大都市からの直行便、那覇空港からの乗り継ぎ便も多いアクセス良好な離島「石垣島」。真冬でも20℃を超える日もあり、3月にもなると海開きすることでも知られる暖かな気候と、「八重山諸島」へのターミナル港がある町としても知られています。島の穏やかな空気感、大自然と文化に触れる旅のレポートをお送りします。
画像: 沖縄・石垣島で自撮りっぷ!ひとり旅にもオススメ沖縄離島の旅

西村 愛
2004年からスタートしたブログ「じぶん日記」管理者。47都道府県を踏破し、地域の文化や歴史が大好きなライター。
島根「地理・地名・地図」の謎 (実業之日本社)、わたしのまちが「日本一」事典 (PHP研究所)、ねこねこ日本史でわかる都道府県(実業之日本社)を執筆。 サントリーグルメガイド公式ブロガー、Retty公式トップユーザー、エキサイト公式プラチナブロガー。

石垣島の豊かな植生と青い海を楽しむネイチャーな旅

石垣島でもっともメジャーなスポットである「川平湾(かびらわん)」は、真冬でも美しいエメラルドグリーンの穏やかな海面を望むことができます。途中でフルーツそのままの風味を生かしたパッションフルーツドリンクを買い、どこまでも続く青い海を眺めながら喉を潤す、最高の時間を体験できました。

亜熱帯気候の島内では多くの亜熱帯性の植物に出会え、自然の力強さを感じることができます。
そんな中でも「ヤエヤマヤシ」は、世界で石垣島と西表島にしか存在しない「固有種」。
「米原ヤエヤマヤシ群落」は、波状の葉を茂らすヤエヤマヤシに包まれる感覚を体験できる場所です。
一歩踏み入れるとそこは深緑の世界。階段状ですが通路の整備がされており、気軽に立ち寄れます。大型の葉が鬱蒼と茂り影を作ってくれるので、暑い季節でも涼しいスポットとしても人気です。ジャングルの中に身を置いたような非日常の世界は、石垣島の自然の豊かさを存分に感じさせてくれます。

島の北部、細長く伸びる平久保半島の最先端までのドライブは少し時間を要します。しかし、島最北端には想像もしない絶景が待っていました。
「平久保崎灯台」は、これぞ沖縄!の感動的な景観を楽しむことができるスポットでした。サンゴ礁が遠くまで見渡せ、東に延びる平野ビーチや岩礁の海岸線も楽しめる一大パノラマ。真っ白な灯台にターコイズブルーの海は宝石のような美しさです。
途中、駐車場までの道は細いので対向車に注意が必要です。また岬先端ではかなり風が強いので、服装や物を飛ばされたり落下させたりしないようにしましょう。

島内にある多くのマングローブ群生は、ドライブしているとあちこちで見かけることができます。島内西側に位置するヒルギは、たった一本でも存在感抜群です。
「一本マングローブ(ヒルギ)」は幹線道路沿いなので、アクセス良し。海の干満によって違った風景を見せてくれるのも面白く、また干潮時はすぐ近くまで行くこともできます。特に太陽が傾いてくる時間帯は逆光気味でロマンチックな写真が撮れるので、ぜひ撮影にも挑戦してみてほしいです。

川平湾

住所沖縄県石垣市川平934
webhttps://www.okinawastory.jp/spot/1377

米原ヤエヤマヤシ群落

住所沖縄県石垣市桴海546
webhttps://www.okinawastory.jp/spot/1280

平久保崎灯

住所沖縄県石垣市平久保234-50
webhttps://www.okinawastory.jp/spot/1376

名蔵湾の一本マングローブ

住所沖縄県石垣市名蔵1028-1

島内で探す石垣島ご自慢のローカルグルメ

石垣島で食べられる、買えるグルメのご紹介です。

まずは近年では石垣島といえばこれ!と言われるほどの人気「オニササ」です。これはおにぎりとささみフライを一緒に食べる食べ方のことで、その元祖ともいえるのが「知念商会」。今回もお店へ立ち寄って購入しました。
知念商会は、島のご当地スーパーで、食品や日用雑貨を取り扱うお店です。店内のショーケースにはおにぎり5種類、揚げ物が25種類ほど並んでおり、その中の“ささみフライ”と“おにぎり”が「オニササ」へと変身します。
まずビニール袋にささみフライを取り、好みでソースをかけます。同じ袋におにぎりを取り、袋の上からぎゅっと手で挟んで圧着。これで「オニササ」の完成です!
ある意味、偶然の産物として生まれたようなグルメで、買い方、食べ方いずれも独特。最初に知った時は少し驚きましたが、これがおいしい!ささみフライもおにぎりも大きくて、食べ応えがあります。石垣ならではのファストフード「オニササ」、ぜひチャレンジしてみてください。

石垣島で育てられている「美崎牛」を100%使ったパティを挟み込んだハンバーガーをランチに。
町なかにある飲食ビル「石垣島ヴィレッジ」内にある「CHIBARU CAFE」は、ハンバーガーをメインに豊富なサイドメニューが揃うカフェ。
オーダーするのは、すべての具材が挟み込まれた“CHIBARUの旨味全乗せハンバーガー”。メインとなる黒毛和牛ブランド「美崎牛」のパティは2枚、アボカド、パイナップル、ベーコン、チーズ、タルタルソースなど盛りだくさん。押し返してくる具の弾力とボリューム、スパイスの効いたパティからあふれるジューシーな肉汁の美味しさが贅沢の極み。ハンバーガーを超越した“極上肉料理”。作りたてのおいしさと満足感溢れるランチになりました。

沖縄といえばやっぱり泡盛!石垣島にも泡盛の酒造があります。それが「請福酒造」です。
70余年にわたる島の風土を生かした泡盛と、革新を加えた新しい酒の開発にも注力しながら、一貫して伝統的な酒造りに専心している企業です。
石垣島の南に位置する本社の売店には商品がずらりと揃い、ここでしか購入することができない古酒も並びます。泡盛をベースにフルーツ果汁を加えたリキュール「ふるふるシリーズ」や、シークヮーサーのさのうが入ったつぶつぶ食感を楽しめる「つぶふる」など、女性でも飲みやすいラインナップも揃っています。
令和になりスピリッツ「イムゲー」、石垣島初のラム酒の製造にも挑戦。店内では試飲も可能で、体験を通してお酒の奥深さを知り、好みのお酒に出会う格別な時間を過ごせます。

知念商会本店

住所沖縄県石垣市登野城1249-18
電話0980-82-9664
営業時間7:00~19:00
定休日1月1日~3日休

知念商会宮良支店

住所沖縄県石垣市宮良102
電話0980-86-7723
営業時間7:00~19:00
定休日木休

CHIBARU CAFE

住所沖縄県石垣市美崎町8-9
電話0980-87-0867
営業時間11:00~15:00 18:00~23:00
定休日不定休
webhttps://chibarucafe.com/

請福酒造

住所沖縄県石垣市宮良959
営業時間10:00~17:00
定休日土日祝休
HPhttps://www.seifuku.co.jp/

バラエティ溢れるおみやげに想い出を詰めこんで

琉球王国時代、薩摩から沖縄に伝わった焼き物文化。「やちむん」と呼ばれ、それぞれの窯の独創性を活かしたやちむんが焼かれています。八重山諸島にも20数か所の陶芸窯があり、その中のひとつ「石垣焼窯元」に立ち寄りました。
器全体に現れる「油滴天目」と鉱石と無色透明のガラスから生み出される深いブルーを施した器は、ひとつとして同じものがなく、芸術性からも評価が高い作品です。石垣島の海の色のように輝く青い器がたくさん見られる売店横には工房もあり、陶芸体験もできます。陶芸体験では土の感触に癒されながら、唯一無二、自分だけのデザインを描いた作品を作ることができます。
自分のやきものを眺める度に、石垣を旅している気分を味わえる大切な作品になるでしょう。

男の子がにっこり笑うキャラクター「ゲンキくん」。この商品を扱うのが、石垣島の繁華街にある「石垣さかい商店」です。ゲンキくんは、島内にある日本最南端の乳業メーカー「八重山ゲンキ乳業」のキャラクターで、このキャラクターを使ったさまざまな商品があるのがここ「石垣さかい商店」なのです。
八重山ゲンキ乳業の牛乳や乳製品が買えたり飲めたりする他、ステッカーやTシャツ、カバン、スタンプや御朱印帳まで、ゲンキくんグッズが多種多様に揃っています。
Tシャツやパーカーは、石垣島内でも着ている人を良く目にします。石垣気分を盛り上げてくれるゲンキくんグッズは、石垣島内でしか購入できません。自分用におみやげ用に、ぜひ購入したいですね。

ももぞの植物園にあるカフェ「集うと憩う」。ここでは食事やお茶だけでなく、植物から精製された自然由来のオイルやスキンケア商品を購入することができます。
石垣島の農業をする上で石垣の土壌の性質「赤土」が海に流れ出しサンゴに悪影響を与えることがないよう、畑の畔に月桃を植えて土留めし環境保全を図っています。この「グリーンベルト」と呼ばれる活動によって、自然環境を保全しながらかつ肌のお手入れに利用するという、有意義な活用方法を形にしたのがスキンケアブランド「SUNNY TIME」です。
月桃ボタニカルオイルはナチュラルな香りとなめらかな使い心地で、肌だけでなく気持ちのケアもしてくれます。化粧水やクリーム、フレグランス、全身使える石けんなど、日常に加えたい優しい製品が揃っています。さらに、無農薬米や調味料の量り売りなども行っていて、中長期滞在をしたい人たちにもありがたい存在のお店です。

石垣焼窯元

住所沖縄県石垣市名蔵1356-71
電話0980-88-8722
営業時間9:00~17:00
定休日無休
webhttps://ishigaki-yaki.com/

石垣さかい商店

住所沖縄県石垣市美崎町9-1
電話0980-82-8676
営業時間10:00~21:30
定休日無休
webhttps://www.instagram.com/ishigaki.sakaisyoten/

集うと憩う

住所沖縄県石垣市登野城1889-5
営業時間火~木9:30~15:00、金・日・祝10:30~16:00
定休日月・土休(定休日、営業時間とも変動あり)
webhttps://www.instagram.com/tsudoutoikou/

島旅といえばやっぱりリゾート ビーチとプール、創造性豊かな夕食を満喫

石垣島西側は、夕日のスポットとも知られており、水平線に沈みながら赤く染めてゆくマジックアワーを楽しみにやってくる人も少なくありません。
この島内西海岸にある宿泊施設が「フサキビーチリゾート ホテル&ヴィラズ」です。
宿泊施設は大きくホテルタイプとヴィラタイプに分かれ、テラス付き、プール付き、海が見えるタイプなどに分かれます。また宿泊者以外でも利用することができる7つのレストラン・バー、ビーチに面したプール、スパや大浴場などの施設が揃います。(一部、繁忙期にはご利用いただけない場合があります)
宿泊した「プライベートプール ヴィラ」は、1棟建てでプライベートな空間を大切にしたプール付きの部屋。プールの脇にはサマーベッドが置かれ、のんびり寛ぎの時間を過ごせます。
「ISHIGAKI BOLD KITCHEN」での朝食は、沖縄伝統料理や和洋中バラエティ豊かな内容で、食べきれないほどの品数がありました。
夕食で訪問した「HANARÉ」はイノベーティブフュージョン料理。沖縄の食材や調理方法を、中国をはじめとした各国料理と融合させ、さらにそこに発酵を加えてコース仕立てにした革新的な内容。ここでしか食べられないオリジナリティを感じる創作料理で、驚きと感動がありました。アルコールペアリングでは各種アルコールが料理に調和し、お互いを引き立たせるマッチングが楽しめました。
フサキの名物でもあるビーチサイドのプールは、パラソルがリゾート気分を盛り上げ、そのまま砂浜へ降り、マリンアクティビティを楽しめます。海に面したビーチステーションでは、ビーチ用品のレンタルも行っているので、島の滞在中にホテル施設を利用して、ビーチアクティビティを満喫するのもいいですね。

プールや海で疲れたら、おしゃれなバー「THE STAR BAR」でオリジナルカクテル片手に休憩。バーでは期間限定のカクテルやドリンクが楽しめ、大人の雰囲気が味わえます
太陽が傾き始める頃には桟橋「エンジェルピア」も幻想的な雰囲気になり、思わず時間を忘れてしまいます。桟橋先端は、石垣の海をパノラマで独り占めできる絶景スポット。夜は満天の星空に感動必至です。

フサキビーチリゾート ホテル&ヴィラズ

住所沖縄県石垣市新川1625
電話0980-88-7000
営業時間HANARÉ 17:00~22:00
THE STAR BAR  10:00~23:00(L.O.22:30) 
ISHIGAKI BOLD KITCHEN Breakfast 6:30~10:30(最終入店 9:30)
Lunch 12:00~15:00(最終入店 14:00)
Dinner 18:00~21:30(最終入店 20:30)
HPhttps://www.fusaki.com/

竹富島はレンタサイクルで!石垣島から離島へのプチトリップ

石垣島は半日や日帰りでも行ける離島への玄関口でもあり、八重山諸島へアクセスしやすい離島ターミナルがあります。
港の売店でおいしそうなものを見つけました。それが金城かまぼこ店の「じゅーしーかまぼこ」です。
石垣島で食べられるふんわりとした食感の練り物「八重山かまぼこ」に、沖縄の炊き込みご飯=じゅーしーを入れた、個性的な食べ物。八重山かまぼこにじゅーしーが入ったバージョンと、いかすみ味かまぼこにドライカレー風味じゅーしーが入ったバージョンの2種類。
沖縄らしさ満載のグルメで、離島前の小腹をぜひ満たしてみてください。

さて、半日を使って石垣島から離島へ渡ります。中でも気軽なのが、フェリーを使い15分程度で行ける「竹富島」。島の周囲は約9キロ。徒歩でも十分にスポット巡りができる小さな島です。

竹富島の港へ到着するとレンタサイクルのショップが車で待っていてくれるので、レンタサイクル乗り場まで連れて行ってもらいます。そこからはレンタサイクルでのどかな島巡り。
普通自転車だけでなく、2人乗り自転車や電動アシスト自転車、子ども用自転車もあります。島の道は砂地なので、車輪の太いフィットバイクもオススメです。
「コンドイ浜」のターコイズブルーの海や「カイジ浜」の星砂さがし、黒糖ソフトの「パーラーターミー」など観光スポットもありますが、竹富島の魅力はなんといっても沖縄の原風景を残した集落の様子。サンゴ石を積み上げた石垣が続く道やブーゲンビリアが咲く路地、赤瓦に乗るユーモアあふれるシーサーたちなど、さりげない町の姿が素朴で美しいです。
竹富島は、ゆとりのない毎日とは正反対のゆるりとした空気の中、水牛車がのんびりと歩く非日常のおだやかな時間を過ごせる癒しの島でした。

金城かまぼこ店

住所沖縄県石垣市新栄町73-9
電話0980-82-3084
営業時間7:00~18:00
定休日第4日曜休
HPhttps://www.kanbukuya.com/

竹富島

住所沖縄県八重山郡竹富町
HPhttps://www.okinawastory.jp/spot/1293

パーラーターミー

住所沖縄県八重山郡竹富町字竹富524
営業時間11:00~16:30
定休日月休

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