唐津神社の秋の例大祭に行われる「唐津くんち」。その曳山を見学できる展示場ではその勇壮な姿に酔いしれ、またその祭りにかける唐津の情熱を感じました。

西村 愛
2004年からスタートしたブログ「じぶん日記」管理者。47都道府県を踏破し、地域の文化や歴史が大好きなライター。
島根「地理・地名・地図」の謎 (実業之日本社)、わたしのまちが「日本一」事典 (PHP研究所)、ねこねこ日本史でわかる都道府県(実業之日本社)を執筆。 サントリーグルメガイド公式ブロガー、Retty公式トップユーザー、エキサイト公式プラチナブロガー。
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最終日は再びの糸島、路線バスで芥屋エリアへ。初日に行った二見ヶ浦よりも透明度の高い海。遊覧船で目指すは沖の岩窟。その後筑前前原駅周辺をぐるりと散策して東京へ戻ります。
自然の不思議!玄武岩が見られる「芥屋の大門」。
この日は芥屋の大門を見るため筑前前原駅から路線バスの旅。
夏休みなこともあって、海水浴に向かう若者たちの中に混じってバスで向かいます。芥屋行きバスは1時間に1本くらいしかないので時間配分を予め計画した方が無難です。芥屋の大門遊覧船は予約不可なので行ってから満席という不運もあるのですが、そんな時は次の便を待ちましょう、遊覧自体は25分とショートです。
どこまでも青く透き通った海、沖へと船で向かいます。この日はうねりが高くかなり揺れました。芥屋の大門は割れ目の中へ入り上を見上げるときれいな地質、柱状節理が見られるようなのですが、この日は中まで入ることができませんでした、残念。
しかし、糸島の海を楽しむのには十分です。つかの間の船の旅を楽しみました。
この日は遊覧船に乗ります!
筑前前原駅から路線バスに乗り、芥屋バス停に向かいます。バスの中は海水浴の若者たちが発するワクワクが渦巻いていました。
芥屋到着。わー、海が呼んでいる。このまま飛び込みたい。
「芥屋の大門遊覧船」は乗船時間25分。あっという間の海の旅。しかし、残念なことにこの日は波が高く、洞窟には入れませんでした。
透明ー!期待高まる。
出航!夏休みということもあり、家族連れのグループが多かったです。この日遠くにある台風の影響で、揺れる揺れる。
「芥屋の大門」。ダイナミックな岩窟でした。六角形の柱が沢山連なる姿です。溶岩が作り出した芸術です。
海原に突出した姿は、本当に自然が作った偶然としか言いようがないです。日本三大玄武岩。そして国の天然記念物です。
本来であればここから洞窟の中に船で入り、六角形の無数の柱を覗き込めるようなのですが、波が集まる場所でもあるので、ここまで船を進めただけで船体がぐらぐらに揺れていて、「無理だな…。」って思いました。
遠くに海水浴場が見える。キレイな海で泳げていいなぁ。
遊覧船の乗り場もとてもきれいな海でした。
芥屋の工房巡り。「工房はーべすと」と「高麗窯」。
「芥屋の大門」を見た後は芥屋の街を少しだけ見てみようとお散歩。窯元前のバス停まで歩いてそこからバスに乗ろうという算段です。
まずお邪魔したのが「工房はーべすと」。ご主人が木工、奥様は絵画というアーティストご夫婦の工房。滑らかな木の作品とアクリル絵の具で描かれた柔らかな作風の絵に囲まれて、色々とお話させてもらいました。
その後、バス停前の「高麗窯」へ。唐津焼きの窯で、伝統的な技巧や製法を守っていらっしゃいます。家の奥にはなんとなんと手作りの登り窯。快く案内していただき、バスが来るギリギリまで沢山の作品を見せていただきました。
さて、遊覧船を楽しんだ後は芥屋の街をお散歩。「工房はーべすと」。
住宅兼アトリエなんて憧れちゃいます。とってもステキな工房でした。木工をお得意とされるのがご主人。
ナチュラルな作風が多いです。
糸島にアトリエを構えて24年というお話。糸島は沢山のアーティストが移住しアトリエを構える街なんです。
つるりと滑らかな木の質感。
日本中から注文があるという木製ドア。
奥様のアクリル絵の具を使った絵画も見ることができました。
撮影用にこのお皿購入しましたー。
バスの時間まであと少し。「高麗窯」にも寄りました。
唐津焼が大量に並んでいました!
土色がやわらかい。これだけ沢山の商品があるので、お気に入りが見つかるかも。
家の奥の方に登り窯がありました。なんとこれ、手作りなのだそう。火入れは年に2度ほどということでした。
バス停のすぐ前です。わかりやすいですよー。
筑前前原駅前をぐるりとお散歩。昔懐かしい「角屋食堂」、おいしいコーヒーを「とびばこ珈琲」で。
そろそろ飛行機の時間も迫ってきたので、最後は筑前前原駅周辺をお散歩。私にとっては再訪となる「角屋食堂」は、糸島市民に愛される昭和風味のザ・食堂。沢山のメニューがありますが、このお店で人気の「ポークチャップ」を。運ばれてくると鉄板の上で飛びはねるトマトケチャップソース。胡椒がしっかり効いた大人味。
商店街では「このお店だけお客さんが多い!?」という「糸島くらし×ここのき」へ。前の記事で紹介した「いとしま応援プラザ」同様、糸島のクラフトや工房を構える作家さんの作品を多数扱っているお店でした(奥にはカフェもあります)。
最後に立ち寄ったのは「とびばこ珈琲」。店内にはとびばこが沢山。美味しいコーヒーとスイーツをいただいて糸島を後にしました。
筑前前原駅まで戻ってきました。私の好きなお店をご紹介したいです!「角屋食堂」。
こんな昭和を感じられる場所は他にない!しかも料理がおいしいんです。
メニューは、バリエーション豊富。それぞれ好きなものを選んで食べる、まさにみんなの食堂です。
夏にはかき氷、回転焼き(今川焼)などを食べられるお店でもあります。
鉄板ジュージュー、ポークチャップ定食。粗びき胡椒でスパイシー。素朴なおいしさ。人なつっこいおばちゃんが料理を運んできてくれます。いつまでも変わらずこのままであってほしい。
筑前前原の商店街をぶらぶら。
古い建物もちらほら。江戸時代には福岡と唐津を結ぶ宿場町として栄えていました。
煉瓦の塀が残っていました。
クラフト雑貨屋さん「糸島くらし×ここのき」へ立ち寄りました。奥にはカフェも併設されています。
センス良い配置と商品ディスプレイ。
素朴な中にも個性が光る陶芸作品。日常になじみそうなものばかりで、プレゼントやおみやげにも良さそうですね!
帆布のバッグ、カラフル!
ボトリングされたドライフラワー。控えめ清楚な雰囲気。
アクセサリーもありました。
最後に訪問したのは「とびばこ珈琲」。こぢんまりとしながらも居心地が良いです。ご店主の笑顔がすてきでした。
店内にはとび箱がたくさん。中からコーヒー用シュガーが出てきたりします!
カフェラテとワッフルをオーダーしました。こだわりのあるコーヒーはとてもまろやか。ふわふわのフォームとラテアートもお見事。
カリッとした米粉のワッフルは甘さ控えめ。筑前前原駅周辺はこだわりのあるお店が多かったです。おいしいコーヒーでこの旅を締めくくりました。
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