オーストラリアといえば歴史的にイギリス文化が色濃く残る国のイメージがありますが、実は紅茶ではなくエスプレッソ系のカフェが充実しています。特にシドニーは独自のカフェ文化があり、バリスタを目指す若者が世界中から集まるカフェの聖地でもあるのです。そこで、東京で絶大な人気を誇るコーヒーロースター「ONIBUS COFFEE」のオーナー・坂尾篤史さんにシドニーのおすすめカフェを教えていただきました。コーヒーのプロがおすすめする「シドニー・カフェづくしの旅」。シドニー観光の楽しみとして押さえておきましょう。

1.コーヒーだけに特化。シドニーナンバーワン・コーヒーと言えば「Artificer Coffee(アーティフィサー・コーヒー)」

画像1: 1.コーヒーだけに特化。シドニーナンバーワン・コーヒーと言えば「Artificer Coffee(アーティフィサー・コーヒー)」

オーストラリアのコーヒーロースタリーとも親交が深く、1月にもシドニーでカフェ視察をしたばかりという坂尾さん。まず名前をすぐに挙げてくれたのはこちらの「Artificer Coffee」です。

「シドニーには、日本でいうとコンビニの数くらいカフェがあるんですよ。その中でもここは間違いなく、オーストラリアナンバーワンです」と坂尾さんが熱くおすすめするカフェ。理由は、何と言っても圧倒的なコーヒーのクオリティなんだそう。

画像2: 1.コーヒーだけに特化。シドニーナンバーワン・コーヒーと言えば「Artificer Coffee(アーティフィサー・コーヒー)」

「チャイニーズ系オーストラリア人と日本人の共同経営のお店なんですが、ふたりとも、バリスタ選手権でベストバリスタに選ばれたことがあるんですよ」とのことで、その技術力の高さはお墨付きです。

画像3: 1.コーヒーだけに特化。シドニーナンバーワン・コーヒーと言えば「Artificer Coffee(アーティフィサー・コーヒー)」

「オーストラリアのカフェといえば、フードも含めてレストランに近いくらいメニュー数が多かったり、サービスにも力を入れていたりするお店がほとんど。でもここは、シンプルに“コーヒーをやる”ということに特化しているコーヒーショップなんです。だからフードやその他のメニューがほとんどない。みんながコーヒーを飲むために来る店なので、本物ですよ」

オーストラリアでは「エスプレッソ+ミルク」という飲み方が主流なのですが、このお店ではドリップコーヒーにも力を入れているのだそう。共同経営者が日本人なので、気軽に話しかけて会話を楽しむこともできそうですね。

画像4: 1.コーヒーだけに特化。シドニーナンバーワン・コーヒーと言えば「Artificer Coffee(アーティフィサー・コーヒー)」

また、お店があるSurry Hills(サリーヒルズ)はカフェ激戦区とも言われていますが、さらに個性的なショップやアートギャラリー、おしゃれなヴィンテージショップが立ち並び、流行に敏感な若者の集まるエリアでもあります。目抜きのエリアからは少し離れていますが、Artificer Coffeeを拠点にカフェを巡りつつ、周辺の町歩きやウィンドウショッピングを楽しむ、といった過ごし方もおすすめです。

Artificer Coffee
住所547 Bourke St, Surry Hills NSW 2010 Australia
営業時間火〜金曜 7:00~15:00/土〜日曜 8:00~13:00
定休日月曜
webhttp://artificercoffee.com/
SNShttps://www.instagram.com/artificercoffee/

2.シドニーの“今”を感じる「Paramount Coffee Project」(パラマウント・コーヒー・プロジェクト)

画像1: 2.シドニーの“今”を感じる「Paramount Coffee Project」(パラマウント・コーヒー・プロジェクト)

「ここは、映画制作スタジオの『パラマウント・ピクチャーズ・スタジオ』の跡地をリノベーションしたホテルの1階に入っているカフェです。実はカフェが先で、その延長でホテルができたそうなんですが…」と坂尾さんが紹介してくれたのは、「Paramount Coffee Project」。新しいホテルの新しいカフェと思いきや、既にシドニーで人気のロースターカフェ「Seven Seeds(セブン・シーズ)」と「Reuben Hills(ルーベン・ヒルズ)」の共同経営だそうです。

画像2: 2.シドニーの“今”を感じる「Paramount Coffee Project」(パラマウント・コーヒー・プロジェクト)

「コーヒー文化をもっといろんな人に広げていきたい、との思いで経営を始めたたそうです。シドニーのコーヒートレンドを牽引する2つのカフェがコラボレーションしているので、最先端のトレンドを感じることができると思いますよ。フードのメニューもそうですし、コーヒーの味やスタイルも、これぞシドニーといった感じです」

このお店が位置するのも、カフェ激戦区のSurry Hillsです。

画像3: 2.シドニーの“今”を感じる「Paramount Coffee Project」(パラマウント・コーヒー・プロジェクト)

またホテルの1階に入っているだけあって、宿泊者からおしゃれな地元民まで、国際色豊かなお客さんたちで賑わっています。まさに、シドニーの“今”を体感できるカフェと言えそうです。

画像4: 2.シドニーの“今”を感じる「Paramount Coffee Project」(パラマウント・コーヒー・プロジェクト)
Paramount Coffee Project
住所80 Commonwealth St, Surry Hills NSW 2010 Australia
電話+61 2 9211 1122
営業時間7:00~16:00
webhttp://www.paramountcoffeeproject.com.au
SNShttps://www.instagram.com/pcpsydney/

3.開放感のある空間で“シドニーらしさ”を満喫できる「Mecca Coffee」(メッカコーヒー)

画像1: 3.開放感のある空間で“シドニーらしさ”を満喫できる「Mecca Coffee」(メッカコーヒー)

「MeccaCoffee」は2005年にシドニーの中心地で創業した小さなカフェ。シドニーのコーヒーカルチャーを作ってきたコーヒーブランドです。その創業10周年を記念して、2014年にロースター(焙煎工場)兼、本社としてオープンしたのがこちらのAlexandria(アレキサンドリア)店。リノベーションした古い倉庫のブロック壁に、ドアフレームの鮮やかなブルーが映える、特徴的な外観です。

Alexandriaは元々工業地帯だったエリア。現在はその工業地帯と、使われなくなった倉庫をリノベーションしたカフェやショップが入り混じる、趣のあるエリアとなっています。

Mecca Coffeeも元倉庫だけあって、天井が高く開放感のある空間となっていて「これぞロースタリーカフェの理想形」と坂尾さんも絶賛。

画像2: 3.開放感のある空間で“シドニーらしさ”を満喫できる「Mecca Coffee」(メッカコーヒー)

「もちろんコーヒーもフードもクオリティが高いのですが、ここは何よりその環境が抜群。カフェスペースの裏が焙煎工場になっていて、ちゃんと季節ごとに旬の豆を選んでうまく配合しています。その豆をタイムリーに出せるというスピード感もすごくいいですし、何より街中(まちなか)の狭いカフェと違って開放感がいいですね」

日本にはなかなかない、大きな倉庫型のカフェ。気持ちの良い空間で、クオリティの高いコーヒーとフードを味わえるなんて、「これぞシドニーのカフェ」な楽しみ方と言えます。

画像3: 3.開放感のある空間で“シドニーらしさ”を満喫できる「Mecca Coffee」(メッカコーヒー)

「犬を連れた近所の人からノマドワーカーまで、さまざまな人たちが来ます。ローカルの人たちが自然にカフェを使いこなしている姿はかっこいい。空港の近くなので、午前着の便でシドニーに着いたら、僕はここに直行します。ブランチを食べながら『シドニーに着いたなー』と人間観察してます(笑)」

Mecca Coffee - Alexandria
住所26 Bourke Rd, Alexandria NSW 2015 Australia
電話+61 2 9698 8448
営業時間月〜金曜:7:00~15:00 / 土・日曜8:00~15:00

4.朝カフェするなら「Room ten(ルーム・テン)」は外せない

画像1: 4.朝カフェするなら「Room ten(ルーム・テン)」は外せない

旅先でカフェに行く楽しみのひとつに「朝食」は欠かせません。旅先の生活の息づかいを感じるローカルな朝食を満喫できるのなら、早起きも苦ではないはず。また、朝早くから行動することによって1日を効率よく過ごせるのも嬉しいポイントです。そんな朝食にベストなカフェとして坂尾さんがおすすめするのは「Room ten」。

画像2: 4.朝カフェするなら「Room ten(ルーム・テン)」は外せない

「ここはオールデイ・ブレックファストのカフェ。コーヒーもさることながら、朝食がすごく人気なんです。中でもアボカドトーストやサンドイッチなど、見た目にも楽しいボリュームのある食事とコーヒーの組み合わせは最高ですよ」

画像3: 4.朝カフェするなら「Room ten(ルーム・テン)」は外せない

また、店自体が狭いので、店の前の路上に席がはみ出しているのだとか。

「その自由な感じもまた、シドニーっぽくていいんですよね」

画像4: 4.朝カフェするなら「Room ten(ルーム・テン)」は外せない

Room tenはシドニーの美食エリアのひとつとして知られるPotts Point(ポッツポイント)に位置する人気店です。カフェが多いエリアとしてよく知られているのは先述のSurry Hillsですが、Potts Pointは“通”好みのお店が多く、コーヒー好きが足繁く通うエリアなのです。

画像5: 4.朝カフェするなら「Room ten(ルーム・テン)」は外せない

カフェだけなく、美味しいお店が多い隠れたエリアなので、この辺りで宿泊場所を探すのもいいかもしれませんね。朝食、ランチ、ディナーと、楽しいグルメ旅になりそうです。

Room ten
住所10 Llankelly Pl, Potts Point NSW 2011 Australia
電話+61 432 445 342
営業時間月〜金曜 7:00~16:00/土・日曜 8:00~16:00
SNShttps://www.instagram.com/roomten_/

5.コーヒー愛好家に密かな人気の穴場店『Primary Coffee Roasters』(プライマリー・コーヒー・ロースターズ)

「すごく小さなカフェなんですが、とにかくシンプルに美味しいコーヒーが飲めます」とのおすすめはこちら「Primary Coffee Roasters」。

画像1: 5.コーヒー愛好家に密かな人気の穴場店『Primary Coffee Roasters』(プライマリー・コーヒー・ロースターズ)
画像2: 5.コーヒー愛好家に密かな人気の穴場店『Primary Coffee Roasters』(プライマリー・コーヒー・ロースターズ)

美食の街・PottsPointにおいて、数種類のペイストリーとコーヒーのみを提供するシンプルなお店は珍しいそうです。

画像3: 5.コーヒー愛好家に密かな人気の穴場店『Primary Coffee Roasters』(プライマリー・コーヒー・ロースターズ)

「このお店では、フラットホワイトの美しさと美味しさを楽しんでほしいですね。こだわり抜いた品質の日替わりのエスプレッソと、上質なミルク。そしてそれを美味しい一杯にするバリスタの技量。すべてが完璧に揃った稀有な存在です」。コーヒー愛好家には“今、行くべきスポット”として密かに話題のこのお店。

画像4: 5.コーヒー愛好家に密かな人気の穴場店『Primary Coffee Roasters』(プライマリー・コーヒー・ロースターズ)

「フラットホワイト」とは、オーストラリアでポピュラーなエスプレッソドリンクのスタイル。基本的にはラテに近いのですが、その違いはミルクにあります。ラテよりもさらにきめ細やかな泡をスチーマーで丹念に作り上げ、よりクリーミーなミルクに仕立てます。そのためエスプレッソの苦みがミルクにほどよく絡み合って、苦みとミルクのコクを絶妙なバランスで味わえるのです。カフェで「Flat White!」と注文できたら、シドニーのコーヒー通の仲間入りですね。

Primary Coffee Roasters
住所1/9 Ward Ave, Potts Point NSW 2011 Australia
電話+61 404 124 153
営業時間火〜金曜 6:00~15:00/土・日曜 7:00~14:00
定休日月曜
SNShttps://www.instagram.com/primarycoffee_/

海外ならではのフォトジェニックなカフェから、驚きのクオリティのコーヒーショップまで、シドニーはまさにカフェ天国。カフェの近くにまた穴場のカフェもあるので、歩きながらカフェ探しをするのも楽しそうです。その中でも今回ご紹介したショップは、プロのお墨付き。ぜひこの5つのお店を起点に、コーヒータウン・シドニーの「カフェづくし旅」を楽しんでください。

画像: 独自のカフェ文化が根付くシドニーで「コーヒーづくし」の旅を。坂尾篤史おすすめベスト5

取材協力:坂尾篤史(ONIBUS COFFEE オーナー)

千葉の一番端の町から上京、会社員を経て一年間バックパックの旅へ。その経験を通してコーヒーカルチャーに魅了され、コーヒーの仕事を始める。中目黒、渋谷など東京都内に4店舗コーヒーショップを運営。

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