寒さを乗りきる郷土の味。しょっぱくておいしい東北土産10選

※価格は税込み表記です。

東北地方の味付けの傾向として、しょっぱいというイメージがあるかもしれません。実際、寒さから体を守るため血圧を高めて体温を上げる塩分が重宝されたことや、長い冬に備えて塩蔵の技術が発達したことが背景に挙げられます。物流・冷蔵技術が発達し、チェーン店の味が全国どこでも楽しめるようになった現在でも、昔ながらの製法を守り、地域で伝統的に好まれる味付けにこだわったお土産は豊富にあるものです。

東北6県の選りすぐりのしょっぱいお土産を、「海産物」「漬物」「常備食」の3つの部門に分けて計10品をご紹介します。いずれも今に伝わる郷土の味。お土産として持ち帰るのに、ピッタリではありませんか？

海産物部門 ～岩手県～

これぞ海鮮のご馳走。三位一体のハーモニーが白飯を奪う「三陸海宝漬」

三陸の定番贅沢グルメ。「海の宝」と書くとおり、華やかさはピカイチ級といえるでしょう。めかぶのとろみとイクラの弾ける食感、そしてサックリと噛み切れる厚切りのアワビ。まさにご馳走。三位一体となった芳純なうまみが、濃密な塩気とともに口の中であふれかえります。炊きたてのご飯の準備はよろしいですか？

中村家本店、花巻空港、盛岡駅などで購入可能

海鮮部門 ～青森県～

濃密で芳純。コク深く罪深い「筋子活き造り一夜漬け」

これぞ醤油漬けという確かな味わいとともに、まったりこっくりとした濃密な舌触り。そして出汁のうまみが効いています。鮮度の良さを感じさせる大ぶりなカットと確かなツブ感は、そんじょそこらではお目にかかれません。ちなみに東北ではおにぎりの具材としても定番。納豆と合わせてもおいしいですよ。

ポート青森店で購入可能

海鮮部門 ～宮城県～

病みつきになる珍味の魅力をギュッと凝縮した「ほや酔明」

旬は夏。三陸沿いの家庭でこぞって食べられるホヤは、フレッシュなそのおいしさを知ると、虜になるといわれています。塩気に加えて甘みや酸味、苦みも内包する複雑な味わいを、乾燥することでギュッと凝縮したのがこちらです。ほどよく弾力のある食感で、噛むほどに立ち上る潮の香りと濃密なうまみ。新鮮なホヤとは趣を異にする魅力があります。おやつやおつまみにどうぞ。

仙台空港内総合売店・仙台駅構内のおみやげ処各店舗やNewdays各店舗で購入可能

漬物部門 ～秋田県～

豊かな香味と軽やかな食感で、間違いなし。きむらやの「いぶりがっこ」

今やすっかり全国区の知名度を誇る、秋田の漬物です。中でも、きむらやのものは無添加にこだわっています。ナラやサクラを燃した 煙でいぶしあげ、ポリポリとした小気味良い食感と塩気、そして鼻腔を抜けるスモーキーで豊かな香りに仕上げています。アレンジするなら、クリームチーズと和えてみませんか？ 実はJAL国際線機内食でも、同様のメニューをきむらやのいぶりがっこを用いてご提供していました。

秋田空港おみやげ広場「あ・え～る」、秋田駅、いぶりがっこ本舗 雄勝野きむらや（工場直営店）、公式オンラインショップなどで購入可能

漬物部門 ～福島県～

にんじんの素朴なおいしさをイカが彩る、西野屋の「いかにんじん」

イカと聞くと海鮮漬けをイメージされるかもしれませんが、主役はポリポリシャキシャキとした食感のニンジン漬け。味の決め手は昆布とスルメです。滋味深いうまみと塩味が香り高いニンジンを包み込みます。ニンジン由来のほのかな甘みと、ときおり顔を出すスルメのしっかりとした食感が、堪らないコントラストです。

いわき市中央卸売市場入口の本店直売所などで購入可能

漬物部門 ～山形県～

そのままで使い勝手バツグン。おいしい万能漬物「山形のだし丸カップ」

キュウリにナス、ネギにミョウガに大葉に昆布を細かく刻んで漬け込んだ、山形が誇る万能食ともいえる漬物です。中でもマルハチのものは、確かな塩気にほどよいうまみで、バランス感はバツグン。豆腐やご飯に乗せてもいいですし、麺の薬味代わりにしても存在感があります。納豆と混ぜても爽やかで、野菜たっぷりのおいしさです。「何にでも使える」とはよく聞く言葉ですが、ここまでの万能感は他に類を見ないほどです。

スーパーマーケットなどで購入可能

常備食部門 ～青森県～

7割常備説の実力。青森の味を再現できる「スタミナ源たれ」

青森のご当地調味料として高い人気を誇ります。焼肉のタレに近い風味ですが、県産リンゴとニンニクを使い、醤油ベースの確かなしょっぱさがあります。焼肉やジンギスカンのタレとしてはもちろん、野菜炒めやチャーハン、唐揚げの下味やかけだれとしても楽しめます。地元では約7割のご家庭が常備しているという説もある、病みつきの万能選手です。

青森空港2階「アスパム物産」などで購入可能

常備食部門 ～秋田県～

砂糖と塩のハーモニー。男鹿の上質な塩をお菓子で楽しむ「なまはげしょっパイ」

商品名をして塩気を想起させますが、ご推察のとおり塩が決め手です。男鹿半島沖は水流が交わり、塩分濃度が高いことから古くから塩作りが行われてきました。ミネラル豊富でまろやかな海塩をまぶした生地は、軽やかでバター風味が実に上品。甘みと塩気のバランスが絶妙で、伸ばす手が止まらなくなります。

秋田まるごと市場内　おみやげ市場、秋田ふるさと村内　みやげ屋おばこ、食彩町家館ほか県内道の駅などで購入可能

常備食部門 ～宮城県～

ゴロゴロの牛タンを心ゆくまで堪能できる「具の9割牛タン 仙台ラー油」

「食べるラー油」は、今やひとつのジャンルとして確立されていますが、こちらは東北の雄ともいうべき素晴らしい完成度。蓋を開けると立ち上るスパイシーな香りで、スプーンを挿しただけでわかる具材のぎっしり感。「具の9割」の言葉に偽りなしで、しかも柔らかく実に美味。うまみの効いた確かな塩気は、シンプルなご飯のおかずとしても信頼できます。

仙台駅2Fの直売店、仙台空港の直売店で購入可能

常備食部門 ～宮城県～

甘塩っぱくて懐かしい郷土の優しい味。「しそまき」

宮城ではおばあちゃんの味として親しまれています。クルッと巻かれたしその中身は、砂糖とくるみを練り込んだ甘味噌 。すべて手作業で作られており、無添加にこだわっているそう。香ばしく焼き上げているため、サクッと軽やかな食感が楽しめます。ピリッと効かせた七味唐辛子が隠し味。箸休めのほか、白米も進むおいしさです。

仙台駅構内「おみやげ処」、エスパル地下「北野エース」などで購入可能

東北ならではのしょっぱいお土産、ぜひお買いのがしなく

山間部が多く、冬の間は雪に閉ざされることの多い東北地方では、独自の食文化が数多くあるといわれています。つまり、しょっぱいおいしさが豊富にあるということ。これらの味わいが、旅の思い出を呼び起こしてくれるはずです。甘いスイーツもいいですが、ときにはこんな塩気の強いものもいかがでしょうか？

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