えず紅葉を眺められること。登山道を歩いているときに、ふと視線をあげると紅葉が目の前に広がります。

画像: 定番スポット高尾山のベストシーズン(東京)

山頂まで歩くのも良いですが、麓にある清滝駅から標高472m地点にある高尾山駅までのケーブルカーに乗るのもおすすめです。沿線にも色づいた木々が並んでおり、午前中に乗車すると、太陽の光にあたってキラキラと輝く紅葉が眺められます。

頂上に向かう途中にはパワースポットや名物グルメなどの楽しみがあるので、息抜きしながら散策しましょう。
例年11月には「高尾山もみじまつり」が開催され一層賑わいを見せます。

高尾山

例年の見頃11月中旬~12月上旬
アクセス京王線「高尾山口」駅から徒歩約5分
webhttps://www.hkc.or.jp/momiji_fes/

中部エリア(10月上旬~12月上旬)

大自然に身を置きながら、紅葉を満喫できるスポットが多い中部エリア。日本アルプスが連なる地域でもあります。

中部エリアからは、何度も訪れる人が多いスポットや、SNSで話題になったスポットをご紹介します。

兼六園で風情ある秋の光景を目に焼き付ける(石川)

兼六園は、日本三名園としても有名な石川県金沢市にある日本庭園です。紅葉シーズンには庭園内の至る場所が彩られ、紅葉を眺めながら散策できる憩いの空間となっています。

画像: 兼六園で風情ある秋の光景を目に焼き付ける(石川)

見どころは「霞ヶ池」の周辺です。11月になると木々を雪の重みから守るための雪吊りの作業も始まるため、雪吊りと紅葉をセットで眺められます。

高さ9mほどの築山「栄螺山(さざえやま)」の上からは、霞ヶ池周辺の雪吊りと紅葉を一望できます。

日没後はライトアップされ、建造物や木々が明かりに照らされて浮かび上がり、日中とは別世界に様変わりします。

兼六園の近くには玉泉院丸庭園や金沢城公園といった紅葉スポットもあるので、あわせて巡ってみてはいかがでしょうか。

兼六園

例年の見頃11月中旬~12月上旬
アクセス金沢駅より「城下まち金沢周遊バス」に乗車し「兼六園下・金沢城」で下車してすぐ
webhttp://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kenrokuen/

何度も訪れたくなる上高地で感動の絶景と出合う(長野)

北アルプスの玄関口でもある上高地。長野県松本市にある標高約1,500mの山岳景勝地です。例年10月上旬から色づき始め、中旬あたりに見頃のピークを迎えます。

上高地の人気スポットといえば、上高地バスターミナルのすぐ近くにある「河童橋」です。

画像1: ©︎上高地観光旅館組合

©︎上高地観光旅館組合

川底が見えるほど透き通っている梓川と壮大な穂高連峰、そして鮮やかに色づいた紅葉のコラボレーションは、ひと目見るだけで心を奪われます。

河童橋から1時間ほど歩くと「明神池」に到着します。風が静かな晴れた日には、青空と紅葉が池に映り、神秘的な光景を見ることができます。

登山が好きな方には、上高地バスターミナルから片道6時間ほど歩いてたどり着く「涸沢カール」もおすすめです。

上高地

例年の見頃10月上旬~下旬
アクセス(松本方面から)
長野自動車道 松本ICから沢渡(さわんど)駐車場まで約1時間、沢渡駐車場から上高地まで約30分
(高山方面から)
高山ICから平湯あかんだな駐車場まで約45分、平湯あかんだな駐車場から上高地まで約30分
webhttps://www.kamikochi.or.jp/

吊り橋とのコラボレーションが楽しめる寸又峡(静岡)

静岡県川根本町にある寸又峡は、SNSで話題になった「夢のつり橋」がある場所です。

1周約90分の周遊コースに、ダム湖の上に架かる全長約90mの吊り橋があります。

画像1: 吊り橋とのコラボレーションが楽しめる寸又峡(静岡)

光の反射によってエメラルドグリーンやコバルトブルーに見えるダム湖の美しさから、世界最大の口コミサイトのトリップアドバイザーで「死ぬまでに一度は渡りたい!?世界の徒歩吊橋10」に選ばれたこともあります。

色づいたサクラ・カエデ・ケヤキなどの木々と、エメラルドグリーンの湖のコラボレーションは、ここでしか見られません。

画像2: 吊り橋とのコラボレーションが楽しめる寸又峡(静岡)

日中は絶景をひと目見ようと多くの人で賑わうので、早朝に訪れるのがおすすめです。寸又峡温泉に宿泊してから朝一で出かければ、夢のつり橋を独り占めできるかもしれません。

寸又峡

例年の見頃11月上旬~11月下旬
アクセス新東名高速道路「島田金谷IC」から約90分
webhttps://yumenotsuribashi-sumatakyo.com/

関西エリア(11月上旬~12月上旬)

歴史あるスポットが点在している京都や奈良をはじめ、魅力的な紅葉スポットが目白押しの関西。

その地に根付いた文化との関わりが深く、日本中から観光客が集まる人気紅葉スポットをご紹介します。

全国的にも有名な紅葉の名所・嵐山(京都)

京都の紅葉の名所といえば、嵐山です。平安時代から貴族が紅葉を鑑賞していたといわれています。

画像: iStock/coward_lion

iStock/coward_lion

そんな嵐山で特に人気なのが「天龍寺」。世界遺産にも登録されており、曹源池庭園裏の小道にできる紅葉のトンネルが有名です。

例年、紅葉の時期には7時30分から庭園に入れます。朝は比較的人が少ないため、早朝に天龍寺を訪れ、そのあとに嵐山のカフェで朝食をとる、という過ごし方がおすすめです。

嵐山の紅葉を満喫するなら、トロッコ列車も欠かせません。片道7.3km、約25分の道のりを走る列車から、迫り来るような紅葉を眺められます。

夜には紅葉のライトアップも実施され、幻想的な景色の中をトロッコで走り抜ける貴重な体験ができます。

嵐山

例年の見頃11月中旬~12月上旬
アクセス名神高速「京都南IC」から約30分
webhttp://www.arashiyamahoshokai.com/

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目で見て、食べて楽しむ箕面の紅葉(大阪)

関西随一の紅葉の名所として知られている大阪府の箕面市。大阪市内から車で約30分の場所にあります。

画像: 目で見て、食べて楽しむ箕面の紅葉(大阪)

そんな箕面市の紅葉狩りスポットとして有名なのが「明治の森箕面国定公園」です。公園内には、日本の滝百選に選ばれている「箕面大滝」があり、真っ赤に染まる紅葉と迫力のある滝のコラボレーションが楽しめます。

箕面を紅葉狩りに訪れたなら、銘菓「もみじの天ぷら」も味わっておきたいところ。鑑賞するだけでなく、紅葉をいただくこともできるのです。約1,300年前に、箕面山を訪れる旅人に振る舞ったのが始まりとされている、歴史あるグルメです。

カリッとした食感と素朴な甘みは、一度食べるとやみつきになります。一枚ずつ丁寧に揚げて作られた天ぷらはスナック感覚で食べられるので、旅行のお供としてはもちろん、お土産にもピッタリです。

箕面大滝

例年の見頃11月中旬~12月上旬
アクセス阪急電車箕面線「箕面駅」下車 徒歩40〜50分
webhttps://minohkankou.net/

錦の里といわれる由緒正しい名所・正暦寺(奈良)

奈良県屈指の紅葉の名所として知られている、正暦寺。奈良市東南の郊外にあり、日本酒発祥の地としても有名です。

画像1: 錦の里といわれる由緒正しい名所・正暦寺(奈良)

正暦寺には3,000本のカエデが群生しており、錦で着飾ったように美しいことから「錦の里」とも呼ばれています。

紅葉の色がつき始めるのは、例年11月上旬ごろ。11月の下旬になると南天も赤い実をつけ、境内の至る所で真っ赤な紅葉と南天の実を眺められます。

桜と紅葉の時期だけ、秘仏とされているご本尊「薬師如来倚像」などが特別に公開されるので、あわせてお参りしてみてはいかがでしょうか。

画像2: 錦の里といわれる由緒正しい名所・正暦寺(奈良)

ちなみに、本堂と福寿院の中は写真撮影が禁止となっています。普段は写真撮影に夢中になる方も、正暦寺ではのんびりと歩きながら美しい光景を目と心に焼き付けてください。

正暦寺

例年の見頃11月上旬~12月上旬
アクセスJR・近鉄奈良駅から車で約25分
※紅葉の季節限定で奈良駅から臨時のバスが運行
webhttps://shoryakuji.jp/

中国・四国エリア(10月下旬~11月下旬)

中国・四国エリアには、山間部だけではなく、比較的温暖な瀬戸内海に浮かぶ島にも紅葉名所があります。瀬戸内ならではの多島美を感じられる紅葉など、その土地の自然が作り出した魅力的なスポットをご紹介します。

西の富士と称される名峰・大山(鳥取)

鳥取県にある大山(だいせん)は、日本名峰ランキングでベスト3に選ばれたこともある標高1,709mの山です。その美しさは「東の富士山、西の大山」と讃えられています。

画像1: 提供:大山観光局

提供:大山観光局

大山で一番の絶景スポットとして知られているのが「鍵掛峠(かぎかけとうげ)」です。

例年10月下旬~11月上旬にかけては、うっすらと雪の積もった大山と紅葉のコントラストが楽しめます。
標高約910mに位置する場所ですが、車で行けるので体力に自信がない人でも気軽に訪れられます。

画像2: 提供:大山観光局

提供:大山観光局

豪円山の「のろし台」も、鍵掛峠と並ぶ人気のビュースポット。豪円山スキー場のゲレンデを登ったところにあるため、ウィンターシーズン以外は訪れる人も少なく、まるで北欧のような牧歌的なのどかな風景が独り占めできるかもしれません。

画像3: 提供:大山観光局

提供:大山観光局

紅葉シーズンになると、大山のシンボル的な存在であるブナ林が色づき、まるで大きな絨毯が敷かれているかのような景色が広がります。紅葉を見ながら深呼吸すれば、心も体もリフレッシュできること間違いなし。

大山

例年の見頃10月下旬~11月上旬
アクセスJR米子駅から車で約40分
webhttps://tourismdaisen.com/

秋色に染まる宮島・紅葉谷公園(広島)

広島観光では欠かせない宮島。宮島行きのフェリーに乗っていると「嚴島神社」の鳥居と、その後ろに広がる紅葉が出迎えてくれるでしょう。

画像: iStock/Sean Pavone

iStock/Sean Pavone

宮島を紅葉の時期に訪れるなら、ぜひ「紅葉谷公園」に立ち寄ってみてください。約700本の多種多様な木々が色づき、例年11月20日前後には園内全体が真っ赤に染まります。

画像: 撮影:新谷孝一

撮影:新谷孝一

紅葉谷公園の見どころは、公園の入り口付近にある紅葉橋です。朱色に塗られた橋と真っ赤な紅葉を、1枚の写真に収めるのが定番となっています。橋の上からは、透き通るような紅葉谷川の上を、真っ赤な紅葉が流れていく風情ある光景を眺められます。

紅葉の時期に合わせてライトアップされるので、昼と夜の2回訪れ、表情の変化を楽しむのもおすすめです。

紅葉谷公園

例年の見頃11月中旬~下旬
アクセス宮島口桟橋からフェリーで10分、下船後徒歩20分
webhttps://www.miyajima.or.jp/index.php

寒霞渓で瀬戸内海と紅葉を一望(香川)

日本三大渓谷美のひとつである寒霞渓(かんかけい)は、小豆島の大自然を味わえるスポットです。

画像1: 提供:寒霞渓ロープウェイ

提供:寒霞渓ロープウェイ

約200万年の長い歳月をかけて形成された奇岩が織りなす景観美は、紅葉のシーズン以外にも多くの人を魅了しています。

寒霞渓には3つの登山道があり、最も短いコースでも所要時間は1時間ほど。山頂まで徒歩で往復できますが、紅葉の時期はロープウェイで一気に山頂まで行き、帰りは風景を楽しみながらゆっくりと登山道を下るのがおすすめです。

画像2: 提供:寒霞渓ロープウェイ

提供:寒霞渓ロープウェイ

ロープウェイに乗れば、緑・赤・黄色・オレンジなどのカラフルな風景を見下ろしながら、5分間の空中散歩ができます。紅葉が真下に見えるのはロープウェイならでは。日本でも特に美しい渓谷美を、じっくりと満喫できます。

画像3: 提供:寒霞渓ロープウェイ

提供:寒霞渓ロープウェイ

山頂にある鷹取展望台に行けば、色づいた山々と瀬戸内海を独り占めできる、贅沢な時間が過ごせます。

寒霞渓

例年の見頃11月上旬~下旬
アクセス小豆島の草壁港と土庄港から路線バスで約15分
webhttps://www.kankakei.co.jp/

九州エリア(10月下旬~12月中旬)

比較的温暖な気候の九州も、紅葉の名所が多くあります。

日本三大紅葉名所のひとつも九州にあるので、11月~12月初めに九州へ出かける方はチェックしておきましょう。

もみじに溢れたパワースポット・紅葉八幡宮(福岡)

福岡市高取にある紅葉八幡宮は、安産や厄除にご利益があるとして、地元の人たちが多く訪れる神社です。名前の通り紅葉の名所でもあり、例年11月下旬ごろになると、境内に植えられているモミジが真っ赤に色づきます。

画像1: もみじに溢れたパワースポット・紅葉八幡宮(福岡)

例年11月の後半には「もみじ祭り」が開催され、和傘灯りや花手水が境内を彩ります。もみじ祭り限定の御朱印もあるので、御朱印集めが趣味の方はお祭りに合わせて訪れてみてください。

画像2: もみじに溢れたパワースポット・紅葉八幡宮(福岡)

紅葉八幡宮は紅葉の形の絵馬もあり、まさに“もみじづくし”。真っ赤な紅葉と一緒に写真に収めれば、パワーを受け取れそうです。

お祭りの1週間前からは、日没後のライトアップも実施しています。普段は見られない幻想的な光景は見応えあり。ライトに照らされた社殿を見ると、神社建築の美しさも実感できます。

近くには福岡タワーやシーサイドももち海浜公園などがあるので、紅葉を満喫したあとは海沿いにも足を運んで福岡観光をお楽しみください。

紅葉八幡宮

例年の見頃11月下旬~12月中旬
アクセス地下鉄空港線藤崎駅より徒歩7分
webhttps://momijihachimangu.or.jp/

日本三大紅葉にも数えられる耶馬渓(大分)

大分県中津市にある耶馬溪(やばけい)は、日本三大奇勝や日本新三景に選ばれている景勝地です。ここまでに紹介した京都の嵐山や栃木の日光と並び、日本三大紅葉名所といわれています。

画像: 一目八景

一目八景

耶馬溪の一番の見どころは「一目八景(ひとめはっけい)」です。別名「もみじの里」とも呼ばれており、例年10月下旬から11月中旬には、8つの奇岩と紅葉のコラボレーションが眺められます。

展望台では絶景が360度広がっており、長い年月をかけて作り出された迫力ある自然の造形美を目に焼き付けましょう。

耶馬溪は、さまざまな楽しみ方ができるのも特徴です。

画像: 日本三大紅葉にも数えられる耶馬渓(大分)

おすすめは、道路に張り出したもみじが100mほど続く「ひさしもみじ」でのドライブや、耶馬渓鉄道の廃線を利用した道でのサイクリング。一目八景から車で5分ほどの場所にある「もみじの湯」では、露天風呂に浸かりながら耶馬溪の景色を堪能できます。

耶馬溪

例年の見頃10月下旬~11月中旬
アクセス別府より車で約45分、湯布院より約20分、福岡市内より約90分
webhttps://nakatsuyaba.com/

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