記事後半では、予算3,000円以内で「買うべきおすすめ商品」を選び抜き、食アイテムは実食レポートとともに魅力をお伝えします。読み終わるころには、アンテナショップに詳しくなれるだけでなく、現地への愛も深まることでしょう。
2020年5月にオープンした縁結びのアンテナショップ
今回訪れたのは、2018年に大規模リニューアルを行い、隣の「東京ミッドタウン日比谷」開業とともに話題となった「日比谷シャンテ」内にあるアンテナショップ。2020年5月29日に「にほんばし島根館」から移転しリニューアルオープンした「日比谷しまね館」です。
コンセプトは「島根とのご縁を結ぶ場所」。縁結びの聖地として知られる「出雲大社」がある島根県ならではの魅力を、独自のキュレーションで発信しています。店舗デザインにも、その世界観が表現されていました。天井のオブジェと柱の鏡は、出雲大社から真っ直ぐ伸びる神門(しんもん)通りのにぎわいがイメージされているのです。
商品数は1,000種以上と豊富で、島根県全域から食品を中心にさまざまなアイテムをセレクト。商品カテゴリーとして特徴的なのが、コスメコーナーを設けていることです。
これは、ポーラが毎年発表する「ニッポン美肌県グランプリ」で島根県が2018年に1位に輝いたことに由来しています。また、日比谷が観劇の聖地であることから、同店に立ち寄る女性に向けてコスメを充実させているとのこと。
美肌温泉や梅花酵母など、肌にやさしい自然由来のコスメが並んでいました。
グルメジャンルでは豊富な海産物が特に人気
アイテムの中心となる食品は棚ごとにジャンルが分かれています。
まずは、海の幸から紹介。のどぐろをはじめとする日本海の恵み、板わかめや「十六島海苔」(うっぷるいのり)などの島根ならではの海藻類、宍道湖(しんじこ)名産のしじみなど、その豊富さに驚かされます。さらに今後は隠岐名産の「寒シマメ」というするめいかも取り扱っていくそうで、海産物は注目商品のひとつといえるでしょう。
冷凍や冷蔵のコーナーにも海の幸は充実。冷凍では、併設するイートインショップ「ご縁カフェ」で一番人気の「のどぐろ丼」を自宅で再現できる「のどぐろ丼のネタ 12枚入り」と、「のどぐろ丼のたれ」などが販売されています。
冷蔵コーナーで人気なのは「赤てん」。こちらは島根県浜田市のご当地グルメで、たらのすりみに唐辛子を混ぜて揚げた練り物です。とびうおを使い、太いちくわのようにした松江名産の「あご野焼」とともに好評を博しています。
そばにお酒に甘味に伝統工芸も。多彩な見どころが随所に
島根のグルメといえば、日本三大そばのひとつに挙げられる出雲そばも見逃せません。こちらは麺類のコーナーに陳列され、生麺に乾麺など種類豊富に用意されています。
また諸説ありますが、日本酒発祥の地ともいわれている島根県。同店はなんと、県内の30蔵をほぼ網羅する29蔵の銘柄を取り扱っています(内1つは焼酎蔵であるため、日本酒は28蔵)。
なお「ご縁カフェ」では角打ち(売店のお酒を店内で飲むこと)ができ、カップ酒や小瓶、またクラフトビールなどの少量サイズのお酒を楽しむこともできるので、吟味してみるのもいいでしょう。
もちろん、お土産の王道であるスイーツも多彩。伝統銘菓の「若草」「山川」「菜種の里」に、山陰を代表する「どじょう掬いまんじゅう」といった和菓子、地元パティシエによる洋菓子など幅広くそろっています。
店内の一角には工芸品のコーナーもあり、パワースポットにふさわしい勾玉(まがたま)のアクセサリーや、ユネスコ無形文化遺産である「石州半紙」(せきしゅうばんし)などは必見です。
計3,000円で買えるおすすめの逸品をセレクト!
今回、合計3,000円以内でセレクトしたおすすめ商品はすべてがフード。あえて定番ではなく、新作の人気商品や注目度が上がっている食品を選びました。
まずは海産物から、冷凍の「鯖とろスモーク」を。こちらは全国商工会連合会のコンペ「バイヤーズルーム2020」で金賞に輝いた話題の商品。解凍したらそのまま食べることができるほか、炙ったり、サバサンドにしたり、お茶漬けやパスタの具材にしたりとさまざまな活用法があります。
筆者はそのまま味わってみました。大ぶりで、骨は丁寧に取られているので食べやすく、何より薫製の香りが芳醇。味付けは塩のみで、豊かな薫香や素材のうまみが生かされています。食感は、燻られているので皮目はたくましく、中はしっとりジューシー。特に脂が乗った腹身の部位はやわらかく、とろっとした口どけで絶品です。
次は、バラを使った紅茶です。こちらは島根県で有名な「奥出雲薔薇園」の最新作で、食用バラを調合しているのが特徴。なお、同店では宝塚歌劇団の演目にバラをモチーフとした作品が多いことから、ファンに観劇の余韻を楽しんでもらえるようバラの食品を充実させていて、人気コンテンツのひとつになっているそうです。
内容は10袋入り、ティーバッグで気軽に抽出できるのもうれしい点。エレガントな香りを放ちつつも紅茶の味を邪魔しない、ちょうどいいバランスです。ローズヒップのような酸味はなく、渋みはやさしめのすっきりテイスト。紅茶好きの人への手土産としてもおすすめです。
最後は一風変わったスイーツ、「いずもヌリアン」と「どら焼きラスク」を紹介。こちらは出雲大社門前に店舗を構える明治5(1872)年創業の老舗「坂根屋」が手掛けていて、ラスクにあんを塗ったり挟んだりして味わうのがおすすめの食べ方です。「いずもヌリアン」はこしあんや出雲抹茶など全4種があり、今回はいちじくと出西生姜(しゅっさいしょうが)をセレクトしました。
「どら焼きラスク」は、どら焼きともラスクとも異なる新感覚な味わいです。どちらかというとサブレに近いサクサクした食感と、やさしい甘みが特徴。そのまま食べるほか、バターを塗ってもおいしく味わえそうです。
いちじくはいんげん豆とのハイブリッドあんで、果肉のみずみずしさが生かされたジャムのようなテクスチャーと、やさしい甘酸っぱさが印象的。パンやクラッカー、クリームチーズとも相性がよさそうです。出西生姜は手芒豆(てぼうまめ)とのブレンドで、こちらは羊かんに近い硬めのタッチ。ほんのりとした生姜の風味で、上品な甘さに仕上げられています。
「どら焼きラスク」でサンドすると、それぞれの良さを引き立て合う絶妙なおいしさ。小さめで、和のマカロンのようなかわいらしいビジュアルになるのも特徴です。ぜひ、さまざまな組み合わせで楽しんでください。
最後に、スタッフの方からコメントをもらいました。「島根はパワースポットがあり、海に山に島に湖と、自然の恵みに育まれたおいしいものがそろう県です。『日比谷しまね館』では旅行や移住の相談ができるコーナーも設けているので、お気軽にお声がけください」とのこと。
併設されている観光移住デスクは無料で相談可能。旅のスケジュールや行きたい場所を伝えると、おすすめのプランを組み立ててくれるなど、プロの目線でコーディネートしてくれます。行った先では、思いがけない“ご縁”が待っているはず。まずは気軽に特産品のショッピングからでも、ぜひ「日比谷しまね館」へ足を運んでみてください。
日比谷しまね館
住所 | : | 東京都千代田区有楽町1-2-2 日比谷シャンテ B1 |
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電話 | : | 03-6457-9404 |
営業時間 | : | 11:00~20:00 |
定休⽇ | : | 日比谷シャンテの休業日に準ずる |
web | : | https://www.shimanekan.jp/ |
文・写真:中山秀明
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