日本航空 JALふるさと応援隊 太田
日本航空〔九州支社〕 新規事業グループ JALふるさとアンバサダー 酒井
皆さまこんにちは!
日本航空客室乗務員 JALふるさと応援隊の太田とJALふるさとアンバサダー(九州支社)の酒井です。
2018年7月に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界文化遺産に登録され、2023年で5周年を迎えました。その間、2021年には長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産を巡る「世界遺産巡礼の道」が創設され、JALふるさと応援隊が巡礼の道を実際に歩く旅をこれまで2回実施しました。第1弾は、2021年に巡礼路⑧新上五島町(有川~頭ヶ島)第2弾の2022年は巡礼路④黒島を歩いてきました。
そして、今回5周年という記念すべき年に私たちが訪れたのは「新天地への開拓移住の道」巡礼路⑩に指定されている「奈留島」です。奈留島は長崎県五島市に属しており、巡礼路の歩行距離は全長約16.9㎞、この内約9㎞(スタート:奈留港ターミナル~ゴール:江上天主堂)を約3時間かけて歩いた魅力あふれる奈留島旅を紹介します。
奈留島巡礼路ルート
長崎港を8時5分出発の九州商船のフェリーに乗船し、福江港を経由して約4時間20分の船旅を経て、奈留島に12:25に到着しました。フェリーは天候によって揺れの度合が変化しますので、不安な方は酔い止めを飲んでおくことを強くおすすめします。
今回、奈留島のガイドをしてくださる山下さんと福江港にて合流。ご本人曰く、奈留島だけでなく「なんでもガイド」としてご活躍されているとのことです。山下さん、本日はよろしくお願いいたします。
フェリーで奈留港に到着
なんでもガイド:山下さん
奈留港を出ると記念碑がありました。高さ約1メートル、幅約0.6メートルで黒の御影石製。「この島から世界遺産はじまる」と刻まれています。記念碑は島内外の有志から寄付を募り建立されたとのこと。世界遺産登録を実現させた運動の起点となった五島市の奈留島に、運動の意義を伝えたいという思いがこの記念碑には詰まっています。
記念碑
さあ、いよいよ巡礼路の道のスタートです!・・・と言いたいところですが、現在13時。お腹がすいては力がでません(笑)まずは港近くの食事処を目指して出発です。
今回お昼に伺ったお店の名前は「イッソヨオプソヨ」。韓国語で「いますよいませんよ」を意味しており「イッソヨ」の看板がオープンの合図となっている、グルメと雑貨のお店です。
私たちはワンプレートランチを注文。ボリュームも満点でとても美味しくいただきました。ごちそうさまでした。
イッソヨ オプソヨ
住所 | : | 長崎県五島市奈留町浦1815-14 |
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Tel | : | 080-1723-4878 |
営業時間 | : | 10:00~17:00 |
休日 | : | 不定休 |
奈留島には他にもランチにおすすめのお店があります。その一つが「みかんや食堂」です。某TVドラマの撮影もあったようで、地元の人だけでなく来島した人々にも愛されているそうです。野菜たっぷりのちゃんぽんや皿うどんが人気のようですよ。
みかんや食堂
住所 | : | 〒853-2201 長崎県五島市奈留町浦409-1 |
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Tel | : | 0959-64-2079 |
営業時間 | : | 8:00~18:00 |
休日 | : | 第1・3・5日曜日 |
ランチの話題はこれくらいにして、いよいよ奈留島の世界遺産巡礼の道スタートです。
最初に立ち寄ったのは「奈留島世界遺産ガイダンスセンター」です。
この施設では世界遺産構成資産「奈留島の江上集落」と潜伏キリシタンの歴史の説明、遺物の展示、また奈留島の歴史や観光スポットなども紹介しています。
隠れキリシタンと潜伏キリシタンの違いを教えていただいた他、実際に祈りの言葉が綴られた「おらしょ」やマリア観音像など大変貴重な展示を拝見することができ、当時の奈留島での様子を思い描きながら館内を見学することができました。世界遺産の歴史や巡礼の道について触れることができるので必ず行っていただきたいです。
奈留島世界遺産ガイダンスセンター
住所 | : | 〒853-2201 長崎県五島市奈留町浦1815番地3 |
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Tel | : | 0959-64-315 |
開館時間 | : | 9:00~17:00(入館は16時30分まで) |
休館日 | : | 1月から6月および11月から12月の毎週月曜日 (月曜日が祝日の場合は翌日) 年末年始(12月29日から1月3日)・その他休館あり |
URL | : | https://goto.nagasaki-tabinet.com/spot/80065 |
そこから急な上り坂を上って少し息を切らしながらたどり着いた場所は「県立奈留高等学校」
奈留高校
「瞳を閉じて」の歌碑
奈留高校は過去福江高校の分校であったため校歌が無かったそうです。当時の奈留高校の1人の女子生徒が自分たちの校歌が欲しいという思いから、一通の手紙を送ったそうです。送り先はあの有名なユーミンこと松任谷由実さん!!
この手紙がきっかけでユーミンが作詞・作曲して誕生した名曲「瞳を閉じて」は現在、奈留高校の愛唱歌となっています。高校の敷地内にある歌碑には、ユーミンの直筆の歌詞が刻まれています。この歌の歌詞に学校名が入っていなかったことから校歌にはなりませんでしたが、今でもこうして愛され続けている歌があるというのは素敵なことです。
次に向かったのは「奈留教会」です。
奈留教会
江戸時代末期、大村藩(現在の長崎市外海(そとめ)方面)から移住した潜伏キリシタンたちは、奈留(なる)地区の葛島(かずらしま)をはじめ島内各地に分かれて住み、開墾に従事しながら小さな集落を形成していきました。
最初の奈留教会は、建設資金の大部分を宿輪(しゅくわ)集落の約20戸の信徒たちが負担し、上五島の青方(あおかた)の大工に依頼して、1926年(大正15年)現在地に完成しました。その後台風時には持ちこたえることができないとの判断がなされ、信徒の手で解体されました。
現教会は1961年(昭和36年)に建設着工し、同年12月14日に祝別、献堂されました。
奈留教会史に残るできごとの一つは、1973年(昭和48年)3月に葛島の島民が集団で樫木山(かしのきやま)地区へ移転し、信徒の全員が奈留教会の所属になったことです。離島のさらに離島である葛島での生活の維持が困難になったためでした。
葛島は奈留島地区の中で大村藩の潜伏キリシタンの移住がもっとも早く行われ、百数十年間にわたり熱心な信仰の歴史が刻まれた島ですが、この集団移転により、葛島教会は廃堂となりました。
さらに巡礼路を進みます。ゴールの江上天主堂までの道中に真珠の養殖場がありました。
展示されている真珠のアクセサリー
奈留島の豊かな海で、アコヤ貝の大粒和玉真珠を養殖しています。一粒13mmにもなる真珠もあり、真珠の美しさはもちろん、その大きさと重さに驚かされます。直売もしており、とってもお買い得だと思います。真珠好きの方はぜひ立ち寄ってみてくださいね。
【お問い合わせ先】田賀眞珠(タガシンジュ)
住所 | : | 〒853-2201長崎県五島市奈留町浦731−7 |
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Tel | : | 0959-64-2651 |
真珠の美しさに癒された後は、ゴールまでラストスパートです!
山道の坂やトンネルを通り抜けた先に、ようやく見えてきました。
世界文化遺産の構成遺産「奈留島の江上集落」にある、国指定重要文化財「江上天主堂」です。
木々の隙間から見えてくる江上天主堂
真正面から見た江上天主堂
江上天主堂の歴史は、1881(明治14)年、西彼杵郡などより移住した4家族が洗礼を受けたことにはじまりました。
現教会は、1918年、40~50戸あまりの信徒が共同し、キビナゴの地引網で得た資金で建てられました。
日本における教会建築の父・鉄川与助に依頼し、設計施工。クリーム色の外壁や水色の窓枠がアクセントの、今では少ない木造建築の素朴な教会です。コウモリが羽を広げたような天井は賛美歌の声を美しく響かせるためのもので、柱に描かれた文様や光を巧みに操る技法など、文化財としても価値の高い建築様式です。
また、手描きの木目の柱や花の絵の窓ガラスに、信徒の苦労の結晶を見ることができます。
教会の中に入って見学をする予定だったのですが、到着した時間が遅く、教会内の見学はできませんでした(涙)。外から中の様子を少しだけ覗くことができましたが、やはり実際に中に入れなかったことが心残りですが無事にゴールできた達成感もあり、多くの歴史を学びながら楽しく歩くことができました。
ゴール地点での記念写真は世界遺産登録5周年ポーズでパシャリ!
見学には事前予約が必要ですので、ご注意くださいね!
※江上天主堂を見学される場合は個人・団体問わず事前予約をお願いします。
長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産インフォメーションセンター
Tel | : | 095-823-7650(受付時間/9:30~17:30) |
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備考 | : | 第3日曜日は内観・外観見学不可 |
最後におまけで立ち寄ったのは「小田河原展望所」です。
ここでは上五島の一部や久賀島、福江島まで見渡せダイナミックな海と空の山の美しさを感じることができます。まさに絶景です。こちらでも5周年ポーズで記念撮影をしました。
いかがでしたか?
皆さまも長崎県五島市奈留島の美しい風景に癒されながら世界遺産巡礼の道を歩いてみてはいかがでしょうか。
奈留島、私たちのイチ押しです!
奈留島までのアクセス
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