そんな別府・由布院で、息をのむほど美しい景色、珍しいアクティビティ、特別感のあるグルメなど、ここでしか味わえない体験を満喫する旅はいかがでしょう。印象的な体験ばかりをピックアップした、2泊3日のプランを提案します。
※撮影時のみマスクを外しています
※料金や営業時間は2022年12月現在のものです
※価格は税込み表記です
INDEX
〈1日目〉
温泉の力で食材を蒸す「地獄蒸し」を味わう
大分空港から南へ車で約50分。屈指の温泉地である別府では街のあらゆるところから湯けむりが立ち上り、温泉地らしい光景が広がります。
一番に向かったのは別府市有数の温泉街、鉄輪(かんなわ)温泉エリアにある「地獄蒸し工房 鉄輪」。こちらでは温泉の噴気で食材を蒸す、地獄蒸しを体験できます。
地獄蒸しは江戸時代に始まったとされ、湯治客などに親しまれており、今でも旅館などで行われている別府名物の調理法。当施設は気軽に地獄蒸しが体験できる施設としてオープンし、家族連れなどで連日賑わうスポットです。
まずは券売機で食材を選びます。選んだのは野菜や肉、卵、豚まんなどが入った地獄蒸し玉手箱(2,100円)。利用料にあたる地獄釜券(400円)とあわせて受付に提出し、食材と引き換えます。
地獄蒸しコーナーにはかまどがいくつもあり、白い蒸気がもくもくと出ています。約100度と高熱のため手袋をして、スタッフさんにも手伝ってもらいながらカゴごとかまどへ。15分で蒸しあがります。
塩気のある温泉の蒸気のおかげで、味をつけなくてもほんのり塩味がきいています。
野菜は甘く、素材そのもののおいしさが感じられます。早速、温泉のパワーに魅了されたのでした。
地獄蒸し工房 鉄輪
住所 | : | 大分県別府市風呂本5組 |
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電話 | : | 0977-66-3775 |
営業時間 | : | 10:00~20:00(最終受付19:00) |
定休⽇ | : | 第3水曜 |
web | : | https://jigokumushi.com |
調香体験をして自分だけの香りを持ち帰る
鉄輪温泉から、いでゆ坂を下って車で5分ほど行くと見えてきたのが「大分香りの博物館」。全国でもめずらしい香りがテーマのミュージアムです。車を降りるとすぐにほのかな香水の香りがします。
館内には、世界中から集められた香水が展示されています。ボトルの美しさも香水の特徴。香りを表現する重要な仕掛けです。
昔から人々を魅了してきた香りの歴史や作り方を、実際に体感しながら学べました。
この施設でのおすすめは、調香体験。好きな香料を選び、自分だけの香水をつくれるのです。
香料の決め方は3段階。最初に香水の骨格となるミドルノートとよばれる香りを決め、次につけた瞬間に香り始めるトップノートを選び、最後に残り香にあたるエンドノートを決めます。香料の分量が決まったら、すべての材料を入れて混ぜます。
ムエットとよばれる紙にひたして香りを試してみると、思い描いていたフローラル系の香りに仕上がっていました。
理想の香りをつめ込んだ香水を身にまとうたびに、この日の思い出がきっと思い起こされることでしょう。使い切ってしまっても大丈夫、香水のオリジナルレシピは博物館で保管することもできるので、同じ香りを再現することができます。
大分香りの博物館
住所 | : | 大分県別府市北石垣48-1 |
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電話 | : | 0977-27-7272 |
営業時間 | : | 10:00~18:00 |
料金 | : | 大人500円、高校・大学生300円、小・中学生200円、調香体験1回2,500円 |
定休⽇ | : | 12月31日、1月1、2日 |
web | : | http://oita-kaori.jp |
別府市街を一望する高台から温泉地らしい景色を見る
博物館から高台に上ること車で約3分、同じ鉄輪温泉にある「湯けむり展望台」へやってきました。別府は鉄輪温泉など8つの温泉地域があることから、別府八湯とよばれます。その風景を一望できる眺望スポットです。
近くに見えるのは先ほど通ってきた鉄輪温泉。その向こうには明礬(みょうばん)温泉や観海寺温泉の湯けむりも見えます。また山のほうに目を向けると、鶴見岳や扇山などのパノラマが広がっていました。別府の湯けむりの風景は「日本夜景遺産」にも認定されています。
湯けむり展望台
住所 | : | 大分県別府市鉄輪東8組 |
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電話 | : | 0977-21-1128(別府市観光課) |
営業時間 | : | 11~3月8:00~21:00、4~10月8:00~22:00 湯けむりライトアップ土・日・祝日19:00~21:00 |
定休⽇ | : | なし |
デトックス効果も!? レトロな温泉で伝統の砂湯を体験
昭和レトロな雰囲気があり、別府のシンボル的存在になっている「竹瓦温泉」は、明治創設の歴史ある公衆浴場。
普通浴もさることながらぜひ体験してほしいのが砂湯で、昔からリウマチなどの病気の治療に活用されてきたといわれています。
専用の浴衣に着替えたら砂の上へ。場内には黒々とした砂が敷き詰められています。砂かけさんとよばれるスタッフにいわれるとおりに、くぼんだ砂の上に横たわるとお腹から順に砂をかけられ、首の後ろまでしっかりと砂に包まれました。
砂は温泉で直前まで温められていたもの。ずっしりとした重みも気持ちいい……と思っていたらじんわり汗をかいてきました。
だんだん瞼も閉じてきて眠りの世界へ入っていると、砂かけさんに声をかけられ終了。時間は15分ほどでした。あとはシャワーで砂を落とします。まるで体の老廃物が出たような気分。お肌はツルツル、気分もすっきり。他ではなかなか味わえない温泉体験です。
竹瓦温泉
住所 | : | 大分県別府市元町16-23 |
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電話 | : | 0977-23-1585 |
営業時間 | : | 普通浴6:30~22:30、砂湯8:00~22:30(最終受付21:30) |
定休⽇ | : | 第3水曜(祝日の場合は翌日) |
料金 | : | 普通浴大人300円、小人100円、砂湯1,500円(6歳以上入浴可能) |
web | : | https://www.city.beppu.oita.jp/sisetu/shieionsen/detail4.html |
神秘的なコバルトブルーの温泉で美肌を磨く
海岸線に近い竹瓦温泉から今度は山手へ。車で約20分の扇山のふもとに佇む温泉宿「別府おぐら」へ到着しました。
天候により湯が青色へ変化する「青湯」が有名で、立ち寄りでも利用できます。
敷地内に点在する貸切風呂のなかで、青い湯が出るのは「照湯」です。和の佇まいを感じる通路を通って向かいます。
温泉に含まれるメタケイ酸が結晶することにより青色に見えるそうで、天候によっては乳白色のこともあるそう。温泉の不思議さを感じずにはいられません。
コバルトブルーの神秘的な色だけでなく、ふくまれる成分にも注目です。保湿効果をもつとされるメタケイ酸の含有量が国内トップクラスで、さらにアルカリ性のため、天然のピーリング効果があるといわれています。目でも癒されてお肌もうるおう。美肌効果に期待が高まる良質な温泉でした。
別府おぐら
住所 | : | 大分県別府市小倉1-3 |
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電話 | : | 0977-21-6123 |
営業時間 | : | 日帰り入浴10:30~21:00(15:00~18:00は宿泊者優先) |
定休⽇ | : | なし |
料金 | : | 1,500円~2,000円 |
web | : | https://www.beppu-ogura.com |
自然を間近に感じるドライブルートを通って眺望スポットへ
次の目的地・由布院へは県道11号線、通称やまなみハイウェイとよばれる道を通る気持ちのいいドライブルート。途中、思わず車を停めたくなったのが「狭霧台(さぎりだい)」です。
山の中腹地点にある展望スポットで、正面にはこれから訪れる由布院の街並み、すぐ間近には由布岳と絶景が広がります。山の空気をすーっと吸い込んで、深呼吸。壮大な景色を目に焼きつけました。
狭霧台
住所 | : | 大分県由布市湯布院町川上 |
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電話 | : | 0977-84-3111(由布市役所湯布院庁舎) |
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