協力してくれたのは、JAL客室乗務員の二人

左:中野さん、右:荒木さん
旅のリカバリー術を教えてくれたのは、国内外のさまざまな路線に乗務する客室乗務員の中野さんと荒木さん。短距離線では往復5〜6時間ほど、長距離線では片道約13時間に及ぶフライトをこなし、旅の疲労と日々向き合っています。
客室乗務員が感じる「旅の疲れあるある」
まずは二人に、旅につきものの「疲労の悩み」を教えてもらいました。

- 足のむくみと肩こり
- いつものように眠れない
- 旅先の食事が続き、食べ慣れた味が恋しくなる
長時間同じ姿勢になる機内では、むくみや肩こりに悩まされるもの。旅先ではいつもよりたくさん歩くことも多く、足の疲れはとくに気になるところです。また、自宅とは異なる環境や、海外旅行であれば時差の関係で睡眠が乱れがちになるのも“あるある”。滞在先の食事が口に合わず、食欲が落ちてしまうというお悩みも挙げられました。

中野さん「旅を思い切り楽しむためにも、体調管理は大切。私たち客室乗務員も、皆さまに安心して空の旅を楽しんでいただくため 、疲れは翌日に持ち越さないように気をつけています」
荒木さん「スタッフ同士でも、おすすめアイテムの情報交換をよくしています。実際に試しながら、自分なりの一軍アイテムを見つけるのも楽しいです。時には、お客さまに便利グッズを教えていただくこともあるんですよ」
それでは、“旅のプロ”である二人のリカバリー習慣や愛用アイテムを詳しく見ていきましょう。
荒木さんのリカバリー術:キーワードは「現地時間」と「五感のリセット」
荒木さんが心掛けているのは、なるべく早く体を滞在先の時間に慣らすこと。例えば海外渡航で朝昼に目的地に到着した際は、どれだけ眠くても仮眠は2時間程度にとどめるそう。外へ出て日光を浴びたり、軽く体を動かしたりして、現地時間の夜に自然と眠れる状態を作るそうです。
荒木さん「滞在先で昼夜が逆転してしまうと、帰ってからなかなか疲れがとれないことも。なので、日が出ているあいだはできるだけ起きて過ごすようにしています。夜は好きな音楽や香りを感じながら、マッサージやストレッチを。気分に合わせてプレイリストを使い分け、心身ともにリセット。短時間でも質の良い睡眠になるよう気を配っています」
荒木さんのおすすめリカバリーアイテム

■温熱シート
荒木さん「温熱シートは目元を温めるアイマスクタイプと、首元を温めるタイプを使い分けています」
■ピローミスト
ホテルの空間のニオイが気になるときは、自宅でも使用しているピローミストをひと吹き。慣れ親しんだ香りがあれば、旅先でもいつもの睡眠環境に近づけます。
■着圧レギンス

荒木さん「乗務中は立ち仕事が続くため、毎日のフットケアは欠かせません。着圧レギンスをはいて眠ると、翌朝、足が軽く感じられることがあります。ソックスタイプもありますが、腰回りまでカバーできるレギンスタイプがお気に入り。
■ストレッチチューブ

荒木さん「こちらは祖母から勧められたもの。下半身のむくみだけでなく、肩や肩甲骨のコリも睡眠の妨げになるそうで、ストレッチチューブで背中をほぐすのも習慣にしています。左右に引っぱると、背中がグーっとのびます! 同じようなストレッチチューブは、100円ショップなどでも手軽に探せます」
■頭皮ブラシ、ヘッドマッサージャー

荒木さん「頭皮をマッサージすると、肉体的な疲れだけでなく頭の中の考え事までほぐれていく気がします。お風呂ではヘッドマッサージャー、時間がないときはカッサ付きコームで時短するなど、複数のアイテムを使い分けています」
中野さんのリカバリー術:キーワードは「しっかり睡眠」と「いつも通り」
中野さんの工夫は、荒木さんとは対照的。到着時間を問わず、たっぷり睡眠をとって休むことが最優先です。ホテルに着いたら、まずは満足するまで眠るそう。ただし寝る前のひと工夫で、起きてからのコンディションが大きく変わるのだとか。
中野さん「寝る前にマッサージやストレッチをしておくだけで、起きたときのコンディションが変わるように感じます。フェイスパックをしながら、その日とくに疲労を感じる部分をほぐすのがルーティン。できる範囲で家にいるときと同じように過ごすこともポイントです。旅先だからと無理しすぎず、リラックスしてゆったり過ごす時間を作るようにしています」
中野さんのおすすめリカバリーアイテム

■エアマッサージャー/足用リフレッシュシート/モコモコ靴下
中野さん「携帯サイズのエアマッサージャーで疲れた足をほぐします。さらに、モコモコ靴下で冷え対策を行ったり、足用リフレッシュシートでリラックスしたり。とくにリフレッシュシートは大好きなアイテムです。翌朝のスッキリ感が気に入っています」
■ヘッドマッサージャー
中野さん「荒木さんと同じものですね。使い続けるうちに心地よくなってきて、カチカチだった頭皮まわりがゆるむような感覚があります」
■使い慣れたタオル

中野さん「自宅で洗濯したタオルを持参して、ホテルの枕に敷いて眠るのが習慣。馴染みのある香りや質感が心を落ち着かせて、眠りにつきやすくなる気がします。ホテルの寝具はパリッとしたものが多いですが、フワフワしたタオルがあるだけでも安心感があるんです」
■リカバリーウェア
中野さん「旅先には必ずパジャマを持参します。忘れるとショックを受けるほどの必需品。着慣れたパジャマがあれば、ホテルでもいっそうリラックスできます。最近は両親からプレゼントされたリカバリーウェアを愛用。軽くてさらりとしていて、体を締め付けない着心地は、まさに『休息』のためのウェアです」
■インスタントの和食

中野さん「簡単に食べられる和食が手元にあるだけで安心感があります。フリーズドライの味噌汁やごはん、お茶漬けなどが私の旅の定番です。ただし海外渡航の場合は、動植物検疫の観点から国によって食品の持ち込み制限があるので注意が必要。客室乗務員同士でもどのアイテムなら持ち込めるか、日々情報交換しています」
■携帯ゲーム機
中野さん「旅先でもいつも通り過ごす時間を作ることも大切。ホテルの部屋でドラマやYouTubeを観たり、のんびりとゲームをしたりする時間が、心身のリラックスにつながっています」
自分に合った方法で、旅の疲れを心地よくリセット

二人のルーティンに共通しているのは、意識的に体をほぐすこと、そして“いつものもの”を旅先にも持ち込むこと。好きな音楽やゲームをお供に、自身にとっての“心地よさ”を大切にしていることが伝わってきます。
荒木さん「『疲れをとらないと』と考えすぎること自体が、ストレスになることもあると思います。深刻に考えすぎず、まずはご自身にとって何が心地いいのか、楽しみながら見つけてほしいです。新しいリカバリーアイテムに出合うのも、旅の面白さのひとつですよ」
中野さん「ご搭乗のお客さまにとって、空の移動そのものも特別な思い出になると思います。快適な旅のお手伝いができるよう、私たちも一便一便に心をこめて乗務してまいります!」
自身にとって心地よい方法を見つけておけば、旅行の疲れも上手にリセットできそうです。次の旅では二人のアイデアを参考に、自分らしいリカバリー習慣を取り入れてはいかがでしょうか。
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