旅先のプランは宿まかせ。「そこにしかない体験」が魅力の名宿4選

Hotel Cycle(広島・尾道)：レンタサイクルのプランも。自転車とともに宿泊できるサイクリストの天国

歴史情緒あふれる街並みが広がる広島県、尾道。レトロな雰囲気を活かしてリノベーションされたショップやレストランが増えているこの地域に2014年、「Hotel Cycle」がオープンしました。海辺にある古い海運倉庫を改装した「ONOMICHI U2」内に位置する、洗練されたデザインが魅力のホテル。しまなみ海道に至近、ホテルの室内に自転車を持ち込めるつくりとあって、その名の通り、サイクリストにとっては天国のような場所。

「ONOMICHI U2」内には雑貨屋などのショッピング施設やカフェなどが集まり、自転車乗りでなくても楽しめる場所になっている。宿泊者限定でクルージングプランやレンタサイクルのプランも用意されているので、瀬戸内を巡る際の拠点として活用してみてはいかがでしょうか？

志摩観光ホテル　ザ　クラシック(三重・志摩)： 建築家･村野藤吾氏が設計したホテルで、本の世界に旅する

三重県志摩市にある志摩観光ホテル ザ クラシックは日本代表する建築家･村野藤吾氏によって設計された、戦後初の国内リゾートホテル。1973年9月に公開された映画『華麗なる一族』の舞台として使用されたことでも知られる、歴史ある豪奢なつくりが魅力です。

2016年6月には建物全館がリニューアルされ、クラシックな佇まいはそのままに、モダンなデザインの客室を擁する国際的なリゾートホテルとして生まれ変わりました。そのゲストラウンジには、英虞湾の絶景を臨みながら読書を楽しめるリーディングルームが併設されています。

「日本の美しさ」「伊勢志摩と日本の物語」「世界と接続する美意識」をテーマに選書された書籍は、ブックディレクターの幅允孝氏が手がけたもの。彼の仕事は、あらゆる場に人と本との出会いをつくりだすこと。このラウンジには伊勢志摩の豊穣な文化や歴史が感じられる写真集やアートブック、土地の来歴を知ることができる物語やエッセイなどが揃う。国内外の様々なものを見尽くしたゲストが、ホテルという非日常な空間で、普段は手に取らないような一冊と出会い、くつろぎの時間を過ごすことができる。ホテルにこもり、読書にふける。こんな旅のプランも贅沢だと思いませんか？

HOTEL ANTEROOM KYOTO(京都): 彫刻家・名和晃平他、地元クリエイターがプロデュース。アート作品に囲まれるホテル

HOTEL ANTEROOM KYOTOは、日々変化し続ける「京都のアート＆カルチャーの今」を発信するホテル。彫刻家・名和晃平率いるクリエイター集団「SANDWICH」をはじめ、京都や関西エリアを中心に活動するクリエイターをパートナーに迎えて設計されました。現代アートと居心地の良いデザインが調和したコンセプトルームでは、アーティストがプロデュースした空間のなかに身をおきながら、くつろぎの時間を過ごすことができます。

客室のほか、レストランやバーなどの施設が充実しているのもポイント。朝食は素材にこだわった野菜をふんだんに使ったピタパンやスムージーなどが味わえます。また、夜には音楽ライブのイベントも定期的に行われているので、ぜひチェックしてみてください。ホテルではレンタサイクルを利用することもできるので、京都市内の観光にも便利。ちょっと長めの滞在で、京都に「暮らすように過ごす」ことがおすすめです。

里山十帖(新潟・南魚沼)： 日本屈指の米どころで、最高の朝食を味わえる温泉宿

新潟県南魚沼市にある里山十帖は「体験と発見こそが、真の贅沢」と定義し、新しいラグジュアリー体験を提案している温泉宿。四季折々さまざまな物語が展開される自然豊かな里山に囲まれ、力強い梁と柱の残る古民家をリノベーションした空間には世界を代表するデザイナーの家具や現代アート作品が並びます。そして絶景の露天風呂と、これだけでも上質な温泉宿としての条件は十分ですが、この宿最大の魅力は、日本屈指の米どころで味わう「自然の力強さを感じる食体験」。

里山十帖は南魚沼の米作りに適した土地に惚れこんだオーナーが開いたお宿。収穫したてのお米を、魚沼のおいしい水を使い、土鍋で炊きあげてくれるのです。ぜひとも味わいたいのが館内レストランSANABURIの朝食メニュー（前日までに要予約）。いろどり野菜たっぷり「野菜鍋」や魚沼の郷土料理「きりざい」など極上の朝食が味わえます。

また、里山十帖では、ほぼ毎日16時から里山の自然を体験できるツアーが催されています。春夏秋は山菜や野山の植物の説明に耳を傾けながら山道を、そして雪に覆われる冬は輪かんじきを履いて雪原を散策。米どころにある宿ということで、田植えと稲刈りなどの体験イベントも定期的に行われています。全身で魚沼の魅力を堪能したあとに味わう「お米の味」は、きっと旅の思い出に残るはずです。新潟空港からもアクセス可能。四季折々豊かな自然で心を満たしてください。

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※2019年9月12日に一部内容を更新しました。