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2022年6月1日より、日本発の国際線ファーストクラスで、ミツカングループZENBの「ZENBペースト」を使ったコラボスイーツのご提供を開始しました。ビーツのサブレや枝豆のマカロンといった野菜を使ったプティフールですが、実はSDGsに配慮したちょっと新しい取り組み。このプロジェクトの背景や開発秘話、そしておいしさをレポートします。
画像: JAL×ミツカン。“全部入り”のおいしいファーストクラススイーツ開発秘話

JALの国際線ファーストクラスの機内食では、日本ならではの繊細な味覚をフルコースでお楽しみいただきます。味はもちろん、彩りも大事な要素。和食に洋食のほか、アラカルトメニューのなかには、プティフールと呼ばれる軽めのスイーツも。これらのメニューづくりは通常、商品・サービス開発部が主導しますが、今回は少し違いました。

地域に貢献するための「KIZUNA(絆)プロジェクト」が、開発のきっかけ

JAL中部支社 渡部尋貴「コロナ禍の影響を大きく受けていた2020年、中部支社では、逆境だからこそイノベーションが必要だと考えました。そこで 挙手制で社内から有志を募り 、社会の利益になり、地域に貢献できることを目標とした『KIZUNAプロジェクト』を開始しました。その思いに共感してくださったのが、愛知を代表する企業のひとつであるミツカンさんです」

画像1: 地域に貢献するための「KIZUNA(絆)プロジェクト」が、開発のきっかけ

ミツカンはお酢や味ぽんなどの商品で知られる、創業200年を超える老舗大企業ですが、同時期に新たな試みを始めていました。未来における社会と地球の健康のために、食品廃棄物を減らす「ZENBプロジェクト」がスタートしていたのです。野菜をまるごと使ったZENBペーストが、SNSなどを中心に話題を集めていました。

画像2: 地域に貢献するための「KIZUNA(絆)プロジェクト」が、開発のきっかけ

ミツカン田邉諒亮氏(向かって右)「ミツカンのなかでも、新しいことをやろうという気運が高まっていたのです。ZENBプロジェクトでは、社外の方々を巻き込んでいきたいと考えていました。JALさんとなら、一緒に新しいことができると思ったのです」

JALでは中部国際空港でお客さまにZENB スティックをお配りするなど、PRに協力をしていましたが、「さらに踏み込んだアクションはできないか」と、チームは考えました。相談を持ちかけたのが、商品・サービス開発部の吉田佳織です。

画像3: 地域に貢献するための「KIZUNA(絆)プロジェクト」が、開発のきっかけ

吉田「私がそのお話を伺ったときに、開発と客室の品質開発部が、部門横断型の取り組み『Let’s do Ethical Sky ! ~食を通じて豊かな未来を~』というスローガンのもと、社会貢献のための目標を立てて開発を行っていました。その項目のなかに地域密着と食品廃棄の削減があり、ぜひともに一丸となり取り組みたいと思ったのです」

ただの野菜ペーストではない。パティシエが驚いたかつてない風味

そこからバトンを渡されたのが、JALの機内食の開発調理を行うJALロイヤルケータリング成田工場で調理部長を務める田中利信シェフです。もともとパティシエの経歴を持ち、機内デザートのレシピに定評がありました。こうしてZENBペーストを使ったメニュー開発が始まります。

画像1: ただの野菜ペーストではない。パティシエが驚いたかつてない風味

ミツカン長岡雅彦氏(向かって奥列左側)「ZENBペーストは文字通り、野菜を、普段は食べない皮や芯、種まで可能な限り全部使っており、食品廃棄物を減らすことに貢献しています。素材が持っている要素をまるごと使い、おいしさ、彩り、栄養素を最大限活かしたものなんです」

画像2: ただの野菜ペーストではない。パティシエが驚いたかつてない風味

田中「SDGsの観点でも、興味をそそられるお題でした。初めてZENBペーストを食べたとき、その濃厚さに驚きました。以前、ベジタブルケーキが流行したときに野菜ペーストを使ったレシピを作りましたが、ZENBペーストは次元が違う。普通のペーストも確かにおいしいものの、ケーキにすると水っぽくなり、合わせにくいんです」

従来の野菜ペーストとはまったく違う未知の食材。開発担当者の試行錯誤が始まりました。

田中「最初は、焼き菓子として手に持って食べられるものというオーダーでした。フィナンシェやバターケーキ、マドレーヌなどを試しましたが、生地に練り込んでしまうのは少しもったいない。やはりクリームの方がいいかなということで試した結果、なかでもバタークリームが一番引き立つことがわかりました」

ZENBペーストを、上質な素材から手作りした特製バタークリームに練り込むことになりました。その配合にあたっても、割合をとことん突き詰めました。

田中「10%から始めて、最終的には25%という割合が最適だとわかりました。サンプルをたくさん作ったため、ペーストが足りなくて何度も追加してもらったほどです。バタークリームといえば、日本ではバターサンドがなじみ深いので、クリームを挟んだサブレと、フランスのスイーツとして人気の高いマカロンに仕立てました。食べやすさも考慮し、ちょうどいいサイズを追求しました」

画像3: ただの野菜ペーストではない。パティシエが驚いたかつてない風味

吉田「機内でしか食べられないプレミアムなスイーツになりました。20種類の最終候補から絞り込んだ、選りすぐりの4種です」

こうしてできあがったのが、ビーツのサブレ、パプリカのサブレ、枝豆のマカロン、コーンのマカロンです。2022年6月1日からパプリカのサブレがデビューし、以降は3カ月ごとにメニューが変わり、2023年5月までご提供予定です。

野菜の魅力を凝縮しながら、ハイレベルなスイーツに仕立てました

画像1: 野菜の魅力を凝縮しながら、ハイレベルなスイーツに仕立てました

歯切れのいいクリスピーなサブレをひとくちかじっていただければ、パプリカの風味を強く感じていただけるパプリカのサブレ。苦みやえぐみはなく、フレッシュなみずみずしさがバタークリームのなかで際立ちます。そして潔く存在感を引く、甘さのキレにも驚かれるはず。これはカロリーゼロの希少糖の特長でもあります。

画像2: 野菜の魅力を凝縮しながら、ハイレベルなスイーツに仕立てました

また同様に、ビーツのサブレも爽やかさが身上です。バタークリームのなかで採れたてのカブのようなみずみずしさを感じる不思議な感覚は、文字通り筆舌に尽くしがたい魅力といえます。ビーツならではの鮮やかな色味に引けを取らない大胆なインパクトが口の中で躍る感覚をお楽しみください。

画像3: 野菜の魅力を凝縮しながら、ハイレベルなスイーツに仕立てました

一方のマカロンですが、実はJALのスペシャリテ。甘さ控えめで口の中でほろりとほどけ、サックリねっとりとした食感が特長。マカロンをフライトの楽しみのひとつにしてくださるお客さまも多い、自慢のスイーツです。

なかでも枝豆のフレーバーといえば、仙台のずんだ餡を想像されるかもしれませんが、口に残る豆ならではの粒状の食感はありません。枝豆らしいコク深さと風味を残しながら、口溶けのよさも両立させました。

画像4: 野菜の魅力を凝縮しながら、ハイレベルなスイーツに仕立てました

最後のコーンのマカロンは、弾けるような夏の元気を口の中にお届けします。鼻腔をくすぐる香ばしい香りとほのかな甘み。もちろん、甘皮が口に残ることはありません。サックリ、ねっとりという弾力のコントラストと同時に、野菜のフレーバーが鮮やかに訪れる、ひとときの口福をお楽しみいただける趣向です。

ミツカン長岡氏「社内でサンプルをいただいた際、皆一様に感動していました。ZENBペーストはオリーブオイルと野菜だけで作っているのですが、ここまでのスイーツに仕上げていただいたことに感謝の思いです」

JALの新たな姿勢を体現したスイーツを、ぜひお楽しみください

JAL中部支社 五島遥香「今回のコラボはキッカケだと考えています。ミツカンさんは『脚下照顧に基づく現状否認の実行』という文化があり、イノベーションが社風でもあります。お互いの考え方を知るところから、絆を深めていきたいと考えています」

画像1: JALの新たな姿勢を体現したスイーツを、ぜひお楽しみください

渡部「お客さまとの絆づくりも大切です。JALグループは、持続可能な社会の実現に向け、行動指針である『社会への約束』を定めています。この『社会への約束』は、環境の課題解決に向け、お客さまとの連携、すなわちお客さまとの絆を通じて、環境に配慮した技術を追求することをお約束しています。その皮切りが、今回のプロジェクトともいえます。『おいしい』こととSDGsは両立しにくいかもしれません。しかしそこに挑戦していくことが求められると感じます」

画像2: JALの新たな姿勢を体現したスイーツを、ぜひお楽しみください

ZENBペーストを使ったプティフールはごく小さなポーションです。しかし、口に含めば野菜の輪郭が克明に描かれる不思議な食の体験が待っているうえ、環境にも配慮された新たな機内食のアプローチなのです。

ご搭乗の際に召し上がっていただければ、JALが思い描くこれからのサービスの片鱗を、きっと味わっていただけることでしょう。

JALの舞台裏

A350導入の裏話や機内食のメニュー開発など、JALの仕事の舞台裏を紹介します。

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