JALは、「JALオンライントリップ(旧リモートトリップ)」という新しい旅のトライアルを開始しました。これは、旅先からのライブ配信などのデジタルコンテンツと、地域の特産品などを楽しむリアルな体験とを組み合わせ、ご自宅にいながら“プチ旅行体験”ができる、新しい旅のカタチのひとつです。ご家族やご友人と、リビングで、五感で現地の魅力を感じるJALの新しい旅のご提案を、担当者の振り返りを交えてご紹介します。
画像: ご自宅にいながら“旅の試着体験”を。「JALオンライントリップ」のご提案です

2020年7月18日、JALのオンライントリップの第1弾として、島根県隠岐郡海士町の体験ツアーを催行しました。定員30セットはおかげさまで数日で完売となり、ご自宅にいるお客さまをオンライン上から離島の旅へとご案内しました。

“旅の試着”というコンセプトはそのままに、オンライントリップを企画

「実は企画がスタートしたのはGW明けなんです。もともとトライアルの前段として、“旅の試着”をコンセプトにオリジナルのVR装置を通して旅先を事前体験していただく『JAL xR Traveler』という実証実験を行っていました。昨年より実施しているこの取り組みですが、4月以降、コロナ禍の影響で予定していたイベント等が全て延期になったのです。そこで、お客さまがご自宅で旅をお楽しみいただける取り組みとして、今回の試みを考えました」

画像: “旅の試着”というコンセプトはそのままに、オンライントリップを企画

このように振り返るのが、企画を担当したデジタルイノベーション推進部の下川 朋美です。専用の機器が必要な「JAL xR Traveler」に対し、「オンライントリップ」はお手持ちのスマホやタブレット、PCからご利用いただけ、「Zoom」というオンライン会議アプリを活用します。“旅の試着”というコンセプトはそのままに、より手軽にお楽しみいただける工夫をしています。

「現地のリアルタイム映像を中継でお届けすることで、作られすぎない現地そのままの魅力を伝えるとともに、島民の方やJALスタッフとの交流時間を設けることで、一方通行にならない全員参加型のオンライン旅行を目指しました」

加えて、お手元に現地のグルメやJALの機内グッズをお届けすることで、味や香りでも旅先の魅力を楽しんでいただけます」

旅先は、アットホームでエネルギッシュな島です

旅行企画は、まず候補地の選定から始まりました。

「コロナ禍ということもあり、なるべく早くお客さまにお届けしたいと考えました。しかし、イチからノウハウを蓄積して準備すると時間が掛かってしまいます。そこでオンライン旅行の販売実績を持つ自治体を探し、経験豊富な隠岐島・海士町さんとご一緒させていただくことになりました。また関東圏から遠く離れて、普段はなかなか行く機会がない場所であることも大きな選定の理由です」

画像1: 旅先は、アットホームでエネルギッシュな島です

四方を美しい海に囲まれ、人の温かみやグルメなどの魅力に溢れた海士町にはJAL社内にもファンが多く、周りへのヒアリングも重ねながら企画に取り組みました。

「嬉しかったのは、コロナ禍において特に運航乗務員や客室乗務員のフライト機会が減少するなか、それに落ち込むことなく、お客さまや地方に貢献したいという意欲があったことです。当日参加するスタッフは挙手制ですぐに集まりました」

画像2: 旅先は、アットホームでエネルギッシュな島です

また、コラボレーションを行った海士町の地元企業・島ファクトリーさまもとても協力的でした。

「とてもエネルギッシュな方々で、ツアー内容を考えるプロセスは有意義でした。人口が少なくアットホームな雰囲気の島なのですが、島ファクトリーのみなさんの若々しい活力も魅力です。自由に旅行ができる状況になったら、一番最初に行きたいと考えています」

JALならではのオンライントリップは、まずデジタルフライトからスタートします

こうして、催行が決まったオンライントリップは、募集開始から数日で30セットを完売。まず申し込んだお客さまのご自宅などに、JAL機内グッズと特産品などが届きます。機内でお楽しみいただけるソフトドリンク「スカイタイム」や、地元の食材のヒオウギ貝、サザエなどを詰め合わせたセットで、5,500円〜9,000円と、内容量にあわせてプランを3種類ご用意しました。

画像1: JALならではのオンライントリップは、まずデジタルフライトからスタートします

「まずは利益に捉われず、オンラインでのプチ旅行体験や物販を通して地方創生に貢献したいという思いでやっています。そのため、できるだけお客さまに手の届きやすい価格設定にこだわりました」

お求めやすさはもちろんのこと、“JAL”らしさにもこだわりました。

画像2: JALならではのオンライントリップは、まずデジタルフライトからスタートします

「現地に行くまでの時間も含めて、旅の醍醐味だと思ったのです。そこで冒頭30分を『JALデジタルフライト』として、移動中の機内を楽しんでいただく時間にしました。機内サービスでご提供しているキウイジュース『スカイタイム』を召し上がっていただいたり、機窓からの富士山の映像をご覧いただいたり。さらにコクピットからの映像も用い、運航乗務員と一緒に離陸の瞬間も楽しんでいただきました」

単なる映像視聴ではなく、お客さまが参加できてこその“旅”

そして現地に到着したら、島の魅力を五感でお楽しみいただきます。

「当日の中継先の選定として、どういう現地の魅力を伝えようかディスカッションしました。島では昔ながらのシンプルで丁寧な漁をしていることをインタラクティブに伝えたい。そこでヒオウギ貝やサザエは、缶に詰めて蒸し焼きにする『カンカン焼き』で召し上がっていただきました。お客さまのキッチンで一斉に火を付けていただき、漁の中継とともに磯の香りがご自宅に漂う趣向にしたのです」

画像1: 単なる映像視聴ではなく、お客さまが参加できてこその“旅”

合計120分のオンライントリップは、観光だけでなく、ジュースやグルメを味わっていただいたり、クイズを楽しんでいただいたりと、緩急を織り交ぜた構成にしていますが、それもゆったりと旅に心と体を委ねていただくための工夫です。

画像2: 単なる映像視聴ではなく、お客さまが参加できてこその“旅”

「事前にデジタルフライト用の搭乗券をお送りしたのですが、それを掲げていただき、記念写真を撮りました。このように、一方的な詰め込み型のツアーではなく、楽しくご参加いただき、人とのふれあいにこだわって作りました」

第2弾は、八戸の日本酒やせんべい文化を楽しんでいただくツアーを実施

第1弾は、JALにとっては初の試みだけに、舞台裏では乗り越えるべきハードルは多くありましたが、おかげさまでお客さまにはご好評いただきました。

画像1: 第2弾は、八戸の日本酒やせんべい文化を楽しんでいただくツアーを実施

「Zoomを使って中継で配信するのは初めての試みでしたし、直接お会いできていない現地の方々と2時間のコンテンツを作る苦労は正直ありました。社内のスタッフによる手作りで、映像配信のプロの手は借りずにクオリティの高いものを仕立てなくてはなりません。さらにお客さまとの双方向のコミュニケーションがあるため、どんなイレギュラーが発生するかわかりませんでした。しかし参加型のツアー構成は譲りたくないポイントですし、結果的にうまくやれてよかったなと思っています」

画像2: 第2弾は、八戸の日本酒やせんべい文化を楽しんでいただくツアーを実施

ご好評の声にお応えして、第2弾以降の開催準備も進めています。9月には青森県八戸市のご協力のもと、「JAL羽田-三沢デジタルフライトで行く、青森県八戸市食と文化のリモートトリップ」と題したツアーを販売しました。お陰さまでこちらも発売数日で完売しました。

「今回は最初から、現地にゆかりや思い入れのあるスタッフに手を挙げてもらいました。青森出身の客室乗務員に現地のナビゲーター役になってもらうなど、よりJALらしさ溢れる現地の魅力発信を目指しました。当日は、まず羽田空港から三沢空港へのデジタルフライトをお楽しみいただいた後、蕪島神社や八戸酒造さんを中継で結び、通常は現地でしか買えない限定の日本酒をお届けしました。さらに青森ならではのせんべいの食文化をご堪能いただきました」

第2弾当日の模様は、「OnTrip JAL」でレポート記事を掲載予定です。

また第3弾は10月下旬に北海道の釧路をテーマにした商品を販売開始予定です。以降の販売も順次お知らせしますので、どうぞ楽しみにお待ちください。

画像3: 第2弾は、八戸の日本酒やせんべい文化を楽しんでいただくツアーを実施

ゆくゆくは海外も。オンライントリップの可能性は無限大です

さらにこの先、海外へのオンライントリップも考えています。より遠くへ、奥地へ、飛行機に乗っても行きにくい場所に触れられることはオンライントリップならではの利点です。秘境へのツアーをオンラインでお楽しみいただけるかもしれません。

「旅先や旅の体験を少しでも『いいな』と思っていただけるキッカケになればと考えています。お客さまのニーズに合わせて展開していきたいと思っています。小さなお子さまがいらっしゃるご家庭の家族旅行だったり、ご高齢でご移動に不安を覚える方々に楽しんでいただいたり、よりリアリティを追求しながら、オンライントリップならではのメリットをうまく融合できればと思います」

画像: ゆくゆくは海外も。オンライントリップの可能性は無限大です

どんな年代の方でも、どんな場所からでも。そしてどこへでも。旅の楽しみをご自宅にお届けするアプローチを、JALはさらに広げていきます。オンライントリップの可能性は無限大なのです。

JALの舞台裏

A350導入の裏話や機内食のメニュー開発など、JALの仕事の舞台裏を紹介します。

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