暖かさを感じるようになり、風が心地よい季節になってきました。この時期におすすめなのは、街や自然の空気を感じながら、移動時間も含めて楽しむ旅。紹介するのは、しまなみ海道1泊2日のプランです。
画像1: 尾道さんぽで感動を見つける。しまなみ海道1泊2日よくばり旅(前編)

1日目に巡る広島・尾道の場合、さんぽしながら気になった小路に入ってみたり、坂道を上って景色を楽しんだりといった、気ままな観光を楽しむことができます。 後編の2日目 で紹介するのは、尾道から今治をつなぐ、しまなみ海道をサイクリングで巡るコース。どちらもアクティブに街を回遊する、充実のプランです。

画像: 尾道さんぽで感動を見つける。しまなみ海道1泊2日よくばり旅 youtu.be

尾道さんぽで感動を見つける。しまなみ海道1泊2日よくばり旅

youtu.be

静寂に包まれる、時代の新旧が交差した古民家カフェ

画像1: 静寂に包まれる、時代の新旧が交差した古民家カフェ

尾道の目抜き通りを北へ進み、細い路地を抜けると現れる白い暖簾。一歩中に入ると、床の間、雪見障子や欄間など、昔の面影が随所に見てとれます。

画像2: 静寂に包まれる、時代の新旧が交差した古民家カフェ

まず訪れたのは、「水尾之路(みおのみち)」。築80年余りの古民家をリノベーションしたカフェ兼1日1組限定の宿です。往時の情景を残しながらも、現代に昇華した空間は、ゆったりとした時を刻んでいます。

画像3: 静寂に包まれる、時代の新旧が交差した古民家カフェ

営むのは、東京から故郷の因島に近い尾道へ移住した村上章裕さんと岡本美穂子さん夫妻。美しい日本家屋と調和するヴィンテージ家具や古道具、現代作家の器は、村上さんがセレクトしたものだとか。

画像4: 静寂に包まれる、時代の新旧が交差した古民家カフェ

縁側から差し込む柔らかい光に包まれいただいたのは、瀬戸内レモンのスカッシュと、国産レモンとミルクチョコレートのタルト(各490円・税込)です。

画像5: 静寂に包まれる、時代の新旧が交差した古民家カフェ

使用されているのは、日本一のレモン産地として知られる瀬戸田町のレモン。甘酸っぱいクリームとサクサクのタルトは、控えめな甘さで素材の風味がより際立ちます。穏やかな時間に身をゆだねて、静かな尾道をゆっくり味わいましょう。

水尾之路(みおのみち)

住所広島県尾道市西久保町15-5
電話0848-38-9576
営業時間12:00~18:00 (L.O.17:30)
定休⽇月曜、火曜
webhttps://www.mionomichi.com/index.html

名建築家がデザインした空間で、尾道の日常を感じる

画像1: 名建築家がデザインした空間で、尾道の日常を感じる

水尾之路から徒歩約15分。尾道の一大観光名所、「千光寺」へつながる坂道「千光寺新道」の石段を登ると、中腹に淡いピンクベージュの建物が現れます。

画像2: 名建築家がデザインした空間で、尾道の日常を感じる

昭和38年に建設された鉄筋コンクリートの集合住宅をリノベーション。宿泊施設も兼ねた多目的スペース「LOG(ログ)」です。国際的に有名なインドの建築家集団「スタジオ・ムンバイ」がインド国外で初めて設計に携わり、尾道の町に馴染む、落ち着きとモダンさを兼ね備えた施設へと再生させました。

画像3: 名建築家がデザインした空間で、尾道の日常を感じる

こちらはカフェ&バーを備え、誰もが自由に立ち寄れます。レセプションを兼ねたショップに並ぶのは、尾道の特産物を使った商品をはじめ、手仕事を大切にするLOGにゆかりのある作家の器や和紙の箱、手織物などです。

画像4: 名建築家がデザインした空間で、尾道の日常を感じる

おすすめは、LOGオリジナルのいちじくジャム(1,296円・税込)といちじく酢(1,404円・税込)。尾道産の日本いちじく蓬莱柿(ほうらいし)をベースに手作りされた逸品です。

尾道の自然と文化に触れることができる、落ち着きのある空間は、時代に左右されないデザインが魅力。のんびりと施設内の散策も楽しめます。

LOG(ログ)

住所広島県尾道市東土堂町11-12
電話0848-24-6669
営業時間SHOP 9:00~18:00
webhttps://l-og.jp/

名作アートに触れながら、風光明媚な絶景を独り占め

画像1: 名作アートに触れながら、風光明媚な絶景を独り占め

LOGを離れ千光寺公園へと続く坂道を進むと現れる、大きなガラスウォールが印象的な建物。訪れたのは、「尾道市立美術館」です。

画像2: 名作アートに触れながら、風光明媚な絶景を独り占め

建築は、日本が世界に誇る、安藤忠雄氏が手がけています。外観をはじめ、打ち放しコンクリートの壁や、単調な幾何学的造形は、繊細でありながら力強さを感じます。館内には、尾道にゆかりのある画家、小林和作氏や平田玉縕氏など、数々の作品をコレクション。季節ごとに選りすぐりの名品を鑑賞できる企画展も、随時開催されています。

画像3: 名作アートに触れながら、風光明媚な絶景を独り占め

2階のロビーに上がると、広くとられたガラス窓から、息をのむような絶景が目の前に。本州と向島を通る「海の川」と名高い尾道水道と町並みが一体となったロケーションは、尾道を象徴する景観の1つ。晴れた日は、遠く四国山地まで見渡せるそうです。

画像4: 名作アートに触れながら、風光明媚な絶景を独り占め

ここは、日本遺産に認定された尾道の3スポットが眺められる最高のビューポイント。造船所やしまなみ海道沿いの島々、船が行き交いキラキラと光る海を、贅沢に眺めることができます。

尾道市立美術館といえば、Twitterなどで話題になった「猫と警備員の攻防」の現場でもあります。登場人物は、どうしても美術館に入りたい猫と、それを防がねばならない警備員。その微笑ましいやり取りが収められた写真が、企画展「時をかける尾道」で展示されていました。

尾道市立美術館

住所広島県尾道市西土堂町17-19
電話0848-23-2281
開館時間9:00~17:00(入館は16:30まで)
定休⽇月曜(祝日の場合開館)
webhttps://www.onomichi-museum.jp/

個性豊かな物語を刻む尾道ならではのユーズドデニム

画像1: 個性豊かな物語を刻む尾道ならではのユーズドデニム

山を下ること15分、尾道本通り商店街へとやってきました。

尾道を含む広島県東部は、古くから繊維産業が盛んなエリアです。江戸時代より綿花の栽培が奨励され、日本三大絣のひとつ、備後絣(びんごがすり)を中心に産業が発達してきました。そして現在ではデニムの産地としても有名なこのエリアで、斬新な取り組みをするショップがあります。それが、「ONOMICHI DENIM SHOP(オノミチ デニム ショップ)」です。

スタッフの綿吉杏さんが尾道デニムプロジェクトについて教えてくれました。

画像2: 個性豊かな物語を刻む尾道ならではのユーズドデニム

「尾道で働く方々に、新品の状態から1年間穿いていただいたユーズドデニムを『尾道デニム』として販売しています。漁師、家具職人、保育士、棺職人、柑橘農家など、皆さんの職業はさまざまです。職によって、ジーンズの色落ち加減や風合いが違います。機械加工では難しい、リアルで自然なユーズドデニム揃いです」

「例えば、漁師さんが穿いていたものは、タコのスミが付着。柑橘農家さんは、果汁の色があちこちに。デニムは人に穿きこまれることによって育てられます。穿いていた方それぞれに人生があります。そのストーリーを紡ぎ、デニムをきっかけに尾道を知ってもらい、人と人との新たなつながりを育んでいけたら」

画像3: 個性豊かな物語を刻む尾道ならではのユーズドデニム

市外の人でも、新品のオリジナルデニム(19,800円~・税込)と同時に、プロジェクト参加権(1,100円・税込)も購入可能。いつか旅立つ日を考えながらデニムに自分の個性を刻めば、尾道デニムを穿いて過ごす日々がより楽しくなりそうです。

ONOMICHI DENIM SHOP(オノミチ デニム ショップ)

住所広島県尾道市久保1-2-23
電話0848-37-0398
営業時間11:00~19:00
定休⽇水曜
webhttp://www.onomichidenim.com/

厳選した季節の旬素材を、美しく華やかな一皿に

ONOMICHI DENIM SHOP からJR尾道駅に向かうこと約20分。駅の西側、海沿いに立つ「ONOMICHI U2(オノミチ ユーツー)」は海運倉庫を改装した複合施設です。

画像1: 厳選した季節の旬素材を、美しく華やかな一皿に
画像2: 厳選した季節の旬素材を、美しく華やかな一皿に

巨大な空間に、ホテルをはじめ、ベーカリーやレストラン、ライフスタイルショップ、サイクルショップが集結。今までにないカルチャーを発信するスタイルで、尾道のランドマークとして、そしてサイクリスト憩いの場としても人気を集めています。
館内の「The RESTAURANT(ザ レストラン)」は、軽く一品から、しっかり食事までが叶う、使い勝手抜群なレストラン。

画像3: 厳選した季節の旬素材を、美しく華やかな一皿に

ディナータイムに、お魚もお肉も欲張りたい気分なら、瀬戸内季節のディナーコース(6,050円・税込)を満喫しましょう。

近港で揚がる瀬戸内の鮮魚、尾道市の隣にある竹原市のブランド牛「垰下牛(たおしたぎゅう)」など、四季折々の地元の美味を存分に味わえます。旬を映した一皿は、味はもちろん見た目も感動の美しさです。

画像4: 厳選した季節の旬素材を、美しく華やかな一皿に
画像5: 厳選した季節の旬素材を、美しく華やかな一皿に

料理と一緒に、オリジナルカクテルも忘れずに。桃のふわふわカクテル(990円・税込)は、岡山産の桃ピューレに、酒処として有名な広島県東広島市「亀齢」の日本酒をあわせてシェイク。デザート感覚でいただけます。

※メニューは季節によって変更となります。

The RESTAURANT(ザ レストラン)

住所広島県尾道市西御所町5-11
電話0848-21-0563
営業時間11:30~15:00(L.O. 14:30)、17:30~20:30(L.O. 20:00)
定休⽇なし
webhttps://onomichi-u2.com/

心と体のサイクルを整えて、時を忘れる尾道ステイ

画像1: 心と体のサイクルを整えて、時を忘れる尾道ステイ

お腹が満たされたら、同館内ホテル「HOTEL CYCLE(ホテル サイクル)」へチェックイン。
サイクリストに優しいこちらは、大切な自転車をお部屋に持ち込むこともできます。

画像2: 心と体のサイクルを整えて、時を忘れる尾道ステイ

今回宿泊したのは、スタンダードツインルーム。内装に自然素材を用いた客室には、造船の町・尾道の伝統産業を背景にした、木材や鉄、モルタルを活用しています。洗練されたミニマルな空間は、ヒートアップした心身の状態をクールダウンさせ、茶室内部にいるような効果ももたらすそう。自分の内面とゆっくり向き合う、静かな時間を過ごせます。

画像3: 心と体のサイクルを整えて、時を忘れる尾道ステイ

シモンズ社製の広々としたベッドは寝心地も抜群。アメニティには今治タオルや、「ONOMICHI U2」オリジナルコーヒーがセットされ、居心地のクオリティを格段に引き上げてくれます。シャンブレー生地のルームウェアは、アウトドアブランド「and wander」とのコラボ商品。肌を優しく包んでくれる質感で着心地がよく、1日の尾道トリップを振り返りながら、ぐっすりと眠れそうです。

HOTEL CYCLE(ホテル サイクル)

住所広島県尾道市西御所町5-11
電話0848-21-0550
営業時間チェックイン15:00~ チェックアウト~11:00
定休⽇なし
webhttps://onomichi-u2.com/

いいモノにふれ、お店の方との会話を楽しんだ、尾道さんぽ。その場に行ってこそ伝わる想いがあると、強く感じた1日でした。これこそが旅の醍醐味ではないでしょうか。

2日目は、しまなみ海道を自転車で走り愛媛に向かう、サイクリングの旅です。途中で立ち寄るスポットでの、いいモノとの出合いにも期待が募ります。

2日目の記事はこちら

掲載の内容は記事公開時点のもので、変更される場合があります。

This article is a sponsored article by
''.