全国に「◯◯銀座」を名乗る商店街はたくさんありますが、その元祖といわれているのが品川区の戸越銀座商店街。1923年の関東大震災後、銀座からレンガの瓦礫を運んで歩きやすく舗装したことに由来します。3つの商店街で形成される全長1.3kmの通りは東京一の長さとしても有名で、約400もの多彩なお店がずらり。食べ歩きスポットも豊富です。本記事ではその中から「しょっぱい系」「甘い系」「ドリンク類」とカテゴリー別に、本当におすすめしたい9軒をご紹介します。

※ご飲食の際は店舗に併設されている飲食スペースなどを利用し、「歩きながら食べる行為」はお控えください。
※価格はいずれも税込み表記です。

戸越銀座 食べ歩きマップ

“しょっぱい系”は和洋中が充実で味も価格も大満足

周辺に住宅が多い戸越銀座商店街は、味も価格も大満足必至のグルメが盛りだくさん。ジャンルも幅広く、和洋中と多彩にそろっています。その中から、特に注目の5軒をご紹介。

【おでんコロッケ】専門店ならではの具材がおいしい「後藤蒲鉾店」

画像1: 【おでんコロッケ】専門店ならではの具材がおいしい「後藤蒲鉾店」

戸越銀座商店街の中でも、特に有名なお店が「後藤蒲鉾店」。もともとは荒川区の尾久で練りもの卸問屋として1963年に創業し、1965年ごろに戸越へ移転し小売店となりました。

画像2: 【おでんコロッケ】専門店ならではの具材がおいしい「後藤蒲鉾店」

店頭には20種前後のおでん種が並び、調理前(76円~)と調理済み(86円~)の両方が売られています。これらのおでんもおいしいのですが、ここならではの名物が「おでんコロッケ」(108円/1個)。2009年に戸越銀座商店街が立正大学と産学連携したまちおこし企画「戸越銀座コロッケプロモーション事業」から生まれたメニューです。

画像3: 【おでんコロッケ】専門店ならではの具材がおいしい「後藤蒲鉾店」

衣はサクッと、中はほっこり。中身は、なるとや昆布といったおでんの具材を細かく刻んでジャガイモと和え、おでんのダシで味付け。さらに中央には大根が入っています。やさしくまろやかなダシが効いているのでそのままでも絶品。店舗の隣にはテーブルとイスを設けた飲食スペースがあり、腰をおろしてゆっくり楽しむこともできます。

後藤蒲鉾店

住所東京都品川区戸越2-6-8
電話03-3781-5686
営業時間10:00~21:00
定休日火曜
webhttp://510oden.com/

【唐揚げ】聖地の味を戸越から発信「中津からあげ渓」

画像1: 【唐揚げ】聖地の味を戸越から発信「中津からあげ渓」

唐揚げ専門店の数が多いうえ、全国的な有名店があることから“唐揚げの聖地”と呼ばれる大分県中津市。この中津からあげを東京から発信している人気店が「中津からあげ渓(けい)」で、本店は戸越銀座商店街にあります。

画像2: 【唐揚げ】聖地の味を戸越から発信「中津からあげ渓」

同店のルーツは中津市の名勝・耶馬溪(やばけい)にある店主の両親が経営するレストラン「IVY(アイビー)」の名物唐揚げ。本家の秘伝レシピと国産若鶏、リンゴをふんだんに使った漬けダレがおいしさの決め手です。「からあげグランプリ」の東日本しょうゆダレ部門では何度も金賞を受賞しており、第12回大会では最高金賞を獲得しました。

画像3: 【唐揚げ】聖地の味を戸越から発信「中津からあげ渓」

メニューは数種あり、定番は最高金賞の「骨なしもも肉」(340円/100g)と「骨なしむね肉」(270円/100g)。前者はジューシーで柔らかく、後者はむね肉ながらしっとりしていてプリッと。片栗粉を使った衣なので、実にサクサクしていて冷めても絶品。食べ歩き用のほかに、テイクアウトして家で楽しむ用としても購入したくなるはずです。

中津からあげ渓(けい)戸越銀座本店

住所東京都品川区平塚2-18-5
電話03-3785-1177
営業時間11:00~21:00
定休日なし
webhttps://www.karaage-kei.com/

【おにぎり】ワンランク上でご馳走レベルの「戸越屋」

画像1: 【おにぎり】ワンランク上でご馳走レベルの「戸越屋」

日本人の国民食ともいえる、おにぎり。コンビニなどでも手軽に買えますが、やはり専門店のおいしさは別格です。そんなこだわりのおにぎりを食べられるのが「戸越屋」。2020年に開業し、2022年1月には渋谷に2号店をオープンした実力派です。

画像2: 【おにぎり】ワンランク上でご馳走レベルの「戸越屋」

「戸越屋」では“米がおいしいおにぎり”をウリにしていて、全国から選りすぐったブランド米を都度採用。取材時には、粒立ちや甘み、香り、粘りなどに優れた山形県産の「つや姫」が使われていました。

画像3: 【おにぎり】ワンランク上でご馳走レベルの「戸越屋」

おにぎりは種類豊富で230円からラインナップ。写真は「筋子」(560円)と「卵黄の醤油漬け+肉そぼろ」(380円)で、どちらも大サイズで具材もたっぷり。お米はもちろん海苔も香り高く、具材との相性も抜群です。ワンランク上の、ご馳走おにぎりを味わいたいならぜひご賞味あれ。

戸越屋 戸越銀座本店

住所東京都品川区戸越2-5-3
電話03-6426-1097
営業時間平日 11:00~21:00
土・日・祝日 10:00~21:00
定休⽇なし
webhttps://togoshiya.jp/

【焼き小籠包】カリもち食感とあふれる肉汁が絶品の「龍輝」

画像1: 【焼き小籠包】カリもち食感とあふれる肉汁が絶品の「龍輝」

上海名物の焼き小籠包は、日本でもおなじみの点心。こちらを名物とするお店が、赤い看板が目を引く「龍輝(りゅうき)」です。基本的にはイートインで楽しむ飲食店ですが、店頭にはテイクアウト販売用の什器があり、シズル感たっぷりのディスプレイが食欲をそそります。

画像2: 【焼き小籠包】カリもち食感とあふれる肉汁が絶品の「龍輝」

小麦粉や豚肉などの具材はすべて国産を使用し、手作りで生地を捏ねて伸ばし成形。厚皮小籠包の一面を専用平鍋でこんがり焼いたその味は、カリもち食感とあふれる肉汁、甘み満点の肉を存分に楽しめる至福のおいしさです。

画像3: 【焼き小籠包】カリもち食感とあふれる肉汁が絶品の「龍輝」

また、2個270円、4個430円、6個640円と、数が多いほどおトクになる価格設定も魅力。お土産用に買うのもおすすめです。

龍輝(りゅうき)

住所東京都品川区戸越2-6-4 杵渕ビル 1F
電話03-6426-8929
営業時間11:00~20:00
定休⽇なし
webhttps://www.ryuki-a-and-r.jp/

【ホットドッグ】渾身のミートソースが圧倒的においしい「スペランツァ」

画像1: 【ホットドッグ】渾身のミートソースが圧倒的においしい「スペランツァ」

次に紹介するお店「スペランツァ」はかなり個性的。なんと、ミートソースをウリとするレストランです。ここでおすすめの食べ歩きメニューが「ミートソース・ドッグ」(500円)。自慢のスペシャリテをたっぷり使った傑作です。

画像2: 【ホットドッグ】渾身のミートソースが圧倒的においしい「スペランツァ」

「スペランツァ」とはイタリア語で希望という意味。店主がかつてイタリアを旅した際にシチリアで出合った、ボロネーゼ(日本におけるミートソース。正式名称はラグー・アッラ・ボロネーゼ)の味に感動して、ミートソースを軸としたお店を出店したのだとか。

画像3: 【ホットドッグ】渾身のミートソースが圧倒的においしい「スペランツァ」

同店では素材も味も異なる7種のミートソースが用意されていますが、「ミートソース・ドッグ」に使われているのは定番の牛豚タイプ。ミンチの粒は粗めで、ハリのある弾力がたまりません。ソースは牛肉の力強いうまみ、豚肉のジューシーな甘みそれぞれが凝縮していながら油っこさはなく、トマトの酸味が見事に調和しています。

プリッとしたソーセージとの相性も抜群で、奥に隠れたキャベツがさっぱりしたアクセントに。柔らかすぎず硬すぎないパンも絶妙で、ホットドッグ専門店顔負けの美食がここにあります。

スペランツァ

住所東京都品川区平塚2-16-13 小西ビル 1F
電話03-3783-6757
営業時間平日 11:30~(L.O.14:00)/17:30~22:30(クローズ)
土・日・祝日12:00~15:30(L.O.15:00)/17:30~22:30(クローズ)
定休⽇月曜
webhttp://www.speranza.tokyo/

老若男女に愛される、戸越らしい“甘い系”

祭りの時季にはお囃子のBGMが街角に流れるなど、“人情あふれる”という表現がぴったりな戸越銀座商店街。だからか、スイーツもどこかほっこりするようなタイプが目白押し。ここでは厳選した2品を紹介します。

【メロンパン】やさしくてクールな進化系「米魂」

画像1: 【メロンパン】やさしくてクールな進化系「米魂」

米農家出身のパン職人が、自身のバックボーンを生かして2010年にオープンした米粉パン専門店「米魂(ベイコン)」。国産米100%の米粉を使用して焼き上げたパンは、もっちりしっとりとした食感で、小麦のパンとはまた違ったやさしい風味が広がります。

画像2: 【メロンパン】やさしくてクールな進化系「米魂」

生地の発酵には、世界自然遺産である白神山地の「白神こだま酵母」を使用。それもあり、やさしい甘みが豊かな味わいに仕上がるのも特徴です。パンは40~50種類があり、その中から紹介するのが「北極メロンパン」(389円)。

画像3: 【メロンパン】やさしくてクールな進化系「米魂」

こちらは、米粉パン生地の上部にクッキー生地をのせて焼き、冷ましてから中身をサンドしているのが特徴です。ホイップクリームはレモン果汁入り。さらに桃など数種のフルーツが入っており、爽やかで軽やかな甘さを楽しめます。

“夏においしいパンを”という思いから2013年に生まれたメニューですが、一年中販売されているこちらの名物。一般的なメロンパンやシュークリームとも違う、ここだけのおいしさをぜひ味わってみてください。

米魂

住所東京都品川区戸越2-6-3
電話03-3787-4776
営業時間9:00~20:00
定休⽇木曜
webhttps://www.mybeicon.com/

【ジェラート】豆腐を使ったまろやかな味が斬新「キシフォート」

画像1: 【ジェラート】豆腐を使ったまろやかな味が斬新「キシフォート」

戸越銀座商店街や蒲田などで数種のディスカウントショップを展開する「キシフォート」。次に紹介する「キシフォート 戸越銀座ネクスト店」は食料品や日用雑貨を中心に取りそろえた店舗で、テイクアウトフードで人気なのがソフトジェラートです。

画像2: 【ジェラート】豆腐を使ったまろやかな味が斬新「キシフォート」

フレーバーは豊富で、各350円。取材した日は9種類がラインナップされていました。味の多彩さだけでなく、素材の産地などにこだわった個性派ぞろいなのも魅力。中でも一番人気なのが「とうふミルク」です。こちらは国産豆腐を丸ごと使い、大豆の素朴な味を楽しめるのが特徴。

画像3: 【ジェラート】豆腐を使ったまろやかな味が斬新「キシフォート」

食べてみると大豆のコクやうまみが前面に。通常のミルクジェラートよりもやさしいまろやかさがあり、抜群のおいしさです。なお同店の人気2位は「佐渡の塩ミルク」で、3位は「駒ヶ根高原飲むヨーグルト」。2人以上で訪れた際は、シェアして食べ比べるのもおすすめです。

キシフォート 戸越銀座ネクスト店

住所東京都品川区戸越2-6-6
電話03-3787-7843
営業時間10:30~20:00
定休⽇なし
webhttps://kishifort.com/

まったりして癒される“ドリンク類”

最後に紹介するカテゴリーはドリンク類。店名からしてかわいらしいカフェと、マンゴージュースの専門店をレポートします。食べ歩きの休憩スポットとしてもご活用ください。

【コーヒー】名店譲りのコーヒーや濃厚ソフトクリームが絶品の「シロクマカフェ」

画像1: 【コーヒー】名店譲りのコーヒーや濃厚ソフトクリームが絶品の「シロクマカフェ」

戸越銀座を代表する癒されスポットといえば「シロクマカフェ」。シロクマのぬいぐるみなどが店内にちりばめられたほっこりできる空間と、ドリンクもフードも充実した内容で大満足必至のお店です。

画像2: 【コーヒー】名店譲りのコーヒーや濃厚ソフトクリームが絶品の「シロクマカフェ」

コーヒーは同じ品川区、武蔵小山の有名ロースタリー&カフェ「アマメリア エスプレッソ」のスペシャルティーコーヒーを使用した、優雅な香りと奥深い味わいが魅力。ドリップは470円(テイクアウト370円)、カフェラテは580円(テイクアウト480円)となり(ともにアイスもホットも同価格)、スイーツなどとのドリンクセットも用意されています。

フードの人気は、北海道産の最高級ミルクを使った濃厚かつ後味すっきりのソフトクリーム(店内650円、テイクアウト500円)や、卵をふんだんに使ったもっちり食感のクレープで、クレープは店内のみの提供。クレープの一番人気は「四つ葉バターとシュガー」(650円)。ここに「小ソフトクリーム」(+50円)を追加してオーダーするのがおすすめです。

画像3: 【コーヒー】名店譲りのコーヒーや濃厚ソフトクリームが絶品の「シロクマカフェ」

しっとりもちもちの生地に、ジュワッと染み込む有塩バターのリッチなコク。シナモンシュガーが絶妙で、これだけでもおいしいのですが、ソフトクリームが合わさるといっそう贅沢な味が楽しめます。なお、通常のソフトクリームはサイズが大きめで映えるインパクトも特徴。コーヒーフロートなど、ソフトクリームを使ったスイーツも豊富なので、こちらもお試しあれ。

シロクマカフェ

住所東京都品川区平塚3-4-2
電話03-6426-4609
営業時間11:00~21:00
定休⽇火・水・木曜
webhttps://www.instagram.com/shirokuma_cafe1054/

【ジュース】タイの味を再現した想像以上のおいしさ「マンゴースター」

画像1: 【ジュース】タイの味を再現した想像以上のおいしさ「マンゴースター」

ラストに紹介するのはマンゴーに特化したジューススタンド、その名も「MANGO STAR(マンゴースター)」。オーナーがタイで出合ったマンゴージュースに惚れ込んだことから日本展開がスタートし、2020年6月に1号店を戸越銀座商店街にオープン。そのおいしさが話題となり、いまや首都圏をはじめ東北や関西にも展開されています。

画像2: 【ジュース】タイの味を再現した想像以上のおいしさ「マンゴースター」

一番の魅力は、マンゴーそのものにストローを差して飲んでいるかのような、とろとろ食感の味わい。現地そのままのおいしさを、リーズナブルな価格で楽しめることも人気の理由です。メニューが数種ある中、人気は「マンゴーミルク」(S 410円、M 580円、L 740円)。

画像3: 【ジュース】タイの味を再現した想像以上のおいしさ「マンゴースター」

とろけるようなマンゴーに、ミルクのまろやかなタッチが加わり不思議なテクスチャーです。思ったより甘すぎず、フルーティーでトロピカル。マンゴーは実の食感も楽しめ、こちらが濃厚なアクセントに。

ほかにもシンプルな「マンゴージュース」(390円~)、加糖なしでヘルシーな「マンゴーストレート」(390円~)、すっきりした味の「マンゴーヨーグルト」(410円~)もあるので、お好みでチョイスしてみてください。

MANGO STAR 戸越銀座本店

住所東京都品川区平塚1-5-7 戸越第一ビル 1F
電話03-6426-9611
営業時間11:30~19:00
土・日・祝日 11:00~19:00
定休⽇不定休
webhttps://mangostar-japan.com/

東京一の長さを誇り、「○○銀座」の元祖でもある戸越銀座商店街。散策しながら食べ歩いてみると、予想を上回る充実ぶりに驚かされることでしょう。商店街は数あれど、一度は訪れるべきスポットであることは間違いありません。食べ歩きが好きな人は、ぜひ足を運んでみてください。

取材・文:中山秀明

関連記事

掲載の内容は記事公開時点のもので、変更される場合があります。

This article is a sponsored article by
''.