協力してくれたのはJAL客室乗務員の二人

左:矢野さん、右:中野さん
アドバイスをくれたのは、JALの客室乗務員である矢野さん(写真左)と中野さん(写真右)。二人が実際にプライベートで愛用しているコーデや機内で快適に過ごすために意識しているポイントなど、すぐに参考にできるスタイリング術を聞きました!
客室乗務員に聞いた!機内コーデを選ぶコツ
長時間のフライトを快適に過ごすために、二人が重視しているのが3つのポイントだそう。
- 温度調節
- 締め付けのなさ
- 動きやすさ
とくに「温度調節」については、機内温度の変化を知り尽くした客室乗務員ならではの視点があります。

中野さん
私たちはフライト中に機内温度をこまめに調節していて、お休みの時間やお食事の時間、お客さまの様子を見ながら微調整しているんです。

矢野さん
機内の温度は場所によって一定ではないこともありますので、調節できるように羽織りものを持っておかないと冷えてしまう場合もあります。私もプライベートで飛行機を利用する際は温度調節を一番重視していますね。
「締め付けのなさ」では、とくに首元やウエストまわりにゆとりがある服を選ぶのが基本とのこと。長時間座っていても苦しくならず、機内で横になる際も快適に過ごせるそう。「動きやすさ」は、空港内での長距離移動や機内での立ち座りを考慮した靴選びと、動きやすい素材の服を意識することがポイントだそう!
短時間フライトは“すぐ出かけられるおしゃれ着”が正解!
国内線や近場の海外旅行など、2〜3時間程度の短時間フライトでは「到着後すぐにお出かけできるスタイル」を重視。二人とも締め付けがなく、きちんと感も演出できるワンピースを愛用しているそうです。
矢野さんの短時間フライトコーデ
ベージュのワンピースは、全体的にゆとりがありながらも上品な印象をキープ。小物も黒のレザーバッグやバレエシューズでまとめて、きちんと感のあるスタイルです。機内コーデとして、中でもとくにこだわっているのが、ベルトの取り外し機能だそう。

矢野さん
ウエストベルトが取り外し可能なので、お出かけの時は締めてスタイルアップし、機内では外してリラックスできるんです。到着後もそのままおしゃれして出かけられるので便利ですね。
足元は歩きやすいバレエシューズをチョイス。おしゃれさもありつつ、空港内での移動や機内での快適さも両立できるアイテムです。


矢野さん
バレエシューズは機内ですぐに脱いでストレッチしやすいですし、空港のゲートが遠い時も歩きやすくて疲れません。ぺたんこになる靴なので型崩れも気にならず、帰りの荷物整理でも邪魔になりませんよ。
中野さんの短時間フライトコーデ
一見シンプルなオールブラックコーデに、肩やサンダルのリボンでほどよくキュートさもプラス。この少しのアクセントが、到着後すぐに観光に行けるおしゃれさを演出しています。ただし、ちゃんと機内コーデならではのコツもあるそう。


中野さん
短距離の場合は、このままでも出かけられるように、快適さよりも旅行を楽しむことを重視しています。それでも機内で寒くなる時のためにカーディガンと、足元の冷え対策として靴下も必ず持参します。
旅行を思い切り楽しむことを優先しつつ、最低限の寒さ対策は欠かさない! この絶妙なバランス感覚が、中野さんの快適な旅の秘訣なんです。
長時間フライトは“パジャマ級の快適さ”がカギ
5時間以上のフライトや機内泊がある時は、コーデの考え方もガラッと変わります。「パジャマに見えないけれど、パジャマのように快適」なスタイルが鉄則! そんな長距離フライトでは、二人とも迷わずパンツスタイルを選んでいるそうです。
矢野さんの長時間フライトコーデ
Tシャツにワイドパンツを合わせたリラックススタイル。ゆったりとしつつも、ペプラムシルエットやプリーツの施されたワイドパンツが手抜き感を感じさせません。また、素材選びにもこだわりがあるそう。

矢野さん
ウエストゴムのワイドパンツで、ゆったりしていて着心地が良いです。寝ても気にならないし、国際線の遠いゲートや免税店でたくさん歩く際も動きやすい。トップスは寝汗をかいてもストレスを感じないよう、コットン生地を選んでいます。
そのほか、長距離フライトでは貴重品の管理も重要なポイント。矢野さんは軽量な斜めがけバッグで安心感も確保しているそう。


矢野さん
海外では貴重品が気になるので、パスポートやスマートフォンはこのバッグに入れています。フライト中も身につけたままにしておけば、すぐに安心して寝られるんです。軽くてシワにならない素材なので、ずっと掛けていても肩が痛くなりません。
長距離フライトでパンツスタイルを選ぶ理由についても、詳しく教えてくれました!

矢野さん
寝てしまうと足をずっと閉じているのが辛いので、少し開いても周りにも自分にも気にならないのがいいんです。スカートの場合でも上の棚に荷物を入れる際に、ミニスカートだと裾が上がってしまうので、膝より下の丈を選んでいます。
中野さんの長時間フライトコーデ
ラフな印象ながらも、トップスとパンツのサイズ感が絶妙で今っぽいスタイル。無地コーデなので、キャップやスウェットでロゴをちりばめてアクセントに。メガネとキャップを取り入れることで、ノーメイクでも安心。長距離フライトならではの、実用性を重視した服装選びだそう。

中野さん
長距離ではほとんどお化粧をせずに寝ると思うので、キャップとメガネで隠しています。寝ることに集中したいので、パジャマに近いけれど外にも出かけられるような格好を心がけています。
また、寒さ対策についても、長距離フライトならではのこだわりがあります。

中野さん
どんなに真夏でも長袖を選んでいます。薄手の長袖なら空港の室内の寒さにも対応できますし、それにプラスして羽織る用のスウェットも持参します。カーディガンだと寒い時があるので、しっかりとした厚手のものを選ぶのがポイントです。

これがあるともっと快適!あると便利な機内グッズ
コーデと合わせて持っていれば、より快適な空の旅を楽しめるアイテムたち。二人が実際に愛用しているグッズには、客室乗務員ならではの視点が詰まっていました。
矢野さんのおすすめグッズ

(写真左から)軽量ポケッタブルダウン・ヘアクリップ・エコバッグ・折りたたみ傘
長距離フライトでの寒さ対策から機内での利便性まで、実用性を重視したアイテムたち。

矢野さん
ポケッタブルダウンは小さくて軽量なので旅行に必須です! 短距離だとカーディガンで十分ですが、国際線では着る以外にも、寝る時に毛布代わりに使ったりと重宝します。
ヘアクリップは跡がつかないタイプで、食事や暑い時にすぐ使えて到着時のヘアスタイルに影響しません。
蛇腹構造のエコバッグは折りたたみがサッとできるので、機内でもたつかなくて便利。手元に置きたい貴重品や上着をまとめています。
折りたたみ傘は珍しい2段折りタイプ。広げると長傘のようになるのですが、座席下に収納できるサイズなので、わざわざ預け荷物にしなくて済むのがポイントです。
中野さんのおすすめグッズ

(写真左から)モコモコ靴下・着圧ソックス・スリッパ
長距離フライトでは足元の冷えとむくみ対策が欠かせません。中野さんは足元の快適性を徹底的に追求しているそう。

中野さん
この3つはセットで使うことが多いです! 着圧ソックスは機内での食事の後、寝る前に履いてリラックスモードに入ります。足先が冷えてしまうのであわせてモコモコ靴下も必須。また、靴を脱いでリラックスできるようにスリッパも用意しています。
機内コーデを工夫して、旅をもっと快適に!

紹介した機内コーデのコツや便利グッズは、ちょっとした工夫なのに見落としがちなものばかり。「機内で快適に過ごせると、到着後の旅行がもっと楽しくなります」と二人も話してくれました。フライト時間に合わせたコーディネートやアイテムを取り入れれば、旅の始まりから心地よさがぐんと変わるはず。次のフライトではぜひ、客室乗務員直伝のヒントを試してみてくださいね。
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