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2021年8月から航空業界では初めての取り組みとなる「航空サブスクサービス」の実証実験をJALがスタートさせました。定額制宿泊サービス「HafH(ハフ)」と提携し、「3往復・3泊分の空の旅=36,000円」という、これまでの常識を打ち破った破格の金額設定。このサービスを企画した日本航空旅客販売推進部の中村圭、サービス開発と運用に携わるジャルパック国内業務部の田中伸一、ジャルパックWeb販売部の出口学が、サービスの詳細や今後の展開についてお伝えします。
画像: ※撮影時のみマスクを外しております

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JAL史上初の挑戦、1泊1往復12,000円はなぜ実現できた?

「航空サブスクサービス」は、定額制宿泊サービス「HafH(ハフ)」を運営するKabuK Style(カブクスタイル)社と業務提携し、「HafH」の会員向けに、利用期間限定で「3往復3泊分の空の旅=36,000円」(※)という定額で提供するサブスクリプションのサービスです。
※別途「HafH」の月会費が必要

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中村「実証実験の期間は、2021年8月23日から2021年11月23日まで。対象となる路線は、羽田発着の10路線です。北から南まで、ビジネスに強い路線や観光に強い路線などがバランスよく含まれています」

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中村「フライトの日程は、往路日から最大14日後までの間で復路日を選択いただけます。つまり、最大で14泊できる計算ですね。また、予約のタイミングではエコノミークラス一択ですが、当日空席があって差額をお支払いいただければ、もちろんクラスJへのアップグレードも可能ですよ」

JAL史上でも今回が初めてのサブスクリプションというスタイルの旅行商品。サブスクリプションとは、音楽や映像、書籍、マンガなどのコンテンツサービスで多く導入されている、定額料金で利用できるサービスのこと。

今回の航空サブスクサービスは、企画を担当したのが日本航空、本サービス専用の旅行商品造成を担ったのがジャルパックでした。

出口「ジャルパックの旅行商品には、需給に応じて運賃が変動する『JALダイナミックパッケージ』、旅行会社用の廉価な運賃を利用した定額の『パッケージツアー』、旅行会社様のご要望により造成する『OEM』という3種類があります。今回のサブスクは『パッケージツアー』と相性が良かったので、これをベースにして開発を進めました。

ただ、ジャルパック社内においてもまったく新しい商品作りだったので、最初はどの部署も戸惑いが大きく、調整に時間がかかってしまいました。しかし、それぞれの部署が自分たちの役割を理解した後はスムーズで、経験豊富なメンバーが力を尽くし、今、ようやく形になってホッとしています」

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なお、このサービスでもマイルをためることは可能です。「パッケージツアー」の商品と同じパーセンテージで、普通運賃に比例して決まる通常マイルの50%がたまるようになっています。

コロナ禍での厳しい状況、新たな一手を探る中でたどり着いた

今回「航空サブスクサービス」を始めた背景には、お客さまにとってもっと飛行機の旅を身近に感じて、気軽に利用してほしいという思いがありました。同時に、コロナ禍で旅行業界が大きな打撃を受けている今、新しいアプローチをしていく必要があったことも、今回のサービスを始める後押しになったと中村は語ります。

中村「感染対策を徹底しつつ、再び多くのお客さまに搭乗いただくためには、“今までにない旅”のカタチを探り、新しい層のお客さまにアプローチする必要がありました。そこで、私たちが注目したのがサブスクのビジネスモデル。旅行業界を見渡したとき、すでにサブスクサービスを運営されていたのがKabuK Style社だったのです。

さらに、私たちが新しい旅というテーマを深掘りしていったときに、浮かび上がってきたのが『新たなライフスタイル』というキーワードでした。KabuK Style社はそこにも早くから取り組まれ、新たなライフスタイルを推進しうるサービスとしての仕組みを確立されていたのです」

画像: コロナ禍での厳しい状況、新たな一手を探る中でたどり着いた

田中「さらに『HafH』のユーザーが、JALとはまったく異なる層だったことも今回の協業の決め手となりました。JALの主な顧客層はシニアのエグゼクティブ層ですが、『HafH』の顧客層は30~40代のノマドワーカーたち。彼らは、私たちが今後アプローチしていきたいと思っていた世代だったのです」

「HafH」と協業したこのサービスによって、新規の顧客開拓を狙いつつ、旅や移動にまつわる心理的なハードルをもっと下げていけたら、と3人は期待を込めて語ります。

実証実験での利用者が多いのは長距離路線、滞在日数は短めの傾向

実証実験が進行中の現在、利用者の傾向などが徐々に見えてきています。今のところ、もっとも利用客が多いのが宮古島。次いで那覇や北海道も人気です。おトク感のある長距離路線から予約は埋まっていきました。

画像: 実証実験での利用者が多いのは長距離路線、滞在日数は短めの傾向

田中「長距離路線に人気が集中することは予想していましたが、当初の予想と異なる傾向も見えてきました。それは旅の日数です。リリース前は、ワーケーションとして長めの滞在日数で利用されるだろうと予想しましたが、実際は2泊3日ほどの短い滞在日数の人が目立ちます。これは、新型コロナの感染拡大などが影響しているかもしれません」

状況が落ち着いてもう少し移動が自由になれば、ユーザーのデータは少しずつ変化していく可能性も。今回のような取り組みを行うことで、お客さまの旅に関して新たな気づきも得られつつあるので、今後も注視していきたいと話します。

気軽な飛行機での移動で、ライフスタイルの変化にも期待

今回の実証実験は2021年11月23日まで。その後、今年度中に結果を検証し、航空サブスクの有用性がはっきりと確認できれば、来年度以降に正式にリリースとなる予定です。そうなれば、気軽に飛行機に乗れる環境が生まれ、今までになかった旅のスタイルが広まっていくかもしれません。

中村「これまでは、移動の目的といえば休日の観光や仕事のための出張など、目的は1つでした。しかし、こうしたサブスクサービスによって『何回も行く』ことがあたりまえになると、良い意味で移動の目的が曖昧になっていくかもしれません。自分の今行きたい場所で、観光もするし、仕事もする。ライフスタイルがもっと自由になり、多様化する未来の実現に貢献できたらいいな、と思います」

田中「今、若者のライフスタイルはどんどん多様化しています。飛行機による移動が気軽にできるようになれば、旅が『日常』となる日もそう遠くないかもしれません」

画像: 気軽な飛行機での移動で、ライフスタイルの変化にも期待

出口「旅も、飛行機も、食事をするのと同じくらい“あたりまえ”になったらいいですよね。いろんなエリアを歩くことで、思いがけない生き方や価値観に出合うことも増えるはず。こうしたサービスを通じて、多くの方に新しい発見を楽しんでいただけたらうれしいですね」

今後は路線の拡大、ファミリー層の利用も視野に

本格稼働後の展開はまだ具体的には決まっていませんが、まずは路線やホテルを拡充してお客さまの選択肢を広げることが重要だと3人は考えています。

中村「『HafH』のユーザーは、単身者はもちろん、ご夫婦やファミリー層の利用も多いそうです。今回の実証実験では単身向け(個人利用)の内容になりましたが、今後はもしかしたら、幅広い層に向けたサービスも検討するかもしれません」

近い将来、遠方への行き来がもっと自由になれば、いろいろな地域と関わりを持つ人が増え、地域の活性化につながることも期待できます。また、多拠点生活をはじめ、東京と地方を行き来すること、親の介護をするために地元に戻ることなどもきっとしやすくなるでしょう。「航空サブスクサービス」が、新しいライフスタイルを生みだすきっかけになるよう期待を込めて、JALは新たなチャレンジを続けていきます。

JALの舞台裏

A350導入の裏話や機内食のメニュー開発など、JALの仕事の舞台裏を紹介します。

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