
西村 愛
2004年からスタートしたブログ「じぶん日記」管理者。47都道府県を踏破し、地域の文化や歴史が大好きなライター。
島根「地理・地名・地図」の謎 (実業之日本社)、わたしのまちが「日本一」事典 (PHP研究所)、ねこねこ日本史でわかる都道府県(実業之日本社)を執筆。 サントリーグルメガイド公式ブロガー、Retty公式トップユーザー、エキサイト公式プラチナブロガー。
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菊池温泉を中心に食スポットをまとめてみました。熊本県は日本が誇る農業・酪農県。色んな食材を楽しめるイタリアンレストラン「コントルノ食堂」へ立ち寄りました。また、歴史ある街の中にあるレトロ食堂巡りをしてみました。
菊池のこだわり食材をふんだんに使ったイタリアン「コントルノ食堂」。
菊池温泉街近くにある「六軒街」。小さなお店が一カ所にまとまった、昔でいう長屋スタイルの集合飲食店街です。
ここの一番奥に位置する「コントルノ食堂」。関西で腕を磨いた菊池ご出身の菊池シェフが4年前に開いたレストラン。地元の人にも絶大な人気を誇るカジュアルなお店です。
ほとんどが菊池の食材ということで、前菜の盛り合わせをお願いしてみました。料理は基本、シェアして食べるスタイルで、数名で色んなものを分けながら食べるのが良さそうです。
ワインやお酒と共に楽しんでほしいとおっしゃるシェフオススメのスパークリングにはお通しとして「走る豚」で作ったスプレッドを一緒に。前菜には市内にあるピッツェリア「ナポリピッツァ研究所 イルフォルノドーロ」で作られる手作りモッツァレラはチーズアワードで受賞したこともあるチーズ。これを菊池の「太秋柿」と合わせオリーブオイルを垂らす。ほかには水田ごぼう、原木シイタケ、走る豚の生ハム、ポルケッタなど。パスタは手打ちパッパルデッラに「えこめ牛」のラグーソースでした。
イタリアンレストラン「コントルノ食堂」で菊池産食材をたっぷりいただきます。
六軒街。この一棟の中にテナント6軒が入っています。
一番奥が今回お邪魔した「コントルノ食堂」です。
ワインやお酒を片手に料理を楽しんでほしいお店です。カジュアルで楽しく食事ができます。
「走る豚」を使ったパテ。菊池産小麦のパン。
菊池食材を少しずつ色々食べられるよう、前菜を盛り合わせにしてもらいました。
菊池の山手で放牧されて育つ「走る豚」の自家製生ハム。
稲刈りが終わった後に植えられる「水田ごぼう」。泥の中で作るので繊維が柔らかくきめが細かいごぼうになります。
菊池産モッツァレラチーズは同市内ピッツェリア「イルフォルノドーロ」のもの。「太秋柿」と共に。
走る豚」を使ったポルケッタ。ニンニクとローズマリーが芳しい香り。
もう一品はパスタ。手打ちの平打ち麺パッパルデッレは菊池産の小麦「ミナミノカオリ」、有機デュラム小麦、平飼いの有精卵を使用。
ごろごろと大きめお肉のラグーソースです。まろやかで濃厚、でもしつこくなくていくらでも食べられる!
菊池の米を食べさせて育てた「えこめ牛」を使用。ヘルシーであっさり、でも旨みがすごいと評判のブランド牛です。
もっちりとしたパスタと凝縮されたソース。ワインが進む…!
この看板に偽りなし!次回菊池を訪れるときも絶対に足を運びたい、名店でした。
「コントルノ食堂」でした!
同じく六軒街にある「桃源」にも立ち寄りました。こちら、地元の方の絶大なる推薦を受けました~
長年続く餃子専門店。
鉄板ではなくフライパンで丁寧に1人前ずつ。油多めでカリッと焼くのが特徴です。
1人前8個も!これしか頼んでいないのですが、ほかのお客さんも巻き込んで菊池一ディープな夜だったかもしれないです。楽しかった!
歩いて行ける圏内に老舗食堂がいっぱい!「三牧食堂」のやきそば、「寿食堂」のちゃんぽん。
レトロで落ち着いた街にはやはりその雰囲気にぴったりの、みんなに愛され続けている老舗があります。
地元の方とおしゃべりしながら教えていただいたお店を中心に、いつまでも続いてほしいしみじみと懐かしいお店をまわってみました。
「三牧食堂」はお値段も安くボリュームがあって高校生が集まるお店。たい焼きも通常よりもひと回り大きくて食べ盛りの胃袋を支えてきたお店です。
「寿温泉食堂」は温泉に併設されていた食堂。しかし温泉は閉店し、現在は飲食店として運営しています。懐メロ流れる店内で、みんなが頼むのはちゃんぽん、オムライス、単品から定食まで色んなものが揃っています。持ち帰りのメニュー、巻きずしやいなりも人気。平成も終わろうとしている今、これだけ昭和を色濃く残すお店も珍しい。各地に残るこういうお店はこれからも率先して体験していきたいです。
学生さんに人気の「三牧食堂」。実はこの建物は菊池のお店の中で最も古いと言われています。
カラフルで手作り感に溢れるメニュー表、安いの一言。学生さんには嬉しいお値段ですよね。
郷愁かきたてられる雰囲気。学生時代に戻ったかのよう。
小さな鉄板でひとつずつ。お母さんの手さばきが慣れてます。
ニクイカキャベツの豪華盛りをお願いしました。
麺は太目、ソースが絡みやすい柔らかめ。
大き目のたい焼き器はよく使い込まれています。
ひとつ100円。生地ふっくら。
優しい甘さのあんこで誰もが美味しく食べられそうです。
懐かし食堂でちゃんぽんランチをしました。
寿会館の寿温泉食堂。
昔懐かし、食品サンプルショーケース!ここでメニューを決めて入店する前にメニューオーダーをします。お金は後払いです。
オレンジのボックス席。
レトロで可愛いお店。店内BGMの懐メロチョイスが最高です。
野菜たっぷりのちゃんぽん。あっさりとしているのに後引くコクがあります。
菊池プラザ近くの手打ちうどん屋さん。こちらも地元の方オススメ。
うどんを研究し尽くしたお店。打ち立てが食べられます。
この日は家族連れやグループが次々とやってきていました。昭和63年からの創業30年。
肉エビ天うどん。にんじんと海老が丼の外に突き出す独特のスタイル。あっさりとした出汁と天ぷらの愛称が抜群です。
じっくりと時間をかけて茹でたうどんをしっかりと冷水でシメ、さらにお湯に戻して温めなおし。そうしてコシをしっかりと生み出すうどんです。
城下町の上品な雰囲気を残す菊池の旅
今回の旅では熊本の県北である菊池市の歴史、自然、温泉、食などを体験しました。
城下町らしくいくつものお寺があり、のんびりとした雰囲気と良質なお湯、そこで暮らす優しい人たちにたくさん出会えました。
中世の歴史が残るこの街を歩くと学びの欲求を満たされます。日常にあるスポットや食文化の中にしっかりと先人たちが築いてきたものが残されていることを感じました。
また雄大な自然に恵まれた街をたくさん歩いて、日々のストレスから一気に解放された旅でした。
小さな街にたくさんのお寺や神社がありました。「皇大神宮」。天照大神が祀られていました。
「西覚寺」。西南の役本陣跡とありました。
樹齢は600年ほどと言われています。枝を目いっぱい伸ばしてシンボリックな姿です。
このお寺には「宗傳次」という人のお墓があります。この人は私財を投じて「正願寺」の武光の墓碑を建てた人です。
地域ネコもたくさん。
街には菊池の紋「鷹の羽」が。ここが菊池一族の街だという誇りで溢れていました。
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