心地よい気候が続く日が長い夏は、ヨーロッパ旅のベストシーズン。各地ではこの季節の到来を祝うように、数多くのイベントやお祭りが開催されています。今回は“大人のフェスティバルトリップ”をテーマに、ヨーロッパ各地で開催される、とっておきの芸術祭をご紹介します。

世界が注目する音楽の祭典「ザルツブルク音楽祭」。

画像: ザルツブルク音楽祭2012年の様子

ザルツブルク音楽祭2012年の様子

夏のヨーロッパで行われる多彩な芸術祭のなかでも、“世界最高の音楽祭”と称されるのが「ザルツブルク音楽祭」です。オーストリアの中北部に位置するザルツブルクは、モーツァルトが生まれたことで知られる街。「モーツァルトの生家」や「モーツァルト広場」などの名所はもちろん、モーツァルト作品を演奏する数々のコンサートやモーツァルの肖像が描かれたお土産など、1756年の生誕から260年以上を経た今もなお、この街ではモーツァルトが愛され続けています。

画像: モーツァルトの生家

モーツァルトの生家

そんなザルツブルクで1920年代にスタートしたのが、演出家のマックス・ラインハルトや作曲家リヒャルト・シュトラウスらによって創設された「ザルツブルク音楽祭」です。第一次世界大戦などで荒廃していたヨーロッパに平和をもたらすプロジェクトとして始まったこのビッグイベントは、オペラ、演劇、コンサートの3つの要素で構成されています。音楽祭では、美しいバロック建築が並ぶ街の中心部とその周辺を舞台に見立て、モーツァルト作品から現代音楽、前衛的な演劇まで、実に幅広い作品を上演。もちろん音楽を奏でるのは、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団をはじめとする世界トップクラスのオーケストラや指揮者、奏者たち。およそ5週間にわたって開催される優雅で贅沢な音楽の祭典は、世界中の人々を魅了し続けています。

2018年の開催は、7月20日〜8月30日。ザルツブルクの街が一年のうちで最も華やぐこの期間の旅は、一生モノの思い出になるはずです!

古都が演劇一色に染まる「アヴィニョン演劇祭」

画像: 14世紀には教皇庁が置かれ、ユネスコ世界遺産に登録された、アヴィニョン地区最大のゴシック様式の教会。

14世紀には教皇庁が置かれ、ユネスコ世界遺産に登録された、アヴィニョン地区最大のゴシック様式の教会。

フランス南東部に位置し、中世に教皇庁が置かれたことからプロヴァンスの中心地として発展してきたアヴィニョン。1995年に「アヴィニョン歴史地区」として世界文化遺産にも登録されたこの街には、「教皇宮殿」や「プチ・パレ」、「アヴィニョン橋」などかつての栄華を物語る数多くの名所・史跡が点在しています。また、「プチ・パレ美術館」や「カルヴェ美術館」をはじめ数々の美術館やミュージアムが立ち並ぶ“芸術の街”としても知られています。

そんなアヴィニョンで毎夏行われるのが「アヴィニョン演劇祭」。1947年に演出家のジャン・ヴィラールによってスタートしたこのビッグイベントは、“世界で最も古く、最も有名な演劇フェスティバル”と称されています。かつては古典劇のみが上演されていましたが、現在では教皇庁の前庭をはじめとする市内100カ所以上の場所で、現代劇からミュージカル、ダンスといった幅広いパフォーマンスアートが繰り広げられるようになりました。「イン」と呼ばれる招待制の公式演目に加え、「オフ」と呼ばれる自主公演が数多く行われることも「アヴィニョン演劇祭」の特徴で、演劇祭に参加する劇団の数は、国内外あわせてなんと600以上!。2018年の「アヴィニョン演劇祭」の開催期間は、7月6日〜24日。プロヴァンスが誇る美しき古都を訪れ、多彩な芸術作品の迫力と感動を体験する…。アヴィニョンでしか味わえない刺激的な夏旅を楽しんでみてはいかがでしょうか?

湖畔が熱狂に包まれる「モントルー・ジャズ・フェスティバル」

画像: 湖畔が熱狂に包まれる「モントルー・ジャズ・フェスティバル」

スイスとフランスにまたがり、中央ヨーロッパで二番目に大きな湖として知られるレマン湖。その東端に位置し、風光明媚なリゾート地として発展するモントルーの街を舞台に行われるのが、「モントルー・ジャズ・フェスティバル」です。アメリカの「ニュー・ポート・ジャズ・フェスティバル」や「モントレー・ジャズ・フェスティバル」とともに“世界三大ジャズ・フェスティバル”とも称される音楽の祭典は、1967年にクロード・ノブス氏がスタートさせたもの。ジャズはもちろん、ソウルやレゲエ、ロック、ワールドミュージックなど、さまざまなジャンルのビッグアーティストが登場し、伝説的な名演を行ってきたことで知られています。52回目となる2018年の開催期間は、6月29日〜7月14日。今回は「オーディトリアム・ストラヴィンスキー」、や「モントルー・ジャズ・クラブ」、「モントルー・ジャズ・ラボ」という3つのステージでのライブが予定されており、チック・コリア・トリオやジャミロクワイ、マッシブ・アタック、イギー・ポップ、シャルロット・ゲンズブールなど、実にバリエーションに富んだ超一流アーティストが登場する予定。現地では、およそ半世紀にわたって音楽ファンに支持されるイベントの熱狂に、圧倒されること間違いなしです!

美しき野外オペラに感動!「アレーナ・ディ・ヴェローナ音楽祭」

イタリア北部に位置し、シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の舞台としても有名なヴェローナ。紀元前1世紀から都市として発展してきたこの街には「円形闘技場アレーナ」などのローマ遺跡や中世の城「カステル・ヴェラッキオ」をはじめ、ルネッサンス期の建物も多く残されており、2000年には「ヴェローナ市」として世界文化遺産にも登録されています。

歴史ロマンあふれるヴェローナの夏の代名詞となっているのが、1世紀に建設された「円形闘技場アレーナ」を劇場として利用する野外オペラの祭典「アレーナ・ディ・ヴェローナ音楽祭」です。1913年に作曲家ジョゼッペ・ヴェルディの生誕100年を記念して第1回が行われたこの音楽祭では、ヴェルディの代表作「アイーダ」や「トゥーランドット」をはじめ、実にさまざまな演目が上演されてきました。2018年6月22日〜9月1日の期間に複数回の公演が行われる今回の演目は、「カルメン」や「アイーダ」、「トゥーランドット」、「ナブッコ」など。ローマ遺跡の重厚な美しさと野外ならではの開放感、そして世界トップレベルのオペラ歌手の歌声が、聴衆を魅惑の世界へと誘います。オペラファンなら誰もが憧れる「アレーナ・ディ・ヴェローナ音楽祭」。その感動をぜひ体験してください。

ひとことコメント

今回ご紹介した4つの芸術祭は世界的なビッグイベントなので、チケットの入手や宿泊施設などの手配はお早めに! また、それぞれの開催地周辺には世界遺産などの見どころがいっぱい!観光×芸術の優雅な旅を楽しんでください。

JALで行くヨーロッパツアー

掲載の内容は記事公開時点のもので、変更される場合があります。

This article is a sponsored article by
''.