本記事では、JALふるさとアンバサダーの小川さんが佐渡をガイド。佐渡の魅力を、一歩踏み込んで感じたい方におすすめの旅プランを紹介します。佐渡の暮らしを疑似体験するような、観光プラスαの1泊2日。上級編の佐渡ツアーへ出かけましょう。
※価格は税込み表記です。
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対象期間:2023年6月1日(木)~2024年2月15日(木)出発
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INDEX
〈1日目〉
〈2日目〉
まずは大満足のランチで気分を上げて
晩酌用ビール選びも忘れずに
佐渡汽船・両津港近くでレンタカーを借りて、一路南下。20分ほど車を走らせて、目指すのは、佐渡市役所のほど近くにある、「クッチーナ」。まずは、おいしいランチでお腹を満たし、旅気分を盛り上げます。
2013年にオープンしたこちらのお店は、お昼はイタリア料理、夜は和洋中問わず、さまざまなジャンルのお料理を楽しめる、このエリアの集会場的存在です。
小川さんがオーダーしたのは、「フレッシュトマトとモッツァレラのパスタ」(880円)。
一人前のボリュームはかなり多め。数人で訪れて、いろいろなメニューを注文し、取り分けて楽しむのもよいかもしれません。
またこちらで忘れてはいけないのが、2022年から醸造をスタートさせたオリジナルクラフトビール「SADO LAND BEER」の存在。お店ではタップからそのまま注がれる生ビールを味わえます。
「ジャパン・グレートビア・アワーズ2023」で銅賞を受賞した「ONDEKO」をはじめ、2023年8月現在、購入可能な瓶ビールは8種類。
その中から3銘柄をピックアップして持ち帰ることにしました。
苦さと香りのバランスが絶妙な一番人気のIPA「ONDEKO」、佐渡で育てた新潟オリジナル米新之助を副原料に使用した「KINZAN」、全国的にも珍しい甘草の花を副原料に使った「KANZOU」。
ビールの繊細な味わいには保冷が必須。持ち帰りをご検討の方はぜひ保冷バッグをご持参ください。
クッチーナ
住所 | : | 新潟県佐渡市千種88-1 |
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電話 | : | 0259-67-7889 |
営業時間 | : | 11:00~14:00、17:30~22:00 |
定休日 | : | 日曜 |
web | : | https://www.visitsado.com/spot/detail0367/ |
島民の心象風景的存在
赤と白のトキが目印の優しい味
クッチーナから車で2分ほどの場所にあるのが、佐渡乳業。佐渡島内のスーパーなどでも見かける、トキが目印の牛乳でおなじみの会社。実は本社の一部には、知る人ぞ知る、直売所「みるく・ぽっと」があります。
実はこの旅の裏テーマは「自炊」。町を巡って集めたとっておきの食材で、ちょっと贅沢な時間を!と考えた小川さんがここに立ち寄ったのは、チーズの購入が目的。数あるチーズの中から、味わい豊かなことで人気の農場ゴーダチーズ(200g・1,400円)を購入しました。
それと、もうひとつ……。
ランチの後のデザートに、と楽しみにしていたのが、「ミルクソフト」(350円)。
サラッとした口溶けとともに広がる、ミルクの豊かな味わいは、暑い夏にぴったりです。
佐渡乳業 直売所「みるく・ぽっと」
住所 | : | 新潟県佐渡市中興122-1 |
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電話 | : | 0259-63-3151 |
営業時間 | : | 10:00~16:00 |
定休日 | : | 水曜(11月~3月の期間のみ) |
web | : | http://sadonyugyo.com/milk-shop.html |
佐渡の食材が一堂に会す
島民御用達の人気スポット
佐渡乳業から車で5分。佐渡の地場野菜が揃う「エーコープ佐渡金井店」を訪れました。ここでの目的は、もちろん佐渡の太陽を浴びて育った野菜たち。
地元の農家さんたちが丹精込めて作った野菜は、四季折々でラインナップが変わります。甘味と酸味が自慢というプチトマトが目に留まりました。
他にも、島内に移住し、一から手作りしていることで注目を集めている「さど納豆」など、「単なるスーパーでしょ?」とは侮れない商品も! お土産探しの場所としてもおすすめです。
エーコープ佐渡金井店
住所 | : | 新潟県佐渡市千種68-1 |
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電話 | : | 0259-63-3480 |
営業時間 | : | 9:00~19:30 |
定休日 | : | なし |
web | : | https://life.ja-group.jp/farm/market/detail?id=28 |
系列の回転寿司店も大人気
新鮮鮮魚を専門店で入手!
エーコープ佐渡金井店から車で15分ほどの場所にある「石原鮮魚」は、佐渡沖で獲れる新鮮魚介類を扱う老舗鮮魚店。
土用の丑の日ともなれば、なんと1,000尾も売れるという、浜松から仕入れて捌く「うなぎの蒲焼き」が隠れ名物。看板スタッフの藤井芳哉さんが出迎えてくれました。
「今の時期ならメバルだね。あとノドグロもいいのが入っているよ」と藤井さん。実はこちらのお店、佐渡の味わいをより多くの人に気軽な価格で楽しんでもらいたいと回転寿司店「まるいし」も経営。原価ギリギリのサービス価格でも評判です。
「ちょっと食べてみる? サービスするから、食べたいの、言ってみて?」と藤井さんのうれしい言葉を受けて、小川さんが選んだのは、この日獲れたばかりのアワビ。「あいよ」と藤井さんはアワビを持って調理場へ。さすがこのみち30年以上という、手慣れた包丁さばきで、きれいにカット。
「薄くしちゃうと旨さが感じられないし、せっかくの歯触りも楽しめなくなっちゃうからさ」と、少し厚めにカットされたアワビにしょうゆとわさびをつけてパクリ。
なんともいえない、潮の香りとアワビの甘味、そしてコリコリとした食感がたまりません。
購入した魚介類をお土産として発送する人も多く、来店せずとも佐渡の魚を購入できるようにとオンラインショップも開設。お店のwebサイトから季節に合わせたおすすめ鮮魚のセットを購入することも可能だそうです。
石原鮮魚
住所 | : | 新潟県佐渡市河原田本町201 |
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電話 | : | 0259-57-2161 |
営業時間 | : | 9:00~18:00 |
定休日 | : | 日曜 |
web | : | https://www.ishiharasuisan.jp |
島民の食卓に上る率、高し
佐渡の伝統郷土食「いごねり」を求めて
次に訪れたのは、石原鮮魚から車で5分の場所にある「いごねりの早助屋」。いごねりとは佐渡のソウルフードで、もともと秋から冬にかけて各家庭で作られ、人が集まる冠婚葬祭の場を中心に食べられていました。それが市場の開催などにともない、専門業者が誕生。今では島の食料品店で通年販売されるようになり、⽇常⾷へと変化したそうです。
地元に数社ある製造店の中でも、味わいの高さで島内外問わず評判の早助屋を訪れた小川さん。入店するとこんな書き置きが……。
書いてあることに従い、お店の奥へ。歴史を感じさせる通路を進むと、4代目のご主人、山内三信さんが出迎えてくれました。
「いらっしゃいませ。いごねりは初めてですか?」
日本海でしか獲れない「いご草」は、昆布やホンダワラなどの大型海藻に着生する海藻の一種。天日干しで乾燥させたいご草を水で煮てよく練り、冷やし固めたものを、佐渡地方では「いご」、新潟地方では「えご」と呼びます。
「佐渡では、シート状に薄くのばしたいごねりをくるくると巻いてところてんのように細く切るのが伝統的なスタイルです」と、山内さん。続けて「一方、本土では、いご草を煮込んでこした後、熱いまま容器に入れてそのまま固めたものを短冊状に切って食べます。同じ新潟でも食べ方や形が異なるのは面白いですね」と食文化の違いを教えてくれました。
通常は1日3,000本ほどの製造が、お盆の時期は1万本にもなるという郷土の味わいを手に入れて、次はこれと相性良しのあれを入手しに行きます。
いごねりの早助屋
住所 | : | 新潟県佐渡市沢根炭屋町37 |
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電話 | : | 0259-52-6577 |
営業時間 | : | 7:00〜19:00 |
定休日 | : | なし |
web | : | http://igoneri.com |
良水を求めて仕込み場所も変えた
佐渡屈指の旨みある日本酒を醸す蔵
早助屋と同じ通り、徒歩2分の場所にある「加藤酒造店」は、米の旨みを感じる日本酒を醸すと評判の日本酒蔵です。いごねりに合わせる一本をこの蔵で探します。
同蔵の会長、加藤健さんが出迎えてくれました。
加藤酒造店は、良質な水を求めて製造場所を1993年に移転したほど、味に対しての探究心が高いことで知られています。
看板銘柄は「金鶴」。2017年からはすべての原料米を佐渡産に統一し、文字どおり「佐渡の地酒」として人気です。
しかし、実はこの蔵の酒は6割が島内消費。佐渡以外にはあまり出回っていません。そんな希少な金鶴を店内では、ほぼフルライン購入できるほか、無料で試飲も可能。季節商品も試せるとあって、国内外の日本酒ファンが立ち寄る人気スポットとなっています。
味わい深い一本を手に入れて、今夜の宿泊スポットへ向かいます。
加藤酒造店
住所 | : | 新潟県佐渡市沢根炭屋町50 |
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電話 | : | 0259-52-6511 |
営業時間 | : | 9:00~18:00 |
定休日 | : | なし |
web | : | https://katoshuzoten.com |
目前に広がる穏やかな真野湾
ここだけのオーシャンビュー
海岸線を走ること約5分、佐和田海水浴場前にある2階建ての建物が今夜の宿泊先「Guest Villa on the 美一」。その名の通りゲストハウスで、1階はレストランとフリースペース、2階に共用のリビングやキッチン、宿泊ルームがあります。リビングや廊下から見える海の眺めは、小川さんもしばらくの間、見とれていたほどの絶景です。
ツインルームが2部屋、ダブルルームが3部屋あり、どちらのベッドもオーストリア産の天然ゴムが使用されていて「深い眠りにつける」と好評だそうです。
シャワールームは2階のほか1階にもあるので、他のゲストを気にすることなく汗を流せるのも魅力です。
また共有スペースにはソファーやカウンター席もあり、海を目の前にのんびりする贅沢な時が過ごせます。
Guest Villa on the 美一(びいち)
住所 | : | 新潟県佐渡市河原田諏訪町207-76 |
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電話 | : | 0259-58-7077 |
営業時間 | : | チェックイン15:00、チェックアウト11:00 |
定休日 | : | なし |
web | : | https://bi-ichi.com |
穏やかに揺れる波に身を任せ
沈む夕日に心癒される
宿泊先の目の前、佐和田の海で夕日サップを楽しみます。SADO SUPでは初心者からエキスパートまでトータルサポートしてくれて、機材などもオールレンタル可能。何の準備もなしで海の癒し時間を楽しめると評判です。
大きく揺れることがないサップは、ゆったりと波に乗れ、その浮遊感にハマる人続出のマリンスポーツ。夕日サップは90分から120分の間、静かに流れる時を楽しめます。
また、夜の海を楽しめるナイトサップもあるので、詳細はSADO SUPのサイトをご覧ください。
SADO SUP
住所 | : | 新潟県佐渡市河原田諏訪町206-27 |
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定休日 | : | 不定休 |
web | : | https://sadosup.jp |
地元で揚がった鮮魚と
伝統料理で佐渡の夜に乾杯
「Guest Villa on the 美一」に戻ってきた小川さんは今夜のごはん作り。共有スペース中央にあるキッチンに買ってきた食材たちが並びます。メインディッシュは、真鯛を使ったアクアパッツァ。
「Guest Villa on the 美一」には各種調理器具はもちろん、さまざまな食器も用意されているほか、基本的な調味料も揃っているので、用意するのは食材のみでOKです。
メインのほか、カサゴのカルパッチョも用意。こちらは、SADO LAND BEERと合わせます。
一方、いごねりには、加藤酒造店の純米酒「拓」(ひらく)を合わせます。
1日目はここまで。静かに佐渡の夜が更けていきました。
朝からアクティブ
真っ青に染まる洞窟へ
2日目は、朝イチからアクティブに。起床後は、目の前の海岸を歩いて、佐渡の自然を肌で感じます。
身支度を整えたら、南へ向かい、車で45分。目指したのは、佐渡の南側にある小木港です。ここでは佐渡の海の魅力を間近で感じるために、シーカヤックを体験します。
1人乗り用もあるそうですが、初心者にはインストラクターさんと一緒に乗る、安全安心な2人乗り用がおすすめです。
青の洞窟と呼ばれる竜王洞へ向かって出発します。
半島全体が溶岩でできている小木半島はジオパークにも認定されている場所。この辺りの洞窟は「海食洞」といい、海岸に打ち寄せる波や礫などが少しずつ岩肌を破壊し、低い箇所のみ削り取られて造られたといわれているそうです。
自然や動植物が作り出した芸術的な景観を海の上から見渡しながら、パドルを漕ぐこと20分。青の洞窟に到着です。
海が一番きれいに見える時間帯は、日の光が深く斜めに入り込む11時ごろだとか。もちろん、天候や日照、波などの条件次第でその色合いは変わります。
洞窟の中に入ってみると、少しひんやりとした空気が漂い、海底までしっかり見ることができるほど澄んだ海水に心癒されます。自然の作り出した神秘的な光景を楽しんだ後は、もうひとつの目的地を目指します。
サファイアブルーの海、映画のような光景が広がる、虫谷の入江が見えてきました。
入江の入り口にあるのが、左八文字。その形が漢字の八の字を逆に書いたように見えるところからこう呼ばれていて、弘法大師の筆跡とも伝えられる奇岩です。この横を抜けていくと、虫谷の入江です。
一度ここでシーカヤックを降り、休憩も兼ねた30分の自由時間。木々のせせらぎや虫の声を聞きながら、ひんやり冷たい海に足を投げ出すと、ゆったりと時間が流れ、体の中が浄化されていくような感覚に。
美しい景色と一体化したような気分を味わいながら、改めて自然に感謝するのでした。
小木ダイビングセンター
住所 | : | 新潟県佐渡市琴浦225-2 |
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電話 | : | 0259-86-2368 |
営業時間 | : | 8:00~19:00 |
定休日 | : | 不定休 |
web | : | https://www.sado-diving.com |
今も現役!? 佐渡流の海の足
たらい舟でゆったり海上遊覧
シーカヤックを楽しんだ後、向かったのは、佐渡の海といえばコレ! なたらい舟の乗船場。
磯ねぎ漁をするために作られたと言われるたらい舟が実用化されたのは江戸時代~明治時代のこと。狭く入り組んだ岩礁が多い小木海岸は、ワカメやアワビ、サザエなどの貝・海藻類が豊富な場所でしたが、その形状から大きな舟が入ることができず、小回りと安定性が重視された小ぶりの舟が必要に。そこで、洗濯桶に改良を重ねて誕生したのがたらい舟だったそうです。
たらい舟には女性船頭さんと一緒に乗船します。みなさん熟練の技をお持ちなので、思いの外、スイスイと舟は進みます。
途中で選手交代し、漕ぎを体験。立ってみると舟の傾きに気を取られ、手が疎かになり、その難しさがわかります。
会話を楽しみつつ、進んでいると「ちょっと待ってね」と舟を岩場に寄せた船頭さん。
岩場から何かを獲り、「はい」と渡してくれた船頭さん。見せてくれたのは、サザエでした。実際に女性船頭さんたちの中には、この地区での漁業権を取得済みの人もいるそう。だからこそ、楽しめるアトラクションともいえます。
たらい舟体験ができる矢島体験交流館は、幹線道路から少し細い道を抜けた場所にあるため、車で行くなら小回りのきくコンパクトカーの方がラクそうです。
矢島体験交流館
住所 | : | 新潟県佐渡市小木365-1 |
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電話 | : | 0259-86-2992 |
営業時間 | : | 4月~10月の8:00~17:00のみ ※受付16:30まで |
定休日 | : | なし(11月~3月は休業) |
web | : | https://niigata-kankou.or.jp/experience/13686 |
伝統的建造物で味わう
フレンチ仕立ての佐渡食材
船大工が築いた町並みや建造物が楽しめるスポットとして人気の観光地となっている宿根木(しゅくねぎ)へ。
お目当ての、「お料理 あなぐち」に到着です。佐渡の長者番付にも名を連ねた廻船主の佐藤伊左衛門家の屋敷を生かした空間で、本格的なフランス料理を楽しめるこちらのお店がオープンしたのは2022年。
この集落では唯一となる美しい日本庭園が出迎えてくれました。
お店のオーナーシェフ・菊池猛さんは、東京の六本木や表参道、神奈川県の数々のレストランで25年にわたり、腕を磨いてきた方。「食材の豊富な地方で料理をしたい」という夢を持ち、物件探しをする中、縁あって訪れることとなったのが、菊池さんのお父さんの故郷・佐渡。
その際、佐渡食材の実力に魅了された菊池さんは、奥さんとともに佐渡移住を決め、21年4月に地域おこし協力隊として佐渡に着任。「福祉で人が集う取り組みを続けていきたい」と、東京時代から行っている就労支援の側面も持つ場所として、このお店をオープンされたそう。
取材時のランチコース(3,025円)のなかでも注目だったのが、こちら。
毎日2本を菊池さん自らお店で焼き上げているというこのカンパーニュが絶品。農園で育てているという「ゆきちから」は非常に香りが高く、風味も豊か。料理の持ち味を引き上げるだけではなく、ワインと合わせれば、自らが主役を張れるほどの存在感。
レモンピールを使用した季節の味わいもあると聞けば、そちらも試したくなるほど、満足度の高い仕上がりです。
ゆったりとした時間が流れる空間で、大満足のランチタイムを過ごした後は宿根木の街を歩くことにしましょう。
お料理 あなぐち
住所 | : | 新潟県佐渡市宿根木402 |
---|---|---|
電話 | : | 0259-58-7227 |
営業時間 | : | 11:00~14:00 |
定休日 | : | 日~火曜 |
web | : | https://www.anaguchi.com |
民家200余棟が密集する歴史の地
風情あふれる宿根木の町を散策
宿根木は海に向かって開かれた集落。西廻り航路の寄港地となっていた小木港から南西約4kmの場所に位置するこの場所は、江戸時代中ごろから明治にかけて、日本海を舞台とする廻船業の基地として栄えました。
小さな入江に面していて、船板などを利用した板壁の民家200余棟が隣接している街並みは国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
宿根木のシンボルになっている「三角家」は、狭い路地の形状に合わせて三角形に建てられたことからその名称がついたそうです。船大工が最大限に土地利用を図った知恵と技が見られるスポットです。
小木地区宿根木の伝統的建造物群保存地区(国選定保存地区)内、白山神社の境内入り口にある「宿根木白山神社石鳥居(しゅくねぎはくさんじんじゃいしとりい)」は佐渡市指定の有形文化財のひとつ。
この鳥居や念佛橋および石橋は、尾道出身の石工・与三郎を招いて作られ、石材の花崗岩も尾道産とされています。湾内に点在している舟つなぎ石同様、当時の宿根木の盛況が見て取れると同時に、全国的に活躍した瀬戸内の石工職人が持つ技術力の高さも感じ取ることができます。
また、宿根木には小木ふれあいガイドの会という地元のガイドさんたちが常駐。巧みな話術でわかりやすくその見どころを教えてくれます。車を停める駐車場に案内所があるので、気になる方はこちらでガイドを頼んでみるのも一手です。
1858年に建造された千石船を復元
南佐渡の漁業や船大工の歴史を知る
「佐渡国小木民俗博物館・千石船展示館」は、旧宿根木小学校の木造校舎を利用した博物館。佐渡ゆかりの民俗学者・宮本常一さんの提案により設立されたそうで、主に民俗資料を展示。南佐渡の漁業や懐かしい暮らしのアイテムなど、その数約3万点余りを見ることができます。
また、隣接する展示館には、実物大の千石船「白山丸」を展示・公開。1858年(安政5年)に宿根木で建造された「幸栄丸」という船の当時の板図をもとに復元したものです。
船の内部にも入ることが可能で、当時の船大工たちの技術力の高さを実際に感じることができます。
佐渡国小木民俗博物館・千石船展示館
住所 | : | 新潟県佐渡市宿根木270-2 |
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電話 | : | 0259-86-2604 |
営業時間 | : | 8:30~17:00 |
定休日 | : | 年末年始、月曜(12月~2月の期間のみ) |
web | : | https://www.visitsado.com/spot/detail0038/ |
シンプルで素朴な味わいがクセになる
島民に評判のドーナツ店
宿根木から車を25分走らせ大崎集落へ。佐渡で評判のドーナツ店「タガヤス堂」を訪れました。
ご主人の米山耕さんがお店を始めたのは、2016年9月のこと。島内で間借り営業をしていた大阪のドーナツ店「あたりきしゃりき堂」のお手伝いをきっかけに、あれよあれよという間に自らもドーナツ店を営むことになったのだとか。
「今も師匠から教わった材料、味をそのまま守っています」という味わいは徐々に島内に広まり、平日は180個、週末や祝日ともなれば、300個を売り上げる人気ぶり。
種類は基本的に2種類でプレーン(110円)ときび和糖(120円)。ここに「佐渡レモングイレズ」など、期間&数量限定のアイテムもラインナップするそうです。
佐渡のお土産としても、おすすめです!
おいしいドーナツ タガヤス堂
住所 | : | 新潟県佐渡市羽茂大崎1566-3 |
---|---|---|
電話 | : | 070-5266-2738 |
営業時間 | : | 10:00~17:00 |
定休日 | : | 火・水曜 |
web | : | https://www.facebook.com/profile.php?id=100063533260622 |
元ITエンジニアが造る
緻密な計算がなされたクラフトビール
帰りの船まであとわずか。両津港までの道のりで最後に立ち寄ったのが、港から5分の場所にある「t0ki brewery(トキブルワリー)」。クラフトビール好きが高じて、佐渡初のマイクロブルワリーをオープンさせてしまったという、藤原敬弘さんがオーナーのお店です。
藤原さんがここをオープンさせたのは2021年のこと。自らホップを選び、醸造し、缶への充填をしています。あえて定番は作らず、醸造したものがなくなり次第、そのビールは終了。
同じ名前のビールも醸造するそうですが、それはあくまでも「Ver.2.0」。「前回造ったときの反省を生かし、改良を加えたもの」と話すあたりに元ITエンジニアだったという異色の経歴が垣間見えます。
バースペースであるタップルームでは、醸造した8種類前後のクラフトビールを常時飲むことが可能で、350mlなら800円、500mlなら1,100円。いろいろと試したい欲張り派の人には3種類の飲み比べセット「ビールフライト」(1,500円)がおすすめです。
お店で飲めるビールと同じものを充填した缶は800円。こちらはお土産としても好評だとか。
造られるたびに進化している、その味わいを、訪れるたびに感じられます。さらに基本週末のみの営業というレア度も含め、まさに「そのトキしか飲めないビール」。
佐渡を訪れた際には要チェックなスポットです。
t0ki brewery トキブルワリー
住所 | : | 新潟県佐渡市加茂歌代458 |
---|---|---|
電話 | : | 050-3311-1010 |
営業時間 | : | 金曜16:00~21:00、土日12:00~21:00 |
定休日 | : | 月~木曜 |
web | : | https://t0ki.beer |
この旅では、あえてゲストハウスを利用して自炊に挑戦。食事を自ら作るというテーマを設けたからこそ、地元の方とのコミュニケーションがうまれ、いつもの観光とは一味違った1泊2日になりました。そんな、佐渡の魅力にどっぷり浸る旅に、あなたも出かけてみませんか?
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※2023年9月11日に、一部内容を更新しました。
掲載の内容は記事公開時点のもので、変更される場合があります。