
西村 愛
2004年からスタートしたブログ「じぶん日記」管理者。47都道府県を踏破し、地域の文化や歴史が大好きなライター。
島根「地理・地名・地図」の謎 (実業之日本社)、わたしのまちが「日本一」事典 (PHP研究所)、ねこねこ日本史でわかる都道府県(実業之日本社)を執筆。 サントリーグルメガイド公式ブロガー、Retty公式トップユーザー、エキサイト公式プラチナブロガー。

10:00 モネの絵画の世界を体感できる北川村「モネの庭」マルモッタン
ゆずの宿を後にして、北川村村営バス「モネの庭」バス停で下車。3つのガーデンを持つモネの庭マルモッタンへお邪魔します。
ここは世界で唯一、フランスのモネの邸宅や庭を管理するクロード・モネ財団から“モネの庭“を名乗ることを許された施設です。フランス・ジヴェルニーにあるモネの庭は、作品「睡蓮」でも有名な、モネが情熱を持って庭づくりに打ち込んだモネ自身の理想世界でもあります。この庭を日本で再現させたのが北川村「モネの庭」マルモッタンです。
ここは地方創生の一環として地元の特産柚子を使ったワイナリーを誘致する予定の場所でした。しかし途中方向転換を迫られ、ワインつながりから発想を得た”フランスの名庭園モネの庭を北川村に“という構想を、努力と強い熱意で実現させた庭園です。
庭の手入れや管理を徹底し、例えば池に浮く睡蓮の葉もきれいに円や楕円形になるよう配置し、どこから見てもモネの絵画の世界が広がるように設計されています。ちょうど青い睡蓮が開いたばかりの頃で園内は賑わっていましたが、春は新芽が輝き、秋は紅葉の池への映り込みが素晴らしく、どの季節に来ても楽しめるということです。
北川村モネの庭マルモッタンは今年20周年を迎えるのを機に、イタリアのリゾート地であるボルディゲラをテーマにした庭がリニューアルオープン。モネが気に入って何度も訪れ、多くの絵を残したボルディゲラをモデルにしたこの庭は、地中海独特の白く乾いた景観にエキゾチックな植物が植えられ、睡蓮の池がある「水の庭」、花々咲き乱れる「花の庭」とは一風違った魅力が詰まったエリアです。
睡蓮の池は3周くらいしましたが、見る度に新しい発見や美しい構図を見つけられて、その場を去りがたいものがありました。<もうフランスに行かなくてもいい…>そんな風に思えるほどの完成度の高さです。
睡蓮は7~8月にピークを迎え、10月後半くらいまで楽しめるということです。

宿を後にして向かったのは「北川村モネの庭 マルモッタン」。

フランスの画家クロード・モネの庭と絵画の世界を形にした庭園です。

敷地内には3つの庭エリアがあります。まずはモネの代表作「睡蓮」が表現された「水の庭」。

熱帯性の青い睡蓮がちょうど咲いたころ。この青い睡蓮が咲くと、高知のニュースで取り上げられるほど、みんなに待ち望まれている花です。

水鏡に映り込む木々や四季を楽しめるよう、日々の手入れを欠かさないそう。本家フランスやモネの絵画の世界観を見事に再現し、自分も絵の中にいるような感覚になれます。

本家フランスにあるモネの庭にもある太鼓橋も再現されています。

木立を抜けて次のエリア「ボルディゲラの庭」へ。20周年を機に新しくオープンした庭です。

モネが気に入り何度も訪れた北イタリアの町・ボルディゲラを体感できる庭エリア。高いところまで登ると土佐湾の青い海も見えます。

「水の庭」とはその趣を異にする、乾いた地中海の雰囲気が感じられます。
北川村「モネの庭」マルモッタン | ||
---|---|---|
住所 | : | 高知県安芸郡北川村野友甲1100番地 |
営業時間 | : | 9:00~17:00(最終入園 16:30) |
休日 | : | 火曜定休(12月~2月は冬季休業) ※2020年は11月末まで無休 |
web | : | https://www.kjmonet.jp/ |
12:00 睡蓮をイメージした料理を食べられる「カフェ・モネの家」
北川村モネの庭マルモッタン内にあるレストランでは、季節やイベントによって変わる、モネの庭をテーマとしたランチが食べられます。
この日は夏に向けてのメニュー「冷製ブイヤベース ~睡蓮の池~」をチョイス。パプリカとトマトを使い睡蓮の花を表現。真ん中には帆立を置き花芯としてあります。皮目を焼いたアトランティックサーモン他魚介を添え、魚介ベースのソースが敷いてあります。モネも好きだったというレンズ豆が使われているのもポイントです。
レストランだけでなくショップやパン屋さんも併設しており、1日楽しめる施設となっていました。「花の庭」エリアでは花苗も購入できるので、園内で気になった花を見つけたら忘れずチェックしておきましょう。
食事後にもう一度ぐるりと園内を一周。何度見ても飽きない美しさでした。

モネの庭内「レストラン モネの家」でランチをいただきます。窓から差し込む陽射しが明るいレストランです。

レストランでは、季節ごとにモネをテーマにしたランチが提供されています。この時は夏の冷たいブイヤベースがでした。

お皿の上に咲く睡蓮をモチーフに、パプリカとトマトで作った花とふんだんな魚介。アトランティックサーモンには華やかな金銀のバルサミコ酢、オリーブオイルキャビアが添えられ煌びやかな一皿です。

晴れた日は庭を眺めながらテラス席でのランチもいいですね。

高い場所にあるレストランのテラス席からは「花の庭」エリアが一望できます。

ショップでのお土産も充実しています。モネの絵画の絵葉書やグッズなど、思い出に買って帰るのはいかがでしょうか。

モネの庭マルモッタンに入園した半券で、フランス・ジヴェルニーの本家モネの庭に無料で入れます。いつかフランスに行ける日を夢見て、大事に持って帰ります。
カフェ モネの家 | ||
---|---|---|
住所 | : | 高知県安芸郡北川村野友甲1100番地 |
営業時間 | : | 9:00~17:00(最終入園 16:30) |
休日 | : | 火曜定休(12月~2月は冬季休業) |
web | : | https://www.kjmonet.jp/ |
14:30 ひがしこうちの青い海を堪能できるカフェ「SEA HOUSE」
高知東部をまわった旅の最後は海の景色で締めたいと、やってきたのはご・な線「西分駅」から徒歩15分ほどの海沿いにあるカフェ「SEA HOUSE」。歩くと少し距離があるので安芸駅前からバスに乗り、カフェまで数分の場所にある西寄バス停から向かいました。
SEA HOUSEは岸壁に海に突き出すような形で立つカフェ。しかもガラス張りなので眺望がすばらしく、遠く水平線まで良く見えます。
1階と2階にタイプの違った席が用意されており、たくさんの人で賑わっていましたが、人気の秘密はこのロケーションだけでなく丁寧な接客と美味しいドリンクやスイーツ。
フレンチトーストはふんわりしたパンにアパレイユがしっかりしみ込んで甘さ控えめ、苦みを加えるキャラメルソースが絶品のデザート。コーヒーもとても美味しくてゆっくり時間を過ごせました。
最後に素敵なカフェと青い海を堪能出来て、来てよかったなと思える場所でした。

ひがしこうち旅を締めくくるのに立ち寄ったのは「SEA HOUSE」。高知の海を見ながらゆっくり楽しめるカフェです。

ガラス張りのカフェは海に突き出るように建てられており、窓からは海岸が遠くまで見渡せます。2階の窓際の席に座ります。

キャラメルソースがかかったフレンチトーストは、ナッツがたっぷり、ボリュームもしっかり!

コーヒーも美味しくて時間を忘れてのんびりしてしまいました。

人気のカフェでたくさんの人がゆっくりと話に花を咲かせていました。
SEA HOUSE | ||
---|---|---|
住所 | : | 高知県安芸郡芸西村西分字休場乙54-1 |
営業時間 | : | 11:30~20:00 (L.O.19:30) |
web | : | http://tawaraya.org/ |
高知県東部ののんびりと穏やかな時間の流れは、日頃の疲れやストレスから解放されるひとときを与えてくれます。洞窟や睡蓮浮かぶ庭園、ご・な線からの青い海の景色に癒され、たくさんの思い出を作れました。何気ない風景がきれいで思わず立ち止まってしまった場所もありました。季節ごとに楽しめる自然、海、農産物。1度の旅では楽しみ尽せない、豊かな緑いっぱいのひがしこうちでした。
掲載の内容は記事公開時点のもので、変更される場合があります。