※撮影時のみ、マスクを外しています
経験豊富なJALから生まれた初の「個人型」アクセシブルツアー
JALグループでは、「誰もが旅を通じて、より豊かな人生を楽しめる社会の実現」を目指し、「家族みんなで行こう!車いすで雪あそびツアー」や「ファミリーで行く 車いすde感じるハワイ」などのアクセシブルツアーを実施し、お客さまにご好評をいただいております。
この記事でご紹介する「車いすで行く沖縄 3・4日間」は、これまでに実施したアクセシブルツアーで得た知見をもとにJAL、ジャルパック、そしてJALサンライトで共同企画した、初の「個人型」アクセシブルツアー商品。JALサンライトとはJALの特例子会社で、障がいのある社員とともにJALの翼を支えている会社です。
「過去に実施したアクセシブルツアーは、基本的に団体型のツアーでした。そのため、行程があらかじめ決まっており、日程があわずにご参加いただけない方がいらっしゃったほか、もっと自由に旅を楽しみたいというご要望もいただいておりました。もちろん従来の個人型パッケージツアーであれば自由に行程を選ぶことができますが、必ずしもバリアフリーとはいえません。こういったお客さまの気持ちにお応えしたいという思いから、安心して楽しむことができる今回のアクセシブルツアーを企画しました」(カスタマー・エクスペリエンス本部CX企画推進部 企画グループ 主任・大竹朋)
ホテルの客室内の通路幅など、細かな情報がWebページですべて確認できる
JALグループ初の個人型アクセシブルツアー「車いすで行く沖縄 3・4日間」の最大の魅力は、日程だけでなく、ホテルの部屋、現地の移動手段、マリンアクティビティなどのすべてを、お客さまが“選べる”ことです。
「特にこだわったのは、車いすを利用されるお客さまの目線に立つことです。過去に実施したアクセシブルツアーにご参加いただいたお客さまのご意見を取り入れるだけでなく、車いす利用者である当社社員の木下が企画メンバーとして参加し、ホテルのバリアフリー対応に関する調査などに加わることで、車いす利用者が必要とする情報を1つ1つ確認することができました。」(JALサンライト マーケティング企画室 間根山慶子)
「車いす利用者としては、ホテルに宿泊する際には、客室の入り口や通路の幅、バス・トイレの幅や手すりの有無が重要なチェックポイントになります。それらの情報を事前に自分ですべて確認するのが大変でした。今回のツアーでは宿泊先の客室の詳しい情報を文字だけでなく、わかりやすいイラストにまとめて、商品ページでお客さまご自身がチェックできるようにしました」(JALサンライト 総務センター羽田事務サポートグループ・木下絵理)
実際に商品ページの「ご宿泊ホテル」欄をご覧いただければわかりますが、客室内の詳しい情報だけでなくレストランや浴場など、ホテル館内のバリアフリー情報も一覧で確認できるのが便利なところ。コンセントの位置までわかるようになっているのも、電動車いす利用者である木下ならではの“こだわり”といえるでしょう。
また、ユニバーサルルームだけでなく一般客室の情報をあわせて掲載している点も、今回の大きな“こだわり”です。
「実際に車いすを利用されるお客さまから『通路幅やバス・トイレ内のスペースに余裕がある部屋であれば、必ずしもユニバーサルルームである必要がない』というご意見をいただき、該当する一般客室の情報も掲載するようにしました。ご宿泊を希望されるホテルのユニバーサルルームに先約があった場合でもお客さまの条件にあった一般客室があれば、そちらをご利用いただけるので、より自由度が高い旅をお楽しみいただけるのではないでしょうか」(大竹)
沖縄の海を車いすで満喫するマリンアクティビティも充実
車いすを利用されるお客さまが、沖縄の海を安心して楽しめるマリンアクティビティが、オプショナルプランとして用意されているのも、このアクセシブルツアーの特長です。
たとえば、ホテル日航アリビラを宿泊先にお選びいただいた場合には、船底がガラス張りになっている「グラスボート」で船に乗りながら“海中散歩”を楽しんだり、「チェアボート(水陸両用車いす)」を利用しビーチをスムーズに移動したり、波打ち際から少しだけ、海の中にも入ることができます。
「今回のツアーで、いちばんのおすすめがマリンアクティビティです。私もグラスボートとチェアボートを体験しましたが、グラスボートでは、海中を泳ぐ魚たちを間近に見ることができ、まるでダイビングをしているかのようでした。チェアボートも初めて利用しましたが、通常の車いすでは難しいビーチの移動が自由にスムーズにできただけでなく、初めて海の中に入ることができたので、とても良い想い出になりました」(木下)
車いすでのマリンアクティビティ参加には、少なからず緊張が伴っていたと言う木下も、この経験を経て次はスノーケルに挑戦したいと意気込みます。
「ご宿泊されるホテルによって、マリンアクティビティをご用意しており、初めて体験される方向けに気軽に挑戦できるものを中心に企画しましたが、今後同様のツアーを企画する際には、スノーケルなど、より積極的に沖縄の海を楽しめる体験のご提供も考えております」(ジャルパック 国内企画商品第2事業部 西日本グループ アシスタントマネジャー・中村紀子)
ちなみに、ホテル日航アリビラでは宿泊者限定のサービスとして「次世代型電動車いすWHILL」の無料貸し出し(試乗)を実施しており、リゾート敷地内の散策をメインで、海を眺めながら敷地内を散策いただけます。最大5センチまでの段差なら楽々走破できるほか、半径76センチで回転できるという小回りが利く最新型の車いすを、この機会に体験してみてはいかがでしょうか。
バリアフリーなおすすめ観光スポット
お客さまのご希望にあわせて“選べる”点が魅力となる「車いすで行く沖縄 3・4日間」では、もちろん自由に観光を楽しむ時間も、たっぷりと盛り込むことができます。そこで、バリアフリーなおすすめの観光施設を、実際に体験した木下の感想とともに、簡単にご紹介しましょう。
おすすめスポット1:沖縄美ら海水族館
国内有数の人気を誇る水族館です。車いす対応トイレ、障がい者用駐車スペースなどバリアフリー対応も充実しています。また、車いすの貸し出しを北ゲート駐車場1階「車いす貸出所」で行っています。(先着順、台数に限りがあります。)
「人気スポットですが車いす対応もしっかりしており、館内を自由に移動することができました。巨大なジンベエザメや、きれいな沖縄の魚たちを、たくさん観られたので大満足です!」(木下)
国営沖縄記念公園(海洋博公園)・沖縄美ら海水族館
おすすめスポット2:OKINAWAフルーツらんど
「トロピカル王国物語」という絵本の世界を冒険するテーマパークです。バリアフリー対応のほか、全天候型亜熱帯体験施設で雨の日でも濡れることなく楽しめる点が魅力となっています。
「バリアフリー対応はもちろん、全天候型のテーマパークなので天候に左右されず楽しめるのが、車いすをご利用される方には良いと思います。特に、旬のトロピカルフルーツが楽しめる時期がおすすめですね!」(木下)
OKINAWAフルーツらんど
おすすめスポット3:東南植物楽園
約1,300種、5万株以上の植物を有する日本最大級の屋外植物園です。車いす対応スロープや車いす対応トラムなど、バリアフリー対応も充実しており、年間を通して南国の景色を楽しむことができます。
「バリアフリー対応の施設で沖縄らしい自然と触れ合うことができたので、個人的には、今回の旅で期待以上に楽しめたスポットです!」(木下)
東南植物楽園
おすすめスポット4:琉球村
有形文化財として登録されている古民家の見学や、伝統芸能・工芸体験を手軽に楽しめる人気スポットです。車いす貸し出しや、車いす対応トイレなどのバリアフリー対応も充実しています。
「沖縄ならではの文化に触れることができたのが良かったです。移動が多い施設なので、電動車いすの貸し出しを利用するのがおすすめです」(木下)
琉球村
なお、ここでご紹介した観光スポットの詳しいバリアフリー対応情報も、「車いすで行く沖縄 3・4日間」の商品ページでご紹介しています。沖縄旅のプランを立てる際に、ぜひご参照ください。
空港や飛行機の利用も安心・快適。現地の移動手段も選べる
ご旅行に行かれる際に、現地のバリアフリー状況と同様に気になるのが、飛行機利用や現地での移動手段ではないでしょうか。もちろん今回の「車いすで行く沖縄 3・4日間」では、車いすを利用されるお客さまの移動についても“選べる”配慮を徹底しています。
空港や飛行機のご利用については、JAL空港係員や客室乗務員がしっかりとサポートさせていただくほか、お手伝いを希望されるお客さま専用カウンター「JALスペシャルアシスタンスカウンター」で、ご搭乗手続きや各種の問い合わせに応じています。JALマイレージバンクの会員情報に必要なお手伝いやご要望を事前登録できる「スペシャルアシスタンス登録サービス」をご利用いただけば、お客さまにあわせた、よりスムーズな対応が可能になります。
また、現地での移動手段については、車いすの種類や大きさに応じてレンタカー(※)やタクシー、リフト付き車両の「JALうたばす」などをお選びいただくことが可能です。
各移動手段のバリアフリー対応など詳しい情報が、「車いすで行く沖縄 3・4日間」の商品ページに記載されていますので、こちらもぜひご参照ください。
※福祉車両のお取り扱いはございません。福祉車両をご希望の方はお客さまご自身で直接レンタカー会社にお問い合わせください。
JALグループが目指すアクセシブルツーリズムの“これから”
企画に携わった大竹は、このツアーが目指す姿の完成形ではないと語ります。
「初となる個人型アクセシブルツアーの目的地として、今回は人気が高い沖縄を選びましたが、今後は沖縄以外の方面でも同様のアクセシブルツアーの実施を検討しています。また、お客さまの障がいの特性にあったツアーの展開強化も検討したいと思っています。ゆくゆくは、方面や障がいの特性に関わらず、誰もが安心して快適な旅をいつでも楽しめるように、これからもアクセシブルツーリズムを推進していきたいと考えています」(大竹)
「誰もが旅を通じて、より豊かな人生を楽しめる社会の実現」を目指すJALグループ。「車いすで行く沖縄 3・4日間」では、その取り組みの最前線を体験することができます。
JAL Group Spirit
https://www.jal.com/ja/jal-group-spirit/211130/
※2024年1月30日に一部内容を更新いたしました
掲載の内容は記事公開時点のもので、変更される場合があります。