面積は約855平方キロメートル、海岸線の一周は約280キロメートルという日本最大の離島・新潟県佐渡島(さどがしま)。世界遺産登録が待たれる佐渡金山を有するほか、国の特別天然記念物・トキが生息する島としても知られます。しかし、佐渡の魅力はこれだけにとどまりません。佐渡は自然の恵みを体感できる「アドベンチャーツーリズム」を楽しめる場所でもあるのです。

〈2日目〉

早朝だから見られる、赤と青が織りなす情景

画像1: 早朝だから見られる、赤と青が織りなす情景
画像2: 早朝だから見られる、赤と青が織りなす情景

いつもより少し早起きしてでも目にしたいのが、朝の雲海。ドンデン高原ロッジからは東の空から昇る日の出を楽しめ、運が良ければここに雲海が重なることも。

取材時は、偶然にも赤く空が染まり、青とのコントラストが美しい情景と、幻想的な雲海を同時に楽しめました。わずか15分ほどの間に景色は目まぐるしく変化。雲海が次第になくなると、両津の海とともに、このあと釣りを楽しむ加茂湖の姿が見えてきます。

見渡す限り、大自然。シーカヤックに乗りながら釣り体験

画像1: 見渡す限り、大自然。シーカヤックに乗りながら釣り体験
画像2: 見渡す限り、大自然。シーカヤックに乗りながら釣り体験

周囲約17キロメートルに及ぶ加茂湖は、新潟県最大の湖で、日本百景のひとつにも数えられる場所。そもそもは淡水でしたが、明治期に両津港とつながり汽水湖となりました。

そんな加茂湖で最近注目を集めているのが、シーカヤック。一見難しそうですが、コツさえ掴めば誰でも簡単に漕ぎ始めることのできる初心者向けウォーターアクティビティです。

小川さんはこちらに乗りながら、カヤックフィッシングを楽しみました。

画像3: 見渡す限り、大自然。シーカヤックに乗りながら釣り体験
画像4: 見渡す限り、大自然。シーカヤックに乗りながら釣り体験

春はシーバスやアジ、夏にはマゴチ、秋や冬にはメバルなども釣れるという加茂湖は魚天国。まったくの釣り初心者という小川さんでしたが、ガイドさん指導のもと、糸を垂らし始めるとさっそくヒット。「時間を忘れて、童心に戻れる貴重な体験でした」と楽しげな表情でした。

かもこボートハウス

住所新潟県佐渡市両津湊343

佐渡の人や自然とつながる場所でランチ&自転車レンタル

画像1: 佐渡の人や自然とつながる場所でランチ&自転車レンタル
画像2: 佐渡の人や自然とつながる場所でランチ&自転車レンタル

釣りを楽しんだあとは、両津港から徒歩5分、2022年に誕生した佐渡アウトドアベースでランチ。この日のランチは、1日5食限定の「まってでっけえハンバーガー」(2,000円)。160グラムのハンバーガーを3つ重ねたボリュームあるメニューは、複数人でのシェアも可能です。

画像3: 佐渡の人や自然とつながる場所でランチ&自転車レンタル
画像4: 佐渡の人や自然とつながる場所でランチ&自転車レンタル

お腹を満たした後、小川さんは次の目的地までの足となる自転車を確保しました。佐渡のアウトドア拠点となっている同スポットでは、自転車や各種キャンプ用品、釣竿にトレッキンググッズなど、多様なアイテムをレンタルできます。道具を持たずに佐渡アクティビティを楽しめます。

佐渡アウトドアベース

住所新潟県佐渡市両津夷271-1
電話0259-58-8081
営業時間9:00~18:00
定休⽇火曜
webhttps://gotosado.com/outdoorbase/

運が良ければ、トキにも出合える! 田園サイクリング

画像: 運が良ければ、トキにも出合える! 田園サイクリング

次なる目的地・尾畑酒造を自転車で目指します。約20キロメートルのサイクリング、道中にはトキの放鳥などを行う佐渡トキ保護センター野生復帰ステーション内「トキのテラス」もあり、運が良ければ空を優雅に舞うトキの姿を目にすることも可能です。

さらに、田園が広がる道を自転車で駆け抜けるというのは、米どころ新潟ならではの体験。爽やかな風と活力を感じる風景が楽しめます。

佐渡の米、水、人。自然・風土と酒を醸す日本蔵でお土産を

画像1: 佐渡の米、水、人。自然・風土と酒を醸す日本蔵でお土産を
画像2: 佐渡の米、水、人。自然・風土と酒を醸す日本蔵でお土産を

1892年に旧真野町で創業した尾畑酒造が、最終目的地。こちらは、日本で一番夕日がきれいな小学校とうたわれながらも人口減少のために2010年に廃校した西三川小学校を再生させた、「学校蔵」として全国的に有名な蔵元です。

画像3: 佐渡の米、水、人。自然・風土と酒を醸す日本蔵でお土産を
画像4: 佐渡の米、水、人。自然・風土と酒を醸す日本蔵でお土産を

そんな尾畑酒造で醸している日本酒は、日本のみならず世界でも高く評価をされ、世界各国の品評会で金メダルを受賞。島内でも唯一の冬期無休の蔵人泊まり込みによる早朝仕込みを実践し、伝統の技を今に伝えています。

そんな佐渡から生まれたこだわりの日本酒を、ぜひお土産に。自分用にはもちろん、家族や友人へのお土産としても喜ばれることでしょう。

尾畑酒造

住所新潟県佐渡市真野新町449
電話0259-55-3171
営業時間9:00~16:00
定休⽇年末年始
webhttps://www.obata-shuzo.com/home/
画像5: 佐渡の米、水、人。自然・風土と酒を醸す日本蔵でお土産を

佐渡の自然を満喫できるいくつものアクティビティと、ロケーション。そしてその自然から生まれる地産グルメ。アドベンチャーツーリズムを通して、佐渡の恵みに触れられた1泊2日でした。

ゆったり観光もいいですが、全身を使って自然と遊ぶというのもひとつの佐渡の楽しみ方。佐渡だから出合える景色や体験を求めて、アクティブな休日を過ごしてみませんか?

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