「洞窟の聖地」沖永良部島で、神秘の洞窟探検 ケイビングを体験！

JALふるさとアンバサダー　持木

うがみゃぶら（こんにちは）。JALふるさとアンバサダーの持木です。みなさまはこの写真の景色がどこに広がっているか想像できるでしょうか。宇宙？それともCG…？

この美しい景色が広がるのは、鹿児島県・沖永良部島（おきのえらぶじま）。隆起サンゴ礁でできた島で、大小約200～300もの洞窟・鍾乳洞があり「鍾乳洞の聖地」と呼ばれています。自然が作り出した心打たれる景色に包まれて、自然が生み出す力に感動を覚える、沖永良部島でのケイビング（洞窟探検）体験をご紹介いたします。

隆起サンゴ礁の島、鹿児島県・沖永良部島

沖永良部島は鹿児島県・奄美群島に属し、鹿児島市から南へ552km、沖縄から北に60kmの場所に位置します。周囲55.8kmの隆起サンゴ礁の島で、人口約12,000人、年間平均気温22度という温暖な気候に恵まれた島です。沖永良部島と言えば、ケイビング、ダイビング、えらぶゆりなどの亜熱帯の花々、黒糖焼酎、シマ桑、国産きくらげ、じゃがいも（春のささやき）などが有名です。鹿児島県・奄美群島に属しながらも、歴史的背景や距離感から、琉球文化の島と言われています。

島には隆起サンゴ礁の島ならではの景色がたくさん広がります。こじんまりとして穏やかな時間が流れる島なので、美しい景色を見ながらゆっくり過ごしたい方におすすめです。

白浜が美しい、海水浴でも人気のワンジョビーチ

真っ白い砂浜と、エメラルドグリーンの海が広がるワンジョビーチ。駐車場に車を停めたら、思わず真っ白のビーチを駆け下りて海に飛び込みたくなる景色が広がります。遠浅なので遊泳も楽しめ、シャワー・トイレ・更衣室などの設備も整っています。また、キャンプ場も隣接しているので、泳いだ後はBBQなども楽しむことができます。

【交通アクセス】ワンジョビーチ

奄美群島国立公園にも指定された田皆岬（たみなみさき）

サンゴ礁が隆起してできた高さ51mの断崖絶壁で、崖から見下ろすブルーの海と、崖に当たる荒々しい波、広い青空のコントラストは絶景です。運が良ければウミガメが気持ちよさそうに泳ぐ姿を見ることができるスポットです。

【交通アクセス】田皆岬

ほのかな香りを放つ純白の花「えらぶゆり」

空港（えらぶゆりの島空港）の名前の由来にもなっている「えらぶゆり」。沖永良部島でゆりの栽培が始まったのはなんと100年以上も前のことだそうです。純白の花が一面に広がる風景は圧巻。花の見ごろは4月～5月のほんの少しの間なので、見逃さないようその時期に島へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

【交通アクセス】笠石海浜公園

【観光についてのお問い合わせ】一般社団法人おきのえらぶ島観光協会

ケイビング体験・前半 ～暗闇の中をアクティブに！絶景を目指して～

沖永良部島のケイビング 洞窟探検コースは、初心者から上級者まで、年齢問わずさまざなコースが用意されています。私はケイビング初挑戦でしたので、初心者におすすめの所要時間約2時間の「リムストーンケイブ」コースを体験してきました。今回は沖永良部島ケイビング協会・認定ガイドの小林さんにご案内いただきました！

まず、出発する前に小林さんから、その日ケイビング体験を行う大山水鏡洞（おおやますいきょうどう）の注意事項を伺います。

準備ができたら着替えて車で洞窟まで移動、緑が生い茂る森の中を少し歩くと目の前にぽっかりと空いた鍾乳洞の入口が現れます。「こんな所から入るの…！？」目の前に広がる暗闇に一瞬不安を覚えましたが、この暗闇の先にどんな景色が広がっているのかワクワク。いよいよケイビングのスタートです！

洞窟の中に入ると、地上とは異なりひんやり、広がる暗闇、そして聞こえる音は水が流れる音と私たちが歩く音のみ。ヘッドライトで照らしながら、狭い場所を潜って、水に浸かって、時にはスライダーを滑って、絶景を目指しひたすら進んで行きます。認定ガイドの小林さんが怪我などないように、しっかりとサポートをしてくださるので無理せずに安心して進むことができました。

鍾乳洞の中では、自然が作り出した見たこともないような美しい結晶や化石などを見ることができます。

ケイビング体験・後半 ～感動！自然が生み出した絶景～

いよいよ、目的地に到着。小林さんの合図で後ろを振り向くと、目の前にはライトアップされた鍾乳洞が！大自然が作り出した感動の景色です。「わーきれい…！」最初は感動を口にしましたが、流れる水の音だけに包まれながら、しばらく何も考えずにゆっくり目の前の景色を見ていたい、そんな気分にさせられる絶景でした。「本当に来てよかった」改めてそう思える瞬間です。

目的地に到着した後は、休憩タイム。ガイドの小林さんがコーヒーを出してくださり、しばし温まりながらさまざまなお話をお伺いしました。

小林さんは北海道のご出身で、沖永良部島に移住されてからはケイビングの認定ガイド、スノーケリングガイド、素潜り漁師、そしてバックパッカーとして世界各国を周っていたご経験を活かし英語でのガイドもなさっています。

小林さんからのメッセージ

現在、日本の島は1万4125島あるとされている中、これだけの規模の美しい洞窟と海の両方を持ち合わせている島は聞いたことがありません。12年前、この島に何の縁もゆかりもない私たち家族を受け入れ、育ててくれた島への恩返しとして、沖永良部島を愛する人が一人でも生まれるようこの島の稀有な魅力を内外に伝えていきたい、そしてこの島が観光と経済の絶妙なバランスを保った先進的離島モデルになって欲しいと願いつつ、そのために今何ができるのか、よく考えて行動しようと思っています。一歩踏み出して、一緒に人生の新しい扉を開いてみませんか？想像を超える経験が待っているはずです。

世界自然遺産に登録された奄美大島・徳之島だけではなく、沖永良部島も含む奄美群島はこれから観光客が増えてくることが想定されます。そのような中で、残された美しい自然をオーバーツーリズムなどで壊さないために、自分たちが考えていくべきこと、また、ガイド不足をどう解消していくのかなど、私自身も島に就航する航空会社の一員として、地元の方と一緒に取り組むべき課題について改めて考えさせられる時間になりました。沖永良部島の自然を大切に想い、一緒に守りながら観光を楽しんでくれる、そんな観光客の方々が来てくれると良いですね。小林さん、最高の時間をみへでぃろ、ありがとうございました！

【今回のケイビング体験に関するお問い合わせ】

Great Nature Okinoerabu

一般社団法人沖永良部島ケイビング協会

忘れられない旅の思い出を演出する島

沖永良部島は、訪れる人に忘れられない思い出を演出してくれる島です。決して派手な観光地がたくさんあるわけではありません。でも何もないようで何かある。自然が作り出した壮大な鍾乳洞、広い青空の下で凛と咲くえらぶゆりの花、車を停めて道沿いを降りると、その先に広がる透明度抜群のエメラルドブルーの穏やかな海と楽しそうな家族連れ、サンセットを見ようと訪れたビーチで見かけた車内から夕日を眺める地元のおじいちゃんとおばあちゃんご夫婦、夜空を見上げると虫たちの鳴き声だけが聞こえる暗闇の中に広がる満天の星空。1つ1つの景色が心に残るそんな沖永良部島、忘れられない大切な思い出をありがとう。みなさまも旅の思い出を作りに、沖永良部島へ来てみませんか？

沖永良部島（えらぶゆりの島空港）へのJAL便でのアクセス

沖永良部・えらぶゆりの島空港へは鹿児島空港（3便／日）、沖縄那覇空港（1便／日）、徳之島空港（1便／日）から日本エアコミューター（JAC）が運航しています。（2023年6月1日現在）
群島路線はとても充実しているので、沖永良部島を訪れた際にはぜひアイランドホッピングで他の島々へ足を運ぶのもおすすめです！