水俣の魅力を凝縮！熊本出身CAが本当におすすめしたい1日モデルコース

ガイド役は、熊本出身の客室乗務員でJALふるさとアンバサダーを務める長田さん。実際に足を運んで本当におすすめしたいと選びぬいたスポットを、1日モデルコースにしてご案内します。

※価格は税込み表記です。

9:00～10:00｜バラの香りに包まれる「Shop&Cafeミナマータ」で優雅なモーニングを

旅の始まりは、水俣湾を望む「道の駅みなまた」から。環境と健康をテーマにした公園「エコパーク水俣」の一角にあり、春と秋になると色とりどりのバラが見頃を迎えるバラ園が併設されています。朝の光を浴びながら散策すれば、気持ちの良い一日のスタートが踏み出せそうです。

散歩の後は、「Shop&Cafeミナマータ」で淡いピンク色のローズソフトクリーム（400円）を。バラの香りがふんわりと上品に広がり、写真に収めたくなるかわいらしさです。

また、地元の名園「桜野園」が手がける、さくら紅茶とパウンドケーキのセットも見逃せません。やさしい香りに癒やされる紅茶は、無農薬・無肥料栽培で大切に育てられたもの。園主・松本さんが無農薬栽培・無肥料栽培にこだわったお茶づくりは、今やヨーロッパにも認められ、海外から見学に訪れる人もいるほど。ひと口飲めば、その背景にある物語まで感じられるはずです。茶葉の販売も行っているので、自宅でも楽しめます。

子ども連れの方は、素朴で温かみのある木に囲まれた「木のおもちゃ館きらら」にも足を運んでみてください。地元の木工職人による愛情たっぷりのおもちゃなどお子さまが喜ぶ仕掛けが満載で、雨の日でも気にせず遊べます。

さらに、水俣市の市制70周年記念事業として製作された、水俣市出身の漫画家・江口寿史さんデザインのマンホールカードも配布中なので、ぜひ手に入れてください。ほかにも市内6カ所にデザインマンホールが設置されています。旅の道中に探してみてください。

道の駅みなまた

10:10～11:10｜こんなアサリ、見たことない！「貝汁味処 南里」で新鮮魚介ランチ

バラの余韻に浸りながら訪れたのは、「ミシュランガイド熊本2018特別版」に掲載された人気店「貝汁味処 南里（かいじるあじどころ なんり）」。

50年以上前の創業当時から変わらない看板メニューは、白みそベースの貝汁。大粒のアサリがたっぷり入っていて、貝好きにはたまりません。「わっぱめし・貝汁セット」（1,300円）なら、地鶏、鮭、アサリから好きな具材が選べるわっぱ飯も一緒に味わえます。

もっとアサリを楽しみたいという方には、平日限定の「あっさりちゃんぽん」（930円）もおすすめです。器いっぱいに盛られたアサリの迫力に、思わず声をあげてしまうはず。滋味豊かなスープに麺が絡み、海の幸を余すところなく味わえます。

ほかにも、蒸したての新鮮なしらすを存分に楽しめる「漁師SHIRASU飯」（1,400円）など、地元の海産物を余すことなく満喫できるメニューがそろっています。

貝汁味処 南里

11:25～12:00｜不知火海を望むパノラマビュー！「福田農場」でひと休み

お腹を満たした後は、不知火海を見晴らす高台にある観光農園「福田農場」へ。

自家農園で育てたみかんのジャムやジュースが並ぶ「スペイン館」や、甘夏の食パンが人気のベーカリー「グラシア」など、九州・不知火の名物を存分に味わえるスポットが充実しています。

また、みかん狩りやパエリア作り体験も可能。絶景を眺めながらブランコに揺られると、童心に返ったかのようなひと時を過ごせます。

不知火海と天草の島々を一望できる地産地消レストラン「バレンシア館」の「農場風パエリア」も見逃せません。水俣の特産品・サフランで作るサフランライスに、地元でとれる魚介や野菜が鮮やかに映える名物料理はボリューム満点。

パエリア作り体験でモチーフにするのは、熊本のゆるキャラ・愛らしい「くまモン」。撮影必須の可愛さです。ランチを兼ねて体験するのもおすすめですので、時間に余裕のある方はぜひお試しください。

福田農場

12:10～13:00｜源泉かけ流しの「昇陽館」で心ほどけるひと時を

旅の途中で立ち寄りたいのが、源泉かけ流しの露天風呂が人気の「昇陽館」。色の違う巨岩と青松に圧倒される「五色岩の湯」は、海を眺めながら入浴できる人気風呂です。

このほか、巨岩をくり抜いた一人用のプライベートな露天風呂「木かげの湯」、浴槽の湯と海とがつながっているように見える展望内風呂「亀寿の湯」といった個性豊かな温泉が充実しています。

弱アルカリ性の単純温泉は、お肌をしっとりと滑らかにさせる効果が期待できるので、美容好きにもおすすめ。昼は水面がきらめき、夕暮れには茜色に染まる海を眺めながら、ゆったりと湯に身を委ねてください。

昇陽館

13:10～14:00｜水俣の海の美しさを存分に感じる「渚の交番 HIMETATSU」

午後は、不知火海に面した「湯の児海水浴場」に2024年オープンした「渚の交番 HIMETATSU」へ。日本財団「渚の交番プロジェクト」の一環として「安心、安全、きれいで楽しい海を創る」ことを目指して整備されたもので、熊本県では初、全国でも16番目の設置となります。

SUPやカヤック、スキューバダイビングなどのマリンアクティビティをはじめ、ビーチクリーン活動などの「海の保全活動」や海の観察会など「海を楽しみ、海を知り、海を守る」をモットーにした体験プログラムを展開しています。どれも、水俣の自然を体いっぱいに感じられるものばかり。

また、2階には湯の児の穏やかな海を一望できるカフェ「HIME HUS」も併設。水俣産のしらすをたっぷり使ったパスタや地元のフルーツを使ったスイーツなど、地域の魅力を存分に満喫できるメニューやロングチュロスなどの軽食もおすすめです。

最高のロケーションを楽しみながらの時間は、旅の思い出をより鮮やかにしてくれるはずです。

渚の交番 HIMETATSU

14:30～15:30｜1日1組限定の「湯の鶴温泉 鶴の屋」で味わう、何もしない贅沢

渚の交番 HIMETATSUから車で約30分、湯の鶴温泉にやってきました。湯出川（ゆでがわ）沿いに温泉旅館と公衆浴場が立ち並ぶ温泉地です。

川のせせらぎを楽しみながら散策し、本日のお宿である「湯の鶴温泉 鶴の屋」へ。

こちらは、700年の歴史を誇る「湯の鶴温泉街」に2023年に誕生した、1日1組限定の宿です。和モダンな建物がひときわ目を引く外観は、周遊型臨時寝台列車「ななつ星in九州」などを手がけた水戸岡鋭治氏によるデザイン。

客室は1室のみで、最大4名まで利用可能。館内にトータルケアサロンも完備されていて、心身を整え穏やかに過ごすサポートをしてくれます。

2階には地元食材を使った料理が味わえるレストラン、1階には地元作家による器や和紙工芸などのアイテムがそろうショップも。川の音と木漏れ日の中、まるで時間が止まったかのような、何もしない贅沢なひと時をお過ごしください。

湯の鶴温泉 鶴の屋

15:30～16:00｜ティータイムにぴったりなスイーツがずらり「鬼塚日昭堂」

チェックインしてひと息ついたら、おやつを探し求めて、1948年創業の老舗菓子店「鬼塚日昭堂」へ。地元の人々からは「日昭堂」の愛称で親しまれています。

洋菓子から和菓子まで豊富なラインナップがそろう中でも、看板商品は「かりんとう万十（まんじゅう）」です。手のひらサイズながらずっしりとした重さは、あんこがたっぷり詰まっている証。外はカリカリ、中のこし餡はしっとりと、甘さ控えめで上品な味わいが楽しめます。

また、生チョコ、生クリーム、生茶クリーム、和紅茶とバリエーション豊富な「生クリーム大福」はフワッとした口溶けがたまらない一品。小ぶりで食べやすく、ついつい手が伸びてしまいます。

お土産にするなら「あん塩バタースコーン」もおすすめです。牛乳をたっぷり使ったスコーンに、甘さ控えめの粒あんとしょっぱいバターが組み合わさると、まさに“禁断の味”。一度食べたらやみつきになるおいしさです。

鬼塚日昭堂

自然に抱かれ、美食に恵まれ、心をほどく温泉や体験がそろう熊本県・水俣市。ガイド役の長田さんは、「のんびり、じっくり、新たな発見を楽しみたい方におすすめのモデルコースだと思います。水俣の良さを体感して、一緒に広めてくれる方を増やせたら」と、笑顔で締めくくりました。穏やかだけれど、確かに手応えを感じる――そんな旅が、あなたを待っています。

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