沖縄の今を知り、未来を想う。エシカルトラベルがもたらす一歩深い観光体験

この記事では、沖縄でエシカルな体験ができるスポットを5つピックアップ。その場所を作る人たちにインタビューし、一問一答形式で共通の質問を投げかけました。見どころ情報と併せて、たっぷりの写真とともにご紹介します。そこには、優しい旅がもたらす心地よい出会いが、きっとあるはずです。

※営業時間や提供内容が変更となっている可能性がございます。
※価格は税込み表記です。

エシカルトラベルとは？

「エシカルトラベル」とは、沖縄の自然環境や伝統文化、産業を尊重し、そこに住む人々の生活や社会などに配慮した優しい観光のカタチです。例えば沖縄の生態系について知ったり、地元で作られた農産物を食べてみたり、沖縄の文化を知って実際に体験してみたり。そんなささやかな一つ一つの旅の楽しみが、沖縄の未来を想うことにつながるのです。訪れる人と迎える人が共に紡ぐ思いやりの旅を通して、新たな学びや感動を体験してみませんか？

エシカルトラベルオキナワについて（沖縄観光コンベンションビューロー）
https://www.okinawastory.jp/feature/ethical_travel/

喜如嘉翔学校

小学校の廃校跡地を活用した地域活性化の拠点

沖縄県北部の大宜味（おおぎみ）村に位置し、127年の歴史を持つ旧・喜如嘉（きじょか）小学校の跡地を活用した複合施設です。2022年、代表の山上晶子さんが中心となり新たな地域活性化の拠点として廃校を生まれ変わらせました。

やんばるの工芸品を扱う山原工藝店や古本屋、サウナ、カフェなどのテナントに加え、2025年夏には宿泊施設「BUNAGAYA」がオープン。また工芸体験ワークショップを開催したり、伝統的な祭りをテーマにしたフェスを開催したりと、地域の自然や伝統文化を次世代につなぐための活動も積極的に行っています。

代表・山上晶子さんに質問！

Q1.この場所にキャッチフレーズをつけるなら？

A1.「ぶながやにそそのかされる場所」です。
昔からこの地域では「ぶながや」という精霊や妖怪のような存在が信じられていて、ここにも精霊が住んでいるような神秘的な雰囲気があります。ぜひ、ぶながやに化かされたつもりで身にまとっている鎧を外し、身も心も軽くなってほしいですね。

Q2.こだわりのポイントは？

A2.「精霊たちの気配を感じて」ください。
現実と架空の世界との境目があいまいな、精霊のテーマパークのような場所を目指しています。雰囲気づくりの一つとして精霊のオブジェなどを設置しているので、「精霊がいるんじゃないか」と想像を膨らませながら、探索を楽しんでみてください。

Q3.沖縄って、どんなところ？

A3.「土地固有の文化の継承」が、なされているところです。
歴史や文化が色濃く残る沖縄ですが、この地域は過疎化が進み、文化の継承が難しくなってきています。古い歴史を持つ廃校を再活用することで、文化継承の一翼を担えればうれしいです。

Q4.今後、していきたいことは？

A4.「住んで、訪れて楽しい場所に」していきます。
私は東京出身で、東京にいると何かが欠けていってしまうような感覚を抱いていました。そんな辛さを抱えた方にこそ訪れていただきたいし、暮らしてみてほしいんです。ぶながやが住むおとぎ話のような場所が、きっと癒してくれると思います。

喜如嘉翔学校

OKINAWA CACAO

沖縄でのカカオ栽培を実現させたチョコレートブランド

大宜味村の小さな集落に佇むチョコレート工房兼カフェ。オーナーの川合径さんを中心にカカオ栽培やbean to barのチョコレートづくりに取り組んでいます。

2016年からカカオ栽培を始め、試行錯誤を重ねて2021年に初収穫を達成、2025年には販売にこぎつけました。現在は沖縄をカカオ産地として確立させることを目指しながら、雇用の創出や地域活性化を推進しています。

現在の主力商品は、海外産カカオに沖縄の食材を組み合わせた、この土地ならではのチョコレート。店舗では、島バナナ、シークァーサー、「沖縄シナモン」と呼ばれるカラキなど、沖縄らしさを生かした商品を販売し、イートインも可能です。

オーナー・川合径さんに質問！

Q1.この場所にキャッチフレーズをつけるなら？

A1.「人づくり、カカオづくり、地域づくり」です。
カカオを育てる人、沖縄を育む人、みんなが楽しく働き、出来上がったチョコレートを喜んで食べてくれる人が集まり、この循環の積み重ねで地域が作られる。この場所は、カカオを通して持続可能な地域社会を作るための拠点なんです。

Q2.こだわりのポイントは？

A2.「生産現場でのものづくり」を大切にしています。
沖縄には多くの魅力的な食材が育てられているからこそ、材料はできるだけ「誰が、どこで、どのように育てているのか」を知ったうえで商品を作り、伝えることを大切にしています。そうすることで沖縄のチョコレートをもっと身近に、大切に、おいしく感じられると信じています。

Q3.沖縄って、どんなところ？

A3.「可能性とチャレンジの現場」です。
本土と気候が大きく異なる沖縄は栽培できる農作物も異なります。つまり沖縄だから叶う農業の形があり、カカオ栽培は可能性の塊です。カカオとチョコレートを沖縄の地域ブランド品として広めることも決して夢ではありません。

Q4.今後、していきたいことは？

A4.「カカオベルトを太くする」ことです。
赤道を挟んで北緯20度から南緯20度までがカカオ栽培に適した「カカオベルト」と呼ばれる地域なのですが、実は沖縄はその範囲に入っていません。沖縄に適したカカオ栽培を確立させて、このベルトを太くすることが当面の目標です。

OKINAWA CACAO

壺屋焼 陶眞窯

すべての工程を間近で見学できる、やちむん工房

沖縄でも屈指の規模を誇るやちむん工房※「陶眞窯（とうしんがま）」。陶芸家の相馬正和さんが1975年に築き、現在では息子の大作さんが工場長となって約20人もの陶工を率いています。すべての工程が見学可能で、本気で陶工を目指す来訪者も多いとか。陶芸体験は、土づくりから、ろくろを使った成形、絵付けまで、ほとんどの工程が体験可能です。

工房併設のショップでは、陶眞窯の器を直営店ならではの割引価格で購入できます。唐草や刷毛目（はけめ）の赤絵など、伝統的な模様だけでなくオリジナルのデザインもあり、バリエーションが豊富です。

※「やちむん」とは沖縄の方言で「焼き物」のこと

工場長・相馬大作さんに質問！

Q1.この場所にキャッチフレーズをつけるなら？

A1.「伝統工芸のやちむん工房」です。
私の父、相馬正和が創設して今年で50年目を迎える窯元です。沖縄の伝統工芸品であるやちむんを、昔から変わらぬ製法で作り続けています。あえて「伝統工芸」と含めたのには、伝統を守り、受け継ぐことへの自負と責任の想いを込めました。

Q2.こだわりのポイントは？

A2.「職人の手仕事が間近で見られる」ことです。
商品の付加価値向上の一環として、工房見学を行っています。作業をしているすぐそばで、話しかけられるぐらいの距離で見ることができるのが特徴です。作り手の姿や制作工程の多さを見せることで商品のストーリーが伝わって、大切に使っていただけると思っています。

Q3.沖縄って、どんなところ？

A3.「多様性（ダイバーシティ）の島」だと思います。
今の沖縄を表すには、「チャンプルー（ごちゃ混ぜ）」よりも「ダイバーシティ」がふさわしいと感じています。観光に関してもさまざまなカテゴリーがあり、私たちも沖縄のダイバーシティの一つを担うやちむん工房として、訪れる方のニーズに応えていきたいですね。

Q4.今後、していきたいことは？

A4.「作り続けられる環境づくり」です。
私自身も職人であり作ることが大好きなので、何をすれば作り続けられるかをずっと模索しています。今取り組んでいるのが、学校での陶芸体験を通して壺屋焼に触れる機会を増やし、担い手の創出につなげることです。職場としても働きやすい環境を整備中です。

壺屋焼 陶眞窯

陶眞窯に併設する「やちむんカフェ ぐんじょう」

陶眞窯の隣にあるのは、コンクリートの外観が目を引くおしゃれなカフェ「ぐんじょう」。店主の相馬正尚さんも、陶眞窯の創設者である相馬正和さんの息子です。こちらの料理は、もちろん陶眞窯のやちむんにのせて提供されます。
名物料理はシーサーの形をした薪窯で焼かれる手づくりピザ。生地を3、4日かけて発酵させ、約400度でさっと焼き上げたピザは、外はサクサク、中はもっちりの食感。薪窯焼き特有の香ばしさが食欲をそそります。

やちむんカフェ ぐんじょう

海想 平和通り店

沖縄の海を近くに感じる、ライフスタイルショップ

沖縄の自然や生き物、文化をモチーフにした商品を制作・販売するショップ。商品デザインには、ジュゴンや帆かけサバニ（木造の帆船）など、スタッフが関わるライフワークが反映され、後世に残したい沖縄の生き物や文化が描かれています。

代表商品であるオーガニックコットンのTシャツは、有機農法で栽培された綿を100％使用し、染色・紡績・縫製の全工程で化学薬品を一切使用していません。沖縄の海洋深層水を使用した手づくり無添加石けんも展開しており、クチャ（泥）や月桃を配合したものは沖縄土産におすすめです。

海想 平和通り店・店長の島袋薫さんに質問！

Q1.この場所にキャッチフレーズをつけるなら？

A1.「いつも海を感じていたい」です。
「フィールドから生まれるモノづくり」が私たちの原点です。ジュゴンや鷹の調査・保護活動歴は25年を超えています。こうした活動は結果として環境保護に寄与するかもしれませんが、私たちにとっては好きで始めたライフワーク。一つ一つの知識や想いが、商品に反映されています。

Q2.こだわりのポイントは？

A2.「天然素材」を積極的に採用しています。
オーガニックコットンのTシャツ、無添加の石けん、天然ゴムのサンダルなど、できる限り環境に優しく、使う人にも優しい、心地よいアイテムやライフスタイルを提案しています。

Q3.沖縄って、どんなところ？

A3.「自然や文化の多いところ」です。
沖縄には沖縄にしかない時間の流れがあって、自然や文化などに触れて癒される場所。私たちスタッフは沖縄の自然や文化について学んでおり、商品づくりや接客を通してお客さまにその豊かさを伝えられるようにしています。

Q4.今後、していきたいことは？

A4.「沖縄ブランドとして盛り上げていきたい」です。
創業35年になりますが、これからもブランドとしての認知度向上を目指し、お客さまにもっと海想を好きになっていただけるよう努めていきたいですね。それが沖縄を盛り上げていくことにつながると考えています。

海想 平和通り店

toncati

廃材がユニークなアイテムに生まれ変わる工房

廃材を活用して、オリジナルのインテリア雑貨やアクセサリーを製作・販売するショップ。木材からガムテープの芯まで、捨ててしまえば「ゴミ」になってしまうものに新たな命を吹き込み、一点物の魅力的なアイテムへと生まれ変わらせています。

ハンドメイドの温かみと、リサイクル素材ならではの個性が融合した雑貨や、思わずくすっと笑ってしまうようなユーモアの効いたアクセサリーなど、さまざまな商品が並びますが、それぞれの素材が持つ独特の風合いや経年変化の美しさが生かされているのが特徴です。

作家・瀧田冴子さんに質問！

Q1.この場所にキャッチフレーズをつけるなら？

A1.「もったいないといただきますからうまれる空間いろどるいろいろの製作」
廃材を再利用してすべてのアイテムを作っています。「もったいない」という一念のもと、どんな素材も捨てずに可能な限り利用して、楽しいものを作りたいです。

Q2.こだわりのポイントは？

A2.「廃素材のユニークさ」を楽しんでほしいです。
廃素材の表情や形など、それぞれのユニークさを楽しんでもらいたい。例えばプルタブ（飲料缶の蓋）をよく使用していますが、そのものの形がおもしろいうえに、何か違うものに変えることでよりおもしろくなるんです。

Q3.沖縄って、どんなところ？

A3.「独特の魅力」があります。
特に沖縄の風景と、その風景を作り出す建築物に独特の魅力を感じます。例えば経年劣化したコンクリートや植物の鮮やかだけど優しい色合いなど、日本のどこにもない風景です。私の作るものは、そんな風景に大いに影響を受けています。

Q4.今後、していきたいことは？

A4.「いろいろな廃素材を楽しいものにしたい」です。
今のところ新聞紙やプルタブなどの身近なものを使うことが多いのですが、いつか道端に落ちているゴミとか、より多様な素材を使ってみたい。どんなものを使うにせよ「楽しいもの」がコンセプトなので、何らかのメッセージを伝えるとしても常にユーモアのあるアイテムに仕上げたいですね。

toncati

伝統を継承する人々との出会い、自然に配慮し、地域に根ざしたものづくりとの触れ合い。「エシカルトラベルオキナワ」でのすべての体験が、沖縄の豊かさを再発見させてくれるのではないでしょうか。そして、心地よくて優しい旅の記憶が、きっとまた沖縄を訪れたいと思わせてくれるはずです。

マイルが当たるキャンペーン実施中！

【キャンペーン概要】

キャンペーンエントリー期間：
2025年11月4日（火）～2026年1月5日（月）

●対象のお客さま
キャンペーン期間中に、当記事にある応募登録フォームから、アンケートとクイズにお答えいただき、クイズに全問正解されたJALマイレージバンク（JMB）日本地区会員のお客さま

JALマイレージバンク新規入会
https://www.jal.co.jp/jp/ja/jmb/enroll/

●賞品
1,000マイル×40名

●当選発表・賞品マイル積算
・当選発表はマイルの積算をもって代えさせていただきます。
・マイル積算は2026年2月中旬を予定しております。

●注意事項
　※お一人さま1回までのご応募となります。
　※キャンペーンのご応募はOnTrip JALの対象記事内でのみ承ります。空港や機内、郵送などでの応募はできません。
　※賞品の詳細や抽選方法に関するお問い合わせは受け付けておりません。
　※国内在住の方のみご応募いただけます。
　※マイル積算時点で海外地区会員の方は積算対象外となります。
　※当選の権利を譲渡・転売・換金することはできません。
　※JALグループ社員ならびに関係者はご応募いただけません。
　※本キャンペーンの一部または全てを事前に告知することなく、変更・中断あるいは中止または終了する場合があります。

●個人情報の取り扱い
ご応募に際してご提供いただいた個人情報は、「JALグループ航空会社 個人情報の取り扱いについて」に基づき今回のキャンペーンの運営管理のためにのみ利用いたします。また一定期間保存した後、適切に処分いたします。

JALグループ個人情報の取り扱いについて
https://www.jal.co.jp/jp/ja/footer/security/

関連記事

【2025】沖縄でしか買えないお土産16選。お菓子や調味料などハイセンス品をピックアップ

那覇空港や国際通り周辺で購入可能な「沖縄土産」。定番人気から現地の人が愛するツウなお土産、ハイセンスなおしゃれ土産までピックアップ。ばらまきお菓子や調味料など、全16品を通販の有無も含めご紹介。

ontrip.jal.co.jp

雨の日の沖縄を楽しむスポット12選！濡れずに過ごせるおすすめの屋内観光

降り続く雨。せっかくの沖縄旅行なのに…と、肩を落としてしまう瞬間もあるかもしれません。しかし、沖縄には晴れていなくても楽しめるスポットがたくさんあります。

ontrip.jal.co.jp