ハワイの魅力はいわゆる「バカンス気分」だけではありません。訪れるほどに新しい発見があり、人々は思い思いのスタイルを見つけて幸せなハワイの非日常体験を充実させていくのです。この連載では4つのスタイルでハワイの魅力を再発見できるストーリーを紹介していきます。まずは「ネイチャー・リトリート(Nature Retreat)」。

連載
大自然に身を委ねながら美のチャージ。ハワイで叶えるキレイの旅」
家族との時間を大切に。ハワイだからできる、愛おしい時間の過ごし方」
ONもOFFも楽しみたい、仕事をしながら旅をする。新しいハワイ

例えば、ワイキキビーチから見える小高い丘・ダイヤモンドヘッドは約40万年前に生まれた巨大なクレーター。ハワイ島の山・マウナケア山の高さは富士山よりも高い4205m。改めて言うまでもなく、ハワイは海だけでなく太古の昔に生まれた山や動植物に触れることのできる大自然スポットです。

太陽の光、海の青、澄んだ空気、山々と植物の緑、満天の星…。自然をその体いっぱいに感じることは、心と体に真の癒しをもたらしてくれます。最初に提案するスタイル「Nature Retreat」は、ハワイの滞在時間を目一杯使って大自然から癒しをもらう旅。せわしない日常の中の付け焼き刃の癒し時間ではなく、ハワイという非日常の時間で大自然を存分に満喫する旅で、あなたの心も体もしっかりリセットできるはず。

旅の始まりは、幻想的な光景が広がる国立公園

ハワイ島 ハワイ火山国立公園

画像1: ハワイ島 ハワイ火山国立公園
画像2: ハワイ島 ハワイ火山国立公園

旅の始まりはハワイ諸島最大の島・ハワイ島。まずは、みなぎる大自然のエネルギーを全身で感じられる「ハワイ火山国立公園」へ向かいます。

ハワイ島のシンボルともいえるこの場所は、ハワイ唯一の世界遺産でありパワースポットとして有名。圧倒的なスケールを誇る「マウナロア山」には「キラウエア火山」という活火山(火口)があり、その火口である「ハレマウマウ」は火山の女神・ペレの伝説(※1)が受け継がれ、美しくも妖艶な表情を見せます。それらの壮大な光景は、太古の昔から脈々とつづく時間の流れをまざまざと表し、得も言われぬ感動を与えてくれます。

コナ空港を降り立ち、遠目から雄大な山々に見惚れたら、車を借りていざ、大自然の中へ。この国立公園はコナからヒロまでの南部ドライブコースとしても人気で、2018年の大規模噴火以降、火口周辺の表情が変わった現在(※2)では、「スチーミング・ベント展望台」と呼ばれる展望台に向かうのがおすすめ。

画像3: ハワイ島 ハワイ火山国立公園

最寄りの駐車場から歩いてすぐの距離にあるのですが、ここは壮大な景色を楽しむためにも、少し遠回りしてトレイルコースを歩きましょう。

展望台は、1km半ほどのトレイルコースの中間にあります。車を降りたら、自然の力強い営みとエネルギーを感じながらゆっくりとトレッキング。ここでの見所は、草原に立ち上る水蒸気が大地の息づかいのようにも思える幻想的な風景。これは、地中の水分が火山の地熱によって暖められ、水蒸気になったものだそうで、「ペレの吐息」とも呼ばれています。

非日常的な環境の中、大地のうごめきに自身の呼吸や鼓動をシンクロするようにしてゆっくり歩みを進めると、改めて「生きている自分」を実感し、自分の中に秘めたエネルギーを感じることができるかも知れません。

※1 溶岩はペレの化身である、と考えられています。
※2 掲載の写真は2018年以前撮影のものです。現在噴火は収まっていますが、地表での火山活動を見ることはできません。なお、一部閉鎖、立ち入り禁止区域がありますので公式サイトで最新情報を確認することをおすすめ致します。

満天の星に癒される。「地球で一番星空に近い場所」へ

ハワイ島 マウナケア

画像1: ハワイ島 マウナケア

同じくハワイ島で、こちらも見逃せないのは「マウナケアの星空ツアー」。ハワイ語で「白い山」という意味を持つ、「マウナケア」へ向かうツアーがコナの街から始まります。レンタカーでの登頂は基本的に禁止されているので、ツアーへの参加が必須。美しい星空が見えるベストロケーションを教えてくれるガイドさんがいれば心強いものです。

冬の短い間、奇跡的に山頂に雪を頂く美しい山「マウナケア」には珍しい高山植物・銀剣草(ぎんけんそう)が生息しています。日本の国立天文台すばる望遠鏡が設置されており、世界有数の天体観測地としても有名です。

何といっても山頂から見る壮大なサンセットと美しい星空は息を呑む美しさ。大地の丸みを感じながら沈む神々しいまでの夕日を体全体に浴び、さらに夜が更ければ、何億光年先の星、流星、物語のある星座の数々……宇宙への想像と好奇心を掻き立てる夜空が一面に広がります。ハワイの澄んだ空気だからこそ味わえる神秘的な天体観測は、360度の大空の中に立っているというより「包み込まれている」ような不思議な感覚に。

画像2: ハワイ島 マウナケア

自分が宇宙の一部であることを体で感じたら、深く呼吸をし、頭を空っぽにしてみましょう。小さな悩みなんてどうでもよくなってしまいます。
なお、頂上付近は気温がぐっと低くなるので体調管理と防寒対策をお忘れなく。

太陽の光、大地を包む大空と荘厳な景色を求めて

マウイ島 ハレアカラ国立公園

画像1: マウイ島 ハレアカラ国立公園

ハワイ島だけでなく、ハワイには各島に雄大な自然のスポットがたくさんあります。次に向かうのはマウイ島の名前の由来ともなった半神マウイの伝説(※3)が残る「ハレアカラ国立公園」。ハワイ人にとって神聖な場所と崇められるハレアカラはハワイ語で「太陽の家」という意味で、まさに太陽の存在感と素晴らしい光景を堪能することができる場所です。

カフルイ空港から東に伸びる道を車で進むこと約90分、マウイ島最高峰(標高3055m)のハレアカラ山の荘厳な姿が目の前に。晴れた朝、フレッシュな空気を胸いっぱいに取り込み、トレッキングを楽しみながら森の奥深くへ。朝からアクティブに体を動かすことで、体の血の巡りが良くなっているよう。

画像2: マウイ島 ハレアカラ国立公園

山頂付近、雲海から昇る温かくも神々しいオレンジの光を放つサンライズに出逢えた時、心が震える感動と底から溢れ出すパワーが感じられるはずです。また、公園内には、滝や川、緑豊かな熱帯エリアもあるので、体力に自信のある方は、時間のゆるすかぎり散策を楽しみたいところ。

※3 半神半人のマウイが昼間を長くするために太陽をここに閉じ込めたという伝説があります。
注)サンライズ鑑賞(午前3時~7時)には、入園60日前からできる事前予約が必須。入園の際には予約券の領収書、パスポートの提示が必要です。

自然が生み出すマイナスイオン、マノア渓谷でリフレッシュ

オアフ島 マノア・フォールズ

画像1: オアフ島 マノア・フォールズ

訪れる日本人が最も多いオアフ島にも行くべきスポットがあります。ワイキキからも近い人気のトレイルコース・片道約1.3kmの「マノア・フォールズ・トレイル」は、ハワイ固有の植物が保護育成されており、大自然に触れながらハイキングが楽しめるスポットです。

入り口からすぐ樹木の力強い生命力と迫力を感じるジャングルが広がり、景色をただ見て楽しむのとは違って自然の中を自らの足で進んでいく体験は、まさにこの旅のテーマそのもの。美しい緑、ゴツゴツした岩場、ぬかるんだ地面、都会の日常にはないシーンの中、歩みを進めていくと水の流れる音が耳に入ってきます。

歩くこと約30分、このコース最大の見どころ、「マノア・フォールズ」に到着。全長約60m、断崖から流れ落ちる激しくも涼やかな水の様子は、トレッキングの疲れを癒し、心までも浄化してくれるような感覚に。森林の空気と澄んだ水の爽快感で、旅の終盤を晴れやかな気分に締めくくっていきましょう。

画像2: オアフ島 マノア・フォールズ

絶景を堪能するドライブはもちろん、トレッキングで自らの身体を動かし心地よい疲れとともに大自然からの癒しをもらう旅。島ごと、エリアごとに見せてくれる表情の違いは、訪れた人にしかわからない体験で五感に記憶されていきます。

ハワイのネイチャー・リトリート。五感でフルに感じる真の癒しストーリーは、ハワイでの幸福な時間としてしばらくは体の奥まで染み込んでいてくれそうです。

写真提供:ピクスタ

SAYAKA MIYANO

出版社、制作プロダクション、コスメ&美容の総合サイトを運営する会社に勤務後、フリーランスの編集ライター兼WEBディレクターへ転身。ビューティやファッションの他に、大好きな食や旅、音楽や映画エンタテインメントといった幅広いジャンルの編集及び執筆を行っている。著書に「理系女子あるある」(トランスワールドジャパン)がある。

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