新しいものと古いもの、洗練されたものと昔ながらのものなど、両極端なものが同居するバンコク。近代的なビルやショップが建ち並ぶ大都会の合間に庶民的な屋台が軒を連ねるなど、いつ訪れても刺激的な魅力を放っています。王宮、寺院、タイマッサージにタイ料理など、ガイドブックに載っている主要な観光スポットやアクティビティーはひととおり経験してしまったという方へ、ちょっぴりディープなバンコクでの1日の過ごし方をご提案しましょう。

極楽浄土か、はたまた宇宙か? 圧倒的な美しさを誇る天井画に息を飲む寺院

Wat Paknam(ワットパクナム)

画像: Wat Paknam(ワットパクナム)の白い仏舎利塔

Wat Paknam(ワットパクナム)の白い仏舎利塔

1日のスタートは、昔ながらのノスタルジックな雰囲気が色濃く漂う、トンブリー地区と呼ばれるエリアにある「Wat Paknam(ワットパクナム)」へ。こちらの寺院は、いわゆる定番観光スポットではないにもかかわらず、ここ数年、SNSを中心にじわじわと注目を集めています。その秘密は、2012年に落成されたばかりの白い仏舎利塔。タイの芸術や文化遺産を展示する博物館のフロア、瞑想や儀式に使われるフロアを抜けて最上階の5階に上っていくと、そこで待っているのは……天国!?

画像: Wat Paknam(ワットパクナム)

半球体にくぼんだ天井には、ブッダの生涯のなかのさまざまなできごとを描いた極彩色の仏伝図。四隅を支える黄金の柱、中央にはエメラルド色のガラス製仏舎利塔。宇宙の真理を表現したマンダラのような神秘性に満ちた世界観に、違う次元へと吸い込まれてしまいそうです。

Wat Paknam(ワットパクナム)
参拝時間8:00〜18:00
住所Thoet That Road, Bang Yi Ruea, Thon Buri, Bangkok

お腹をタッチして内臓を刺激! 心身を浄化し、「気」に満ちた健康体へ

Samsara Spa(サムサラスパ)

画像1: Samsara Spa(サムサラスパ)

つづいては、タイの古都・チェンマイで花開いた内臓デトックスマッサージ「チネイザン」を受けてみましょう。チネイザンは、人間の体を「小宇宙」と捉え、自然と一体化した生き方をめざす中国のタオイズム(道教)の哲学に基づいて、およそ2,500年前に生まれました。バンコクでは珍しいこの施術を受けられるのが、からだと心をどちらも癒してくれるトリートメントを展開する「Samsara Spa(サムサラスパ)」。

画像2: Samsara Spa(サムサラスパ)

心は内臓とリンクしているため、負の感情は内臓に溜まっていき、やがてそれが病気をも引き起こしかねないという考え方に基づいたチネイザン。お腹をタッチして腸や内臓を刺激することで、心身のバランスを整えていきます。内臓機能向上、冷え・むくみの改善、便秘解消、生理不順改善など多数の身体的な効果があるといわれているほか、人によっては感情が浄化されて施術中に涙が止まらなくなり、不思議なビジョンを見る人もいるのだとか。熟練セラピストの手技による深い癒しを体験してみてください。

Samsara Spa(サムサラスパ)
営業時間10:00〜21:00(月〜金)、10:00〜22:00(土日)
定休日なし
webhttp://www.samsaraspathailand.com/
住所1575/53-54 Phahonyothin Rd., Samsean-nai Phayathai, Bangkok

地上60階の天空で楽しむ、優雅なアフタヌーンティー

Vertigo Too(ヴァーティゴトゥー)

画像1: Vertigo Too(ヴァーティゴトゥー)

午後は、ラグジュアリーホテルとして有名な「バンヤンツリー・バンコク」の地上60階に位置する、流行りのダイニングバー「Vertigo Too(ヴァーティゴトゥー)」へ。バンコクでいちばん高い場所で楽しめる、土日限定のアフタヌーンティーが話題を呼んでいます。観光客からの不動の人気を誇る超高層ルーフトップバー「Vertigo(ヴァーティゴ)」の1階下に、2015年に登場したばかりのお店です。

画像2: Vertigo Too(ヴァーティゴトゥー)

フローラルをテーマに、バタフライがとまった3段のトレイには、食用花をあしらったサンドイッチやスイーツが10種。色鮮やかなお花を使った、お茶とノンアルコールカクテルがセットになっています。バンコクの絶景を眼下に臨む天空で楽しむティータイムにぴったりの、心踊るラインナップです。

Vertigo Too(ヴァーティゴトゥー)
営業時間17:00〜25:00(アフタヌーンティーは土日13:00〜17:00)
定休日なし
住所60F, Banyan Tree Hotel, 21/100 South Sathorn Rd., Sathorn, Bangkok

バンコク随一のグルメタウン、ヤワラーの中華屋台街で食い倒れる!

ヤワラー(中華街)

画像1: ヤワラー(中華街)

夕食は、かつて中国から渡ってきた華人たちが多く住むヤワラー(中華街)へ。漢方の香り漂うメインのヤワラー通りは、夕方になると通りの両側をびっしりと屋台が埋める、一大グルメスポットへと変貌を遂げます。燃えさかる炎の上で黙々と中華鍋をふるう料理人、ひっきりなしに行列を作る客と、それをさばく威勢のいい店員……。通りは熱気に溢れます。

画像2: ヤワラー(中華街)

数多くの名屋台が密集するヤワラー通りのなかでも、最も長い行列ができることで有名なのは「T&Kシーフード」。炭火で焼かれる大きな焼海老は6匹ほどで300バーツ、フカヒレスープは300バーツからと激安です。シーフードを堪能してからヌードル屋台で中華麺をいただき、最後にスイーツ屋台でツバメの巣やごま団子で締める……なんて、ハシゴするのが楽しいヤワラーで、思いっきり食い倒れてみてはいかが?

ヤワラー通り
営業時間18:00〜24:00頃まで(店により異なる)

タイの伝統文化をモダンに昇華。古くて新しいカルチャーバー

Tep Bar(テップバー)

画像: Tep Bar(テップバー)

屋台でおなかがいっぱいになったら、バーで生演奏を聴きながら一杯、なんていかがでしょう。いまバンコクの高感度な人々のあいだで話題の場所、ヤワラーのなかにある小さな通り「ソイナナ」。古いショップハウスを改装したコンセプチュアルなバーやギャラリーが、ほんの50mほどしかない通りに次々と登場しています。そのきっかけをつくったのが「Tep Bar(テップバー)」。海外生活が長いタイ人オーナー3人が帰国後、「タイの伝統文化を伝えたい」と、築100年になる建物を見つけ、2015年にオープンしました。

画像: 左:ヤードンを使ったオリジナルカクテル「Song Kran」。1年で最も暑い4月に行われる水掛け祭りの名を冠したこのカクテルは、パッションフルーツとオレンジをミックスし、喉越し爽やか 右:3種の自家製ヤードンをテイスティングできる「ヤードンセット」。24時間力がみなぎる「Seven Eleven」、精力がつく「Lion King」、冷えを改善、女性にぴったりの「Pussy Whipped」と、名前もユニーク

左:ヤードンを使ったオリジナルカクテル「Song Kran」。1年で最も暑い4月に行われる水掛け祭りの名を冠したこのカクテルは、パッションフルーツとオレンジをミックスし、喉越し爽やか
右:3種の自家製ヤードンをテイスティングできる「ヤードンセット」。24時間力がみなぎる「Seven Eleven」、精力がつく「Lion King」、冷えを改善、女性にぴったりの「Pussy Whipped」と、名前もユニーク

20種類ものハーブを漬け込んでつくる自家製ヤードン(タイの薬草酒)を使ったオリジナルカクテルや、いまではあまり目にできないような伝統的なタイ料理を、モダンなアレンジを加えて提供しています。毎日19時半からスタートするタイの若手伝統楽器奏者たちによる日替わりライブも評判で、夜が更けるにつれ、店内はヒートアップしていきます。

Tep Bar(テップバー)
営業時間17:00〜24:00(火〜木)、17:00〜25:00(金〜日)
定休日
webhttps://www.facebook.com/TEPBARTH/?fref=ts
住所69-71 Soi Nana, Mitrijit Rd., Pom Prap, Bangkok

寺院巡り、街歩き、マッサージやスパ、グルメ、ショッピング……と、何日滞在しても飽きることのないバンコク。まだまだあまり知られていないディープな場所は山ほどあります。ぜひ、心の赴くままにいろんな場所へ出かけ、刺激的な旅を楽しんでくださいね。

平原千波

バンコク在住の編集者・ライター。アジア在住の日本人女性に向けたフリーマガジン『Arche+』の編集長を務める。

JALパックで行くバンコク

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