2025年の明治神宮の初詣情報
日本一の初詣参拝者数を誇る明治神宮。年末年始は普段と参拝時間や開閉門の時間が異なっているので、以下の表を参考にしてください。初詣期間中は通常よりも閉門時間を延長していますが、時間にゆとりを持って参拝することをおすすめします。とくに大晦日の22:00~元日3:00、三が日の10:00以降の時間帯は混みあうので、分散参拝を呼びかけています。
開門 | 閉門 | |
---|---|---|
大晦日 | 6:40 | 0:00 |
元日 | 0:00 | 18:30 |
2日 | 6:40 | 18:00 |
3日 | 6:40 | 18:00 |
4日 | 6:40 | 17:30 |
5日~ | 6:40 | 16:20 |
参考:明治神宮 公式サイト
明治神宮のおすすめ参拝ルート
明治神宮は、森のように生い茂る緑に包まれた、広大な敷地が特徴的です。そこで、効率よく観光できるように、編集部おすすめのモデルコースや所要時間などを、マップをもとに紹介します。訪れるべきスポットを見逃さないように場所を確認しておきましょう。ぜひ参考にしてみてください。
1.まずは本殿へ
明治神宮に着いたら、御苑などに寄り道したい気持ちを抑え、祀られている神様に敬意を払うため、まずは本殿に参拝することをおすすめします。原宿駅から南参道を通って本殿に着くまでは、15分ほど。木々に囲まれた参道でマイナスイオンを浴びながら、のんびり散歩しましょう。
2.夫婦楠や神楽殿などもチェック
本殿脇には夫婦楠(めおとくす)があるので、ぜひ手を合わせ良い出会いがあるようにお願いしてみてください。お守りやおみくじ、御朱印は神楽殿の向かいにある、長殿(ながどの)にて授与しています。
3.見どころ満載の御苑へ
来た道を戻って御苑入口へ向かいます。ところどころにあるベンチで休憩しながら、ゆっくり歩いて回れば30分以上経っていることもしばしばです。まずは清正井(きよまさのいど)からスタートし、湧水の流れに沿って移動しましょう。
4.最後は北池周辺でのんびり
もうひとつ訪れてほしいスポットが北池付近にある亀石。こちらもパワースポットとして人気を誇っています。北池の橋の周辺でぽつんと芝生に佇む亀石は、近づいてみると意外なほどに存在感があります。亀石の周りに広がる芝生も都会とは思えない癒しスポット。最後は原っぱで思う存分くつろぎ、たくさん歩いた足を休めましょう。
明治神宮の見どころとパワースポット
明治神宮は、明治天皇と皇后の昭憲皇太后を祀る由緒ある神社です。数多くある見どころのなかでも、必見スポットを厳選してリストアップ。知っておくとさらに明治神宮を楽しめる豆知識と共に紹介します。
つい眺めてしまう、各地から奉納された日本酒とワイン
南参道を歩いていると両側に現れるのが、ずらりと並ぶ酒樽とワイン樽です。日本酒は全国から献納された清酒菰樽(こもだる)という空容器が並べられています。明治天皇は西洋文化を積極的に取り入れ、ワインを好んで飲まれていたため、フランスブルゴーニュ地方からワインの奉納もあるそうです。神社にワイン樽が奉納されている珍しい光景が見られます。
厳かな雰囲気が漂う日本一の大鳥居
一代目の大鳥居は明治神宮の創建と同時に造られましたが、1966年(昭和41年)の落雷により破損。建て直しを図るも、日本には十分な大きさの檜がありませんでした。
そこで、台湾で発見された樹齢1500年を超える大木を現地の人々の協力のもと日本まで運搬し、二代目の大鳥居として1975年(昭和50年)に造営。高さ12メートル、幅17.1メートル、柱の直径1.2メートルという大きさを誇り、木造の明神鳥居としては日本一。訪れる人を圧倒する立派な大鳥居です。
あえて88度に設定された縁起が良い曲がり角
大鳥居を抜けて本殿までの参道にある曲がり角。実はこの場所も縁起の良いスポットなのです。この曲がり角は「枡形(ますがた)」とよばれ、一見90度のようですが、実は88度に設定されています。「8(八)」は末広がりで縁起が良いことから、隠れたパワースポットに。この角を曲がるときは気にとめてみてください。
明治天皇と昭憲皇太后がお祀りされている本殿
本殿は、正参道から南神門を抜けた先にある、広々とした石畳に佇んでいます。1920年(大正9年)に創建され、三間社流造という建築様式で造られた広がりのある反った屋根が特徴です。約5年かけて造営された創建時の社殿は、1945年(昭和20年)の東京大空襲により大半を焼失。戦後、国内だけでなく海外からも復興資金が集められ、1958年(昭和33年)に再建を果たしています。
明治神宮独特のお守りやおみくじ
鎮守の杜には、風や雨により折れてしまう木や、自然に倒れてしまう木があります。そのような木から作られるのが、こだまという開運木鈴。さまざまな木から一つ一つ作られるため、色や木目、音などすべて異なり、ひとつとして同じものがないことが魅力です。
明治神宮のお守り、「心願成就みのり守」。明治神宮の御神木で作られた木札に自身の願いごとを書き記し、身に付けます。
明治神宮のおみくじは「大御心(おおみごころ)」とよばれ、吉凶ではなく、御祭神である明治天皇と昭憲皇太后の和歌が記されていることが特徴。明治天皇と昭憲皇太后が詠まれた和歌のなかでも、人生に対する示唆に富んだ内容のものを選び、解説文と共に授与しています。
明治神宮の御朱印
天皇家とゆかりの深い御朱印をいただける明治神宮。「十二葉菊」「五三桐」の天皇家紋印に、「奉拝」「神宮名」「参拝日」「神社印」とシンプルなデザインに、「皇紀(こうき)」の印が記されるのが特徴です。皇紀とは、初代天皇である神武天皇が即位したとされる年を元年とする日本の紀元で、明治神宮ならではの珍しい表記です。
御朱印は神楽殿の前にある「長殿」で授与されます。(9:00~閉門まで、※日によって受付場所が変更する場合あり)とくに年末年始は数時間以上行列ができることもあるので、事前に公式webサイトなどで確認することをおすすめします。また、年末年始は長殿ではなく臨時の御朱印所にて授与されるので、こちらもあわせてチェックしてみてください。
良縁を呼ぶといわれる夫婦楠(めおとくす)
縁結びや良縁などの御利益があるといわれているのが、夫婦楠とよばれ寄り添って立つ2本の楠です。明治神宮創建時に献上された2本の楠は、明治天皇と昭憲皇太后の仲が良かったことから、夫婦円満や家内安全の象徴として親しまれています。夫婦楠は戦禍にも耐え、樹齢も100年を超える木。パワースポットとして絶大な人気を誇り、夫婦楠の間から拝殿に向かって参拝するとさらに御利益がありそうだと話題です。
いたるところで見かけるハートマーク
本殿へ続く南神門の扉などにハートマークを見つけることができます。実は、ハートマークではなく猪目(いのめ)とよばれ、名前の通りイノシシの目をイメージした模様。イノシシは山火事が起こると素早く逃げるため、それにあやかって火除けの意味が込められています。扉の飾り金具や屋根の懸魚など建築物にひそむ猪目をぜひ探してみましょう。
明治天皇と昭憲皇太后に愛された御苑
本殿で参拝を済ませたあと、絶対に訪れてほしいスポットが御苑です。江戸時代、御苑は加藤家や井伊家の下屋敷の庭園でしたが、明治時代に御料地となり、明治天皇や昭憲皇太后に親しまれた名苑だといわれています。
都会から湧き出る、清正井(きよまさのいど)
清正井がある場所は江戸時代に加藤家の下屋敷があったことから、加藤清正が掘ったと伝えられています。井戸の水は透明度が高く澄んでおり、静かに湧き出る清水に神秘的な雰囲気を感じることができるスポットです。
都内では貴重な湧水のひとつで、ここから湧き出る水は南池の水源になっているだけではなく、渋谷方面に流れていき、渋谷川にもつながっています。
清水といっても飲用水ではないため、飲むことはできません。井戸を訪れて、清らかにあふれ出る水を眺めるだけでも、御利益を賜ることができるでしょう。
昭憲皇太后のために整備された御苑
御苑の見どころのひとつである菖蒲田は、明治天皇によって花菖蒲を好んでいた昭憲皇太后のために造られました。150種ほどある花菖蒲が咲き誇る景観は必見で、6月上旬~中旬が最盛期。12月には紅葉を楽しむこともできます。
木々に囲まれた優雅な池
清正井を水源とする南池では、花菖蒲と同じ6月頃に睡蓮の花が見頃を迎えます。夏にはサギやカワセミ、冬にはキンクロハジロという渡り鳥が飛来することも。昭憲皇太后が釣りを楽しまれたといわれる御釣台もあり、悠々と泳ぐ鯉や南池に沿って立つ木々などを一望できます。都会にいることを忘れさせてくれるほど、自然を感じられる場所です。
明治神宮屈指のパワースポット、亀石
北池の近くには、亀に似た形をしていることから亀石とよばれる石があります。明治神宮のなかでもとくに強いパワーを感じられることで人気のスポットです。実際に手で触れたり、近くに寄ったりしてみるといいかもしれません。
亀石の近くは芝生の広場になっており、日中であれば気持ちよさそうにお昼寝をしている人も見かけます。歩き疲れたら芝生で休んでゆっくり日向ぼっこができるところも、明治神宮の魅力のひとつです。
国歌にも登場する、さざれ石
ひとつ前にご紹介した亀石のすぐそばにあるさざれ石も人気のパワースポットです。国歌「君が代」の歌詞にも登場するさざれ石は、石灰質の小石が長い時間をかけ、雨水に溶け出しひとつにくっついたものを指し、浄化のパワーがあるとか。
また、さざれ石の正面にある宝物殿には明治天皇ゆかりの御物が展示されています。周辺のパワースポットと一緒に散策を楽しむのもおすすめです。
明治神宮とは?そのはじまりを知る
東京はもちろん、日本を代表する神社として名を馳せる明治神宮ですが、意外とその歴史は新しく1920年に創建しました。明治神宮がどのように生まれ、どのように現在まで守り続けられてきたか、その歴史を辿ります。
国民に親しまれた明治天皇と昭憲皇太后のために造営
明治神宮には、明治天皇と昭憲皇太后が祀られています。近代日本の基盤を築いた明治天皇と、赤十字への支援や女子教育の強化など、社会事業に取り組んでこられた昭憲皇太后の偉業を称え、1915年(大正4年)に明治神宮の造営計画が開始されました。
人の手によって造られた「荘厳な杜(もり)」
明治神宮を歩いていると、まるで森のなかにいるような雰囲気です。本殿を囲うように神域に広がるこの豊かな杜は、もともとあったわけではなく荒野だった土地に造られた人工の森。天然更新を続ける「永遠の杜」を理想として造るという壮大な計画が1915年(大正4年)に始動します。献上された約10万本の樹木がのべ11万人もの青年団により植えられました。
計画開始から約100年の歳月が経つ現在、綿密に計算された植林により、人が手を加えずとも自然のサイクルによって、成長を続けています。唯一、人が行うことといえば、参道の落ち葉を森へ返すこと。森へ返された落ち葉は土に還って栄養になり、新しい生命を育む手助けをするのです。
100年以上かかる計画のもと造られた、さまざまな種類の樹木が混在する人工の森は、この明治神宮でしか見ることはできないでしょう。
明治神宮で感じる日本の伝統
年中を通して行われる祭儀
明治神宮では、国家や国民の幸福、世界の平和などを祈願するため、一年中さまざまな祭事が行われています。そのなかでも重要なのが、11月3日の明治天皇の御誕生日に執り行われる例祭。この日は宮中から勅使が派遣されるため、本殿まで参進する様子が拝見できます。このような祭事のほかにも、一般の方が神前結婚式を挙げているところを目にすることもしばしばです。
「菊」と「桐」の紋章が使われている理由
明治神宮の御神紋は菊と桐が並ぶ珍しいもの。そもそも菊の紋章は、鎌倉時代より皇室で受け継がれ、天皇の象徴となりました。花びらの数でも異なる意味があり、十六弁あるものは皇室のみが使用できる正式な紋章です。創建当初、そのような規制がなかったため、明治神宮の建物には十六弁の紋章が使われていますが、現在は皇室に配慮する形で、十二弁の菊を明治神宮の紋章としています。
桐は豊臣秀吉の家紋として有名です。菊の紋章と同様に天皇家に受け継がれ、明治時代、日本政府の紋章として採用され現在にいたります。
菊の紋章は、初めて皇室の紋に用いた後鳥羽上皇が個人的に好んでいたことから「私的な性質」、桐の紋章は「公的な性質」を持つという違いがあります。そのどちらも使用されていた明治天皇を祀っているからこそ、明治神宮は菊と桐、両方の紋章が見られる数少ない神社なのです。
永遠に続くようにと願いを込めて造られた杜をはじめ、戦禍や災害に見舞われながらも再建を果たしてきた本殿や大鳥居など、いたるところで先人たちの想いを感じることができる明治神宮。2020年には鎮座100年を迎えました。
日本の近代化に大きく影響を与えた明治天皇と昭憲皇太后が祀られ、多くの人々のたゆまぬ努力の賜物である明治神宮だからこそパワースポットだとよばれるのでしょう。ぜひ自分の目で見て、感じてください。
明治神宮までのアクセス
原宿口
JR原宿駅から徒歩2分
地下鉄明治神宮前駅から徒歩4分
代々木口
JR・地下鉄代々木駅から徒歩5分
地下鉄北参道駅から徒歩5分
参宮橋口
小田急線参宮橋駅から徒歩5分
※車でアクセスする場合、原宿口、参宮橋口からは入れません。代々木口から入苑ください。
明治神宮(めいじじんぐう)
住所 | : | 東京都渋谷区代々木神園町1-1 |
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電話 | : | 03-3379-5511 |
拝観時間 | : | 日の出と共に開門し、日の入りにあわせて閉門(月ごとに異なります) ご参拝の方はこちらをチェック 〈御苑〉 3月~10月 9:00~16:30 11月~2月 9:00~16:00 6月 8:00~17:00(土日は18:00まで) |
定休日 | : | なし |
料金 | : | 〈本殿参拝料〉志 〈御苑維持協力金〉500円 |
web | : | 明治神宮 公式サイト |
初回投稿日:2020年1月10日(2024年11月28日に一部内容を更新いたしました)
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