文:デラクーバ浩世
INDEX
- 日本とハワイ、ビール事情の違いとは
- ハワイのビールの特徴
- 【おすすめの店1】鮮度の高いクラフトビールが飲める、ブリュワリー兼レストラン:Waikiki Brewing Company , Kakaako
- 【おすすめの店2】約50種類の豊富なビールメニューを飲み比べ:Square Barrels
- 【おすすめの店3】好きな量を好きなだけ。ハワイ最新スタイルのビールバー:Off The Wall Craft Beer & Wine
- 【おすすめの店4】人気カフェのワインバーで楽しむハワイ産生ビール: Island Vintage Wine Bar
- 【おすすめの店5】工場見学&パブでできたての美味しいビールに舌鼓: Kona Brewing Company
- お土産用のビールを買うなら、充実した品揃えのスーパーで
- ジャンル別、お土産におすすめのクラフトビール5選
- ビール購入時・飛行機で持ち帰る際の注意点
日本よりも値段が安いハワイのビール。ビール事情の違いとは
ハワイでお酒を飲むときの注意点
ハワイと日本のビール事情で大きく異なるのは、アルコールに関するルールです。ハワイではアルコールが飲めるのは21歳以上からですが、日本のように、年齢制限をクリアしていればどこで飲んでも良いというわけではありません。
お酒を飲めるエリアの区分けが厳しく、ビーチや街中でお酒を飲むのは禁止。レストランの場合は、お店が指定しているエリア内のみアルコールを飲むことができます。オープンエアのレストランだと、「ここから先はアルコールの持ち出し禁止」などのサインがあるので注意が必要です。
ハッピーアワーなど、お得にビールを楽しめるシステムも
ハワイでは、日本の居酒屋では主流の「お酒の飲み放題」のシステムを導入している店はあまり見かけませんが、ハワイならではのお得なお酒の楽しみ方があります。
店舗で飲む場合は、ドリンクやフードが時間限定でスペシャル価格になるハッピーアワーや、お酒を提供しないレストランへのお酒の持ち込み(BYOBといわれています)などを実施している場合もあるので、そういったサービスを利用するのがおすすめ。
また、スーパーなどでビールを購入する場合は、容器の「デポジット」のシステムが適用されます。
瓶や缶、ペットボトルを購入する際、1本ずつデポジット(保証金、上写真のHI BEV DEPOSIT)と容器の料金(上写真のHI BEV FEE)が別途加算されます。飲み終わった空の容器をリサイクルセンターなどに持っていくと、このデポジット料金(容器の料金は返金不可)が返金されるというエコな仕組み。
ワイキキから徒歩圏内のカパフル通り沿いにリサイクルセンターがあるので、飲んだ後の缶やボトルは捨てずに持っていきましょう!
ハワイのビールの特徴
ほとんどのビールは発酵方法によって「エール」または「ラガー」の2種類に分けられ、例えばエールならその中でIPA、ペールエール、スタウトなどさまざまなスタイルに分けられます。これらのビールスタイルの数はなんと100種類以上。
日本ではラガービールが主流ですが、アメリカではエールビールが豊富で、スーパーでもバラエティ豊かな銘柄からチョイスが可能。日本ではなかなか出会えないスタイルのビールをいろいろ試して、お気に入りのフレーバーを探すのもハワイ旅行の新たな楽しみ方のひとつかもしれません。
【おすすめの店1】鮮度の高いクラフトビールが飲める、ブリュワリー兼レストラン
Waikiki Brewing Company , Kakaako(ワイキキ・ブリューイング・カンパニー カカアコ店)
2015年にワイキキに誕生した「ワイキキ・ブリューイング・カンパニー」は、ハワイにおけるブリュワリー兼レストランブームの先駆け的な存在。ここカカアコ店はその2号店にあたり、地元ロコが集うローカルな雰囲気が楽しめるお店です。カカアコの端に位置し、レストランとショッピングの複合施設「ソルト・アット・カカアコ」から徒歩約10分のところにあります。
2019年10月現在、お店で醸造しているクラフトビールは9種類。IPA(インディアンペールエール)やポーター、エールなどさまざまなテイストのビールが揃っています。特に、IPAの「スキニージーンズ」は、2種類のホップを使い、ブルーベリーやバラなど甘美な香りと渋みが混ざり合った初心者でも飲みやすいビールです。このお店は、アメリカ本土でクラフトビールブームが起こる前からIPAに着目していたこともあり、完成度の高いビールを味わうことができます。
Waikiki Brewing Company , Kakaako(ワイキキ・ブリューイング・カンパニー カカアコ店) | ||
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営業時間 | : | 11:00~23:00(金曜は11:00〜深夜、土曜は10:00~深夜、日曜は10:00~23:00) |
定休日 | : | なし |
住所 | : | 831 Queen St. |
Web | : | http://www.waikikibrewing.com/ |
【おすすめの店2】約50種類の豊富なビールメニューを飲み比べ
Square Barrels(スクエア・バレル)
クラフトビールとハンバーガーなどの食事を提供するパブレストランとして2015年にスタートした「スクエア・バレル」。「ホノルル・ビアワークス」や「ラニカイ・ブリューイングカンパニー」など、地元の小さなブリュワリーのクラフトビールを多く取り扱っています。いまではワインやウイスキーなどのお酒も揃い、世代や年齢問わずカジュアルに利用できるロコの憩いの場として親しまれています。
場所は、オフィスビルが立ち並ぶホノルルのダウンタウンの中心地。店内はカウンター席やテーブル席、ボックス席もある、奥行きのある空間です。
扱っているビールは、オリジナルのクラフトビールをはじめ、ローカルブランドを中心としたセレクションで、その数は約50種類。スタウトの種類も豊富で、2013年〜2017年製の熟成させた銘柄も取り扱っています。アルコール度数と苦みは強めですが、時間が経つほど飲み心地がスムーズに感じるおもしろいビールです。熟成タイプのビールは数に限りがあるので、早めの時間に行くことをおすすめします。
「スクエア・バレル」のおすすめフードメニューは、「イランド・チョリソー・バーガー」。イランドとは、アフリカに生息するアンテロープというウシ科の動物の一種で、ハワイでは住人以外の立ち入りが禁止されているニイハウ島で育てられています。噛めば噛むほど旨みがあふれるニイハウ島産イランドの肉を使ったハンバーガーを提供しているのは、ハワイでもここ、スクエア・バレルのみ。
このバーガーと相性が良いのはスクエア・バレルのオリジナルビール。野生的なフレーバーのパティとの絶妙なコンビネーションがクセになること間違いなしです。
スクエア・バレル(Square Barrels) | ||
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営業時間 | : | 11:00~22:00(金曜は~23:00、土曜は16:00~23:00) |
定休日 | : | 日曜 |
住所 | : | 1001 Bishop St |
Web | : | http://squarebarrels.com/ |
【おすすめの店3】好きな量を好きなだけ。ハワイ最新スタイルのビールバー
Off The Wall Craft Beer & Wine(オフ・ザ・ウォール・クラフトビール&ワイン)
再開発で注目を集めるワード・カカアコエリアに2018年にオープンした「オフ・ザ・ウォール・クラフトビール&ワイン」は、壁からニョキっと伸びたサーバーから自分で好きな量をグラスに注ぐセルフ方式のビールバーです。
この店の特徴は、ビールの購入方法にあります。
1.エントランスでIDとクレジットカードを提示して専用のカードをもらう。
2.カードを飲みたいビールのタップ(注ぎ口)上部分のホルダーに乗せ、グラスに好きなだけ注ぐ。
価格はサーバーの上のスクリーンに表示されます。
3.お会計はレジでカードを渡し、ほかに注文したフードがあれば一緒に支払います。
チップ(税抜き価格の15~20%程度)も忘れずに。
取り扱っているビールはすべてハワイ産の地ビール。全部で16種類ほどあり、1週間に2~3種類ほどビールが入れ替わるので、訪れるたびに新しい銘柄に出会えます。
ビールのほか、ワイン、アップルサイダーもセルフ方式で飲むことができます。「アロハ・ビア・カンパニー」や「ビア・ラボ」、「コホラ・ブリュワリー」など、ローカルな醸造所のビールも取り扱っているので、要チェックです。
どのビールを選んでもマッチするお店のおすすめフードは、ハンドカットのフレンチフライ「パパス・ブラバス」とオアフ島産牛肉を使ったスライダー「スライダー&パパス」、そしてヘルシーな「ブレッドフルーツ・フムス」。ジャムの甘みがアクセントになったジューシーなスライダーは、甘みと塩けの罪なコンビネーションがたまらない一品です。
Off The Wall Craft Beer & Wine(オフ・ザ・ウォール・クラフトビール&ワイン) | ||
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営業時間 | : | 11:00~23:00(金・土曜は~24:00、日曜は~21:00) |
定休日 | : | なし |
住所 | : | 1170 Auahi St. サウスショア・マーケット内 |
Web | : | https://www.offthewallhawaii.com/ |
【おすすめの店4】人気カフェのワインバーで楽しむハワイ産生ビール
Island Vintage Wine Bar(アイランド・ヴィンテージ・ワインバー)
コーヒーやアサイーボウルで有名な「アイランド・ヴィンテージ・コーヒー」が、ワイキキ店の隣に2019年8月にオープンした「アイランド・ヴィンテージ・ワインバー」。
スタッフに直接注文できるほか、$10、$25などの金額がチャージされたカードを使って、自分でワインサーバーからグラスへ注ぐセルフスタイルも取り入れています。ワインがメインのバーですが、地元産の生ビールも厳選して取り扱っているので、ビールを目的に訪れても満足度の高いお店です。
ビールでまず試してほしいのは、ワイキキ・ブリューイング・カンパニーとコラボしたオリジナルビール「アイランド・ヴィンテージ・ブロンド・エール」。さっぱりとした味わいで苦みが少なく、何杯でも飲みたくなる喉ごしの滑らかさが魅力です。
おつまみは「ポケ・ディップ」と「トリュフ・マック&チーズ」で。ピリ辛のアヒ(マグロ)のディップとトリュフ&チーズの濃厚な旨みが絡みつくパスタはしっかりしたフレーバーなので、爽やかなオリジナルビールがちょうどいいバランスを保ってくれます。
このほか、ヘルシー志向なオーガニックのビールなど、珍しい種類の瓶ビールも数多く取り揃えています。
Island Vintage Wine Bar(アイランド・ヴィンテージ・ワインバー) | ||
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営業時間 | : | 7:30~23:00 |
定休日 | : | なし |
住所 | : | 2301 Kalakaua Ave. ロイヤル・ハワイアン・センターC館2階 |
Web | : | https://www.islandvintagewinebar.com/ |
【おすすめの店5】工場見学&パブでできたての美味しいビールに舌鼓
Kona Brewing Company(コナ・ブリューイング・カンパニー)
はじめにご紹介したオアフ島の「ワイキキ・ブリューイング・カンパニー」は食事とビールを楽しむのみでした。しかし、ひと足伸ばしてハワイ島を訪れると、それに加えてブリュワリー見学もできるパブがあります。それが、1994年に設立されたハワイを代表するビールブランドが運営する「コナ・ブリューイング・カンパニー」です。
コナ・ブリューイング・カンパニーがハワイ島にお店をオープンしたのは1998年。ここでは、15才以上であれば$10(※2018年9月時点)でブリュワリーの見学ができます。約1時間のツアーはギフトやビールのサンプル(21才以上限定)のおみやげつきで、食事だけでなく観光目的でも立ち寄りたいスポットです。
見学後は、パブでできたてのビールをいただきましょう。代表的な銘柄は、「ロングボード」。すっきりとした味わいのラガータイプで飲みやすく、ほんのりと甘い飲み口が特徴。ロコはもちろん旅行者からの支持も高いビールです。季節限定のビールもあるので、メニューで見かけたら旬の味をビールで楽しむチャンス。ビールについて学んだあとの一杯は、いつもより一層美味しく感じるかもしれません。
Kona Brewing Company(コナ・ブリューイング・カンパニー) | ||
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営業時間 | : | 11:00~22:00(ツアーの時間はHPで要確認) |
定休日 | : | なし |
住所 | : | 74-5612 Pawai Place Kailua Kona |
Web | : | https://konabrewingco.com/ |
お土産用のビールを買うなら、充実した品揃えのスーパーで
ハワイでは醸造所の増加で、スーパーでも様々なローカル産のビールが登場し、気軽に購入できるようになりました。
缶ビールは6本パックで売られていることが多いのですが、1本単位の価格表示があれば、欲しい分だけ取り出して購入しても問題ありません。セットでしか購入できないと思っている方が多いので、覚えておくと便利です。
おすすめスーパーは「ABCストア」と「フードランド」
「ザ・インペリアル・ハワイ・リゾート・アット・ワイキキ」1階にあるABCストアは周りにコンドミニアムが多いためか、お酒やおつまみ用のフードがほかの店舗に比べて充実しています。
ローカルスーパーの「フードランド」は地元産ビールの宝庫。アラモアナにある「フードランドファームズ アラモアナ」では、ビール売り場でローカル産をまとめて販売しているのでお目当てのビールを探しやすく、お土産探しに便利。スーパー内にバーもあり、ここで一杯飲んでから買い物をするのもおすすめです。
Foodland Farms Ala Moana(フードランドファームズ アラモアナ) | ||
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営業時間 | : | 5:00~23:00 |
定休日 | : | サンクスギビングデーは18:00までの営業、クリスマス |
住所 | : | 1450 Ala Moana Blvd. アラモアナセンターのエヴァウィング1階 |
Web | : | https://foodland.com/ |
ジャンル別、お土産におすすめのクラフトビール5選
バラエティ豊かなフレーバーがあり、パッケージがユニークでおしゃれなハワイビールは、お酒好きの友だちや家族へのちょっと変わったハワイ土産にぴったりです。
数あるビールの中から、味わい、パッケージ、限定モノの3つのカテゴリーに分けておすすめのビールを紹介します。
1.「味わい」のおすすめビール
マア…オラ・ブリュー
最近取り扱う店が増えてきた、注目のハワイ島発ブリュワリーのビール。アメリカとドイツのホップを混ぜ合わせて造られており、キレがある味わいなので「軽めのテイストが好き!」という方におすすめのラガーです。
2.「パッケージ」のおすすめ
スキニージーンズ…ワイキキ・ブリューイング・カンパニー
ユーモラスな名前で、缶のデザインもとてもユニーク。ワイキキ・ブリューイング・カンパニーのバーでも紹介しましたが、しっかりした味わいで、スキニージーンズがタイトになりそうなくらい飲み進められる、クセになる味わいのIPAです。
ハナホウ…ワイキキ・ブリューイング・カンパニー
こちらもワイキキ・ブリューイング・カンパニーのビール。ヤシの木の周りにホップをあしらったデザインで、カラーも鮮やかです。ヘーフェヴァイツェンという白ビールで、フルーティで飲みやすく、飲み終わったあとは商品名でもある「ハナホウ(ハワイ語でアンコールの意味)」と言いたくなるはず。
3.「限定モノ」のおすすめ
キャスト・アウェイとクア・ベイ…コナ・ブリューイング・カンパニー
季節&地域限定モノもあるハワイ産ビール。販路が広いコナ・ブリューイング・カンパニーのビールはハワイ以外の地域でも購入しやすいのですが、ハワイと米国本土の限られたエリアだけで発売されているキャスト・アウェイ、5~8月の期間限定発売のクア・ベイは、レアなビールとしてお土産にも喜ばれそうです。
ビール購入時・飛行機で持ち帰る際の注意点
ハワイでお酒を購入する際は、パスポートなど英語表記のある身分証明書(コピー不可)を提示しなければならないので、ショッピングの際は忘れないように持っていきましょう。レストランやバーでもお酒を注文する際、身分証明書の提示を求められることがあります。
一般的なビール缶や瓶は、液体量の制限を超えているので機内持ち込みは禁止。預け荷物にする必要があります。また、量によっては関税がかかる可能性があるので、合計量を調べて規定内かどうか事前に確認しておくと良いでしょう。
荷造りする際は、瓶なら洋服にくるむなどして割れないようにするほか、水滴が他の荷物につかないように常温の状態でパッキングするのがおすすめです。
レストランやバーだけでなく、スーパーでも手軽に購入できるようになったハワイ産ビールは、今後もますます人気が高まりそう。いろいろな味わいが楽しめる、ハワイクラフトビールの奥深き世界を満喫しましょう。
デラクーバ浩世
ハワイ在住のフリーライター&コーディネーター。大学中退後、グラフィックデザイナーを経て、スペイン語習得を目的に旅へ。3年間中南米を中心に旅をしながら語学を学び、世界一周後帰国。2009年にハワイへ移住。
初回投稿日:2018年9月27日
12/1より機内でコナビールを提供開始!
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