千葉県・南房総にある勝浦。観光や避暑地としても有名なビーチリゾートですが、近年は輪島・高山と並ぶ日本三大朝市のひとつとして、勝浦朝市が注目されていることをご存じでしょうか。勝浦ならではのグルメや朝市ならではのメニューが豊富なので、食べ歩きやお土産探しが楽しめます。また、勝浦は移住先としても人気が高い地域で、朝市出店者の中には2020年以降に移住してきた方も多くいます。随所でその理由にも触れながら、勝浦朝市をレポートします。

※価格は税込み表記です。
※価格や提供内容、営業時間は2024年12月時点の情報です。

INDEX

勝浦朝市マップ

日本三大朝市のひとつ、勝浦の朝市とは?

羽田空港、成田空港どちらからも約2時間30分~3時間で勝浦駅に到着。そこから徒歩10分程度で朝市会場にたどり着きます。車で行く場合は、「墨名市営駐車場」と「出水市営駐車場」の2つの市営駐車場を利用できます。

朝市の開場は6:30ごろから11:00ごろまで。完売で早く閉まる店舗もあるので、前日から現地に泊まって早朝から行くのもよいでしょう。

石川県の輪島朝市、岐阜県の飛騨高山宮川朝市と並び、日本三大朝市のひとつと称されている勝浦朝市。その特徴は、安土桃山時代の1591(天正19)年に始まったとされる長い歴史、基本的に水曜と元旦以外は平日でも開催されている定着感、また老舗からニューフェイスまで顔ぶれが多様でジャンルも豊かな多彩さなどがあげられます。

画像: 日本三大朝市のひとつ、勝浦の朝市とは?

朝市会場のすぐ近くには、石段に並ぶひな人形で有名な遠見岬(とみさき)神社があり、桃の節句シーズンは市内各地で「かつうらビッグひな祭り」が開催。神社は縁結び、無病息災、子授けなどのご利益があるので、パワースポットとして参拝してみてはいかがでしょうか。

勝浦朝市のおすすめ食べ歩き&お土産スポットマップ

画像: 勝浦朝市のおすすめ食べ歩き&お土産スポットマップ

勝浦朝市は、月の前半と後半で場所が変わることも特徴です。1~15日は「下本町朝市通り」、16日~月末は「仲本町朝市通り」で開催。とはいえ通りが2本離れているだけで、互いの距離は100メートル程度しか離れていません。

また、「下本町朝市通り」のほうは約400メートル、「仲本町朝市通り」は約800メートルとコンパクトで歩きやすいのも魅力。登録している店舗は83(取材時点)あり、その中から多い日は40~50軒が並びます。曜日や週末限定というケースも多いので、気になるお店があれば、事前に各店のSNSなどを確認しておくと安心です。

早朝から腹ごしらえできる! 食べ歩きグルメ

勝浦朝市の醍醐味は、多彩なグルメを食べ歩きできるところ。露店なので、目の前で調理してくれるできたての香りやおいしさを堪能でき、お店の人が忙しくなければ会話も楽しめます。

【わらび餅】プルもちのできたてが絶品。珍しい洋風も注目の「南蛮屋」

画像1: 【わらび餅】プルもちのできたてが絶品。珍しい洋風も注目の「南蛮屋」

大きなボウルから、舟形の器に盛り付けてできたてを提供。そんな直売スタイルでわらび餅を販売しているのが「南蛮屋」です。加工デンプンは使わず、餅の素材は国産の本わらび粉100%。それを毎朝仕込む味わいは、プルプルもちっとみずみずしくて絶品です。

画像2: 【わらび餅】プルもちのできたてが絶品。珍しい洋風も注目の「南蛮屋」
画像3: 【わらび餅】プルもちのできたてが絶品。珍しい洋風も注目の「南蛮屋」

味付けはまろやかな風味の「きなこ」と、より香ばしくて濃厚な「黒ごま」がスタンダード。そこに、日曜限定で「みるく」が加わります。その場で味わうならひと舟250円で、パックに入った3人前入りのお土産用は650円。

なお、「みるく」は白い見た目だけでなく、練乳が付くのもポイント。香り付けにはバニラビーンズも使っており、和と洋が調和した新感覚のわらび餅を楽しめるのも「南蛮屋」ならでは。人気商品のため、確実に入手したい人はお早めに。

南蛮屋

電話0470-73-6010
営業6:00~10:00

【たい焼き】勝浦名物が入ったここだけのタンタンたい焼き「神田屋」

画像1: 【たい焼き】勝浦名物が入ったここだけのタンタンたい焼き「神田屋」

「かつうら朝市の会」で代表を務める江澤修会長のお店が「神田屋」です。本業は1950年代から続く民宿で、江澤さんは二代目。2018年から朝市でも出店し始め、最初は石焼き芋やかき氷を販売していたところ、「手作りでここだけのものを!」という想いから、たい焼きを提供するようになりました。

画像2: 【たい焼き】勝浦名物が入ったここだけのタンタンたい焼き「神田屋」

メニューは一般的なあずきあんの「たい焼き」(200円)もありますが、ぜひ味わいたいのが「タンタンたい焼き」(250円)。ご当地グルメの「勝浦タンタンメン」味のあんを閉じ込めた、オンリーワンの名作です。この料理に欠かせない玉ネギやひき肉のほか、季節によってトマト、タケノコ、レンコンといった野菜も入ります。

画像3: 【たい焼き】勝浦名物が入ったここだけのタンタンたい焼き「神田屋」

味付けの要となっているのが、地元で仕入れるカツオ節とラー油。前者は朝市にも出店している「朝市つるや海産」から仕入れ、ふくよかなダシを効かせています。そしてラー油は辛みと旨みを演出。このあんが、ほんのり甘い生地とのメリハリをつくり、未体験のおいしさを生み出します。

画像4: 【たい焼き】勝浦名物が入ったここだけのタンタンたい焼き「神田屋」

なお、生地が傷みやすい夏場はお休みに。江澤さんは会長なだけあって、勝浦や朝市の歴史などに詳しい人のひとり。勝浦が近年観光や移住に人気の理由を聞くと、「一番は、海と山が育む食と自然。なかでも、夏は気象庁の観測史上一度も猛暑日(35℃)を上回ったことがなく、涼しくて過ごしやすいです。暮らしている人たちは、とってもあったかいですけどね(笑)!」と教えてくれました。タイミングが合えば、江澤さんとの会話も楽しんでみてください。

神田屋(民宿 神田)

住所千葉県勝浦市墨名818-19
電話0470-73-1554
web民宿 神田 公式サイト

【コーヒー】朝においしい一杯をハンドドリップで提供「SPAiCE COFFEE」

移住者の紺野雄平さんが2015年から勝浦朝市を中心に始めた「SPAiCE COFFEE(スパイスコーヒー)」。その後黒沼悠さん、焙煎士の齋藤俊さんなど計5人で2022年の暮れに開業した常設店「SPAiCE COFFEE HOUSE」は、いまや勝浦を代表するコーヒーショップに。店名はスペースとスパイスを組み合わせた造語で、コミュニティの場ともなっています。

豆は常設店や隣接するロースタリー「'EDOYA」(2024年開業)で焙煎し、朝市では当初と変わらず自転車コーヒー屋台で、朝にマッチする一杯をサーブ。ブラジルを主体にコロンビア、グアテマラ産を用いた中深煎りの定番「ブレンド」(ホット500円、アイス600円)ほか、中煎りの「本日のブレンド」(ホット600円~)やカフェラテなどもあります。

画像1: 【コーヒー】朝においしい一杯をハンドドリップで提供「SPAiCE COFFEE」

個性的な一杯が、店名ともリンクする「スパイスコーヒー」(ホット600円、アイス700円)。こちらは東京・駒沢「BROOKLYN RIBBON FRIES」のジンジャーシロップが隠し味で、香辛料の野性味やまろやかな甘さがクセになるはず。なお、常設店や焙煎所は朝市終了後も営業しており、テーブル席もあるので休憩にもおすすめです。

画像2: 【コーヒー】朝においしい一杯をハンドドリップで提供「SPAiCE COFFEE」

朝市はドリップコーヒーですが、「SPAiCE COFFEE HOUSE」ではイタリアンスタイルで提供しているのが特徴。本場のエスプレッソマシンを使うのはもちろん、豆もさまざまな国からアラビカ種とロブスタ種の両方をブレンドし、深煎りで焙煎するイタリア式を採用しています。その理由は、黒沼さんがイタリア留学中に感銘を受けたのが現地のバール(喫茶店)だから。

画像3: 【コーヒー】朝においしい一杯をハンドドリップで提供「SPAiCE COFFEE」

こちらでは「エスプレッソ」(300円)や「カプチーノ」(500円)をはじめ、ブラックの「レギュラー」(ホット/アイス500円)や、専用茶葉から抽出した「チャイ」(700円)に「スパイスコーヒー」(700円)といった変わり種なども幅広くラインナップ。豆はさまざまな種類があり、常設店でも「'EDOYA」でも購入できます。

画像4: 【コーヒー】朝においしい一杯をハンドドリップで提供「SPAiCE COFFEE」

SPAiCE COFFEE(スパイスコーヒー)

営業6:00ごろ~11:00ごろ
Instagram@spaice_docks

【だし巻き卵】濃厚だしが決め手のほっこりやさしい味「かわべー」

「日本の渚百選」や「日本の水浴場88選」などに選ばれている、勝浦・守谷海岸の美しさに惹かれ、この地に移住し地域おこし協力隊としても活躍した石田さんのお店が「かわべー」。現在はだし巻き卵を提供し、行列ができるほどの人気を博しています。

画像1: 【だし巻き卵】濃厚だしが決め手のほっこりやさしい味「かわべー」

味のベースとなるのは、カツオ節と昆布でじっくりひいた濃厚なだしの風味。化学調味料は使わず甘さを控え、ふわふわ食感のシンプルな味わいに仕上げられています。

画像2: 【だし巻き卵】濃厚だしが決め手のほっこりやさしい味「かわべー」

メニューは大きさ別に1カット(200円/約100g、卵1.5個分)と、1本(750円/約400g、卵6個分)の2種類。1カットはカップ入りで、さまざまなお店の食べ歩きに適したサイズとなっています。

画像3: 【だし巻き卵】濃厚だしが決め手のほっこりやさしい味「かわべー」

丁寧に仕上げるため、1本焼き上がるのに約10分かかりますが、朝に味わう作りたてのだし巻き卵は格別。やさしいおいしさに、気分もほっこりすること間違いなしです。

【おでん】地元乾物店のカツオだしが豊かに香る「興津のゆうちゃん」

2022年の7月に勝浦の興津地区へ移住した富永優子さんが、2023年の2月から朝市で営む「興津のゆうちゃん」。大根、こんにゃく、厚揚げ、玉子の「かつお出汁の朝市セット」(450円)が自慢の一品です。

画像1: 【おでん】地元乾物店のカツオだしが豊かに香る「興津のゆうちゃん」

富永さんはもともと東京でオフィス勤務をしており、リモートワークだった2022年の3月に、定額で多拠点生活ができるサービスを使って勝浦のシェアハウスへ。そこで朝市に出合い、毎日通うほど勝浦のお店や人が大好きに。なかでも惚れ込んだのが「朝市つるや海産」のカツオ節。その香り高い風味を生かす料理を考え、おでん屋台の出店を決めたと話します。

画像2: 【おでん】地元乾物店のカツオだしが豊かに香る「興津のゆうちゃん」

「同世代の移住者さんも多いですし、出店者さんの多彩な人生を聞いたり、日常に触れたりしながら買い物できるのが朝市の大きな魅力ですね。おでんを通じて削りたてのカツオ節の魅力も伝えるとともに、私が感じた朝市のよさも知っていただけたらとも思っています」と富永さん。

おでん種のおすすめはやはり、だしがたっぷりしみこんだ大根。なお、「かつお出汁の朝市セット」は、不定期で朝市「伊藤さんご夫妻」の餅を使った餅巾着入りになることもあり、もし提供されていたらラッキーです。訪れた際は、富永さんとの会話も楽しんでみてはいかがでしょうか。

興津のゆうちゃん

営業6:30ごろ~終売まで ※しばらく不定期出店となります
定休日不定休
Instagram@katsuodashi_oden

【焼鳥】地元のジビエも使う絶品串焼き「炭火やきとり 三日坊主」

画像1: 【焼鳥】地元のジビエも使う絶品串焼き「炭火やきとり 三日坊主」
画像2: 【焼鳥】地元のジビエも使う絶品串焼き「炭火やきとり 三日坊主」

勝浦朝市屈指といえるワイルドな香りで、にぎわいをみせているのが「炭火やきとり 三日坊主」。バラエティに富んだ串焼きを提供し、なかでもイノシシ肉を使った1本はたくましい味わいと、希少性の高さで人気を博しています。

こちらは地元の解体施設から直接仕入れる新鮮さが自慢で、串焼きは1本300円。また、スジを中心に煮込んだ「イノシシの赤ワイン煮」(500円)はクセの無いホロホロのお肉が好評です。

その他、定番の鶏肉による串焼きに、季節の野菜を使った串、ニンニク醤油に漬けたウズラの卵を刺した「どんぐり」など種類は豊富でほとんどが1本150円。迷ったときは「5本セット」(750円)がおすすめです。なお、味付けには希少な勝浦ブランド塩「満月の刻」も使用した4種のブレンド塩を使うなど、素材以外にもこだわりは満載。

画像3: 【焼鳥】地元のジビエも使う絶品串焼き「炭火やきとり 三日坊主」

そんな同店の津野貴之さんも、勝浦の魅力に惹かれて出店を決めたひとりです。朝市会長が営む「民宿 神田」との出合いをきっかけに通うようになり、2023年に勝浦の古民家を購入。現在は埼玉との二拠点生活をしており、週末に串焼きの仕込みと朝市のためにやってきます。出店日の日曜に訪れた際は、ぜひ立ち寄りたい一軒といえるでしょう。

画像4: 【焼鳥】地元のジビエも使う絶品串焼き「炭火やきとり 三日坊主」

炭火やきとり 三日坊主

営業日曜、大型連休(不定期)
Instagram@yakitori_mikka_bozu
※週ごとにメニューが異なるため、最新情報はInstagramをご確認ください

【ホットドッグ】種類豊富な自家製トッピングも美味「Kitchen YAMATO」

画像1: 【ホットドッグ】種類豊富な自家製トッピングも美味「Kitchen YAMATO」

デトックスをテーマに、体にやさしい素材によるホットドッグを提供しているのが「Kitchen YAMATO(キッチンヤマト)」。パンは、ジューシーなソーセージにあわせてバゲットのようなハードタイプを用い、こんがりふんわりと焼いて提供してくれます。

画像2: 【ホットドッグ】種類豊富な自家製トッピングも美味「Kitchen YAMATO」

基本の具材はソーセージと味付けキャベツ、そしてケチャップとマヨネーズですが、これらは抜くこともできます。シンプルなプレーンが500円で、そのうえトッピングを多彩に用意。ホットドッグのラインナップは数種類あり、一番人気は自家製ハーブソースによる「ハーブ&ガーリック」(500円)です。

画像3: 【ホットドッグ】種類豊富な自家製トッピングも美味「Kitchen YAMATO」

食べるとムチもちっとしたパンに、肉汁たっぷりのソーセージがマッチ。自家製ソースは爽やかでコク深く、ケチャップとマヨネーズなども加わることで、ほんのり甘酸っぱいニュアンスも感じるリッチなおいしさ。限定で濃厚な「クラムチャウダー」(350円)なども用意されているので、あわせていかがでしょうか。

画像4: 【ホットドッグ】種類豊富な自家製トッピングも美味「Kitchen YAMATO」

Kitchen YAMATO(キッチンヤマト)

【海鮮丼】中トロ入りの華やかヅケ丼を提供する「勝浦すし食堂 のだちゃん」

画像1: 【海鮮丼】中トロ入りの華やかヅケ丼を提供する「勝浦すし食堂 のだちゃん」

寿司職人歴40年以上のおいしさを、リーズナブルに楽しめるお店が「勝浦すし食堂のだちゃん」です。野田店主は東京・人形町で寿司屋と立ち飲み屋を構えていましたが、区画整理の立ち退きを機に2020年、サーフィンで親しんでいた勝浦へ移住し新規開業。

画像2: 【海鮮丼】中トロ入りの華やかヅケ丼を提供する「勝浦すし食堂 のだちゃん」

こちらの名物メニューは、数種ある海鮮丼。魚介類は地元勝浦と、全国から良質な海の幸が集まる豊洲から仕入れてその日ごとに盛り込みます。一番人気は「切り落としヅケ丼上」(1,600円)で、この日は本マグロの中トロ、ミナミマグロのトロ、メバチマグロ、ネギトロ、ハマチ、エンガワ、海老、銀ダラ、サーモンなどがぎっしりと。

画像3: 【海鮮丼】中トロ入りの華やかヅケ丼を提供する「勝浦すし食堂 のだちゃん」

「切り落としヅケ丼全部乗せ」(2,400円)になると、イクラやウニなどが加わったさらにゴージャスな一杯となります。なお、追加オーダーで注文できる、全国の生ガキも好評なほか、お土産には「国産炙り〆サバ棒寿司」(1,300円)と「アナゴ棒寿司」(1,300円)も。店内にはカウンターとテーブル席があるので、くつろぎながらどうぞ。

勝浦すし食堂 のだちゃん

住所千葉県勝浦市浜勝浦321-3
電話0470-73-4474
営業8:00前後~14:30ごろ、夜営業は事前予約制
定休日月・火曜
Instagram@katsuura.nodachan

【タンタンメン】カレーやとんこつ味も楽しめる“勝タン”の人気店「御食事処 いしい」

画像1: 【タンタンメン】カレーやとんこつ味も楽しめる“勝タン”の人気店「御食事処 いしい」

全国的に有名なご当地グルメ「勝浦タンタンメン」を、朝市エリアで提供しているのが「御食事処 いしい」。この料理は海女さんや漁師さんが海から戻って冷えた体を温めるメニューとして好まれ、地域に定着していきました。1954(昭和29)年に市内の食堂で生まれたとされ、当時は本来の担担麺に使う芝麻醤(チーマージャン)の入手が難しかったことなどから、たっぷりのラー油を用いる独自の味わいになったそうです。

画像2: 【タンタンメン】カレーやとんこつ味も楽しめる“勝タン”の人気店「御食事処 いしい」

「御食事処 いしい」は、独自のだしによる濃厚ながら余韻さっぱりのスープと、醤油、塩、味噌、カレー、とんこつの5種類がそろう幅広いラインナップが最大の魅力。自慢のスープは、カツオ節、サバ節、ゲンコツ、鶏ガラ、香味野菜によって生み出されます。

画像3: 【タンタンメン】カレーやとんこつ味も楽しめる“勝タン”の人気店「御食事処 いしい」

麺はゆるやかにウェーブのかかった中細タイプで、自家製ラー油と数種のニンニクが効いたパワフルなスープとマッチ。トロッとした玉ネギとひき肉がゴロゴロ入っており、上にはシャキシャキのスライスオニオンと白ゴマが好アクセントに。醤油と塩は800円で、味噌、カレー、とんこつは900円。それぞれ+200円で、ジューシーな3枚入りの自家製チャーシューをトッピングできます。

画像4: 【タンタンメン】カレーやとんこつ味も楽しめる“勝タン”の人気店「御食事処 いしい」

味は普通と控えめから選べるうえ、辛さが苦手な人はブリを使った「なめろう定食」(1,300円。単品は900円)をご賞味あれ。秘伝の自家製ラー油は800円で購入でき、こちらはお土産におすすめです。

御食事処 いしい

住所千葉県勝浦市勝浦159
電話0470-73-7153
営業7:00~13:40(スープがなくなり次第終了)
定休日水曜

海産物だけじゃない! 山海の幸をお土産に持ち帰る

豊かな自然に育まれた、おいしいグルメの宝庫である勝浦。朝市にはさまざまなジャンルの飲食店をはじめ、持ち帰れる食品を扱う店も多数出ていて、あっという間に時間も過ぎていくことでしょう。帰宅後に旅の余韻を楽しむほか、お土産にも喜ばれる逸品の数々を紹介します。

【カツオ節】食べ比べて好みの味を発見できる「朝市つるや海産」

画像1: 【カツオ節】食べ比べて好みの味を発見できる「朝市つるや海産」

「興津のゆうちゃん」や「神田屋」といった朝市の人気飲食店をはじめ、近郊の日本料理店からも重宝される乾物店が「朝市つるや海産」。すぐ近くにある、創業百年以上の老舗「鶴屋商店」の分店であり、削りたてのカツオ節はここで作られています。

画像2: 【カツオ節】食べ比べて好みの味を発見できる「朝市つるや海産」

品質のよさは業界トップからのお墨付きで、壁には“和食の鉄人”道場六三郎さんや、料理家の土井善晴さんをはじめ名だたる巨匠の写真やサインがびっしり。また、試食をさせてもらえることも人気の理由で、数種から食べ比べて好みの味を発見できます。

画像3: 【カツオ節】食べ比べて好みの味を発見できる「朝市つるや海産」

カツオ節はおすすめの「花かつお」(小300円、大500円)を筆頭に数種があり、ほかに自家製の「おかかみそ」(500円)、極厚削りの「オシャブリかつお」(300円)、国産一等級品の「やなぎわかめ」(小500円、大1,000円)、房州産の「ひじき」(600円)も人気です。料理好きの人はぜひお立ち寄りを。

画像4: 【カツオ節】食べ比べて好みの味を発見できる「朝市つるや海産」

朝市つるや海産

住所千葉県勝浦市浜勝浦321

【干物】千葉の魚を中心に自家製干物が並ぶ「しぎ商店」

画像1: 【干物】千葉の魚を中心に自家製干物が並ぶ「しぎ商店」

勝浦漁港から徒歩1分ほどの場所に居を構える老舗「しぎ商店」が、朝市向けの出張店舗として構えているのがこちら。勝浦港に水揚げされた大きな金目鯛をはじめ、千葉産の花鯛、アジ、カマス、イワシ、そしてサンマ、赤魚などすべて自家製の干物が並びます。

画像2: 【干物】千葉の魚を中心に自家製干物が並ぶ「しぎ商店」

勝浦に吹く、心地よい潮風を浴びた干物は香り高くうまみ濃厚。冬は約10種類が並び、季節や天候によって昔ながらの天日干しも行い、冬場にはみりん干しや丸干しなども。全国への発送も手配してくれるので、遠方から来た人も安心です。

画像3: 【干物】千葉の魚を中心に自家製干物が並ぶ「しぎ商店」

なお、前述の通りこちらは出張店舗のため、朝市の終了後は本店での営業となります。もし朝市で訪れることができなかった場合は、本店へ足を運んでみましょう。

画像4: 【干物】千葉の魚を中心に自家製干物が並ぶ「しぎ商店」

しぎ商店

【佃煮】食通絶賛のカツオとマグロ角煮が名物な「佃煮近江」

画像1: 【佃煮】食通絶賛のカツオとマグロ角煮が名物な「佃煮近江」

安心と安全をモットーに、自家製の無添加佃煮を作っているのが「佃煮近江」。毎月後半の朝市会場となる「仲本町朝市通り」沿いにあり、その期間以外でも店舗の軒先で朝から営業しています。

画像2: 【佃煮】食通絶賛のカツオとマグロ角煮が名物な「佃煮近江」

名物は魚介の角煮となり、特に勝浦で水揚げされる良質のカツオを使った「カツオの角煮」(1,080円/250g)はイチオシ。こちらは食情報の専門家である、フードアナリストが審査認定を行う「ジャパン・フード・セレクション」で金賞に輝いた傑作です。

画像3: 【佃煮】食通絶賛のカツオとマグロ角煮が名物な「佃煮近江」

味付けは地元の老舗醸造蔵による丸大豆醤油など国産の調味料と生姜にこだわり、保存料や着色料も使わずに仕上げた角煮は、濃厚ながら素材本来の旨みが生きたピュアなおいしさ。厚みが豊かで力強い食感も魅力です。試食でほかの佃煮との味比べもできるので、ぜひお試しを。

画像4: 【佃煮】食通絶賛のカツオとマグロ角煮が名物な「佃煮近江」

なお、マグロの角煮は脂のりがよいバチマグロを使った「まぐろの角煮」と、あっさりめの「びん長まぐろ角煮」と2種類(ともに1,080円/150g)があり、それぞれ個性が楽しめます。そのほかにも、そぼろやしぐれ煮などもあるので、食べ比べながら好みを探してみてください。

画像5: 【佃煮】食通絶賛のカツオとマグロ角煮が名物な「佃煮近江」

佃煮近江

住所千葉県勝浦市勝浦146
電話0470-73-5114
営業6:00~17:00、水曜のみ8:00~17:00
定休日なし
web佃煮近江 公式サイト

【はちみつ】季節で風味の異なる3種の自家製勝浦ハニー「中林養蜂」

2013年の春に東京から勝浦へ移住してきた中林靖晴さんと碧海さんご夫妻。ふたりは同年秋から家の裏山でミツバチを飼い始め、養蜂家となりました。

気候が温暖で、夏場でも猛暑にならない南房総は養蜂に最適で、元気なミツバチによる花の蜜が採れる場所。中林さんたちは採蜜時季を春、初夏、夏の3シーズンにわけており、それぞれ咲く花が違うため、味、香り、色などもすべてに各季節の個性が反映されます。そのうえで、多様な花の魅力が楽しめる百花蜜を、加熱処理を行わない生の状態で販売しています。

春の百花蜜は山桜、菜の花、藤の花などからなり、あっさりしていてどんな料理にもスイーツにも合うオールマイティー系。初夏はクローバー、ハゼ、アカシアなどで、後味がすっきりと清涼感豊かなおいしさに。そして真夏に採れるはちみつは、カラスザンショウが主で、フルーティーかつスパイシー。とはいえしつこい甘さではないので合わせやすく、和食や和菓子には最適です。

価格はサイズ別に異なりますが、朝市ではエコな量り売りも行っているので、少量で少しずつ試したいという人は、熱湯消毒した小瓶を持参して同店を訪れてみましょう。1g6円と、価格もおトクに楽しめます。

中林養蜂

Instagram@nakabayashiyouhou
※朝市の開催・量り売りの開催については、Instagramをご確認ください

夏は涼しく、寒い冬でもあたたかい人情と食が心を和ませてくれる勝浦朝市。周辺には観光地もたくさんあるので、ぜひ朝市を1日のスタートに、有意義な旅を楽しんでください。

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