今回はそんな新潟県の、下越地方を巡る癒しの旅。公共交通機関やレンタサイクルを使った、心も体もリフレッシュできる旅を紹介します。
西村 愛
2004年からスタートしたブログ「じぶん日記」管理者。47都道府県を踏破し、地域の文化や歴史が大好きなライター。
島根「地理・地名・地図」の謎 (実業之日本社)、わたしのまちが「日本一」事典 (PHP研究所)、ねこねこ日本史でわかる都道府県(実業之日本社)を執筆。 サントリーグルメガイド公式ブロガー、Retty公式トップユーザー、エキサイト公式プラチナブロガー。
9:00 新潟駅到着。レンタサイクルを借りて萬代橋へ
新潟市半日観光はレンタサイクルで。新潟駅万代口から徒歩数分にある「石宮駐輪場」で自転車をレンタル。信濃川にかかる「萬代橋」を通り、白山神社を目指します。万代橋は昭和初期に造られた三代目。橋のたもとには工法や歴史などを記した様々な看板や碑が建てられていました。
にいがたレンタサイクル 石宮公園地下自転車駐車場 | ||
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住所 | : | 新潟市中央区弁天1-1-20 |
電話 | : | 025-249-1480 |
web | : | http://www.niigata-sbp.com/ |
9:30 白山神社へ到着。心を落ち着け、旅とのご縁と無事を祈る
「白山神社」は新潟市中央区・白山公園内にある歴史ある神社で、新潟県を代表する神社のひとつ。商売繁盛や金運アップ、子宝・安産など様々なご利益を求めて多くの人が訪れます。
主祭神に名を連ねる「菊理媛大神(ククリヒメノオオカミ)」は、人の縁を結ぶ(くくる)力を持っています。健康や仕事、家族や友情など全てのご縁を結んでくれる神様です。また、男女の仲を取り持ってほしいと、恋愛成就や夫婦円満を願うためにお参りする人も多い神社です。
恋愛結びを祈願したハートの絵馬が飾られている絵馬掛所の上からは、かわいいうさぎファミリーがこちらを見ていました。
白山神社 | ||
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住所 | : | 新潟県新潟市中央区一番堀通町1-1 |
電話 | : | 025-228-2963 |
web | : | http://www.niigatahakusanjinja.or.jp/ |
10:00 白山公園をぶらり散策
白山神社もある白山公園は、明治初期に国が制定して造った日本で最初の公園のひとつ。「人口も多く、景勝地で、人々が多く集まる場所」に作るようにとの布告で新潟にも造ることを許され、国立市民公園「白山公園」が生まれました。
北前船で栄えた豪商・齋藤家の邸宅の一部で、公園内に移築された「燕喜館」は無料で公開されています。
白山公園を整備した「楠本正隆」像、飼い主を2度も助けた「忠犬タマ公」像、梅林や噴水や橋が架かる池などの見どころがあり、自然いっぱいで、訪れる人誰もが憩える公園です。
白山公園 | ||
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住所 | : | 新潟県新潟市中央区一番堀通町1-2 |
web | : | https://niigata-kankou.or.jp/spot/16002 |
11:00 古町のカフェ「パルム」でスープとパンのランチ
新潟・古町は商店街や多くの飲食店が並ぶエリア。広くは白山神社なども含めて古町と呼ぶ場合もあります。
商店街を自転車で通りがかると、ふと目に留まったのは小さな看板。その先には細い路地が伸びており、お店はさらに階段を上がった2階にありました。
このお店の名前は「パルム」。この地で45年間営業を続けている、素敵なマダムがオーナーの喫茶店です。暖色の照明があたたかな空間を演出し、あめ色の革張りの椅子や余裕を感じさせる大きなテーブルが、良質な雰囲気をかもし出しています。
ブレンドコーヒーは酸味があるタイプと苦みがあるタイプの2種類。ランチはスープとサンドイッチのセットランチやカレーなどがあります。
店内は70年代から続いてきたことを感じさせる懐かしい雰囲気で、きっと誰もが穏やかな時間を過ごせることでしょう。純喫茶やレトロなお店が好きな方たちにはたまらない空間なはず。
KAFFAパルム | ||
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住所 | : | 新潟県新潟市中央区古町通6番町987 ミサワビル2F |
電話 | : | 025-228-2050 |
営業時間 | : | 9:30~21:00(但し水曜日は~16:00まで) |
13:30 五頭温泉郷村杉温泉無料送迎バスに乗車。瓢湖へ立ち寄りハクチョウ観察
この日のお宿は五頭温泉郷村杉温泉。今回宿泊した「長生館」は新潟駅前から無料送迎付き。例えば雪の季節でも、不慣れな雪道を運転しなくて良いというのはうれしいですね。しかも途中通過する「瓢湖」にハクチョウが飛来する季節は、この送迎バスで立ち寄ってくれるサービスがあります。立ち寄りを含め新潟駅から長生館までは60分ほどと、市内からも近い温泉です。
新潟・越後平野は「ハクチョウの飛来数日本一」を誇ります。ハクチョウは敵に狙われないように広大な平野(田んぼ)や湖、沼などに降り立つ鳥。瓢湖はそんなハクチョウにとって暮らしやすい湖なのです。
瓢湖はラムサール条約登録湿地で、天然記念物、鳥獣保護区にも指定され、国をあげて野鳥の保護を行っています。野鳥にとって自然豊かで安全な寝床です。
越冬してきたハクチョウは3月下旬くらいまでここに留まり、またシベリアへと戻っていきます。瓢湖は日本で初めて野生のハクチョウに餌付けを成功させた湖で、ハクチョウたちが餌をもらう姿は度々ニュースなどでも取り上げられる、この季節の風物詩となっています。
ぷかぷかと湖に浮かぶハクチョウはとてもかわいく、人慣れしています。他にも鴨だけでも十数種類、またカモメやサギなど多くの野鳥が湖一面に浮かぶ、圧巻の風景が見られます。
また、瓢湖の見どころは野鳥だけではありません。春にはレンギョウや桜並木、初夏から夏にかけてはあやめやハスなど、次々に湖畔を色づかせる花々が咲き乱れる、一年を通して楽しめる湖なのです。
瓢湖 | ||
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住所 | : | 新潟県阿賀野市水原313-1 |
web | : | https://niigata-kankou.or.jp/spot/10803 |
14:30 レンタサイクルで「やすだ瓦ロード」「ヤスダヨーグルト」へ
長生館へ到着したら荷物を置いて、さっそく近隣散策へ出かけました。
宿から徒歩5分の「五頭山麓うららの森」は物産の即売所やレストラン、観光案内所を併設した施設。真っ白ですべすべの肌をしたネギや形の良い白菜が安く売られていて、目が釘づけになってしまいました…。ここでレンタサイクルを借りて気になるスポットを目指します。
今回のコースは、とろりとしたヨーグルトで人気の「ヤスダヨーグルト」本社工場とショップがある安田地区まで行ってまた戻ってくるコース。
安田地区は古くから瓦の産地として発展した街で、かつては数十軒の瓦工場が並ぶ場所でした。しかし時代の流れにより瓦が家に使われなくなってきた昨今、瓦の製法はそのままに、アート作品や暮らしの中で使う小物を作る工房も増えてきています。そんな瓦アートを道路脇や各スポットに展示しているのが「やすだ瓦ロード」です。
漆喰に瓦を練り込んで模様にしたり、瓦を積み上げたりと様々な工夫がされたオブジェが展示されています。
特に目がいったのは、壁の上に置かれたかわいい猫のオブジェ。まるで生きているかのような猫のしぐさをそのまま捉えた作品です。実は午前中に立ち寄った白山神社のうさぎの家族も同様に、「村秀鬼瓦工房」の作品でした。村秀鬼瓦工房は名前のとおり、安田瓦の「鬼瓦」を製造する会社。小鬼たちや動物たちの瓦オブジェは鬼瓦の製法で作られており、とても人気の商品なのだそうです。
やすだ瓦ロードには、そのほかにも瓦のモニュメントや総瓦のバス停、休憩どころ「瓦テラス」などがあり、サイクリングしながら目にしたりカジュアルに瓦に触れたりすることができる楽しい道でした。
そしていよいよ「ヤスダヨーグルト」本社工場へ到着です。安田地区は新潟県の酪農発祥の場所です。
ヤスダヨーグルトは、豊かな自然ときれいな水で育った乳牛の生乳を使い、製品づくりの研究を重ねることで独特な濃厚さを持つ美味しい乳製品を作っている会社です。予約をすれば工場見学もできますし、工場横の乳製品を使った様々な商品を扱うショップでお買い物もできます。
新潟県内でしか食べられないスイーツが並ぶ魅力的なショップにはイートインもあって、その場で食べることも可能。ギフトの地方発送もしてもらえますよ。
16:45 村杉温泉長生館で温泉と食事を楽しむ
この宿がある村杉温泉の泉質は「放射能泉」。万病に効くとも言われる“ラドン”を含む「天然ラジウム温泉」です。温泉に浸かりラドンを含んだ湯気を吸いこんだり肌から取り込んだりすることで、体内の器官が活性化され身体を整えやすくなると報告されています。
広い敷地の中に23室と離れが2つと言う贅沢な空間の使い方。館内も玄関やロビーが広く取ってあり、お部屋の広さも十分です。
ラウンジからは錦鯉が泳ぐ美しいお庭が見え、散策できるようになっています。客室全てが庭園ビューで、宿自慢のお庭です。そんなお庭の散策は朝の気持ちの良い時間にすることにして、この日は夕食とお風呂を楽しむことにしました。
夜の食事は和食懐石のコース仕立てでした。料理長は東京で誰もが知る有名料亭で修業なさった方で、丁寧な仕事が施された料理が並びます。のどぐろ、越前ガニ、新潟黒毛和牛など、この地域のごちそうの数々を味わいました。
五頭温泉郷 風雅の宿 長生館 | ||
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住所 | : | 新潟県阿賀野市村杉4632 |
電話 | : | 0250-66-2111 |
web | : | https://www.chouseikan.co.jp/ |
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