本州の最西端に位置する山口県の魅力は、1つの県でいろんな文化やグルメを楽しめること。なぜなら、瀬戸内海と日本海の2つの海と中国山地を有する豊かな自然、本州・九州・中国大陸との交流によって育まれた多彩な文化があるからです。そんな山口県の魅力すべてを、一度の旅行で網羅するのは至難の業。そこで、2023年を迎えて間もない今の気分にぴったりの「開運」をテーマにモデルコースを作成しました。山口県に来たら絶対に外せないスポットをおさえた“いいとこ取り”の2泊3日の観光プランを提案します。

〈2日目〉

幕末の教育家・吉田松陰ゆかりの史跡めぐりで開運を|松陰神社・松下村塾

画像1: 幕末の教育家・吉田松陰ゆかりの史跡めぐりで開運を|松陰神社・松下村塾

2日目のスタートは、幕末動乱の時代に生を受け、多くの志士を育てあげた思想家・教育家、吉田松陰を祀る「松陰神社」です。境内には松陰ゆかりの史跡が点在します。

参道の先にある石造りの大鳥居のそばに立つ石柱には、書簡等から抜き出した松陰直筆の文字で「松陰神社」と彫られています。

画像2: 幕末の教育家・吉田松陰ゆかりの史跡めぐりで開運を|松陰神社・松下村塾

ちなみに、鳥居中央にある扁額の文字は、山口県出身の岸信介元首相のものだそうです。

画像3: 幕末の教育家・吉田松陰ゆかりの史跡めぐりで開運を|松陰神社・松下村塾

松陰神社で必ず見ておきたいのが、幕末期に松陰が主宰した私塾「松下村塾」の塾舎です。松下村塾で実際に講義が行われたのはわずか1年あまりと記録されていますが、高杉晋作や伊藤博文など多くの逸材がここから輩出されています。

画像4: 幕末の教育家・吉田松陰ゆかりの史跡めぐりで開運を|松陰神社・松下村塾

見学できるのは外観のみですが、当時の塾舎が当時と同じ位置に現存されているとあり、全国各地から松陰ファンが訪れるのだとか。2015年に「明治日本の産業革命遺産」の一つとして、世界文化遺産に登録されています。

画像5: 幕末の教育家・吉田松陰ゆかりの史跡めぐりで開運を|松陰神社・松下村塾
画像6: 幕末の教育家・吉田松陰ゆかりの史跡めぐりで開運を|松陰神社・松下村塾

松下村塾で幕末に思いを馳せた後は、さらに奥へ進んで御本殿へと向かいます。学問の神として信仰が厚く、合格の祈願に訪れる受験生も多い松陰神社ですが、近年は、開運のパワースポットとしても注目を集めています。松陰の何事にも志をもって行動する生き方にあやかり、手本にすることで「願いは成就し、運は開けてくる」と言われているからなのだとか。

画像7: 幕末の教育家・吉田松陰ゆかりの史跡めぐりで開運を|松陰神社・松下村塾

それぞれの想いを胸に手を合わせ、参拝を終えた後はおみくじを引いてみることに。

画像8: 幕末の教育家・吉田松陰ゆかりの史跡めぐりで開運を|松陰神社・松下村塾

二人が引いたのは、「傘が開く」と「運が開く」をかけた「傘みくじ」。松陰神社オリジナルのおみくじです。

画像9: 幕末の教育家・吉田松陰ゆかりの史跡めぐりで開運を|松陰神社・松下村塾

傘を開くように、選んだおみくじを広げると運勢は傘地の部分に現れます。その可愛さに綴られた言葉を読むのも忘れてはしゃぐ二人。

画像10: 幕末の教育家・吉田松陰ゆかりの史跡めぐりで開運を|松陰神社・松下村塾

ピンクや紫、水色、黄色など色とりどりの傘が結ばれた植栽も、フォトジェニックスポットとして大人気。傘みくじは、すべてなくなってから新しいものをつくるので、時期によっては神符授与所に並んでいない時もあるのでご注意ください。

松陰神社・松下村塾

住所山口県萩市椿東1537番地
電話0838-22-4643
拝観時間境内自由(夜間は松下村塾などは戸締り)
webhttps://showin-jinja.or.jp

100年以上続く大漁旗店でおめでたいグッズに出合う|岩川旗店

画像1: 100年以上続く大漁旗店でおめでたいグッズに出合う|岩川旗店

次に訪れたのは松陰神社から車で約7分の場所にある「岩川旗店」です。萩市で100年以上、印染(しるしぞめ)という伝統技法を用いて大漁旗やのれん、のぼりなどをつくってきた店で、現在は財布やTシャツ、トートバッグなど、日常で使えるオリジナル小物も制作しています。

画像2: 100年以上続く大漁旗店でおめでたいグッズに出合う|岩川旗店

店の中にはさまざまなアイテムが所狭しと並び、明るく賑やかな雰囲気です。縁起の良い大漁旗の伝統的な図柄を用いた小物も多数あり、持っているだけで運が開けそうです。

画像3: 100年以上続く大漁旗店でおめでたいグッズに出合う|岩川旗店

いろんな図柄があって楽しい手拭(1,540円)は、ちょっとしたプレゼントに最適。

画像4: 100年以上続く大漁旗店でおめでたいグッズに出合う|岩川旗店

年齢を問わず人気が高いトートバッグ(5,500円)は、大・中・小のサイズ展開も嬉しい。

画像5: 100年以上続く大漁旗店でおめでたいグッズに出合う|岩川旗店

小物入れにも良さそうながま口(2,860円)は、カバンに忍ばせているだけで気分が上がりそう。

画像6: 100年以上続く大漁旗店でおめでたいグッズに出合う|岩川旗店

開運グッズとしても知られる可愛いアイテムたちは、おめでたいシーンに贈るプレゼントとしても人気。特にタイの図柄が描かれたものは「おめでたい」と大好評だそうです。

岩川旗店

住所山口県萩市古萩町40
電話0838-22-0273
営業時間9:00~18:00、土日祝10:00~17:00
定休⽇不定休
webhttp://iwakawahataten.net

築75年の古民家カフェで楽しむ日本庭園とオシャレなランチ|ホトリテイ

画像1: 築75年の古民家カフェで楽しむ日本庭園とオシャレなランチ|ホトリテイ

おめでたいグッズを手に入れた後は、広大な日本庭園を有する築75年の古民家をリノベーションしたカフェ「ホトリテイ」に向かいます。

岩川旗店からは車で5分程度ですが、少しだけ奥まった場所にあるので、まずは自家焙煎コーヒーとチョコレートを販売するホトリテイの姉妹店「Nero Bake(ネロベイク)」をお探しください。「Nero Bake」横の小道を奥に進むと、真っ白なのれんと提灯が提げられた入り口が見えてきます。

画像2: 築75年の古民家カフェで楽しむ日本庭園とオシャレなランチ|ホトリテイ

案内されたのは、その広さ約800坪という枯山水の日本庭園が見渡せる座敷です。見事な日本庭園を眺めながら味わえるのは、和食ではなく、なんとオシャレなプレートランチ。和と洋の融合を楽しめるのもホトリテイの魅力です。

画像3: 築75年の古民家カフェで楽しむ日本庭園とオシャレなランチ|ホトリテイ

「黒毛和牛ハンバーグプレート」(1,650円)のメインは、萩市のブランド牛「長萩(ちょうしゅう)黒毛和牛」と萩市のブランド豚「むつみ豚」を使用したハンバーグです。定番のプレートで絶大な人気を誇ります。

画像4: 築75年の古民家カフェで楽しむ日本庭園とオシャレなランチ|ホトリテイ

こちらも人気の「地魚フライプレート」(1,650円)です。萩市の新鮮な地魚のフライを、自家製のカレータルタルソースで味わいます。メインのフライには季節の地魚が使われるため、その時々の旬のおいしさが堪能できます。

画像5: 築75年の古民家カフェで楽しむ日本庭園とオシャレなランチ|ホトリテイ

プレートは萩市の伝統工芸品「萩焼」というこだわりよう。彩りを添える野菜もほとんどが地元産で、このプレートランチはまさに萩づくし。おいしくてオシャレなランチと美しい庭園に思わず笑みがこぼれます。

画像6: 築75年の古民家カフェで楽しむ日本庭園とオシャレなランチ|ホトリテイ

食後は、大きな窓からいっぱいに日差しが差し込む、カフェカウンターに移動してちょっとひと息。木材のタイルであしらわれたカウンターや組み木の壁がやわらかい雰囲気を演出しています。ちなみに、壁の漆喰にはほんの少しだけコーヒーが混ぜられているそうです。

画像7: 築75年の古民家カフェで楽しむ日本庭園とオシャレなランチ|ホトリテイ

中庭に面したテーブルとベンチは、空間のイメージに合わせた特注だそうで、居心地の良さは抜群です。本日のドリップコーヒー(500円)と塩カフェラテ(600円)をオーダーし、こちらでも日本庭園を満喫しました。

画像8: 築75年の古民家カフェで楽しむ日本庭園とオシャレなランチ|ホトリテイ

春は桜、夏は鮮やかな緑、秋は紅葉、冬は雪景色と、日本庭園は一年を通じて美しい景色が眺められるそう。最後に日本庭園をのんびりと散策し、ホトリテイを後にしました。

ホトリテイ

住所山口県萩市南片河町62
電話0838-22-1755
営業時間11:00~16:00
定休⽇不定休
webhttps://www.instagram.com/hotoritei.hagi/

タイムトリップ!? 時代を超えた白壁の町並みを散策|柳井白壁の町並み

画像1: タイムトリップ!? 時代を超えた白壁の町並みを散策|柳井白壁の町並み

南東方面に車を走らせること約2時間、着いたのは柳井市古市・金屋地区にある伝統的建造物群保存地区。いわゆる「柳井白壁の町並み」です。

江戸時代中期に建てられた国森家住宅をはじめ、当時の商家の典型的な家造りが今も残り、のんびりと歩けばタイムスリップしたかのような感覚が味わえます。

画像2: タイムトリップ!? 時代を超えた白壁の町並みを散策|柳井白壁の町並み

至る所に吊り下げられているのは、柳井市のユニークな郷土民芸品「金魚ちょうちん」です。毎年8月の夜には灯りがともされ、辺りは幻想的な雰囲気に包まれるのだとか。

柳井白壁の町並み

住所山口県柳井市柳井津(古市・金屋)
電話0820-23-3655(柳井市観光課)
webhttp://kanko-yanai.com/y_wp_root/course01/

柳井市の郷土民芸品、金魚ちょうちん製作を体験|やない西蔵

画像1: 柳井市の郷土民芸品、金魚ちょうちん製作を体験|やない西蔵

柳井白壁の町並みのメイン通りから横道に入って徒歩1分、「やない西蔵」に到着です。「やない西蔵」は、大正時代末期に建てられた木造平屋建て・白壁土蔵造りの建物で、昭和55年頃まで醤油蔵として使用されていました。現在は、改修工事を経て、ギャラリーや体験工房を有する複合型観光施設になっています。

画像2: 柳井市の郷土民芸品、金魚ちょうちん製作を体験|やない西蔵

「やない西蔵」で体験できる金魚ちょうちん製作は、講師の方が丁寧に教えてくれるため、小さなお子さんでも挑戦できるのが魅力です。

画像3: 柳井市の郷土民芸品、金魚ちょうちん製作を体験|やない西蔵

胴体に模様を書き入れ、尾ひれや胸びれを貼り付けたら完成です。体験時間は30分ほど。

画像4: 柳井市の郷土民芸品、金魚ちょうちん製作を体験|やない西蔵

完成した「金魚ちょうちん」は旅のお土産にぴったり。持ち帰って部屋に飾れば、ひらひらと揺れる尾ひれが幸運を招いてくれるかもしれません。

画像5: 柳井市の郷土民芸品、金魚ちょうちん製作を体験|やない西蔵

「やない西蔵」では、金魚ちょうちん製作コーナーのほか、柳井市で古くから親しまれてきた素朴な木綿織物「柳井縞」の機織りや藍染めが体験できるコーナーなどもあります。

やない西蔵

住所山口県柳井市柳井3700-8
電話0820-23-2490
開館時間9:00~17:00
定休⽇火曜(祝日の場合は翌日)、年末年始
入館料無料(体験は有料)
webhttps://www.city-yanai.jp/site/kanko-shisetsu/yanainishigura.html
体験内容受付体験料
金魚ちょうちん製作体験9:00~16:00中900円、小800円
機織り体験(コースター)13:00~16:00400円
藍染め体験13:00~16:00400円~

岩国藩主も大絶賛! 江戸時代に生まれた醤油を知る|甘露醤油資料館(佐川醤油店)

画像1: 岩国藩主も大絶賛! 江戸時代に生まれた醤油を知る|甘露醤油資料館(佐川醤油店)

新しく加わった旅の仲間「金魚ちょうちん」を連れて向かったのは、「やない西蔵」のすぐ隣にある「甘露醤油資料館」。

天保元年創業の長い歴史を持つ「佐川醤油店」が醸造蔵の一部を一般公開しているほか、醤油づくりの道具や製造工程を示したパネルなどを見学することができます。

画像2: 岩国藩主も大絶賛! 江戸時代に生まれた醤油を知る|甘露醤油資料館(佐川醤油店)

甘露醤油は江戸時代に柳井商人が発明した醤油で、当時の岩国藩主に献上したところ、「甘露、甘露」と賞賛されたことからその名がついたと伝わります。

大豆と小麦から麹をつくり、出来上がった生醤油に、もう一度 麹を加えて熟成させる再仕込醤油です。二度仕込むことで深い味わいとコクがあるのが特徴です。

定番は300mlの「甘露しょうゆ」(720円)で、かけ醤油として使われるのが一般的なのだそう。甘露醤油資料館では、金魚ちょうちんや大豆を使った加工品など柳井市観光のお土産にぴったりなグッズも販売しています。

甘露醤油資料館(佐川醤油店)

住所山口県柳井市柳井古市3708-1 佐川醤油店内
電話0820-22-1830(佐川醤油店)
開館時間8:00~17:00、日祝 9:30~16:30
休館⽇不定休
入館料なし
webhttps://www.sagawa-shoyu.co.jp/pages/柳井甘露醤油資料館

関連記事

掲載の内容は記事公開時点のもので、変更される場合があります。

This article is a sponsored article by
''.