旅好きなOnTrip JAL読者の皆さんも、2020年はコロナに振り回され、なかなか存分に旅を満喫する機会が得られずにいたことでしょう。しかし旅のトピックとしては、ワーケーションやマイクロツーリズムといった「新しい旅のカタチ」に注目が集まるようになりました。
そんなニューノーマルな時代、旅を通してどのように開運の道を切り開いていけばいいのでしょうか。お二人に語っていただきました。
鏡リュウジ
1968年、京都生まれ。心理占星術研究家・翻訳家。心理学的アプローチをまじえた占星術を日本で紹介、占星術の第一人者としての地位を確たるものとし、一般女性誌の占い特集では欠くことのできない存在となる。趣味は料理と古書蒐集。好きなものは赤ワインと肉、イギリス。
ゲッターズ飯田
1975年、静岡生まれ。これまで約6万人を超える人を無償で占い続け「人の紹介がないと占わない」というスタンスが業界で話題に。20年以上占ってきた実績をもとに「五星三心占い」を編み出し、芸能界最強の占い師としてテレビ、ラジオに出演するほか、雑誌やWebなどにも数多く登場する。
次の旅計画を立てるだけでも、運を呼び寄せられる
ゲッターズ飯田(以下、飯):ご無沙汰しています、鏡先生。今日は「ニューノーマル時代の開運旅」というテーマについてお話ししていければと思いますが、旅行はよく行かれるんですか?
鏡リュウジ(以下、鏡):去年まではよく行ってましたね。特にイギリスは、多いときには年3回くらい。でも、コロナの影響で行けなくなっちゃったので……。
飯:今は海外旅行ができない状況ですからね……。ただ、旅行運やラッキースポット、吉方位とかを占うというのは、今もよくお仕事でいただくテーマで、皆さん気になっているようですね。
鏡:たしかに、旅をしてリフレッシュしたいという人は多いと思います。
飯:開運につながる旅行といえば、基本的には、気分転換ができる旅がいいですよね。運気アップには、気持ちの問題も大きいですよ。暗い気持ちで日々いるのと、旅行があるから頑張って生きようっていうのでは全然心持ちが違いますからね。希望が何もないとき、ちょっと占いを見て「この方角がいいから、今度あのエリアに行ってみよう」って決めるのもいいのかなと。
鏡: このコロナ禍ですと、「さぁみんな旅行に行きましょう!」とは言いづらいですけど、旅行の計画を立てるのは気持ちの面で希望が持てるので、その明るい気持ちで運を呼び寄せられますよね。
飯:Google マップを眺めているだけでも結構楽しいので、気軽に旅行ができるようになるまでは、そのように準備期間を楽しむのもいいと思います。
鏡:あと、やっぱり人によって開運へ導かれる旅も異なるので、それに沿って計画を立てるのがいいですよね。
飯:そうですね。たとえば僕の占いだと、理屈っぽい人は伝統とか文化とか芸術系がいいので、世界遺産的なものをめぐったり、大きな美術館へ行ったりする旅とかのほうがいいですね。気分屋さんは感情的になりやすいんで、ご飯がおいしいところに行きましょうとか。あと、お金のことが気になる人とかは買い物がいいから、安く物が買えるところへ行くとか。頑張る人や意地っ張りな人は、スポーツ観戦がいいですね。そうすると、気持ちが晴れたりしますから。
鏡:占星術でいえば、2020年の12月から木星と土星が水瓶座を運行する「グレートコンジャンクション」が始まり、「物質」や「お金」(地)をベースに動いていた世界が「知識」「情報」(風)に象徴される時代になるため、旅の目的が変わってきますね。おすすめの旅としては、火の星座の人なら、知識欲がかきたてられるところ。歴史的な名所や観光地、星がよく見えるところや夜景がきれいな場所。地の星座の人は、探究心が満たされるところや仕事と関係する場所、それにのんびりできるところ。穴場の温泉地や宿坊。風の星座の人は、イメージが広がる発見のスポット。伝統文化を学べる場所や昔ながらの温泉地。あるいは、近代的なレジャー施設。水の星座の人は、個性が実感できる場所。歴史が好きなら偉人のお墓や遺跡、マニアックな場所。それに海や川、水族館とか、水のあるところもいいですね。
※火の星座(牡羊座、獅子座、射手座)、地の星座(牡牛座、乙女座、山羊座)、風の星座(双子座、天秤座、水瓶座)、水の星座(蟹座、蠍座、魚座)
旅をすれば視野が広がり、開運につながる
飯:旅に出かけるタイミングとしては、たとえば気持ちがふさぎ込んだとき、環境がずっと同じテンポで変わらないようなときがいいですね。状況が変わらないときって、視野が狭くなっているときだと思うので、それを変えましょうって。不運に感じているときって、本当は運が悪いわけじゃなくて、見えていないだけなんです。視野を広げたり違う場所へ行ったりすれば、見えるものがあって開運する。だいたい旅行の原点って、日常から離れてわざわざ不便なところへ行くことなんじゃないかな。旅から戻ると、「やっぱり家が一番」なんて言いますよね。なのに、また出かける。不便が楽しいんですよ、人間って。
鏡:それに年齢や状況によって、旅の行き先やタイミングが変わるところもあると思うんですよ。たとえば、癒しの旅や温泉宿への旅。毎日、家で食事をつくることは大変だと思うんですけど、旅館に行ったらもう至れり尽くせりという。それは癒しの旅になるだろうし。一方で、不便を体験する旅では、たとえば海外旅行で言葉が通じない、習慣が違うとかで別の世界観に触れ、それこそ別のノーマルの世界に入っていくということになる。こっちのノーマルが当たり前ではない、ということがわかる。
飯:心が広くなりますよね。海外旅行って、そういうところがあります。いろんなことが許せますよね。お金をごまかされたりとか。日本じゃあり得ないんだけど、「あ、これ、やられてる……」って思いながらも「ま、いいか」みたいな(笑)。それに、旅先でよくわからない飲み物とか買ったりしますよね。「これ何なんだろう、飲めるのかな」と思いながら買ったら、めちゃめちゃ甘いお茶が出てきたとか。
鏡:そうそう。そんなふうに旅へ出たとき、どれだけ自分が別世界に入り込めるかってことが楽しいし、大事ですよね。僕がイギリスばかりに行っていると、楽になるというのもあるんですけど、レイヤーが深くなっていくんですよね。今、観光旅行が便利になりすぎていて、どこに行ってもスタバがあるし、どこに行ってもそれこそアプリで簡単に目的地に行けちゃうしお金もカードでいけちゃう。そうすると、昔ほど不便を感じなくなる。で、イギリスなんかだと、初めはお客さんだからって歓迎してくれるんだけど、何度も行っていると、たまに従業員とぶつかったりとか、ときには「え?」ということが出てきて、内側の人間関係のゴタゴタが見えてきたりとかも(笑)。そうなると、「あぁ単なる観光とは違うんだ」って実感できるんです。そういう意味で「深めていく旅」というのもいいんじゃないかな。僕みたいに、同じところばかり行く、というのもありかもしれない。
「2023年・ひとり旅」「新しいを楽しむ」が幸運のキーワード
飯:旅行で密を避けるということを考えると、これからは人が少ないところへのひとり旅が増えそうですね。僕の占いでは2022~2024年に、単独旅行が良くなる運気が訪れます。
鏡:占星術では、木星が牡羊座に入ると、個人主義、単独志向のイメージがもてはやされそうなんですが、それは2年後ですね。
飯:じゃあ、2023年くらいがちょうどいいですね。ひとり旅のブームがやってくるかも。今年は、まだ集団と人とのつながりのときなので、横並びの意識が強い。本当だったら、みんな一緒に団体でお金のかからない旅行がおすすめなんですが、遠出ができない今の状況なら、少人数での近場への旅。マイクロツーリズムですね。
鏡:占星術でも今は木星が水瓶座の時期で、グループのイメージ。実際に集まるのが困難な場合はネット上の集まりがおすすめです。バーチャル旅行もいいでしょう。
飯:精神的につながることができる場所というのがいいですね。リアルか否かにかかわらず。
鏡:流行のネット上のサロンみたいな。ウェブ上でパワースポットを体験するようなこともありますが、それも気持ちの持ちようで楽しめるはず。
飯:これからの旅行は、これまでと同じことをするんじゃなく、変わったことを楽しんだほうがいいですね。もう世の中、以前とは違うじゃんって。時代が変わって新しくなっているってことを、どう受け入れるかが大事。違う旅のスタンスをいろいろつくっていくこと。必ずしも団体や家族で行かなきゃいけないとか遠くへ行ったほうが楽しいじゃなくて。もちろん変わらない部分もあるでしょうけど、変わったところを楽しんでいけるようになればいいですね。
鏡:変化をどう前向きにとらえるかってことですよね。あと旅行に出かけるなら、ローカルな情報が大事だと思います。もちろん、ネットでも得られるものもあるけれど、現地で情報を得ることは大切ですね。
飯:それがあるとないとでは、旅行の楽しみ方が変わってきますよね。あらかじめ調べて、ここ行ってここ行ってじゃなくて、現地で生の情報を得ると旅の予定や楽しみ方が変わってきます。
鏡:そうそう。ま、旅も人生もいろいろと変わっていくし、何が起こるかわかりにくい。その場その場で情報を得ながら旅行を楽しめば、自然と良い運がめぐってくるはずです。
希望が見つかるお話をいろいろ聞けましたが、お二人がおっしゃるように「旅は人それぞれ」です。これまでの旅のカタチにとらわれることなく、新しい旅のカタチも楽しんでみれば、開運へのヒントが転がっているはずです。
あなたらしい未来の旅に向けてビジョンを抱き、まずは旅に出るまでのプロセスを楽しむことから始めてみましょう!
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