今回の旅のテーマは「車なし」!レンタカーを使わずに1泊2日で効率良く観光スポットを巡るモデルコースを紹介しましょう。

西村 愛
2004年からスタートしたブログ「じぶん日記」管理者。47都道府県を踏破し、地域の文化や歴史が大好きなライター。
島根「地理・地名・地図」の謎 (実業之日本社)、わたしのまちが「日本一」事典 (PHP研究所)、ねこねこ日本史でわかる都道府県(実業之日本社)を執筆。 サントリーグルメガイド公式ブロガー、Retty公式トップユーザー、エキサイト公式プラチナブロガー。
1泊2日の沖縄旅行 旅のモデルコース
〈1日目〉
〈2日目〉
今回の沖縄旅行はゆいレールとバスを活用
レンタカーを使用しない沖縄旅行では、移動手段としてゆいレール(沖縄都市モノレール線)と各種バスを使用します。まずはそれぞれの移動手段とお得な使い方について紹介しましょう。
ゆいレール(沖縄都市モノレール線)
地元の方をはじめ、観光客の多くが利用する公共交通機関が、那覇市内を中心に本島内を走る沖縄都市モノレール線「ゆいレール」。改札機では切符を投入するかわりに、乗車券のQRコードをかざして入場します。
ゆいレールを使用して那覇市内を観光してまわるなら、フリー乗車券がお得。1日乗車券なら大人800円・小児400円、2日乗車券なら大人1400円・小児700円で購入可能で、窓口で発行した時間から24時間または48時間有効です。15名以上で団体フリー乗車券も購入できます。
バス
沖縄本島内の観光では、各種バスも便利。沖縄はバスの運行が非常に充実しています。空港からホテルへ直行する「リムジンバス」、空港から観光地へ行く「シャトルバス」、人気観光地を巡る「定期観光バス」、本土のほぼ全域を網羅する「路線バス」と、大きく分けて4つのバスが利用できます。
バスは、目的地に合わせてよりスムーズなコースを選ぶことがポイント。バスによっては料金がお得になるプランなどもあるので、事前に調べておくことをおすすめします。
【リムジンバス(沖縄バス)】
【シャトルバス】
【定期観光バス】
【路線バス】
路線バスを利用して移動したい方には、「沖縄路線バス周遊パス」がお得です。この周遊パスは、リムジンバス、定期観光バスを除く、琉球バス、沖縄バス、那覇バス、東陽バスの全路線(高速道路を使用する111番と117番は対象外)が乗り放題になるお得なパスで、1日パスの料金は、大人1,500円・子供1,200円。さらに、沖縄路線バスとゆいレールの両方が乗り放題になる周遊パスもあり、1日パスで大人3,000・子供1,500円で利用可能です。
※いずれも3日間パスあり。
沖縄路線バス周遊パスは、空港内の観光案内所や那覇バスターミナル内、国際通りの那覇市観光案内所などで購入できます。
そのほかの移動手段
沖縄には多くのレンタサイクルショップがあり、お店によっては一般的な自転車だけでなく、長距離用のクロスバイクやロードバイク、電動式自転車まで、さまざまな自転車が揃っているところも。各店舗によって料金や返却方法などが違うので、自分で移動できる範囲を考えながら自転車で散策するのも楽しみ方の1つです。
2日目も朝から満喫。ちょっと足伸ばすコースとしてご提案したいのが「ガンガラーの谷」。路線バスで南城市方面へ向かいます。
この日は見事に朝から天気が崩れました。沖縄の冬は風が強くて雨が降ると一気に寒くなります。散策コースは海が多いので若干不安を抱えながらもスタートです。
7:30 味噌めしや まるたまで朝食。
朝ごはんを食べるため早めにホテルを出発。
味噌専門店のまるたまでは全てお味噌を使った朝ごはんを食べました。沖縄の料理は盛りが立派なんですが、ついつい全部食べてしまうおいしさ。
雨降る街を歩き、ゆいレール 旭橋駅から徒歩8分のこちらのお店へ立ち寄り。「味噌めしや まるたま」。
この日の私のパワーをチャージしてくれる朝ごはんがコチラです。
首里の玉那覇味噌の王朝味噌と紅豚、島豆腐を使ったお味噌汁は野菜も入って具沢山でした。
味噌めしや まるたま | ||
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住所 | : | 沖縄県那覇市泉崎2-4-3-1F |
電話 | : | 098-831-7656 |
営業時間 | : | 7:30-22:00 |
定休日 | : | 日曜日/第2・第4木曜日 |
web | : | http://marutama-miso.com/ |
路線バス 「県庁南口」→「玉泉洞前」 約40分
9:00 太古の森と谷間を散策「ガンガラーの谷」
ガンガラーの谷見学は、出発時間の決まった定員制ガイドツアーでのみ入れる場所。事前予約が必要です。天然の鍾乳洞の中にあるケイブカフェから出発して、鍾乳洞が崩れて谷間となった森を、ガイドと共に約1時間20分歩きます。
ここは古代人の痕跡を探し求めて発掘調査が行われている場所でもあり、今でも研究が続けられています。旧石器時代の人骨なども見つかっていて、遥か昔からここで人々が暮らしていた形跡が発見されています。
想像以上の大きさのガジュマルや、本州では見かけない昆虫や植物を見ることもでき、ちょっとした探検気分が味わえます。
さて、いよいよバスに乗り込み、出発!この日訪問する「ガンガラーの谷」は2008年に一般公開されるようになったスポット。
これから始まるガイドツアーの待合場所にもなっている天然の鍾乳洞「ケイブカフェ」です。このケイブカフェ(サキタリ洞)も含めた一帯は旧石器時代の発掘調査が進められています。洞窟を作っている岩石は、サンゴ礁が隆起して出来た琉球石灰岩。
谷内はきちんと道が整備されています。雨も降っていましたが木々が傘の代わりをしてくれていました。
雨が降るとこんな生き物も見ることが出来ます。アオミオカタニシ。殻のフタみたいなのが見えますね。
沢山いたので何気なく見ていたのですが、準絶滅危惧種に指定されていました。この谷と森の保全について考えさせられました。
この場所全体が鍾乳洞の天井部分が崩れてできた谷間で、現在はそこに樹木が茂って今の姿になったとの説明。スケールが大きすぎて想像を超えます…。
一年中暑いイメージがありますが実は気温が低い日もある沖縄。暑さにも寒さにも耐えられる、葉や茎が固くて強い植物が多いと感じます。
ガジュマルがトンネルみたいになっています。長い気根を下に伸ばし地面に付いて丈夫な根に変わります。
人と比べるとその高さ、大きさがわかると思います。神秘的で圧倒的です。
道に沿って流れているのは雄樋川(ゆうひがわ)。海まで続いています。この川があったからこそ旧石器時代にこの地帯が居住区になっていたのかも。
イキガ洞の入口でランタンを受け取り、真っ暗な洞窟の中を進みます。「イキガ洞」は子宝や子供の健やかな成長を願う洞窟です。
ついにやってきました!大きな大きなガジュマル。大主(ウフシュ)ガジュマルです。
カメラに収まりきらないです。下へ下へと伸びる気根の一本一本がとても力強いです。ぜひ本物を観に行ってみてください!
ガンガラーの谷 (ツアーズに参加する方のみ入場可) | ||
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住所 | : | 沖縄県南城市玉城字前川202番地 |
電話 | : | 098-948-4192 |
営業時間 | : | 9:00-18:00 |
定休日 | : | 無休 |
web | : | http://www.gangala.com/ |
ケイブカフェ | ||
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住所 | : | 沖縄県南城市玉城字前川202番地 |
電話 | : | 098-948-4192 |
営業時間 | : | 9:00-18:00 |
定休日 | : | 無休 |
web | : | http://www.gangala.com/cave-cafe/ |
※ガンガラーの滝ツアーに参加しなくても入店可
おでかけなんじぃ(バス) 約15分
11:00 「奥武島」 地元で人気の大城天ぷら店へ
雨が強くなってきてこの日の予定は大幅変更な気がしてきました…。しかしまずは南城市の奥武島へ。のんびりとした雰囲気でとてもいいよ、と教えてもらっていたのです。
確かにのんびり。人はいない、静か、海もきれいで猫がたくさん。
島の奥へ奥へと歩いていると、途中お使い帰りのお母さんが話しかけてくれて、なんと案内してくれるというではありませんか!私が目指すは「大城天ぷら店」。実はこのお母さん、大城天ぷら店で仕込みをやっている方でした。
サクサクの天ぷらを食べていたら土砂降りで動けなくなり、そこで次のスポットを断念し、那覇中心部へ戻りました。
南城市には新原(みーばる)ビーチや世界遺産の斎場御嶽(せいふぁーうたき)、ニライカナイ橋からの絶景など、見どころたくさん!ぜひいつか再訪したいです。
お願いしていた南城市の「おでかけなんじい」がやってきました。500円払えば好きなところから乗り降りできちゃいます。奥武島には、このおでかけなんじぃだけで移動できます。
奥武島にある「大城てんぷら店」は、カリッとサクッとした衣の天ぷらで人気のお店。 なんと1個60円です。
ポークたまごおにぎりなど美味しそうなものも売っていました。
南城市は沖縄独特の神話や信仰のスポットがあり絶景ポイントや見晴らしの良いカフェも多い地域。ぜひまた街歩きしてみたいです!
おでかけなんじぃ (南城市のみの送迎バス) | ||
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電話 | : | 98-949-1235 |
受付時間 | : | 9:00-18:00 |
運行時間 | : | 8:00〜19:00 迎えまで運行(営業時間は8:00〜20:00) 18:00便、19:00便をご利用の方は、17:00までに要予約。 |
1回運賃 | : | 500円(75歳以上の南城市民は200円、未就学児は無料) |
web | : | http://odekake-nanji.jp/ |
大城天ぷら店 | ||
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住所 | : | 南城市玉城奥武193 |
電話 | : | 098-948-4530 |
営業時間 | : | 811:00〜18:00(夏期は19:00まで) |
定休日 | : | 月曜日 |
おでかけなんじぃ(バス)30分
12:00 奥へ行くほどディープになる!牧志公設市場を散策
沖縄は雨も多い地域。あいにくのお天気の日には、那覇のアーケード街で市場巡りを楽しみましょう!
私も久しぶりの沖縄。国際通りはすっかり都会化していました。
しかしちょっと脇道を入るとまだまだステキなディープ那覇、スローな日常に身を置くことができます。
観光地化している市場もありますが、奥へ行けば行くほど地元感が強くなります。見たことがない食べ物や食材が並び、試したかった伝統菓子やお惣菜なども少しずつ購入することも可能です。
屋根付きの商店街がいくつも連なって続いています、これなら天候に左右されずに楽しめますね!
特にここ最近は「センベロ」ブームが到来。立ち飲みや居酒屋などスタイルは様々で、1,000円でお酒やおつまみを前に仲間と楽しむ人たちで盛り上がっている姿をあちこちで見かけます。
牧志公設市場。路地の雰囲気も風情があります。市場と商店街は屋根付きなので雨が降っても平気ですよ!
島らっきょうが売られていました。
お惣菜も量り売り。野菜や魚介がふんだんに使われています。
青いお魚はイラブチャー。購入して調理してもらうこともできます。
大きなサーターアンダギーは山盛りです。色々試してみるのも面白いですね!
第一牧志公設市場 | ||
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住所 | : | 沖縄県那覇市松尾2-10-1 |
電話 | : | 098-867-6560 |
営業時間 | : | 10:00~20:30 (店舗により異なる) |
定休日 | : | 毎月第4日曜日 (12月は除く) 正月、旧正月、旧盆 (店舗により異なる) |
※公設市場移転について
2019年7月1日より仮設市場開業 2022年3月31日仮設営業終了
https://kosetsu-ichiba.com/
路線バス 「栄町市場商店街」→「与儀十字路」 約10分
13:00 栄町市場料理教室でちんすこう作り体験
沖縄入りする前に予約を入れていたのが料理教室。ここ最近、旅先でその街や国の食を学ぶ料理教室に参加することが多くなりました。
食べることで学ぶのも楽しいのですが、作ることで感じるその街の個性というものもあると思うんです。
ということで今回はよんなーフードさんにお邪魔し、沖縄伝統菓子「ちんすこう」を作りました。ちんすこうは元々宮廷菓子で王族や貴族のみが食べられたお菓子だったそう。今や沖縄おみやげの定番になりましたね。
これが簡単で激ウマ!作り方はスライドショーでご覧ください。
なんと材料は3つだけ。ラード、砂糖、小麦粉。シンプルです。
順番にボウルの中でこねていきます。ラードを手の温度で溶かすように。
全部の材料をひとつにまとめたら生地は完成。
細長く丸めたものに箸で跡をつけると…
ああ!あのちんすこうの形になった!
あとはオーブンで焼くだけ。その間にちんすこうのボックスを作ります。
焼きあがりました~。ひび割れが入りあまり膨らまない、これが正解。熱いうちにひとつ食べてみました。おいしいぃぃぃぃ!甘さ控えめでサックリ。今まで食べた中で一番おいしいです。
よんなーフード料理教室 | ||
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住所 | : | 沖縄県那覇市寄宮2-5-8リブラハウス303 |
電話 | : | 098-832-7747 |
開催 | : | 2名様より予約可 「第一牧志公設市場で一緒に買い物後、料理教室」の約3時間コースあり |
web | : | http://yonnerfood.jp/ |
14:30 尊尊我無(とぅんがなし)で遅めの昼食。沖縄のローカルフードを楽しむ
よんなフードで料理体験をした後、市場方面へと戻りつつお昼ごはん。最近オープンしたという「尊尊我無(とぅとぅがなし)」で上品な沖縄そばとジューシーを食べました。
予約せずとも食べられる三枚肉そばとソーキそばが選べ、それぞれ定食にもできます。そば懐石は前日までの予約です。サラダとジューシー(炊き込みごはん)がセットです。
細めの麺は胚芽入り。上品なスープでした
古民家をリノベーションしたお店です。
細めの麺は胚芽入り。上品なスープでした。
ジューシーがこれまたとってもおいしい。脂っこすぎず優しい味、素材の甘さ、ふっくら炊き上がっています。
尊尊我無 | ||
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住所 | : | 沖縄県那覇市樋川2丁目16-15 |
電話 | : | 098-996-1159 |
営業時間 | : | 11:00〜14:00、18:00〜22:00(予約時のみ営業) |
web | : | https://toutoganashi.ti-da.net/ |
那覇空港へ
そしてこの沖縄旅も終わり。
十数年前に来た沖縄の街を懐かしく思い出しながらの旅となりました。そして今回の旅で新しいエリアとの出会い、発見もありました。
最終便を選べば2日間目一杯遊べますよ。
ありがとう、沖縄!楽しかったー。

初回投稿日:2018年2月28日
掲載の内容は記事公開時点のもので、変更される場合があります。