香川県といえば、瀬戸内海を中心に3年に一度開催される「瀬戸内国際芸術祭」が有名で、現代アートファンの人気を集める地域です。一方で、「伝統工芸」も日々の暮らしと結びつきながら受け継がれ、今に至ります。今回は、この伝統工芸に注目し、匠の技に触れるため工房に訪問、製法や作品についてお話を伺いました。伝統は守りつつ、しかし時代に沿った変化を柔軟に受け入れながら続く“香川のものづくり”をレポートします。

前編はこちら

画像: 伝統と歴史、現代アートの交差点 香川の旅(後編)

西村 愛

2004年からスタートしたブログ「じぶん日記」管理者。47都道府県を踏破し、地域の文化や歴史が大好きなライター。
島根「地理・地名・地図」の謎 (実業之日本社)、わたしのまちが「日本一」事典 (PHP研究所)、ねこねこ日本史でわかる都道府県(実業之日本社)を執筆。 サントリーグルメガイド公式ブロガー、Retty公式トップユーザー、エキサイト公式プラチナブロガー。

商売繁盛、家内安全。香川の伝統工芸品「田井民芸の張子虎」。

張子虎の製作を行っているのは三豊市にある「田井民芸」。
5代目だという田井艶子さんが作る張子虎は、勇ましい眉や長いひげがありつつも目が大きくクリッとしていて、どこか愛らしい表情です。
張子虎は中国の虎王崇拝が日本に伝わり、広まったと言われています。虎には「千里往って千里還る」という故事があり、これは虎の勢いが盛んな様子や、家族想い・子想いの強い気持ちを持っていることが表されています。このような言い伝えから、張子虎は「商売繁盛、家内安全」といった縁起がいい置きものとして、讃岐地方の各家々に飾られる風習があります。
張子は、小麦粉の糊を使って型の上に昔の書物などの古紙を張り付けながら作ります。形が出来たら型から外し、外側に「胡粉」を塗ります。「胡粉」は牡蠣殻を砕いたもので、乾くととても堅くなります。この昔ながらの製法により、田井さんの張子は中が空洞状態となっていてもつぶれず、しっかり強度があります。
塗った胡粉はその後乾燥させて、滑らかになるまで削ります。そしてやっと色付け、表情を書き込む作業です。都度乾かす行程が入るのでとても時間がかかります。
伝統的な張子虎ですが、時代によって少しずつ変化もしています。
最近ではゲームキャラクター「ヤドン」、また企業から依頼されたオリジナル張子などにも挑戦されているとのこと。また現代の家事情などを考慮して、首振り張子だけでも12種類のサイズが用意されています。15cm程度の小さいものもあるので、マンション住まいでも置く場所を見つけられそうです。
私もひとつ購入して帰りました。家族の幸せを祈る意味や魔除けの意味もあり、節句を問わず一年中飾るのが良いそうです。

人気のおみやげと伝統工芸を見て、選んで、買える!「かがわ物産館 栗林庵」

香川のおみやげと伝統的工芸品を見られるショップ「かがわ物産館 栗林庵」。
栗林公園は、全国の国の特別名勝に指定される公園の中で、最大の面積を持つ大名庭園です。その公園の入口で、公園に入園しなくても立ち寄れるのが「かがわ物産館 栗林庵」です。
木材が使われたぬくもりのある店内では、香川県の名産品や伝統的工芸品が販売されています。一度に色々なものを見られるので、お買い物スポットとしてぜひ立ち寄りたいお店です。
「香川漆器」は近年人気がある商品で、カラフルな色漆(いろうるし)を使ったモダンでスタイリッシュなシリーズや、小ぶりなお皿などがよく売れるということ。また、日本の手袋生産90%シェアを誇る、香川県東かがわ市の手袋も販売されていました。知らなかった香川の新たな一面を発見することもできました。
またこの地方の郷土料理「しょうゆ豆」や小豆島の「オリーブオイル」、さぬきうどん、骨付き鳥などが売られていました。雑貨からお菓子、お酒、生鮮食品まで、なんでも揃うショップです。
香川県のおみやげ探しに、また栗林公園に訪れた際にはぜひ「栗林庵」へも足を運んでみてくださいね。

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