日本からアクセスがしやすく、週末や短い休みにも気軽に行ける東南アジア。魅惑のグルメにさまざまな異文化体験と、非日常を楽しめる魅力的な旅行先のひとつです。
東南アジアへの旅行が決まったら、ぜひ知っておきたいのが配車アプリGrab(グラブ)。東南アジア各国で広く使われており、旅中の移動を、安全かつ快適にしてくれること間違いなしの必携アプリです。Grabの登録方法から使い方のコツまで、余すことなくご紹介します。

東南アジアで使えるタクシー配車アプリ・Grabとは?

画像: iStock/FilippoBacci

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Grabは、東南アジア8ヵ国700以上の都市で展開する配車サービスを軸としたアプリです。ドライバーの評価制度があり、料金交渉の必要がないためストレスフリーに移動できるのが特徴です。また、配車サービスに加えてフードデリバリー、各種宅配サービス、決済サービス、ホテル予約などさまざまな機能が追加され、現地では生活インフラの一部として機能しています。

【2024年最新】Grabが使える国と都市

画像: 【2024年最新】Grabが使える国と都市

2024年6月時点、Grabが使えるのはシンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、ベトナム、フィリピン、カンボジア、ミャンマーの東南アジア8ヵ国。それぞれの国や地域によって利用できる機能は異なりますが、旅行者にとって最も利用価値が高い配車サービスは8ヵ国すべてで利用可能です。配車サービスとひとことにいっても、車両のタイプやサービスは異なり、さまざまなプランが国ごとに存在します。

各国の主な配車サービスプランは次の通りです。

※それぞれの国で広く使えるプランをご紹介しています。一部エリアによっては利用できないものもあります。利用可能な地域につきましては、下記をご参照ください。
web:利用可能地域(Grab 公式サイト内)(外国語サイト)

シンガポール:全域で利用可能

GrabCarGrabの配車において、最も一般的。
Just Grab一般ドライバーの車かタクシーかを問わず、
一番早く手配できる車。
Standard Taxiメータータクシー。
GrabShare専門ドライバーによる、他の乗客との相乗り(ライドシェア)。
Just GrabやGrab Carよりも割安。
GrabFamilyチャイルドシート付きの車。
GrabAssist高齢者の方や車椅子ユーザー向けの車。
※その他、高級車、ペットの乗車が可能な車、大型車などもあります

マレーシア:クアラルンプールなど主要都市を含む、さまざまな都市や地域で利用可能

GrabCarGrabの配車において、最も一般的。
Just Grab一般ドライバーの車かタクシーかを問わず、
一番早く手配できる車。
GrabTaxi Meteredメータータクシー。
GrabShare専門ドライバーによる、他の乗客との相乗り(ライドシェア)。
Just GrabやGrab Carよりも割安。
※その他、特定の時間帯のみ安くなるプランなどもあります

インドネシア:ジャカルタなど主要都市を含む、さまざまな都市や地域で利用可能

GrabCarGrabの配車において、最も一般的。
GrabCar XLGrabCarの大型車で6人まで乗車可能。
GrabBikeバイクタクシー。
GrabGerak乗り降りのサポートが必要な人のための特別サービス。

タイ:バンコクなど主要都市を含む、さまざまな都市や地域で利用可能

GrabCarGrabの配車において、最も一般的。
Just Grab一般ドライバーの車かタクシーかを問わず、
一番早く手配できる車。
GrabTaxiメータータクシー。
GrabBikeバイクタクシー。
GrabCar for Ladies女性ドライバーによる運転(女性向けのサービス)。
※その他、高級車、ペットの乗車が可能な車、車椅子ユーザー向けの車などもあります

ベトナム:ホーチミン、ハノイなど主要都市を含む、さまざまな都市や地域で利用可能

GrabCarGrabの配車において、最も一般的。
Just Grab一般ドライバーの車かタクシーかを問わず、
一番早く手配できる車。
GrabTaxiメータータクシー。
GrabBikeバイクタクシー。
GrabCar Tiết Kiệm移動距離によってはGrabCarよりも割安。
GrabBike Tiết Kiệm移動距離によってはGrabBikeよりも割安。

フィリピン:マニラやセブなど主要都市を含む、さまざまな都市や地域で利用可能

GrabCarGrabの配車において、最も一般的。
GrabTaxiメータータクシー。
GrabFamilyチャイルドシート付きの車。

カンボジア:プノンペンなど主要都市を含む、さまざまな都市や地域で利用可能

GrabCarGrabの配車において、最も一般的。
GrabSUV大きな荷物が詰める中型車。
GrabTukTuk小型オートリキシャ(三輪タクシー)。
GrabRemorques伝統的なトゥクトゥク。

ミャンマー:ヤンゴンなど主要都市を含む、さまざまな都市や地域で利用可能

GrabTaxiメータータクシー。
GrabThoneBane小型オートリキシャ(三輪タクシー)。

Grabの使い方

画像: Grabの使い方

Grabの利用にはネット回線(Wi-Fiまたはスマートフォンのデータ通信)が必要となります。

配車方法

まずはGrabアプリを立ち上げたら、「Car」や「Bike」など配車サービスのアイコンを選択します(国によってホーム画面は異なります)。

次に目的地と乗車する場所を入力します。住所を入力、または店名などを入れると自動的に検索してくれ、いくつか候補が出てくるので該当するものを選択します。乗車場所は、現在地が地図上に表示されるので、地図から選びます。

目的地と乗車場所が確定すると、現在利用可能なプラン(車両の種類やサービス)が、それぞれの料金、乗車可能人数、乗車までの待ち時間とともに一覧で表示されます。利用したいプランを選択し配車の予約を確定します。この時、画面の左下「Cash(現金)」から支払い方法も選択しておきます。

ドライバーが承諾すると、名前、顔写真、車のナンバー、車種、評価レート(5段階で5が最高)とともにドライバーの情報が表示されます。

空港や大型ショッピングモール、人気の観光地など、複数の乗車ポイントがある場所から乗るときは、各乗車ポイントの写真がアプリの地図に表示されるので、画像を見てから乗車場所を選ぶことができます。

また、利用者が多くドライバーが見つけにくい場所から乗車するときは、目印になる写真などをドライバーに送付するとわかりやすいでしょう。

ドライバーの現在地は地図にリアルタイムで表示され、あとどのくらいで到着するか目安の時間が表示されます。ドライバーが到着したら車のナンバーを確認し、乗車します。

支払い方法

支払い方法は、現金とクレジットカード(またはデビットカード)から選べます。カード決済であれば、目的地に到着したらそのまま降りることができます。
※そのほか、GrabPay(Grab独自の電子マネー)が利用できる場合もあります

目的地に着いたら、メーター走行のGrabTaxi以外は、予約時に表示された金額を運転手に直接支払います。カード決済にしている場合は、その場でやり取りなどは発生しないため、アプリに表示された金額を確認し、問題がなければ下車します。

尚、国や都市によって有料ゲートや空港への車両入場料などがかかる場合があり、乗車料金とは別に支払う必要があるので注意が必要です。

領収書を出す方法

Grabを利用するごとに、登録したメールアドレスに領収書が届きます。アプリの下部にある「アクティビティ」から乗車履歴が見られますが、日本に帰国後しばらくすると消えてしまうので領収書が必要な場合は、Grabのアプリにあらかじめメールアドレスを登録し、領収書が届くようにしておくと安心です。

出発前に日本で登録しておこう。Grabアプリの登録方法

現地の空港に到着したら、ホテルまでスムーズに移動したいもの。到着してすぐGrabを使えるように日本でしておいた方がいいこと、到着してからすべきことをご紹介します。

〈渡航前に日本で行うこと〉

「新規登録」をクリックすると電話番号入力画面が表示されるので、国番号+81を選択し、今日本で使っている携帯電話の番号から頭0を省いて入力します。

ショートメッセージ(SMS)で認証番号が届くのでアプリに入力し、名前とメールアドレスを登録。現地では位置情報をONにしておかないと利用できないのでONにしておきます。ここまでを出発前に済ませておきます。

〈到着後に現地で行うこと〉

到着したらクレジットカードやデビットカードの情報を登録します。アプリ右下のアカウントを開き、「お支払い方法」を選択。「お支払い方法を追加」をタップし、利用するカードの番号を入力します。カードによってはワンタイムパスワード(OTP)が必要な場合があるので、メールで受け取れるように設定しておきます。

Grabを利用する際の注意点

ここからは、利用にあたって注意すべき点を6つご紹介します。

日本ではクレジットカードの登録ができない

日本ではGrabアプリでのクレジットカードやデビットカードの登録はできません。現地に到着してからアプリを立ち上げて、情報を入力します。

配車のキャンセルには、キャンセル料がかかる

配車確定後のキャンセルは、キャンセル料金がかかる場合があります。国ごとに異なりますが、シンガポールの場合、例えばGrabCarなどは配車確定後3分以内ならキャンセル無料、それ以降は4SGD(日本円で約470円)がかかります。

料金が割高になるケースがある

Grabの利用料金は、需要と供給のバランスで調整される仕組みになっています。そのため、利用する場所周辺の配車状況に応じて価格が変わるので帰宅時間などのラッシュアワー時、また雨で利用者の多いときなどは料金が通常よりも高くなることがあります。

乗車料金とは別に料金がかかる場合がある

有料ゲートや高速道路、空港入場料など、乗車料金には含まれない料金は別で支払います。国によっても異なりますが、高級車プランには有料ゲートや高速料金などが含まれる場合があるので、自分が利用しているプランに応じて対応が必要です。

ドライバー到着までの時間が予定よりかかることがある

渋滞など道路状況によっては、ドライバーが予定より遅れて到着することがあります。ラッシュアワー時などは時間に余裕をもって利用するのがおすすめです。

ドライバーからキャンセルされる場合がある

配車が確定したとしても、ドライバーからキャンセルされることがあります。ドライバーが起因のキャンセルであれば、キャンセル料はかかりません。

Grabを利用するメリット

ここまでは注意点をご紹介しましたが、Grabは東南アジア旅行に欠かせないツールです。大きなメリットをまとめてご紹介します。

事前に乗車料金がわかる

メーター走行のGrabTaxi以外はすべて、配車予約の時点で乗車料金がわかるので、過剰に請求される心配もなく安心です。

ドライバーの質が高い

Grabでは評価制度を導入しているため、ドライバーの質が概ね高いのが特徴です。ユーザーがドライバーのサービスの質を星5つで評価し、コメントを残せるようになっています。

キャッシュレス決済が可能

利用前にクレジットカードやデビットカードを登録しておけば、キャッシュレスで乗車できます。

言語の心配がない

予約から支払いまでオンラインで完結できるので、言語の心配がありません。万が一、ドライバーと連絡を取り合う必要があっても、メッセージは自動翻訳機能付きなので日本語でのやり取りが可能です。

プライバシー保護と安全対策も万全

利用者、ドライバー双方の電話番号は相手に表示されません。移動中に何かトラブルがあれば、非常ボタンを押して現地の警察や緊急連絡先に通報も可能です。また、女性ドライバーと女性客を優先的にマッチングさせる機能の試験的導入も始めています。

東南アジアにおけるGrabとUberの違い

画像: 東南アジアにおけるGrabとUberの違い

Grabは2018年に、東南アジアに進出していたUber(ウーバー)を買収しています。そのため東南アジアではGrabを利用することになります。Grabは稼働台数が多く、主要な都市以外の地方都市もカバーしており、Uberとほぼ同様の機能・使い方なので、初めて使う人も比較的簡単に利用することができます。

東南アジア旅行が決まったら、旅行準備と合わせてGrabをインストール。配車の手順や現地での使い方を知って、快適な東南アジア旅行をお楽しみください。

Grab

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