日本一広い面積を持つ県、岩手県。それゆえ、魅力が点在していてどのように観光したらいいかイメージがつかみづらいという方も多いかもしれません。そんなお悩みに応えるため、好みや興味関心に合わせて選びやすい「6つのテーマ」でめぐるモデルコースを用意しました。

岩手の建築とアートをめぐる旅

建築には、その時代その土地の風土を織り込んだ美しさがあります。

岩手県では、江戸~明治時代に建てられた伝統家屋や、著名な建築家が設計した現代建築など多様な建築物が、実際に利用できる観光施設や宿泊施設になっています。

また、宮沢賢治や萬鉄五郎など、岩手出身の文学家や美術家の記念館など、アートを間近に感じることができる施設も充実しています。

さまざまな感性に触れる、建築とアートを軸に岩手の美を楽しむ旅に出かけましょう。

画像: 岩手の建築とアートをめぐる旅

〈1日目〉

昭和レトロな観光スポット「マルカンビル大食堂」

画像: 昭和レトロな観光スポット「マルカンビル大食堂」

花巻に到着したら、まずは昭和レトロを体感できるレストランを目指し「マルカンビル」へ。

1973年に開業し、地域の人々に愛され続けた「マルカン百貨店」は惜しまれながらも2016年に閉店。その後、地元の若手経営者らの奮闘によって、2017年2月、1階に名産品などの店舗と6階に食堂が入居するマルカンビルとして復活しました。6階の大食堂では昭和レトロな雰囲気の漂う店内で、どこか懐かしい定食や丼など多様なメニューを楽しむことができます。この取り組みは、「リノベーションまちづくり」の好事例として注目されています。

人気メニューは、ナポリタンにトンカツが添えられたその名もナポリかつ。また、高さ25cmもある名物・マルカンソフトクリームは、崩さないために箸で食べることから「箸ソフト」とも呼ばれています。

その他にもクリームソーダやフルーツパフェなどの可愛らしいデザートも人気です。見た目からして心惹かれる食堂を満喫しましょう。

マルカンビル内を散策

食後は、リノベーションで生まれ変わったマルカンビル内を散策しましょう。

画像1: マルカンビル内を散策
画像2: マルカンビル内を散策

マルカンビルの1階では、地域の食材やマルカンビル大食堂のオリジナルグッズを販売しています。

また、2階には花巻おもちゃ美術館があります。2020年7月にオープンした花巻おもちゃ美術館は、岩手の木と文化の素晴らしさをおもちゃと遊びを通じて体験できる施設です。
小さなお子さまも一緒に楽しめる施設なので、家族での訪問にもピッタリです。

マルカンビル

住所岩手県花巻市上町6-2
電話0198-29-5588
営業時間平日 11:00~14:30(14:00 L.O.)
土日祝 11:00~18:30(18:00 L.O.)
定休⽇水曜
webhttps://www.kanko-hanamaki.ne.jp/gourmet/article.php?p=384(マルカンビル大食堂)

花巻温泉で宿泊

夜は、花巻温泉を満喫します。花巻温泉の詳細は、「岩手の発酵文化とビールを満喫する旅」の1日目をご覧ください。

〈2日目〉

宮沢賢治の童話の世界に入り込む「宮沢賢治童話村」

画像1: 宮沢賢治の童話の世界に入り込む「宮沢賢治童話村」

宮沢賢治の童話の世界に自分たちも入り込むような空間が楽しめるのが「宮沢賢治童話村」です。広大な敷地内にはいくつかの施設があります。『銀河鉄道の夜』に登場した銀河ステーションを抜けると、中央に広がる天空の広場、その奥に賢治の学校があります。

賢治の学校には全部で5つのエリアがあり、それぞれ賢治の童話の世界観を表現しています。すべてをめぐれば、きっと宮沢賢治の童話を改めて読んでみたくなることでしょう。

画像2: 宮沢賢治の童話の世界に入り込む「宮沢賢治童話村」

賢治の学校の横に並ぶログハウスは賢治の教室と呼ばれる展示施設です。それぞれのログハウスには「植物」「動物」「星」「鳥」「石」というテーマがあり、宮沢賢治の童話に登場する特徴的なモチーフが、さまざまなアーティストの作品によって表現されています。

宮沢賢治童話村

住所岩手県花巻市高松26-19
電話0198-31-2211
営業時間8:30~16:30
webhttps://www.kanko-hanamaki.ne.jp/spot/article.php?p=133
画像3: 宮沢賢治の童話の世界に入り込む「宮沢賢治童話村」

花巻市東和町出身の画家の作品に浸る「萬鉄五郎記念館」

画像1: 花巻市東和町出身の画家の作品に浸る「萬鉄五郎記念館」
画像2: 花巻市東和町出身の画家の作品に浸る「萬鉄五郎記念館」

続いては、花巻市(東和町)出身の洋画家、萬鉄五郎を顕彰するために開館した展示施設「萬鉄五郎記念美術館」へ。

萬鉄五郎は、ピカソやマティスの影響を受け、それまでアカデミックな画風が主流だった日本の絵画界に、西洋のフォービズムやキュビズムを導入した功績が讃えられています。

記念館では萬鉄五郎の油彩画・水彩画・素描などの作品にあわせ、ノート・書簡・写真や遺品など彼に関する資料を所蔵・展示。その他岩手や花巻の美術家を紹介するなどさまざまな企画展を開催しています。

萬鉄五郎記念美術館

住所岩手県花巻市東和町土沢5区135
電話0198-42-4402
営業時間8:30~17:00
定休⽇月曜(祝日の場合はその翌日)
webhttps://www.kanko-hanamaki.ne.jp/spot/article.php?p=150

花巻市内での散策を終えたら、次は遠野市に向かいます。

江戸中期〜末期の建築でいただくお蕎麦「ばんがり伊藤家」

画像1: 江戸中期〜末期の建築でいただくお蕎麦「ばんがり伊藤家」
画像2: 江戸中期〜末期の建築でいただくお蕎麦「ばんがり伊藤家」

遠野市で昼食を楽しむなら、お蕎麦屋「ばんがり伊藤家」へ。ばんがり伊藤家の建物は、なんと江戸末期に実際に使用されていた住宅兼店舗用の建物を移築したものです。食事を楽しみながら、伝統的な建築に触れることができます。

広い店内には、テーブル席や座敷があります。遠野市内の農家が育てた蕎麦粉を使用した蕎麦は、風味が豊か。季節限定ですが、遠野の伝統野菜で究極の薬味ともいわれる「暮坪かぶ」を使用したメニューもいただくことができます。

画像: お寿司と天ぷら蕎麦が楽しめる伊藤家セット

お寿司と天ぷら蕎麦が楽しめる伊藤家セット

画像: 暮坪かぶの天ざるセット(季節によっては提供がない場合があります)

暮坪かぶの天ざるセット(季節によっては提供がない場合があります)

ばんがり伊藤家店

住所岩手県遠野市中央通り2-11
電話0198-60-1110
営業時間10:30~19:30(月曜は15:00終了)
定休⽇火曜

好奇心をくすぐる建築と蔵書「こども本の森 遠野」

2021年7月にオープンした「こども本の森遠野」は、世界的建築家・安藤忠雄が設計した読書施設です。安藤忠雄が以前この土地に建っていた遠野の町屋の雰囲気を引き継ぎ、木の温かみを感じさせる優しい室内に仕立てています。この施設では、こどもだけでなく大人の好奇心もくすぐる独自の方法で図書が配架されています。

建築だけでなく、自分の好奇心の赴くままに本との出会いを楽しんではいかがでしょうか。

こども本の森 遠野

住所岩手県遠野市中央通り1-16
電話0198-63-3003
営業時間9:30~17:30
定休⽇水曜
webhttps://kodomohonnomori-tono.com/
※利用には事前予約が必要です

遠野の伝統家屋・南部曲り家に宿泊体験「たかむろ水光園」

遠野の「たかむろ水光園」は宿泊が可能な温浴施設です。4~10月の期間は、伝統家屋の南部曲り家が一棟貸しの宿になっています。実際に使われていた住居を移築したもので、遠野の伝統的な暮らしぶりを体感しながら、自分たちも同じように過ごすことができます。

画像: 遠野の伝統家屋・南部曲り家に宿泊体験「たかむろ水光園」

囲炉裏を囲みながらゆったりと過ごしたり、広い和室に布団を並べて眠ったり、伝統家屋の中で一夜を明かすのは忘れられない体験となるでしょう。

たかむろ水光園

住所岩手県遠野市土淵町柏崎7-175-2
電話0198-62-2839
webhttps://www.tono-suikouen.jp/

〈3日目〉

美しい建築施設をめぐる「りくぜんたかた建築めぐり」

陸前高田は市内に著名な建築家や事務所が建築・移築した建物や伝統的な家屋が点在しています。その建物をめぐるスタンプラリー「りくぜんたかた建築めぐり」に参加してみましょう。

まずは、スタンプラリーセットを購入できるいずれかの施設に向かいます。

●まちの縁側
●交流施設ほんまるの家
●陸前高田市コミュニティホール
●気仙大工左官伝承館
●陸前高田マイクロブルワリー(CAMOCY 内)

スタンプラリーセットは「気仙杉のスタンプ台紙」に「おすすめ建築マップ」と「建築めぐりフォトブック」を付けた3点セットで、800円(税込)で上記各施設で販売中です。

セットを手に入れたら、下記の6施設にあるスタンプを、気仙杉でできたスタンプ台紙に集めるべく、地図を片手に出発します。

まちの縁側

画像: まちの縁側

「まちの縁側」は、陸前高田市の観光案内所や就労支援事業者が営むカフェ、暮らしの相談窓口や子育て支援スペースが入った複合施設。2020年1月にオープンしました。建物の設計は東京の国立競技場の設計でも知られる世界的建築家・隈研吾氏。内装のインテリアは、ファッション・テキスタイルブランド「ミナ ペルホネン」の世界的デザイナー皆川明氏が手がけています。

まちの縁側

住所岩手県陸前高田市高田町字並杉300番地2
電話0192-54-5011((一社)陸前高田市観光物産協会)
営業時間8:30~17:30
webhttps://takanavi.org/spot/【観光施設】まちの縁側/

交流施設ほんまるの家

画像: 交流施設ほんまるの家

「交流施設ほんまるの家」は、陸前高田の市街にある公園「まちなか広場」に隣接しているキッチン付きレンタルスペースです。設計は、国際的に活躍する建築家・伊東豊雄によるもの。キャラメルのような箱型とガラス張りの壁に描かれる幾何学的パターンが印象的です。

交流施設ほんまるの家

住所岩手県陸前高田市高田町字大町106番地 まちなか広場内
電話0192-47-3389
営業時間9:00~21:00(予約がない日は18:00まで)
webhttps://www.honmaru.org/

陸前高田市コミュニティホール

画像: 陸前高田市コミュニティホール

「陸前高田市コミュニティホール」は、震災後、「目に見えるカタチでの支援」を申し出てくれたシンガポールからの寄付で建設された交流施設です。近代都市シンガポールを象徴する優れた建築物を数多く手がける丹下都市建築設計をその建築者としてつないでくれたのもシンガポールです。市民の交流と表現の場として親しまれています。

陸前高田市コミュニティホール

住所岩手県陸前高田市高田町栃ヶ沢210番地3
電話0192-54-5520
営業時間9:00~21:00
webhttps://www.city.rikuzentakata.iwate.jp/soshiki/machizukurisuishinka/communitygakari/1/1/2933.html

気仙大工左官伝承館

画像: 気仙大工左官伝承館

日本四大名工にも数えられる、陸前高田市小友町発祥の「気仙大工」の技術の粋をつくして建てられたのがこの「気仙大工左官伝承館」です。優れた技術を伝承するために、明治時代の伝統民家を再現して建てられています。震災にも耐え、むしろその揺れでより強固なものとなったと言われるほどの堅牢な建築をぜひ間近でご覧ください。

気仙大工左官伝承館

住所岩手県陸前高田市小友町茗荷1-237
電話0192-56-2911
営業時間9:00~16:00
定休⽇水曜
webhttps://sites.google.com/site/kesendaikusakandenshoukan/

高田松原津波復興祈念公園(内「道の駅高田松原」総合案内)

画像: 高田松原津波復興祈念公園(内「道の駅高田松原」総合案内)

「高田松原津波復興祈念公園」は、「奇跡の一本松」「東日本大震災津波伝承館」「道の駅高田松原」を敷地内に収めています。東日本大震災の犠牲者への追悼と鎮魂、震災の教訓とそこからの復興の姿を高田松原の再生と重ね合わせて未来に伝えていくための公園です。

高田松原津波復興祈念公園

住所岩手県陸前高田市気仙町土手影180
電話0192-47-4455(東日本大震災津波伝承館)
営業時間9:00~17:00(東日本大震災津波伝承館)
webhttps://takatamatsubara-park.com/

建築めぐりをした後は道の駅高田松原へ

画像1: 建築めぐりをした後は道の駅高田松原へ
画像2: 建築めぐりをした後は道の駅高田松原へ

旅の最後は、高田松原津波復興祈念公園内にある「道の駅高田松原」に立ち寄りましょう。
沿岸の海産物を使用した食材や、震災を耐え抜いた奇跡の一本松の関連商品などをお土産として購入できます。

道の駅高田松原

住所岩手県陸前高田市気仙町土手影180 高田松原津波復興祈念公園内
電話0192-22-8411
営業時間9:00~18:00
定休⽇なし
webhttps://takata-matsubara.com/

感性が刺激されるアートと建築の旅

さまざまな年代の建築物とアートをめぐるルートでした。それぞれの「建物」や「作品」が生まれた時代に想いを馳せながら、地域の歴史や今を感じてみませんか。感性が刺激され、新しいアイデアが生まれてくるかもしれません。

岩手を楽しむオンラインツアー実施中

「発酵」「アート」「ローカルグルメ」という3テーマを切り口に岩手県をめぐるモデルコース。その充実した旅程を見て、旅気分が高まったのではないでしょうか。

復興庁では今、岩手観光の支援事業を行っています。その一環として復興庁がおすすめする観光コースがオンラインで紹介されていますので、ぜひ参加してみてください。

岩手を楽しむオンラインツアー
次回は、2022年5月以降に開催予定。内容・日時が決まり次第復興庁webサイトなどで告知されます。

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