さまざまな時代や文化から生まれた芸術作品が、ずらりと展示される美術館やアートスポット。流行の発信地であると同時に、歴史文化が息づく場所でもある東京には、特色あふれる美術館・アートスポットがたくさんあります。この記事ではおすすめスポットの魅力をご紹介しながら、ただ鑑賞するだけではない楽しみ方やマナーもご紹介。感性を磨きたいとき、ひとときの非日常に身を任せたいとき、気になる東京の美術館やアートスポットを訪れてみてください。

※価格は税込み表記です。
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INDEX

歴史的名作から、気鋭の現代アートまで。東京都内のおすすめ16スポット

歴史ある「美術の殿堂」から、ひとつのテーマを追求する美術館、気鋭のギャラリーまで──。東京都内にあるおすすめの16スポットを厳選してご紹介します。

19世紀末から現代に至るまで、日本の近現代美術の流れを体感|東京国立近代美術館

画像1: ©東京国立近代美術館

©東京国立近代美術館

1952年に開館した、日本で最初の国立美術館です。重要文化財18点を含む13,000点以上のコレクションは、国内最大級の規模を誇ります。所蔵作品展では会期ごとにテーマを変えて約200点が展示され、19世紀末から現在に至るまでの、日本の近現代美術の流れを体感できるでしょう。

岸田劉生や横山大観、東山魁夷など、日本の近代美術を代表する芸術家の作品はぜひ観ておきたいところ。建築家・谷口吉郎が手がけたモダンな建築デザインにも注目です。

また、立地は皇居にほど近く、豊かな自然と日本文化を感じられるエリア。4階の休憩室「眺めのよい部屋」では、皇居の木々や丸の内のビル群をゆったりと眺めることができます。美術鑑賞のあとは、周辺を散策しながら季節を感じるのもおすすめです。

東京国立近代美術館

住所東京都千代田区北の丸公園3-1
電話050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間火~木・日曜 10:00~17:00
金・土曜 10:00~20:00
※入館は閉館の30分前まで
休館日月曜(祝休日の場合は開館し、翌平日休館)、展示替期間、年末年始
観覧料〈所蔵作品展〉一般500円、大学生250円(17:00以降は一般300円、大学生150円)
〈企画展〉展覧会により異なる
※国際博物館の日(5月18日)、文化の日(11月3日)は観覧無料
webhttps://www.momat.go.jp/

西洋美術に特化。世界遺産に登録された本館建築も必見|国立西洋美術館

印象派の絵画とロダンの彫刻を中心に収集された「松方コレクション」を核に発足した美術館であり、広く西洋美術に特化した展示が魅力。主に中世から20世紀にかけての作品を所蔵し、ゴッホやモネ、ルノワールといった、有名画家の貴重な作品も揃います。

画像: オーギュスト・ロダン 『考える人(拡大作)』 1881-82年(原型)、1902-03年(拡大)、1926年(鋳造) ブロンズ 国立西洋美術館 松方コレクション 撮影:©上野則宏

オーギュスト・ロダン
『考える人(拡大作)』
1881-82年(原型)、1902-03年(拡大)、1926年(鋳造)
ブロンズ
国立西洋美術館 松方コレクション
撮影:©上野則宏

彫刻家・ロダンの作品をいくつも配置した前庭には観覧料無料で入ることができ、あまりに有名な『考える人』やロダンきっての大作『地獄の門』を観ることができます。

画像: ©国立西洋美術館

©国立西洋美術館

ピロティが特徴的な本館は、フランスの建築家ル・コルビュジエが設計した歴史的建造物。1959年に開館し、2016年には世界文化遺産にも登録されています。館内は広々とひらけたつくりで、上品さを兼ね備えた雰囲気。美術作品と建物との調和を味わうのも、有意義な時間です。

なお、国立西洋美術館を擁する上野公園には、後述する東京都美術館、上野の森美術館も。たっぷりと時間をかけて、複数の美術館を巡るのもおすすめです。

国立西洋美術館

住所東京都台東区上野公園7-7
電話050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間火~木曜 9:30~17:30
金・土曜 9:30~20:00
※入館は閉館の30分前まで
休館日月曜(祝休日の場合は開館し、翌平日休館)、年末年始
観覧料〈常設展〉一般500円、大学生250円
〈企画展〉展覧会により異なる
※Kawasaki Free Sunday(原則毎月第2日曜)、国際博物館の日(5月18日)、文化の日(11月3日)は常設展のみ観覧が無料
webhttps://www.nmwa.go.jp/

芸術と人をつなぐ“アートの入口”。家族連れには特におすすめ|東京都美術館

「都美」の愛称で知られる東京都美術館は1926年、日本初の公立美術館として開館しました。すべての人にひらかれた“アートの入口”を目指し、多様な特別展・企画展や作品の公募展を開催しています。

展示のみならず、人と作品、人と人をつなぐアート・コミニュケーション事業に力を入れているのも特色。子どもたちの美術館デビュー支援や障害のある方のための鑑賞会など、まさにユニバーサルな取り組みが大きな魅力です。

外壁にタイルを使った建築は、日本モダニズム建築の巨匠・前川國男によるもの。前述の国立西洋美術館を手がけたル・コルビュジエに師事した建築家であり、ほど近い距離に位置するふたつの美術館の外観を見比べるのもおもしろそうです。

建物の周辺には12点の立体作品が配置され、こちらは無料で観ることができます。特に正門前に配置された銀色の球体『my sky hole 85-2 光と影』は、この美術館のシンボルのような存在。フォトスポットとしても大人気です。

入館は無料なので、館内のレストランやカフェ、ミュージアムショップのみの利用も可能。
家族でゆっくり食事をしたり、ショップでお気に入りのグッズを見つけたりするのも楽しいかもしれません。館内には個室スペースのある授乳室、貸出用ベビーカーも完備。ミルク用のお湯も提供してくれるので、ちいさな子どもと一緒でも安心して過ごすことができます。

東京都美術館

住所東京都台東区上野公園8-36
電話03-3823-6921
開館時間9:30~17:30(特別展開催中は金曜のみ9:30~20:00)
※入館は閉館の30分前まで
休館日毎月第1・3月曜(祝休日の場合は開館、翌日休館)
※特別展・企画展は毎週月曜(祝休日の場合は開室、翌日休室)
入館料無料
観覧料展覧会により異なる
webhttps://www.tobikan.jp

幅広いジャンルの企画展を行い、気鋭の才能を発見|上野の森美術館

画像1: 幅広いジャンルの企画展を行い、気鋭の才能を発見|上野の森美術館

1972年の開館以来、さまざまなジャンルの企画展・公募展を行っています。上野公園に位置する美術館においては唯一の私立美術館であり、日本最古の美術団体である龍池会を前身とした公益財団法人日本美術協会が運営しています。

伝統的な美術作品はもちろん、浮世絵や現代美術、漫画、恐竜の復元画など、実に幅広いテーマを取り上げてきたのが、この美術館の特色。また新進の若手作家の作品も数多く紹介しており、毎年開催される「VOCA展(ヴォーカ展/The Vision of Contemporary Artの頭文字)」では、40歳以下の作家による優れた現代美術作品が展示されます。気鋭の才能を発見するイノベーティブな姿勢が、この美術館の最大の魅力と言えるでしょう。

画像2: 幅広いジャンルの企画展を行い、気鋭の才能を発見|上野の森美術館

別館の3階では初心者でも受講できる上野の森アートスクールを開講しており、本格的なアートレッスンを受けることができます(有料/要事前申し込み)。1〜2日で完結する単発講座から、6カ月間じっくりと通う通常講座までカリキュラムも多種多様。気になる方は、Webサイトを確認してみてください。

上野の森美術館

住所東京都台東区上野公園1-2
電話03-3833-4191
開館時間10:00~17:00
※入館は閉館の30分前まで(展示によって変更)
休館日不定休(展示替え期間、施設点検期間)
観覧料展示により異なる
webhttps://www.ueno-mori.org

上野の森アートスクール

電話03-5817-2810
webhttps://www.ueno-mori.org/artschool/

いつ訪れても新しい美術と出合える「森の中の美術館」|国立新美術館

画像1: ©国立新美術館

©国立新美術館

六本木に位置する国立新美術館。「森の中の美術館」をコンセプトにした設計で、人々が種々の芸術表現に触れ、多様な価値観を体感できるアートセンターとして活動しています。

コレクションを持たない代わりに、国内最大級の14,000平方メートルの展示スペースを活かして多彩な企画展を開催。常時複数の展覧会が行われており、いつ訪れても、新しい美術と出合えることが魅力です。

©国立新美術館

©国立新美術館

曲線を描いたガラス張りの外観が特徴的な建物は、黒川紀章の設計によるもの。開放感たっぷりの吹き抜けに自然光が降り注ぐ、館内のカフェ・レストランも人気のスポットです。展覧会のチケットがなくても利用可能。都会の喧騒を離れて、ゆったりとした時を過ごすことができるでしょう。

国立新美術館

住所東京都港区六本木7-22-2
電話050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間〈企画展〉10:00~18:00(会期中の毎週金・土曜は10:00~20:00)
〈公募展〉10:00~18:00
※入館は閉館の30分前まで
※展示によって、観覧時間が異なる場合あり
休館日火曜(祝日または振替休日に当たる場合は開館し、翌平日休館)、年末年始
※その他臨時休館あり
観覧料展示により異なる
webhttps://www.nact.jp/

大都市・東京を代表する美術館|森美術館

画像: 内観(センターアトリウム) 画像提供:森美術館

内観(センターアトリウム)
画像提供:森美術館

六本木ヒルズ・森タワーの最上層53階に位置する森美術館。日本を中心に、アジア太平洋地域の現代アート作品をコレクションし、国際的にも高く評価されています。テーマ性を持った独自の切り口で多彩な企画展を開催し、国内外から多くの人が訪れます。

展覧会開催中は休館日を設けず、火曜を除いて夜22:00まで開館しているのもうれしいところ。お出かけの帰りや食事のあとにも、ゆとりを持って立ち寄ることができるでしょう。

外観(ミュージアムコーン)
画像提供:森美術館

森美術館

住所東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
電話050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間10:00~22:00(火曜は10:00~17:00)
休館日会期中は無休
観覧料展覧会により異なる
webhttps://www.mori.art.museum/jp/

「美を結ぶ。美をひらく。」居心地の良い和モダンな空間|サントリー美術館

1961年の設立当初から「生活の中の美」を基本理念に、絵画、陶磁、漆工、染織などの日本の古美術から東西のガラスまで、約3,000件の作品を収蔵しています。鎌倉時代に作られ、国宝に指定されている『浮線綾螺鈿蒔絵手箱(ふせんりょうらでんまきえてばこ)』や重要文化財も数多くコレクションし、見応えは十分。

「都市の居間」を目指し、居心地の良さを追求した空間は、現代日本を代表する建築家・隈研吾が設計しました。館内には木や和紙が巧みにあしらわれ、和モダンな雰囲気。飲料メーカーのサントリーが運営する美術館らしく、床材の一部にウイスキーの樽材を再生利用しているのも、個性的なポイントです。

またサントリー美術館は六本木・東京ミッドタウンに位置し、前述の国立新美術館・森美術館とあわせて「六本木アート・トライアングル」と呼ばれています。それぞれのチケット半券で他の2館の観覧料が割引きになるサービスも。

サントリー美術館

住所東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階
電話03-3479-8600
開館時間月・水・木・日曜 10:00~18:00
金・土曜 10:00~20:00
〈2024年4月17日以降〉
月・水・木・土・日曜 10:00~18:00
金曜 10:00~20:00
※いずれも入館は閉館の30分前まで
休館日火曜、展示替え期間、年末年始
観覧料展覧会により異なる
webhttps://www.suntory.co.jp/sma/

デザインを通してものごとを真摯に見つめる|21_21 DESIGN SIGHT

画像1: 撮影:吉村昌也

撮影:吉村昌也

こちらも東京ミッドタウン内、港区立檜町公園に続く緑地「ミッドタウン・ガーデン」の中に建てられたデザイン施設。館名の読み方は「トゥーワン・トゥーワン・デザインサイト」。デザインを通じてさまざまなものごとについて考え、発信し、未来を見通す場でありたいという思いが込められているそう。

「日常」をテーマにした展覧会を中心に、デザインの楽しさに触れ、新鮮な驚きに満ちた体験ができる場所。これらのプログラムの多くを、現役デザイナーがディレクションしているのも特徴です。

独創的な造形の建物は、安藤忠雄による設計。創立者であるデザイナー・三宅一生の服作りのコンセプト「一枚の布」から着想を得て、一枚の鉄板を折り曲げたような屋根がデザインされました。

21_21 DESIGN SIGHT

住所東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン
電話03-3475-2121
開館時間10:00~19:00
※入館は閉館の30分前まで
休館日火曜、年末年始、展示替え期間
観覧料企画展により異なる
webhttps://www.2121designsight.jp/

子どもから大人まで、現代美術にどっぷり浸かる|東京都現代美術館

現代美術に特化した美術館であり、日本の戦後美術を中心に5,700点以上をコレクション。国内外の現代アート作品を幅広く展示しています。日本の美術館としては最大級の床面積を誇り、館内は広々とした印象。大型化しがちな現代アート作品も十分に展示できるよう、企画展示室にはたっぷりとした吹き抜け空間が。

画像: アルナルド・ポモドーロ『太陽のジャイロスコープ』1988年 撮影:Keizo Kioku

アルナルド・ポモドーロ『太陽のジャイロスコープ』1988年
撮影:Keizo Kioku

随所にさりげなく隠された「仕掛け」を探すのも、東京現代美術館ならではのワクワク感です。宝探しのような感覚で現代アートを体験でき、あちこち子どもたちが夢中になって楽しむ様子も。小さな子どもと一緒に訪れたい人には、特におすすめしたい美術館です。

現代美術や展覧会に親しむきっかけとなるような本を数多くラインナップした美術図書室内の「こどもとしょしつ」や、離乳食を無料で提供するレストラン「100本のスプーン」も、子育て世代に人気の秘密。緑豊かな都立木場公園が隣接しており、鑑賞前後に周辺を散策するのもおすすめです。

東京都現代美術館

住所東京都江東区三好4-1-1(木場公園内)
電話03-5245-4111(代表)
開館時間10:00~18:00
※入館は閉館の30分前まで
休館日月曜、展示替え期間、年末年始
観覧料展示により異なる
webhttps://www.mot-art-museum.jp/

気品に満ちたアール・デコ建築と、緑豊かな庭園が織りなすランドスケープ|東京都庭園美術館

昭和初期に建築された美しい洋館と、緑豊かな庭園が特色の東京都庭園美術館。美術館というと、屋内で作品一つひとつに向き合うイメージを持つ人は多いでしょう。しかしながらここでは、洗練された建築空間と、それを取り囲む広大なランドスケープそのものも美術品なのです。

気品に満ちたアール・デコ様式の本館は、もともとは皇族・朝香宮(あさかのみや)の邸宅として1933年に建てられました。当時の面影そのままの内装は、アンリ・ラパンやルネ・ラリックら、アール・デコを代表するデザイナーが手がけた貴重なもの。「装飾芸術」の観点から、多彩なアート作品もコレクション・展示しています。

都心にありながら存分に自然を感じられる庭園は「芝庭」「日本庭園」「西洋庭園」の3エリアに分かれています。春は桜、秋は紅葉……と、四季折々に異なる表情は、何度訪れても清々しい気持ちにさせてくれるはず。

東京都庭園美術館

住所東京都港区白金台5-21-9
電話050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間10:00~18:00
※入館は閉館の30分前まで
※夜間開館の場合あり
※ショップやカフェなどの営業時間はWebサイトでご確認ください
休館日月曜(祝日の場合は開館、翌日休館)、年末年始
観覧料展覧会により異なる
webhttps://www.teien-art-museum.ne.jp/

世界的にも珍しい、写真・映像専門の美術館|東京都写真美術館

画像: 世界的にも珍しい、写真・映像専門の美術館|東京都写真美術館

写真と映像をテーマにした、世界的にも数少ない美術館です。37,000点以上の作品を収蔵し、写真・映像の歴史を伝える希少なものから、現代作家による気鋭のビジュアルアートまで、優れた国内外の作品を多岐にわたって展示しています。

3フロアにわたる展示室に加え、1階には映像作品を上映するホール、4階には蔵書12万冊以上の専門図書室が。写真・映像関係の資料を無料で閲覧でき、なかには絶版の写真集など貴重なものも見ることができます。

オリジナリティあふれる観点で年間約20本の展覧会を実施するほか、2009年以来毎年開催されている映像の祭典「恵比寿映像祭」にも注目です。

※収蔵作品および蔵書数は、2023年3月時点のものです。

東京都写真美術館

住所東京都目黒区三田1-13-3(恵比寿ガーデンプレイス内)
電話03-3280-0099
開館時間火・水・土・日曜 10:00~18:00
木・金曜 10:00~20:00
※入館は閉館の30分前まで
休館日月曜(月曜が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)、年末年始
※その他臨時休館あり
観覧料展覧会により異なる
webhttps://topmuseum.jp/

日本・東洋の貴重な古美術品をコレクション|根津美術館

画像: 根津美術館 外観

根津美術館 外観

東武鉄道社長などを務めた実業家・初代 根津嘉一郎(かいちろう)のコレクションがルーツ。国宝や重要文化財を含む、7,400件以上の貴重な古美術品を所蔵。書蹟、仏教美術、絵画、彫刻、陶磁、漆工、染織など幅広いジャンルの作品を、毎回テーマの異なる年7回の展覧会で紹介しています。

和風家屋を思わせる現在の本館は、隈研吾が建築を手がけました。周囲には、風情あふれる日本庭園が広がり、根津家の私邸だったころの姿を今に留めています。庭園でカキツバタが開花する4月半ばからの4週間は、尾形光琳がカキツバタの花を描いた国宝『燕子花図屏風』が展示されます。

茶人の顔を持つ根津嘉一郎らしく、庭園内には4つの茶室も。またカフェを併設しており、作品鑑賞後にここでティータイムを楽しむのが定番の過ごし方。表参道のそばという都心に位置しながら、深い緑に抱かれて静けさに浸れるロケーションも魅力です。

根津美術館

住所東京都港区南青山6-5-1
電話03-3400-2536
開館時間10:00~17:00
※入館は閉館の30分前まで
休館日月曜(月曜が祝日の場合、翌火曜)、展示替え期間、年末年始
観覧料〈特別展〉
オンライン予約/一般1,500円、学生(高校生以上)1,200円
当日券/一般1,600円、学生(高校生以上)1,300円
〈企画展〉
オンライン予約/一般1,300円、学生(高校生以上)1,000円
当日券/一般1,400円、学生(高校生以上)1,100円
※予約優先。当日券は混雑状況によってはお待ちいただく場合があります
※庭園入場・カフェのご利用は、美術館入館者に限ります
webhttps://www.nezu-muse.or.jp/

2020年、名前も新たに開館。最新技術で快適な鑑賞空間を演出|アーティゾン美術館

前身の「ブリヂストン美術館」が生まれ変わり、2020年に新しく開館した美術館です。ブリヂストン創業者・石橋正二郎がコレクションした日本・西洋の近代美術等を出発点に、現在では古代美術や戦後の抽象絵画、現代美術まで視野を広げています。青木繁『海の幸』、ルノワール『すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢』など、国内外の名作が見どころ。

JR東京駅、東京メトロ京橋駅にほど近いオフィスビル、ミュージアムタワー京橋の1階から6階を展示フロアとする、都市型の美術館です。展示空間は最新技術で管理され、理想的な鑑賞環境が追求されています。事前の日時指定予約制(公式サイトから指定時間の10分前まで可能)により、待ち時間を短縮しているのも特色です。

画像: アーティゾン美術館 ミュージアムショップ

アーティゾン美術館 ミュージアムショップ

なお館名の「ARTIZON」とは「ART」(アート)と「HORIZON」(ホライゾン:地平)を組み合わせた造語。時代を切り拓くアートの地平を多くの方に感じ取ってもらいたいという思いが込められています。

アーティゾン美術館

住所東京都中央区京橋1-7-2
電話050-5541-8600(ハローダイヤル/9:00~20:00)
開館時間火~木・土・日曜 10:00~18:00
金曜 10:00~20:00(祝日を除く)
※入館は閉館の30分前まで
休館日月曜(祝日の場合は開館し翌平日は振替休日)、展示替え期間、年末年始
※その他臨時休館あり
観覧料展示により異なる
※日時指定予約制(予約枠に空きがある場合、美術館窓口でもチケットをご購入いただけます)
webhttps://www.artizon.museum/

「今」の表現を伝え、新たな才能に出合う場所|資生堂ギャラリー

撮影:加藤健

1919年に開館し、現存する日本最古のギャラリー(画廊)と言われる資生堂ギャラリー。これまで3,100回以上の展覧会を開催してきました。1990年代からは現代美術に主軸を置き、新たな才能の発掘と展示に特に力を入れています。

画像: 「石内都 初めての東京は銀座だった」 撮影:加藤健

「石内都 初めての東京は銀座だった」
撮影:加藤健

「新しい美の発見と創造」を理念に、前衛かつ純粋性を兼ね備えた同時代の表現を積極的に紹介。この場所での展示をきっかけに、第一線で活躍するアーティストも多いそう。「今」の表現を感じたい人にとっては、足繁く訪れたいギャラリーです。

画像: 「第八次椿会 ツバキカイ 8 このあたらしい世界 “ただ、いま、ここ”」 撮影:加藤健

「第八次椿会 ツバキカイ 8 このあたらしい世界 “ただ、いま、ここ”」
撮影:加藤健

銀座・資生堂ビルの地下に位置し、入場は無料。ギャラリーへ続く階段を下りると、高い天井高を活かしたすっきりとした展示空間が。作家ごとにガラリと表情を変える、空間の使い方に注目です。

資生堂ギャラリー

住所東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階
電話03-3572-3901
開館時間平日 11:00~19:00
日曜・祝日 11:00~18:00
休館日月曜(月曜が祝日にあたる場合も休館)
観覧料無料
webhttps://gallery.shiseido.com/jp/

「人の心を動かす」クリエイティブを感じよう|アドミュージアム東京

その名の通り、アド=広告をテーマにした日本唯一の広告博物館。普段なにげなく目にしている広告のおもしろさ、クリエイティブの奥深さを、33万点に及ぶ膨大な資料から紹介しています。

常設展では、日本の広告の歴史をたどる「ニッポン広告史」や視聴ブース「4つの気持ち」などを展示。時代を越えて人々に影響を及ぼしてきた表現を体感できるでしょう。また、年に数回開催される企画展では、最先端のクリエイティブや広告賞受賞作品などが展示されます。

古今東西、広告は「人の心を動かす」ことを目的に作られてきたもの。改めてじっくりと見てみると、刺激的な発見にあふれているはずです。常設展・企画展ともに入場は無料のため、気軽に立ち寄れるのもうれしいところ。

アドミュージアム東京

住所東京都港区東新橋1-8-2 カレッタ汐留地下2階
電話03-6218-2500
開館時間火~土曜 12:00~18:00
休館日月・日曜
※その他臨時休館あり
観覧料無料
webhttps://www.admt.jp/

芸術文化の発信地。日本最大級のアート・コンプレックス|TERRADA ART COMPLEX

画像1: 芸術文化の発信地。日本最大級のアート・コンプレックス|TERRADA ART COMPLEX

アート・コンプレックスとは、複数のギャラリーを1カ所に集積した施設。TERRADA ART COMPLEXは、国内最大級の規模を誇るアート・コンプレックスです。「Ⅰ」と「Ⅱ」の2棟が隣接し、それぞれ4~5フロアにわたって個性豊かなギャラリーが入居。常に新しいアートに出合える場であり、作品の購入が可能(一部除く)な点は、他の施設と大きく違う特色と言えるでしょう。

画像2: 芸術文化の発信地。日本最大級のアート・コンプレックス|TERRADA ART COMPLEX

また2棟の間には芝生の緑も鮮やかなガーデンスペースがあり、中庭を望むカフェやバーは、アートファンの憩いの場としても人気です。

画像3: 芸術文化の発信地。日本最大級のアート・コンプレックス|TERRADA ART COMPLEX

倉庫をリノベーションした館内には、ギャラリーのほかにアーティストのためのレンタルアトリエスペースも。多角的な視点で日本のアートシーンを牽引し、天王洲を芸術文化の発信地にすることを目指しています。

TERRADA ART COMPLEX

住所〈TERRADA ART COMPLEX Ⅰ〉東京都品川区東品川1-33-10
〈TERRADA ART COMPLEX Ⅱ〉東京都品川区東品川1-32-8
開館時間各ギャラリーにより異なる
休館日各ギャラリーにより異なる
webhttps://terrada-art-complex.com/

美術館やアートスポットの楽しみ方は?

美術館やアートスポットの最大の魅力は、時代や場所を越えて、たくさんの芸術作品に生で向き合えること。ただ整然と並べられているわけではなく、一定のテーマに沿ってキュレーションされていることも、いっそう鑑賞体験を濃密にしてくれます。

事前にあまり知識がなくても心配は無用です。難しいことは考えず、気になった作品の前で足を止めて、少しじっくりと時間をかけて眺めてみましょう。角度や距離を変えると、また違った表情を楽しめるはずです。そのうえで作品ができた背景を知ると、もっと美術が楽しくなります。

ここからはもう少し詳しく、楽しみ方を掘り下げてみましょう。

常設展と企画展で異なるテーマを楽しむ

画像7: ©東京国立近代美術館

©東京国立近代美術館

美術館やアートスポットの多くは、コレクションを中心に紹介する「常設展」と、特別なテーマで作品を展示する「企画展」を並行して行っています。常設展ではその美術館らしさをダイレクトに体験できます。また、どの施設に行くか迷ったときは、興味のある企画展から決めるのもおすすめです。

落ち着いた空間で非日常感を楽しむ。カフェやレストランの体験も特別

画像4: ©国立新美術館

©国立新美術館

静かで落ち着いた空間も美術館やアートスポットの魅力のひとつ。館内にはゆったりとした時が流れ、日常の喧騒を忘れてリラックスすることができます。

併設されたカフェやレストランでも、非日常感に満ちた特別な時間を過ごすことができるでしょう。ご紹介した16スポットは、すべてカフェやレストランのある施設です。美術鑑賞後にのんびりとお茶しながら、感想を語り合うのも楽しいものです。

建築の美しさを楽しむ

画像5: ©国立新美術館

©国立新美術館

おすすめスポットでもいくつか紹介したように、美術館やアートスポットの建築は著名な建築家が手がけていることが多く、収蔵品のみならず建物そのものも必見です。特に都内は歴史の長い美術館も多く、当時の面影を残す貴重な建築も。事前に建築時の時代背景を学んでおくと、より有意義な時間を過ごせるはず。

ミュージアムショップはお土産にもおすすめ

画像8: ©東京国立近代美術館

©東京国立近代美術館

オリジナルグッズを取り揃えたミュージアムショップもぜひ覗いてみてください。おしゃれで実用的なものが多く、そこでしか購入できない特別感も相まって、お土産にもぴったり。収蔵作品をデザインしたポストカードなどは、帰宅後も鑑賞後の余韻に浸らせてくれるでしょう。

鑑賞マナーも忘れずに! 美術館訪問時の注意点

画像: iStock/maruco

iStock/maruco

貴重な作品に損害を与えないよう、また周囲の方に迷惑をかけないよう、鑑賞時のマナーも押さえておきましょう。

ほとんどの美術館やアートスポットにおいて、館内での飲食は禁止です。食事は前後に済ませるか、館内のカフェを利用しましょう。一部の例外を除き、作品に手を触れるのは厳禁。また、なかには写真撮影禁止の作品もあります。写真を撮りたいときは必ず作品に添えられた説明書きをチェックし、撮影OKかどうかを確認してください。

館内は音が響きやすいため、大声で話さないのもマナー。スマートフォンなどのデバイスは音の出ない設定にしておきましょう。とはいえ、作品を見ながら同行者と感想を語り合うのも美術鑑賞の醍醐味。周囲の迷惑にならない音量を心がければ、おしゃべりしても構いません。

また、足音が鳴りやすいヒールの靴なども避けたほうがベターです。長時間歩き回ることになるので、疲れにくいフラットな靴がおすすめです。

チケットは当日購入可能な場合が多いですが、人気の展覧会ではチケットカウンターが大行列になることもよくあります。Webサイトなどから事前に購入しておくと入場がスムーズです。また施設や展覧会によっては、事前予約が必須のこともありますので、こちらもあらかじめ確認しておきましょう。

東京の美術館&アートスポットを楽しもう!

東京都内には、個性豊かな美術館やアートスポットがたくさん。伝統ある歴史的な施設から、ひとつのテーマを追求した施設まで、その魅力は実にさまざまです。工夫をこらした展示の数々は、何度訪れても新鮮な気持ちをもたらすでしょう。あなたの感性をリフレッシュしてくれる美術館やアートスポットを、ぜひ旅の目的地に加えてください。

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