
西村 愛
2004年からスタートしたブログ「じぶん日記」管理者。47都道府県を踏破し、地域の文化や歴史が大好きなライター。
島根「地理・地名・地図」の謎 (実業之日本社)、わたしのまちが「日本一」事典 (PHP研究所)、ねこねこ日本史でわかる都道府県(実業之日本社)を執筆。 サントリーグルメガイド公式ブロガー、Retty公式トップユーザー、エキサイト公式プラチナブロガー。
他にもまだまだ市電を使って函館さんぽ。「函館どつく前」「大町」「末広町をめぐり、古い洋館カフェに立ち寄ります。
市電の終点函館どつく前からスタート。
ベイエリアと比べるととても静かな港町でした。
雨がひどくなってきて、沢山歩けませんでしたけれど、その中で見つけたピンク色の銭湯がとても可愛らしかった「大正湯」。銭湯になじみがない私はまるで映画やドラマで見るような気持ちでした。観光に来て銭湯に入って帰るというのも楽しいかもしれません!
市電の終点、「函館どつく前」へ到着しました。“どつく”って?と本気で頭をひねっていたのですが、ドック(dock)のことでした。
雨でした。港は仕事を終えたのかとても静かでした。
海沿いには古い洋館もあり、飲食店に改装されていました。
火事が多かった函館。防火煉瓦壁のある建物は居酒屋になっていました。
この周辺も山に向かって坂になっています。
坂を上るとピンクの建物に出会います。和洋ミックスされた外観、カワイイ建物はなんともレトロな銭湯「大正湯」です。
函館の家屋に良く見られた二重扉になった玄関。中は撮影禁止でしたがすごく雰囲気ありました。
洋館の階段上にあるアンティークアクセサリーショップ「cloud9」
弁天町エリアへとやってきました。古い建物をリノベーションし、カフェや店舗になっている佐藤商會の2階。アンティークなアクセサリーを扱う「Cloud9」。真っ白な空間に温かみのあるカラーのアクセサリーやセレクトされた雑貨が並ぶ、居心地の良いお店です。
佐藤商會のビルに入る「cloud9」。アクセサリーと雑貨のお店にも立ち寄ってみました。
アンティークなアクセサリーがセンス良く並べられています。
クラシカルで渋い光を放つアクセサリー。肌になじむ風合いで日常使いできそう。
チェーンやパーツ、ひとつずつにこだわりあり。
ナチュラルなカラーでまとめられた店内で、とても落ち着きます。
横にはアトリエも併設。作り手の方から直接購入できるのもうれしいですね!
「cloud9」は弁天町の水色の建物2階です。1階にはカフェもありますよ。
豪商が残した価値ある建築、カフェ&フレンチレストラン「TACHIKAWA CAFÉ」
大町にある「太刀川家住宅店舗」。こちらは現在、カフェ&レストランとして営業中。米穀商として商いをしていた店舗兼住宅で、外観からもその圧倒的存在感を漂わせます。
お料理も評判!とのことでしたが今回はカフェ利用のみ。
カフェ側から見た壁には素晴らしい一本木の梁や一枚板の間仕切りがあり、使い込まれた質感と自然な木目の風格を感じられます。
少し興味を示したら奥の部屋まで見せていただくことができ、そこには装飾が美しい手すりを持つ箱階段が待っていました。
古いものを甦らせ、さらなる魅力を加えた「TACHIKAWA CAFÉ」。わざわざ足を運びたい場所です。
大町の「TACHIKAWA CAFÉ」。建物は太刀川家住宅店舗、国の重要文化財。
ツヤツヤに輝く一枚板と梁。ケヤキやカツラの木が使われています。
装花もセンス良く美しく。テーブル席とソファ席があります。
奥の部屋は吹き抜けで天井高。大変艶やかでした。
箱階段。洋風の彫刻が施された見事なもの。
太刀川家は米穀を扱う豪商でした。実業家として成功し、明治34年、店舗としての大広間と住宅を併せたこの建物を建築しました。
コーヒーもとてもおいしかったです。
カフェ使いもフレンチレストランとしても人気があり、この日も満席でした。
洋館の要素と瓦や銅板など和風の要素が交じり合う意匠。
となりには深いグリーンを配した洋館があり、こちらはパーティーなどもできるゲストハウスとして利用できます。
デザイン性も高いです。
先人が遺した建築物としての高い価値を感じました。それを、誰もが利用できるカフェという形に生まれ変わらせてくれたことに感謝したい。必見です。
後編はこちら
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