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猫好きなら一度は行ってみたい“猫島”。その名の通り猫島とは、猫の数が島民の数に匹敵する、もしくは島民の数以上に多い、猫だらけの島のこと。
この記事では、全国に点在している9つの猫島をご紹介します。ノスタルジックな島の風景に溶け込む猫や、人懐っこい猫との触れ合いなど、島に暮らす個性豊かな猫との出合いに癒されるはず。それぞれの島への行き方とあわせてチェックしてみてください。

猫島はどこにある?日本各地の9つの猫島をご紹介

日本の猫島は、北は宮城県から南は沖縄県まで広く点在しています。そもそも、島に猫が住み着いた理由としては、島には漁業を営む人が多いため、駆除した魚を食べてもらっていた、備蓄用の穀物をネズミから守るために飼われていた、交通量が少ないため暮らしやすい……など諸説あります。

島では、海辺でのんびり寝そべっていたり、路地裏を楽しそうに駆けまわっていたりと、のびのびと暮らす猫の姿をあちこちで見ることができます。本記事では、島民と猫がうまく共存しながら暮らす全国の猫島の魅力に迫ります。

至るところに猫モチーフを発見!「田代島」(宮城県)

東北唯一の猫島が、宮城県石巻市の沖合にある田代島です。島民の数はわずか60人ほどにもかかわらず、島を訪れる観光客の数は多いときで年間4万人を超えるという、猫好きの間で猫島の代名詞ともいわれている島です。

画像1: 至るところに猫モチーフを発見!「田代島」(宮城県)

その昔、田代島では養蚕が行われており、猫が増えたきっかけはネズミから繭を守るために猫が飼われていたという説があります。

画像2: 至るところに猫モチーフを発見!「田代島」(宮城県)

また、古くから漁業の島だった田代島の漁師は、猫の仕草で海の天候を予測していたとの言い伝えも。地元の網元が、不慮の事故で亡くなった猫を祀った島の中央にある猫神社では、猫神様として大漁の守り神とされるようになったほど島民にとって大切な存在となっています。

島内には、宿泊施設やお土産店など、あちらこちらに猫のモチーフが。島は周囲11.5kmと、徒歩でも2~3時間ほどで回れる大きさなので、気ままに暮らす猫はもちろん、隠された猫モチーフを探しながら散策してみてください。

田代島

住所宮城県石巻市田代浜
空港からのアクセス仙台空港からJR仙台空港線で仙台駅下車。乗り換えて、JR東北本線で石巻駅下車。ミヤコーバスに乗りバス停「中央一丁目」下車後、徒歩約1分の「網地島ライン中央発着所」から高速船に乗船し「大迫港」下船。
webhttps://www.city.ishinomaki.lg.jp/cont/10053500/0050/3639/3639.html

映画のロケ地にもなった「真鍋島」(岡山県)

画像1: 映画のロケ地にもなった「真鍋島」(岡山県)

岡山県西部に位置する笠岡市の笠岡諸島にある真鍋島は、昔ながらの漁村の佇まいを残すのどかな島です。1977年公開の『獄門島』や1984年公開の『瀬戸内少年野球団』、直近では2022年公開の『劇場版ラジエーションハウス』など、数々の映画のロケ地にもなっています。

人口170人ほどのこの島では、猫たちがのびのびと暮らしていて、船着場でお出迎えしてくれることも。

画像2: 映画のロケ地にもなった「真鍋島」(岡山県)

周囲は8kmとコンパクトな島なので、徒歩でも十分に見て回れます。島にある案内板に従って島の名所をめぐると、どの場所でも猫が寄ってきてくれるというのだから、猫好きにはたまらないポイントです。

画像3: 映画のロケ地にもなった「真鍋島」(岡山県)

真鍋島に来たらぜひ立ち寄りたいのが、『瀬戸内少年野球団』のロケに使われた真鍋中学校です。

画像4: 映画のロケ地にもなった「真鍋島」(岡山県)

まるでタイムスリップしたかのようなレトロな木造校舎は、建設されてから70年以上たった今も現役で使われています。島を散策しながら猫との出合いを楽しんでください。
※建物の老朽化のため、内部見学は不可

真鍋島

住所岡山県笠岡市真鍋島
空港からのアクセス岡山桃太郎空港からリムジンバス岡山空港線で「倉敷駅北口」下車。徒歩約3分の「倉敷駅」から山陽本線で「笠岡駅」下車。徒歩約3分の「笠岡港」から高速船で44分、「本浦港」下船。

異国情緒を感じる光景が残る「祝島」(山口県)

山口県上関町にある祝島は、周防灘と伊予灘の境にある周囲12kmの小さな島。瀬戸内海の海上交通の要衝にあるため、島の歴史は大変古く、万葉集にも登場しているほど。現在は漁業のほか、有機農業や観光業が盛んな島です。

画像1: 異国情緒を感じる光景が残る「祝島」(山口県)

1,000年以上前から伝わる「神舞神事」と、石積みの集落が有名で、2006年には「未来に残したい漁業漁村の歴史文化財産百選」にも選ばれています。

画像2: 異国情緒を感じる光景が残る「祝島」(山口県)

島を歩くと、まず目に飛び込んでくるのが石積みの練塀です。練塀は練った土と石を交互に積み上げ、表面を漆喰で塗り固めたもので、台風や冬の季節風から家を守るために作られるようになったといわれ、どこか異国情緒を感じる光景です。

石積みの集落を散策すると、時折猫がひょっこり顔を覗かせたり、練塀の上を歩いていたりする姿に遭遇することも。ノスタルジックな石積みの塀と、戯れる猫たちの姿がなんとも絵になります。島の住居は全体的に低い作りになっているので、屋根の上でお昼寝する猫もよく見られるのだそう。街並みに溶け込む、自然体な猫たちの姿をカメラに収めてみてください。

祝島

住所山口県熊毛郡上関町祝島
空港からのアクセス山口宇部空港からリムジンバス山口宇部空港線で「新山口駅北口」下車。徒歩約1分の「新山口駅」からJR山陽本線で「柳井港駅」下車。徒歩約5分「柳井港」から定期船で約1時間10分、「祝島港」下船。
webhttp://www.iwaishima.jp/kanko/

“猫ジャンプ”がSNSで話題となった佐柳島(香川県)

香川県多度津町にある佐柳島(さなぎしま)は香川県と岡山県のちょうど中間くらいにある島。先述した真鍋島の南東に位置します。人口が100人にも満たない小さな島で、天狗様を祀る神社があることでも知られています。

画像: iStock/jef-t

iStock/jef-t

そんな佐柳島を有名にしたのが、港の岸壁を軽やかにジャンプする猫の姿です。SNSで話題になり、今では多くの観光客はもちろん、プロのカメラマンも撮影に訪れます。

画像: iStock/SAND555

iStock/SAND555

このジャンプする猫は、島にある2つの集落のうち、南側にある本浦港で見ることができるのだそう。とはいえ猫は気まぐれなので、じっくりとそのタイミングを待ちましょう。

佐柳島へのフェリーは1日4便運航しているので、午前の便に乗ればゆっくりと過ごせるでしょう。また、猫好きのオーナーが切り盛りする島唯一のゲストハウスもあるので、宿泊して滞在するのもおすすめ。香川県にはほかにも猫島があるため、猫島をアイランドホッピングする楽しみ方もできそうです。

佐柳島

住所香川県仲多度郡多度津町佐柳
空港からのアクセス高松空港からリムジンバス高松空港線で「高松駅」下車。高松駅からJR予讃線で「多度津駅」下車。徒歩約20分の「多度津港」からフェリーで約50分、「本浦港」下船。

海外からも注目された瀬戸内海の猫の楽園「青島」(愛媛県)

愛媛県大洲市にある青島はもともと無人島だった小さな島です。寛永16年(1639年)にイワシの好漁場であることを発見した漁師が移住したことで、人が住むようになったのだそう。網をかじるネズミを駆除するために飼われていた猫が、車や犬などの天敵がいないことから繁殖し、増えていったといわれています。

画像1: iStock/ES3N

iStock/ES3N

現在人口が10人程度なのに対し約100匹の猫が暮らしているという青島は、どこもかしこも猫だらけ。動物写真家の岩合光昭氏が青島を訪れた様子が世界中に拡散されたことで、コロナ禍前は多くの外国人観光客の姿も見られました。

画像2: iStock/ES3N

iStock/ES3N

青島には食堂や商店、自動販売機などがないので、飲み物やお昼ご飯、除菌シートなど、必要最低限の持ち物は持参を。お昼ご飯を食べるときは、猫進入禁止の待合室が便利です。

心ゆくまで猫との時間を堪能できるこの島には、いくつかの決まりごとがあります。エサは指定のエサ場であげる、ゴミは持ち帰る、島民の暮らしを乱さない……。島民と猫たちが快適に暮らすためにもマナーを守って猫たちと戯れてください。

青島

住所愛媛県大洲市長浜町青島
空港からのアクセス松山空港からリムジンバス松山空港線で「JR松山駅前」下車。徒歩約2分の「松山駅」からJR予讃線に乗り「伊予長浜駅」下車。徒歩約6分の「長浜港」から連絡船で約35分、「青島港」下船。

“愛の島”と呼ばれる幸福スポット「相島」(福岡県)

福岡県にある相島(あいのしま)は、2013年にアメリカのCNN.comの「世界6大猫スポット」に選ばれたことがあり、約100匹の猫がのびのびと暮らしています。

島の形がハート型に見えることから「愛の島」とも呼ばれている相島。

画像: 鼻栗瀬

鼻栗瀬

古墳時代の積石塚群や、江戸時代の朝鮮通信使の波止場などの歴史スポットのほか、めがね岩と呼ばれる高さ20mの海食洞・鼻栗瀬といった景勝地などがあり、猫好きだけでなく、旅好きやカップルなども訪れる人気の島です。見どころの多くは全長5.4kmの周回道路沿いにあるので、観光スポットをめぐりながら猫探しをするのもよいでしょう。

画像: iStock/ahei

iStock/ahei

釣りのポイントが多い相島には釣り人も多く訪れています。そして港周辺には釣果を待ち構える猫の姿も。また、玄界灘に浮かぶ相島は風が強く、寒い時期になるとあちこちで猫たちが身を寄せ合う猫だまりが発生。その愛らしい光景は冬の風物詩になっています。

相島

住所福岡県糟屋郡新宮町相島
空港からのアクセス福岡空港から地下鉄空港線で「博多駅」下車。徒歩約5分の「JR博多駅」からJR鹿児島本線で「福工大前駅」下車。徒歩約3分のバス停「JR福工大前駅」から「相島渡船場」下車。徒歩約1分の「新宮港」から町営渡船で約17分、「相島港」下船。

人懐っこい猫たちと出合える佐賀最北端の「加唐島」(佐賀県)

玄界灘にはほかにも猫島があります。佐賀県の東松浦半島の北側に位置する加唐島(かからしま)です。

画像: 人懐っこい猫たちと出合える佐賀最北端の「加唐島」(佐賀県)

約255万年前の噴火によってできたとされる加唐島。島全体が溶岩流でできており、周囲は険しい崖が切り立っています。また、この島には古代朝鮮三国時代の百済王・武寧王が誕生したという伝説が残っており、晴れた日には高台の公園から朝鮮半島を見渡せることも。

実は加唐島には犬が一匹もいないため、島の猫たちが安心して暮らせるといわれています。一説によると、かつて犬が島にある八坂神社の怒りに触れ、以来犬を飼うことがタブーとされていたのだとか。その代わりに猫を飼うようになり、いつしか猫島になったといわれています。

カメラにも慣れている猫たちが多いので、猫たちの日常をカメラで切り取ってみてください。悠々と暮らす猫たちの姿を見に出かけてみませんか。

加唐島

住所佐賀県唐津市鎮西町加唐島
空港からのアクセス福岡空港から地下鉄空港線に乗り「筑前前原駅」で乗り換え、JR筑肥線で「西唐津駅」下車。徒歩約1分のバス停「西唐津駅前」からバスで「呼子」下車。徒歩約10分の「呼子港」から旅客船で約17分、「加唐島港」下船。

島をあげて猫を愛でる「湯島」(熊本県)

有明海の中央に位置する湯島は、その昔天草・島原の乱の際に天草と島原の一揆軍が集まり話し合いをしたことから、“談合島”とも呼ばれています。港には漁でとれた魚を目当てにたくさんの猫たちがやってきます。

画像1: 島をあげて猫を愛でる「湯島」(熊本県)

周囲約4kmの湯島では、島の南側が居住エリアとなっており、道が狭く急な坂道が多いため、車はほとんど走っていません。そのため、道路の真ん中であっても猫たちは堂々とくつろいでいます。

湯島には猫好きの間で有名なアイドル猫も多く、カメラを向けると見事なポージングをしてくれることも。たくさんの猫の中から、ぜひ推し猫を見つけてください。

画像2: 島をあげて猫を愛でる「湯島」(熊本県)

住民みんなで猫たちのお世話をしているという湯島では、島のあちこちに猫の出没ポイントを知らせてくれる案内板が設置されています。この案内板を頼りに歩いていけば、きっと素敵な猫たちに出合えるはず。

島には食事処や民宿もあるので、滞在時間に合わせて利用してみてください。

湯島

住所熊本県上天草市大矢野町湯島
空港からのアクセス熊本空港からバスに乗り「熊本桜町バスターミナル」で乗り換え、快速バスに乗って、バス停「さんぱーる」下車。徒歩約9分の「江樋戸港」から連絡船で約25分、「湯島港」下船。

コバルトブルーの海と猫に癒される「竹富島」(沖縄県)

リゾート地として人気の沖縄県竹富島にも、たくさんの猫が暮らしています。木造赤瓦の家が立ち並ぶ風景やコバルトブルーの海といった沖縄を象徴するような光景のなかに、自由気ままに過ごす猫の姿が見られます。

島の一員として、島民にとても大切にされている竹富島の猫たち。島唯一の海水浴場・コンドイビーチには野良猫用の小屋まであり、用意されたエサを求めてお腹を空かせた猫たちが遊びに来ることもあります。

画像: iStock/Takosan
iStock/Takosan
画像: iStock/naranokaze
iStock/naranokaze

さすがは南国、猫たちも昼間は暑いのか、夜の方が遭遇できる確率が高いようで、夜の集落を歩いてみると、民家の軒先で寝転んで涼を取っている姿や、石塀の上に佇む猫に出合えることも。宿泊施設も充実しているので、時間を気にすることなく猫たちと戯れることができます。

竹富島

住所沖縄県八重山郡竹富町
空港からのアクセスバス停「石垣空港」からバスに乗り「石垣港離島ターミナル」下車。徒歩約2分の「ユーグレナ石垣港離島ターミナル」から高速船で約10分、「竹富東港」下船。

猫島を訪れる際の注意点

猫島といっても、その場所に暮らすのは猫だけではありません。島民の方々と猫の生活を大切にするため、マナーを守りながら観光しましょう。猫島観光の際の注意点は以下です。

  • エサを勝手にあげない
    島によってはエサやりを禁止しているところや、エサやりができる区域が決まっていることもあります。
  • 島民に迷惑をかけない
    居住区域に入って写真を撮ったり、必要以上に騒いだり、ゴミをポイ捨てするなど、島民に迷惑をかけるような行為はNGです。
  • 最低限の持ち物は持参する
    猫島には小さな島が多く、売店や自販機がないこともしばしば。飲み物や食べ物は持参するのがベターです。また、猫島にいる猫の多くは野良猫なので、触ったあとに手を拭くための除菌シートがあると便利です。もちろんゴミは持ち帰るようにしましょう。

また、高齢者が多く医療体制が十分ではない島では、新型コロナウイルスの影響で渡航を自粛するよう呼びかけているところも。島を訪れる際は、必ず事前にwebサイトやSNSなどで最新の注意事項を確認するようにしてください。

猫島で気ままに暮らす猫たちは、人懐っこく、いろいろな仕草や表情を見せてくれます。日々の喧騒を忘れてゆっくり流れる島時間を感じ、愛らしい猫たちに癒される旅に出かけてみませんか。

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