北海道の道南に位置する函館・七飯大沼エリア。大自然に囲まれたこの地域は、サイクリングやカヌーなどのアクティビティはもちろん大沼牛や牧場ソフトクリームといったグルメまであらゆる面でその恩恵を受けられるのが魅力。旅に非日常を求める方にぴったりな、“大自然と遊ぶ“がテーマの1泊2日プランを紹介しましょう。
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※撮影時のみマスクを外しています。

〈1日目〉

旅のはじまりはこだわりの日本酒から。この土地だからこその日本酒

画像1: 旅のはじまりはこだわりの日本酒から。この土地だからこその日本酒

函館空港から車で約20分。道南・七飯町にある「箱館醸蔵」に到着しました。2021年2月に完成した醸造蔵は、道南スギがあしらわれた木の温かみが感じられるシンプルな外観が特徴。一年を通して醸造する四季醸造を取り入れており、季節を問わずしぼりたての日本酒が味わえます。

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一歩店内へ入ると、日本酒「郷宝(ごっほう)」の各種ボトルがずらり。ミュージアムのような空間です。

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杜氏である東谷浩樹さんは、約30年以上日本酒づくりに打ち込んできた北海道を代表する名匠。

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箱館醸蔵では、蔵内で精米の工程から仕上げまで丁寧に行っています。これは、精米を外部委託する蔵が多い中では、珍しい話です。お米の水分量や硬さが一定でなかったとしても、その状態に合わせて精米することで、常に味にブレのないおいしい日本酒が完成。そこまで追求したいというこだわりなのだそう。

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熟成期間中のもろみをかき混ぜる東谷さん。人の手でかい入れ(もろみを混ぜる作業)をすることが大切で、もろみの状態を見ながらいい塩梅に仕上げます。

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35年ほど前に、道南エリアから地酒を醸す酒蔵が撤退。箱館醸蔵は、この地の地酒を造りたい、海山の幸に恵まれた道南の料理に合う日本酒を作りたいという想いでスタートしました。

「道南にゆかりのある契約農家が栽培したお米と、横津岳の伏流水という名水を仕込み水として使うことで、この道南という土地ならではの地酒を醸すことを大切にしています」と、東谷さん。これぞ、郷土の宝である大自然の恵みを形にしたようなお酒です。

画像7: 旅のはじまりはこだわりの日本酒から。この土地だからこその日本酒

箱館醸蔵では、JALふるさとアンバサダーと共に作ったリップクリームを販売しています。米ぬかや酒粕を配合しており、酒造りの過程で発生する副産物を活用。しっとりと潤いが感じられ、自分用にはもちろんお土産用にもぴったり。
--※一般的な酒造会社では、大半が産業廃棄物として処分されています

箱館醸蔵では試飲が可能なので、郷宝を飲み比べて、それぞれ味わいの違いを楽しんでみてください。

箱館醸蔵

住所北海道亀田郡七飯町大中山1-2-3
電話0138-65-5599
営業時間10:00~12:00、13:00~16:00
定休日月~金曜日

奇跡の木に触りながら願いごとを。水で浮かび上がる占いも

画像1: 奇跡の木に触りながら願いごとを。水で浮かび上がる占いも

箱館醸蔵から車で約15分。「三嶋神社」に到着しました。

画像2: 奇跡の木に触りながら願いごとを。水で浮かび上がる占いも

本殿にある扉を開けると参拝ができます。お賽銭を入れて鈴を鳴らし、二礼二拍手一礼。ここには、「大山衹大神(おおやまつみのおおかみ)」と「木花咲耶姫(このはなさくやひめ)」「倉稲魂大神(うがみのみたまのおおかみ)」、が祀られており、商売繁盛や家内安全、良縁、子宝、安産、五穀豊穣などご利益があると言われています。でも、それだけではありません。

画像3: 奇跡の木に触りながら願いごとを。水で浮かび上がる占いも

ふれて願いを叶える・奇跡を起こすとされている「歩礼叶願(ふれとね)さま」が祀られています。平成16年9月に七飯町を襲った台風により、授与所の裏にあったヒバの木が折れてしまったのですが、授与所の屋根にふれることなく、神社の前の何もない空間に倒れていたのだそう。奇跡を起こす木ということで、この木にふれながら願いごとをすると叶うとされています。

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境内には、神様からの恵みの水である「湧情水(ゆうじょうすい)」が流れています。こちらで、水占いを体験。専用の四角形の紙を湧情水に浸すことで、ふんわりと一文字が現れます。

画像5: 奇跡の木に触りながら願いごとを。水で浮かび上がる占いも

「福」という字が浮き出ました。近くに教えを説く説明看板があるので、浮き出た字の教えを見てみると……。

福…吉事。神様より授かる。

浮き出る文字は合計100文字ほどあり、それぞれ教えが異なります。どう感じるかは、自分次第です。ほかにも恋の水占いがあり、浮き出る文字は合計30文字。カップルや夫婦に人気なのだそう。

画像6: 奇跡の木に触りながら願いごとを。水で浮かび上がる占いも

湧情水は、横津岳の湧水。持ち帰りが可能なので、ボトルを準備していくことをおすすめします。注ぐときは神様への感謝の気持ちを忘れずに。

三嶋神社

住所北海道亀田郡七飯町本町6丁目2-3
電話0138-65-2074

貴重な農業の収穫体験を。手頃な価格で野菜が買える直売所も

画像1: 貴重な農業の収穫体験を。手頃な価格で野菜が買える直売所も

続いてやってきたのは、「にじいろファーム」です。自社栽培のほか、契約農家から仕入れた採れたてで新鮮な野菜や果物を、直売所ならではの低価格で購入できるのが魅力。

まずは、にじいろファームが所有する畑で農業体験をさせてもらいます。

画像2: 貴重な農業の収穫体験を。手頃な価格で野菜が買える直売所も

ハウスに到着すると、奥まで続く長いトマト畑が……! この日は、収穫時期を迎えたトマトの収穫体験をさせてもらうことに。時期によってはナスやピーマンなど、いろいろな野菜が実ります。

画像3: 貴重な農業の収穫体験を。手頃な価格で野菜が買える直売所も

真心込めて育てられたトマトは真っ赤に色づき、完熟状態。その場で食べたい気持ちをグッと堪え、収穫はまだまだ続きます。

画像4: 貴重な農業の収穫体験を。手頃な価格で野菜が買える直売所も

収穫できたたくさんのトマトたち。「このトマトたちを使ってどんな料理を作ろうかな」と考える時間も楽しいひとときでした。

画像5: 貴重な農業の収穫体験を。手頃な価格で野菜が買える直売所も

ジャガイモの品種レッドムーンは、中が黄色くサツマイモのようなコクと優しい甘みがあって、すぐに売り切れてしまうほど人気だそうです。

ほかにも直売所ではさまざまな野菜が販売されていますが、食べ方やレシピをスタッフに聞くと、それぞれの野菜にぴったりなおいしいレシピを教えてもらうことができます。

画像6: 貴重な農業の収穫体験を。手頃な価格で野菜が買える直売所も

にじいろファームのオーナーである西山夫婦は、「脱サラし、一から農家を始めたので、最初はわからないこともたくさんありました。でも、おいしい野菜を作りたい、そしてその野菜をたくさんの方に食べてほしいという気持ちで、大切に野菜たちを育て続けています」と話します。大自然の恵みと共に、素敵な笑顔を受け取ったのでした。

野菜直売所 にじいろファーム

住所北海道亀田郡七飯町桜町37-1
電話070-4002-5623
営業期間4月下旬~11月下旬(予定)
営業時間8:30~15:00
定休日営業期間中なし(12〜3月まで冬季休業)
※農業体験は随時希望者を受け付けていますので、興味がある方はぜひにじいろファームへお問い合わせください

肉汁じゅわっ。薪焼きグリルがおいしさの秘密

画像1: 肉汁じゅわっ。薪焼きグリルがおいしさの秘密

にじいろファームから車で5分、「道の駅なないろ・ななえ」のすぐ隣にある「男爵ラウンジ」に到着しました。

男爵いもの生みの親である「川田龍吉 男爵」がアメリカから輸入した農耕具など約500点もの展示物が楽しめるミュージアム、全国から集めた食品や生活雑貨を販売しているショップ、七飯近郊・道内地域の食材を使ったお料理が楽しめるレストランが入った珍しいスポットです。

こちらのレストランでは、薪を使いハンバーグやステーキを焼き上げます。オープンキッチンなので、薪焼きの様子を眺めることができるのも、見どころのひとつ。

画像2: 肉汁じゅわっ。薪焼きグリルがおいしさの秘密

ランチに注文したのは、「【男爵謹製】大沼牛ハンバーグ(北海道産)デミグラスソース」(1,850円)で、ハンバーググリル、パンorライス、サラダ、飲み物がついたセットメニュー。

注文後しばらくすると、キッチンからジュージューと焼ける音とともに香ばしい匂いが。アツアツのグリルにのせられたハンバーグから湯気がたっています。柔らかい赤身が特徴の大沼牛のハンバーグとじっくり煮込んだデミグラスソースとの組み合わせはベストマッチ。一口噛むごとに、肉汁がじゅわっと口いっぱいに広がり、思わず笑みがこぼれました。

男爵ラウンジ

住所北海道亀田郡七飯町峠下379番3
電話0138-82-8888
営業時間10:00~18:00
定休日年中無休(年末年始除く)

函館山、街中、平野が広がる景色を、函館の裏側から眺める

画像1: 函館山、街中、平野が広がる景色を、函館の裏側から眺める

男爵ラウンジを出発し、大沼公園と七飯本町を結ぶ道・城岱スカイラインを進むこと20分、標高550mにある「城岱(しろたい)牧場展望台」へ到着。

画像2: 函館山、街中、平野が広がる景色を、函館の裏側から眺める

一面に広がるのは、函館山や函館の街並み、郊外へと広がる大野平野。天気も良く、綺麗に眺めることができ、新鮮な空気を体いっぱいに取り込んでリフレッシュ! 函館山から眺める景色とはまた違う函館の顔が見られて、得した気分です。

城岱牧場展望台は、函館の裏夜景(7つ星夜景)の鑑賞スポットでもあるのだそう。
※函館山山頂から市街地を見渡すいわゆる「表夜景」とは逆に、函館山方向を眺めるのが「裏夜景」

画像3: 函館山、街中、平野が広がる景色を、函館の裏側から眺める

ちなみに、展望台の名前に“牧場”がついている通り、周辺一帯が町営牧場となっています。日によって牛が見られる場所は変わりますが、訪れた日はちょうど展望台すぐ隣のスペースに放牧されており、のんびりと草を食べて過ごしている牛の姿を見ることができました。

美しい函館の景色と、自由気ままに過ごす牛を同時に眺められる城岱牧場展望台。時間を忘れてしまうくらい、ゆったりとした時を過ごしました。

画像4: 函館山、街中、平野が広がる景色を、函館の裏側から眺める

七飯町では今後、ファットバイクツアーを催行予定。ファットバイクのタイヤは一般的な自転車の2倍ほどの太さがあり、アウトドアシーンに最適。山や川、雪上までも乗ることができるのだとか。重そうな見た目に反して、漕ぎ出しは軽く、乗り心地も快適。ギアを活用すれば上り坂でもスイスイ走るので、脚力のない人でも安心です。

一面に広がる函館の景色を眺めつつ、自然の中をファットバイクで風を切って走る気持ち良さ。ぜひ体験してください。

城岱牧場展望台

住所北海道亀田郡七飯町上藤城564
電話0138-65-2517(七飯町商工労働観光課)
営業時間10:00~16:00(5月中旬~10月中旬)
休館日10月下旬~5月上旬 ※城岱スカイラインは例年11月中旬から4月下旬まで冬季間通行止め

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